理想と真実を追い求めた彼は理想と真実の果てに裏切られた。

 全てから「サヨナラ」を告げたあの日から、Nの目的はただ目についた悪を葬る事のみ。しかし、もし、その過ちをやり直せるのならば。戻る事の出来ぬ時の輪廻に、決着をつけられるのならば――。

 Nがセレビィによる時渡りの末、辿り着いたのはプラズマ団蜂起直前のイッシュであった。

 プラズマ団は変わらず愚かであり、それを先導する己はもっと愚かであった。

 しかしNは神の寵愛の証である全ての能力を失ってしまう。トモダチと話す能力も、卓越したトレーナー技術も何もかも……。

 Nは自らを「ノア」と名前を変え、やり直そうと決意する。方舟の導き手は、パラドックスの中に己を殺す事のみを生き甲斐と決意した。

 これは停滞の物語。

「――抹殺対象、それは過去のボク」

※前三部作、後期四部作との繋がりはありません。

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