3rd×ついすて
続かないってか続いてもネタがない

▶︎かんとくせーは“くん”です
▷本編29章までのネタバレあり
▶︎3rd設定を知ってる方がより理解できる
▷真理にゃんじゃないよ、ここ注意ね

※他サイト(一ヶ所)に同じ題名の小説がありますが私が書いたヤツでやんす


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理の闇鏡怪奇章

 

 

 

 

 

 

第十一律者・約束の律者が倒されてから数時間後、ブローニャは目を覚ましました

カロスタンは先程までの暗さから一転、明るい日差しが差し込んでいました

 

まるで、討伐の出来事が無かったかのように

 

「ブローニャお姉ちゃん!今日も訓練頑張ってね!」

 

あの後、ブローニャ達はハイペリオン号に乗り、カロスタンから去りました

残りの律者は残り3人。油断は禁物、いつものように訓練室で1人戦っていました

その時です。あの歪みが発生したのは

 

 

 

 

 

 

システム異常を告げるアラームが鳴り響いている。一体何があったのだろう

何故か急に眠気が襲って来る。重い身体を動かして出入り口に近づこうとする

律者形態なのに身体が重い。いつもの状態に戻ればもっと酷くなるだろう

 

「ゼーレ…これ、は一体…?

う…博士、身体が……重い、です…」

 

「ちょっと、どうなってるのよボサ頭!急にシステムがダウンしたわよ!?」

 

テスラ博士の焦った声が聞こえる。声が小さくなって聞こえづらい

 

「ブローニャお姉ちゃん!やだ、いかないで!

やっと会えたのに!行かないで!」

 

ゼーレの声が微かに聞こえる。でももう聞こえなくなってしまった

 

何故か遠くに黒い馬が見える。いや、馬車と言った方がいいだろうか

もしかして、連れて行かれるのだろうか?

 

「ゼーレ、ごめんなさい…

きっと、すぐ、戻ってきます…」

 

ちゃんと届いただろうか、ゼーレはもう強いからきっと大丈夫だろう

次の律者降臨までに帰れるだろうか、と言うより戻れるのか…?

 

色々考えているうちに、遂に眠気に負けてしまった。道中何があったかは覚えていない

視界の端で、キアナに貰った鏡が光ったような気がした

 

 

 

 

 

気付いたら棺桶の中、一体誰が予想出来たでしょうか?

流石のブローニャにも予想出来ませんでした…不覚です

 

「にしても棺桶なんてバカにしてるんですか?狭くて硬いったらありゃしませんよ

とりあえずこの不気味な空間から出ましょう。呪われそうです」

 

しかも棺桶の外にはまた棺桶。しかも大量にあるし浮いています

センスおかしいですね、狂ってますよコレ

 

「さて、のんびりする時間はありません、早く行きましょう」

 

 

 

 

 

 

 

「にしても広いですね、さっきの部屋と言い

そういえば棺桶が1つ、回転してましたが大丈夫でしょうか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「像がいっぱいですね、7つもあります」

 

 

 

 

 

 

 

「私とした事が…まさか戻ってきてしまうなんて

まぁいいでしょう、この辺りももう少し探索しますか」

 

浮いたままでは見えづらい所があるので足を使いましょう。流石に重装ウサギは出しませんよ

……?あそこにいるのは、狸?猫にも見えますね

 

「やべえ。そろそろ人がきちまうゾ。早いところ制服を……うーん!!! この蓋、重たいんだゾ。 こうなったら………奥の手だ!ふな"~~~~それっ!」

 

「あ、棺が燃えてます!中に誰か居たら…!」

 

距離がそこまで遠くなくて良かったです、これなら走って間に合いますね

 

「そこの猫狸、退きなさい!19c、急いで棺を開けて下さい!」

〈OK〉

 

「捕まえましたよ猫狸!放火は犯罪です!」

 

「ふな"っ!?な、なんだオマエ!」

 

叫び声をあげる猫狸は無視して、距離を取るため軽く投げます。距離は約10メートルほどでいいでしょうか?

 

「ふんっ」

 

「ふな"ぁぁぁぁ!?」

 

ちょっとスッキリしました。あ、そういえば

 

「19c、誰か居ましたか?

…人間、ですね?男性で合ってますか?」

 

「え、うん…

あの、この機械って…?」

 

「重装ウサギ19c、ブローニャの相棒です

手早く自己紹介しましょう。私はブローニャ・ザイチク、16です」

 

「あ、自分はユウって言います。よろしく、でいいのかな…?」

 

「はい、よろしくお願いします

そろそろあの猫狸がやって来そうなので逃げましょう、ほら行きますよ」

 

ぐいぐいと背中を押して部屋から出ました、さっきとは違う方に行ってみましょうか

となると、行くなら右ですね

それと…戦乙女のことはまだ伏せておきましょう。オットーの生放送で知っていたとしても危険ですし、ね

 

「さ、ほら早く。追いつかれないうちに」

 

「あ、ちょっと待って!」

 

 

 

 

 

「図書室も広いですね、本が浮いてますよ」

 

「夢なら早く醒めて……」

 

ユウの顔が青いです、まぁ無理もありませんね…

気付いたら異世界in棺とか普通じゃないですしね

あーっと前方左斜めに猫狸!来るのが早すぎますよアイツ

 

「オレ様の鼻から逃げられると思ったか!ニンゲンめ!

さあ、丸焼きにされたくなかったらその服を──ふぎゃっ!?痛ぇゾ!なんだぁこの紐!」

 

しかも変なヤツも増えました。ペストマスクに鞭とか変質者ですね

 

「重装ウサギ、ロックオン!対象:ペストマスクです」

〈OK、lock-on〉

 

「紐ではありません。愛の鞭です!

ってあら?君、なんで武器をこっちに向けて…ってちょっと!ここは図書館ですよ!?」

 

そういえばそうでした、私とした事が…

 

「それに!ダメじゃありませんか君達。勝手に扉から出るなんて!

あと、まだ手懐けられていない使い魔の同伴は校則違反ですよ。」

 

「離せ~!オレ様はこんなヤツの使い魔じゃねぇんだゾ!」

 

『使い魔じゃ無いです!』

 

「はいはい、反抗的な使い魔はみんなそう言うんです。少し静かにしていましょうね。」

 

く、話が通じない…!なんですかこの変質者は!

 

「まったく。勝手に扉を開けて出てきてしまった新入生など前代未聞です!

はぁ……どれだけせっかちさんなんですか。さあさあ、とっくに入学式は始まっていますよ。鏡の間へ行きましょう。」

 

「……新入生?」

 

「あの、ブローニャ達は新入生じゃ…」

 

「貴方達が目覚めたたくさんの扉が並んでいた部屋ですよ。

この学園へ入学する生徒は、全てあの扉をくぐってこの学園へやってくるのです。通常、特殊な鍵で扉を開くまで生徒は目覚めないはずなんですが......」

 

「ユウ、コイツ話が通じませんね…聞いて損は無さそうなので話を聞きましょう」

 

「うん…分かった」

 

「ちょっと!そこ聞こえてますよ!ハァ……」

 

「あの大量の棺は扉だったんですね

あと1つ回転してましたが…」

 

「それまでの世界に別れを告げ、新しく生まれ変わる。あの扉の意匠にはそんな思いが込められているのです。

え、回転?……そういえば、やけにグロッキーな生徒が居ましたね…ま、まぁ大丈夫でしょう」

 

あとで酔い止めをあげましょう…回転なんてたまったもんじゃありません

バグにしてはタチが悪いですね

 

「……おっと! 長話をしている場合ではありませんでした。早くしないと入学式が終わってしまう。さあさあ、行きますよ。」

 

 

 

 

 

 

目の前で学園長(教えてもらった)とユウが話している。どうやらここは魔法士養成学校らしい

ここは世界の泡?…いや、前行った時と違う感覚がする。だとすると…

異世界……恐らくそうだろう。ユウは同じ世界から来たのだろうか?今の段階では判別出来ない

 

 

後ろから音が聞こえる。振り返っても何も居ない

少し進むたびに音が聞こえる。でも何も居ない

 

視界の端に蝶が映った。青くて、海のような色。ひらひらと舞いながら指先に止まった

 

「ゼーレ…」

 

思わず声が出る。あの時と同じ色。あの子の目と同じ、海のような青

すると蝶が急に指輪へ変わった。リングに小さな蝶の飾りが付いている

 

何故か左の親指にピッタリハマった。意味は…確か〈目標を実現させる〉今の状況にピッタリだ

きゅ、と指を握りしめて、私は少し離れたユウ達の元へ走った

 

 

いつか、また戻れますように。そう願いを込めて指を握った

 

「ゼーレ、ブローニャはすぐに戻ります

少しの間、待ってて下さいね」



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