Genshin Impact ~第五の降臨者~ 作:三枝愛依
「はぁ……いつまでそうしてるの?」
「ボクはまだまだセクハラがしたいんダ! 止めないでよ、ホタエモン!!」
あれから元素力を得た蛍と二人は行先が定まらずに林の中で休憩がてら座り込み、カルミアは蛍の豊かに実った双丘を揉みしだいていた。
「お、おい……お前が男じゃなくて良かったと心底思うぞ。」
「「パイモンッ?!」」
パイモンがうんざりした表情でそう言ったと同時にセクハラの手を今まで止めなかったカルミアとそれになすがままにされうんざりしていた蛍は衝撃を受けたような表情に変わり、カルミアもその手を止める。
「ど、どうしよう……本物のパイモンは何処?」
「そうだそうだ! 本物のパイモンが心底なんて言葉を使うはずがない! そんな頭の良さそうな言葉を使うほど、うちの
パイモンはぷくぅと膨れると怒りを爆発させる。
「お前ら! 酷いぞっ!! おいらだってそれぐらい知ってるぞ!!」
「はははっ! パイモンがそんな言葉を知ってるなんて明日は大雨?」
「旅人ッ!!」
じゃれ合う三人の中で、ただならぬ存在の気配にいち早く気付いたのはカルミアだった。
「大体から旅人は──むぐぅっ?!」
カルミアは声を大きくして喋るパイモンを抱き寄せ、その手で口をおさえる。
「パイモン、蛍……この先にヤバい奴がいる。」
すなわち、静かにしろと二人に告げる。
二人はこくっと頷き、蛍はカルミアの後を着いていき、パイモンはしくじったら終わりなのでカルミアが大切に抱いて移動する。
この白いのなら、木にぶつかって音を立てたり、ふよふよしすぎて見つかったりとドジを踏みかねない。
「この先だよ……。」
生い茂る草をかき分けて、こっそりとそのヤバい奴を覗く。
「怖がらないで……安心して、僕は帰ってきたよ。」
そのヤバい奴は蒼く大きな龍だった、ただその龍とは別に龍に話しかける少年が一人いた。
「あいつ、ドラゴンと話してるのか……?」
しばらく覗いていると、突如として蛍の風元素の力が反応し音と光を放つ。
「グォオオオオオッ!!!」
それに気付いた龍は大きな咆哮を上げ、少年に向かって片腕を薙ぎ払う。
龍の攻撃をいとも簡単に躱した少年は音と光が発生した方を睨む。
「誰ッ?!」
龍は激しくお怒りのようだ、どうしたものか……。
パイモンと蛍は龍の咆哮で動くことさえままなっていない、動けるのは私だけ。
亜空間から取り出した片手剣を構えて、覚悟を決めたと同時に龍は大きな衝撃波を放ち、空高く遥か彼方へと飛び立っていってしまった。
~~~
「ふぅ……旅人の髪の毛を掴んでてよかったぜ。」
龍の咆哮は凄まじいものだった、あれは吹き飛ばされそうになるのも納得だ。
「髪の毛が抜けなくてよかった。」
蛍は髪の毛を撫でる。
「ねぇ、あれ何に見える?」
カルミアは謎に光る紅い何かを指差す。
「紅く光る石……かな?」
蛍が自ずと紅く光る石に歩み寄る。
「気をつけろ! 嫌な感じが…する。」
蛍が石に触れるが何も変化は無い。
「こんな石、見た事もないな。」
赤い石、パッと見で分かる……これはいずれ何処かで必要になる。
「回収しておこうか、危ない物かもしれないしね。」
「おう! いや、危ないなら触れない方がいいだろッ!!」
「パイモン、正論……。」
全く、パイモンはたまに正論を言ってくるからな……そんな悪い白饅頭はこうだっ!
「うぐぅ! むにぃ! あぅむにぃ!!」
カルミアはパイモンの頬をグイグイと引っ張り、揉みくちゃにする。
「
カルミアはパッと手を離すと紅い石をポケットに突っ込む。
「よし! 」
カルミアはパイモンと蛍の手を引っ張って林の外を目指す。
「取り敢えず、急いでここを出よう!」
「そうだな!」
「了解。」
全員が林の外へ走り出した途端、林の中を一人の少女の声が響きわたる。
その姿は見えず、声だけが先に耳に届いた。
「ちょっと! あなた、待ちなさい──」
声を発した本人は高めの段差からひょいっと飛び現れた。
華麗な一回転着地を決めながらも、その勢いを殺しきれずに前のめりにバランスを崩しかける。
「おっとっとぉ……!」
くるんと回転し、こちらを向くと現れた少女は右腕を左肩につけ、ピシッと右斜め下に振り下ろし、敬礼をする。
「私は西風騎士団の偵察騎士、アンバーよ。」
突如現れたその少女の名はアンバーと言うらしい、こんな華奢な体をして騎士なのか。
抱きしめたら折れてしまいそうな程に……いや、待てよ? よく見たら肉付きが良いではないか!
「あんたたち、モンドの人じゃないよね? 身分の証明はできる?」
パイモンが焦った表情で両手を振る。
「落ち着いて、怪しい者じゃないんだ──」
「怪しい人はみんなそう言うわ。」
アンバーは更に疑いの目を向ける。
身分の証明か……良かろう! 私が潔白の身であると、この素晴らしき究極にして完璧な美の集合体! 我が裸体を以て教えてやろうではない──
「カルミア、嫌な予感がした。変な気は起こさない方がいいと思うよ?」
蛍が微笑みながら、こっそりとカルミアの背中に剣先を向ける。
「うひょお! 怖い怖い、裸の付き合いって大事だと思うんだ、蛍。」
「初対面で裸の付き合いをするバカはいないと思うけど?」
カルミアはグッと自分に親指を指してドヤ顔を決め込む。
「私がいるっ!」
「よし、被害が出る前にやってしまおうか。」
カルミアはスっと脱ぎかけていたパンツを上げて、皆から数歩距離をとる。
「よろしい、今の私にはカルミアを肉塊に変える力があることを忘れないでね?」
「うっす! 姉貴ッ!! 元素力、まじパネェっす!!」
「ほら、あんたの仲間はあんなにも怪しいよ?」
アンバーは蛍とカルミアを指さしてパイモンに言う。
「おい!お前ら、怪しまれてる時に余計に疑いの目を向けられるような事をするなよ!! 」
「落ち着きなよ、パイモン! 私は和平交渉を求む!」
カルミアはパイモンとアンバーの間に入って白旗を掲げる。
「それは和平交渉の旗じゃなくて降伏の旗だよ。」
蛍が呆れた様子でつっこみ、カルミアは頬を赤らめながら旗を下ろす。
「うーん……。」
アンバーは唸りながら考える、これは許していい者たちなのだろうか? 捕らえるべき者たちなのだろうか?
すると、その考えを破って捨てるようにパイモンが言った。
「大体から、名誉ある騎士様がモンドを訪れた旅人にそんな失礼を働いていいのかよ!」
「うっ……でも、怪しい人を取り締まるのも私の仕事だし……。」
「とりあえず、私達も名乗ろう。」
パイモンとアンバーの間に入って話の流れを掴んだのは蛍だった。
「私は蛍。」「オイラはパイモン!」
ふっ……。
「我が名はっ! 銀に煌めく硬い意志を表す髪色、この世全ての美を集約し感情を司りし万物を惚れさせる女ッ!! 外界から現れし超究極完璧美少女の──」
「長い、名前だけでいいんだよ。」
蛍の鋭い鳩尾ストレートにカルミアは会心ダメージを喰らう。
蛍の通常攻撃倍率が低かったのが救いだろうか、何故初期値五パーセントの会心がこんな所で発動するというのだっ!
「カルミア……です! ぐふっ!!」
カルミアは自身の名を言い遺して地面に倒れた。
本気で急所に、それも会心ダメージが入ったのだろう、ピクピクと痙攣している。
「だ、大丈夫なのッ?!」
「へっ、こいつにはこれぐらいのお仕置が必要だぜ。」
パイモンが鼻で笑い、嘲る。
「正直、揉まれすぎて胸が痛いしその罰だと思えば優しい方だと思うよ?」
蛍もまた微かな殺気を放ちながら微笑んでいる。
「お、おぉ……と、とりあえず! あんた達は旅人ね?」
「そうだぞ!」
「近頃、モンド城周辺では大きな龍が出没しているの。だから、早くモンド城に行った方がいいわ」
アンバーはパチッと指を鳴らして微笑む。
「そうだ! ここからモンドまでそう遠くもないし、ここは騎士の務めとして城まで送ってあげる!!」
「自国に訪れた旅人は客人も同然だぞ! 客人に対して失礼と思わないのか?!」
「パイモンうるさい、今日の晩御飯は抜きね?」
「な、そんな酷いぞぉ!! おいらの唯一の楽しみを奪うなんて! 悪かったよ、旅人ぉー! おいらの楽しみを、おいらの晩御飯を奪わないでくれよ〜!!」
パイモンは蛍の肩をグラグラと揺らして訴える、でも蛍の目に慈悲はない。
私はグッと親指を立てて言った。
「パイモン、どんまいッ!!」
「うわぁあああ!! 旅人のバカ野郎ぉおお!」
パイモンは縋り付ける味方がアンバー以外におらず、初対面にもかかわらずアンバーの小さくもふくよかな胸に飛び込んだ。
「うわぁ! 旅人が、旅人がおいらを飢え死にさせようとしてくる! 助けてくれよ、騎士様ぁ!!」
アンバーは慌てながらも泣きじゃくるパイモンの頭を撫でて慰める。
「わ、私は気にしてないしご飯抜きはやめてあげなよ、旅人?」
「まぁ、アンバーが言うなら……良かったね、パイモン。」
パイモンはぐずっと鼻をすするとアンバーの首に手を回して頬に頬を擦り付ける。
「アンバーは良い奴だな! おいら、アンバーのこと大好きだぞぉ!!」
「情緒不安定か、お前は……先程までの涙はどうした!」
あまりの切り替えの早さにつっこまずにはいられなかった。
「とりあえず、任務をしながらになるけどあんた達を城まで送るよ!!」
「任務? そっか、アンバーは騎士だもんな! 偵察騎士だからどこかの様子見か?」
「いや、ヒルチャールの群れの殲滅だよ?」
「偵察騎士ってなんだよッ!」
ぺしっと柔らかく小さな手がアンバーの肩を叩いた。
パイモン、渾身のツッコミである。
「まぁいいじゃん、どうせだし私達も戦い方を思い出すためにも任務のお手伝いしようよ。」
カルミアの提案に蛍はこくっと頷くがアンバーが首を傾げていた。
「あんた達、神の目は持っているの?」
カルミアと蛍はぶんぶんと首を左右に振る。
「だけど、私だけ風元素の力が使える。」
蛍は自身の掌に小さな竜巻を起こして、風元素の力を見せつける。
「神の目を持たずして元素力を扱っているの?!」
アンバーは蛍の全身をくまなく見るが、そのどこにも神の目はない。
この世界で元素力を扱うには神の目と呼ばれる、神から授かりし物が必要となる。
それ無くして元素力は扱えない、それがこの世界の法則……なのだが。
蛍、彼女だけは例外のようだ。
「そこまで凄いことなのか……」
カルミアは不思議に思っていた。無論、自分は元素力を扱うことは出来ないのだが、それでもたかが元素の力を扱う程度、その機会があれば誰でも出来るのでは? と純粋な疑問が浮かんでいた。
まぁ、話はそうではなく神の目をなくして元素力を扱えることが法則に反しているという事なのだが……。
「あ、あれがヒルチャールだよ!」
アンバーは少し先で坂道を上がっていく小さな人型の魔物を指さす。
そのヒルチャールは一人ではなく、数人で行動していた。
二人は赤い肌の棍棒を持ったヒルチャール、一人は弓を持ったヒルチャール、そして最後の一人は周りとは違って黒と赤が混じった肌の大きな体格の斧を持ったヒルチャールだ。
「あれが……よし、じゃあいっちょやってみますか!」
カルミアは何処からか片手剣を取り出して、ヒルチャールの群れの背後から迫っていく。
「パイモン! 私たちも行くよ!!」
「お、おいらは戦えないぞ〜!」
それに着いていくように片手剣を握りしめた蛍と慌てるパイモンが走り出した。
「え? ちょ、私がやるんだよ?! あんた達はそこで待っててくれたら──」
~~~
「やっほ〜! 小人に巨人さん、私の名前はカルミア! 超究極な完璧美少女さ!! 出会って早々に申し訳ないが──」
カルミアは坂道で強く踏み込み、脚をバネのように弾いて高く跳躍する。
「私の剣の錆になってくれるかな?」
『yaya ika!』
ビクッと身を震わせてから赤肌のヒルチャール二体は棍棒だと思っていたその棒に火を纏わせる。 棍棒ではなく松明のようだ。
当たれば火傷、それも重傷となるだろう。
だが、当たらなければどうということはない。
「ごめんね!」
赤肌のヒルチャール達は松明を振り回してカルミアへと突進する。
カルミアも軌道を変えることなく赤肌のヒルチャール達めがけて片手剣を振り下ろした。
片手剣は一本、二刀流をしている訳でもないので倒せるのは一体。
即ち、もう一体は私を攻撃出来る、隙を突けるのだ。
「ya!!」
一体は片手剣の塵となったが、もう一体は着地硬直を狙って私の顔面めがけて燃え盛る松明を振り下ろす。
「風刃ッ!!」
それも全て吸い込み、やがて全てを吹き飛ばす衝撃波に変わり果てる。
カルミアの背後から蛍が風元素の力で助太刀してくれたのだ。
「助かったよ、蛍!」
「気をつけて、ヒルチャールと言えど喰らえば怪我はする。」
「そうだね……よし、私は斧の方を狙うから蛍は弓の方を!」
「分かった、倒したら直ぐにそっちを助けるね。」
「頼もしい限りだよ、行くよッ!!──」
カルミアの合図で二人は再び、駆け出した。
~~~
「ふっ! はっ! ほっ!」
蛍は片手剣を握りしめて、一向に振り下ろすことはなかった。
いや、振り下ろしても振り上げても届かないのだ。
弓のヒルチャールは高台に登っており、それを登ろうとすれば弓で撃ち抜かれる。
故に蛍は避けることしか出来なかった。
「蛍! 風元素の応用だよ、剣に風元素を纏わせて放て!!」
遠くから斧ヒルチャールと戦闘するカルミアがこちらを見て言った。
彼女はあんな巨体と戦いながら、こちらを観察する余裕があるというのか……恐ろしい戦闘スキルを持っている。
でも、彼女の助言のおかげで突破口、勝利への道はできた。
自分の中を駆け巡る風の力……それを刀身に纏わせるイメージ。
風の微粒子たちが自身の腕から片手剣へと流れる。
「放て、空を裂く風ッ!!」
蛍は狙いを定めて高台の上で仮面越しにニヤニヤと笑う弓ヒルチャールめがけて剣を薙ぎ払った。
刀身から放たれる鋭い風の刃は一瞬にして弓ヒルチャールの腹部を切り裂いた。
「ga!」
風の刃による衝撃波で宙に放り出された弓ヒルチャールはそのまま高台から転落し、落下ダメージを受けて灰と化した。
「ふぅ……行かなきゃ!」
~~~
斧を持った巨体のヒルチャールは両手でその斧を握り、グルグルと回転し始める。
「おや? そんな隙だらけの攻撃をしていいの?」
カルミアはグルグルと回転し迫ってくる斧ヒルチャールに足を止めることなくさらに加速していく。
カルミアはぐるぐる回転する斧の間に入り込み、その流れを片手剣の刀身で受け流して地面に斧を突き刺す。
「Ya?!」
斧ヒルチャールは『ぼくがかんがえたさいきょうのわざ』をいとも容易く受け流されて驚きを隠せていない。
「はい、終わり。」
その受け流しの勢いを利用して、一回転し剣を華麗に振り上げた。
それと同時にその刃は斧ヒルチャールの首を刎ねて土の中に帰した。
「カルミア、危ないッ!!」
蛍の叫びに振り向くと目の前には飛び上がって棍棒を振り上げるヒルチャールの姿。
まだ生き残っていたのか……まずい、一撃は覚悟しなければ!
「行っくよぉ!!」
炎を纏った一矢がカルミアに飛びかかろうとしていたヒルチャールの側頭部を貫いた。
炎が全身に広がり、ヒルチャールはやがて本当の灰へと化して消え散った。
「助かったよ、アンバー。」
「いや、本来は私が一人で片付ける任務をあんた達がほぼ全部担ってくれたからお礼を言うのは私だよ。」
「さぁ、モンドに向かおうか。」
木の裏から戦闘が終わったことを察したパイモンが現れた。
「おいで、パイモン。」
パイモンはニコっと微笑み、カルミアの胸めがけて飛びついた。
「おっとっと、激しく動いたから汗臭いかもよ?」
「おいら、そんなの気にしないぞ!」
パイモンは本当に癒される、これ程に旅の仲間としてぴったりな存在はいないと思う。
カルミアはパイモンの頭を優しく撫でて抱えると皆と共にモンドに向かった。
どうでしょう? 原作の天賦効果を最大限に活かした戦闘ではあると思います。
僕は主人公の通常最終段の元素追撃が理解できなくて、でも救いたくてこんな形で使えることになろうとは……あれ、倍率もう少し高くてもいいと思う。
そもそも、通常使わないけど。
作中におけるカルミアたちの下ネタや暴言をどこまで許します?
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ち─こみたいな伏字があるなら許せる。
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ち○こみたいな伏字があるなら許せる。
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────って完全に─で伏せて欲しい。
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ちんこってもろに言って欲しい。興奮する
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カルミアは下ネタを言う変態じゃない!
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カルミアは伏せたら何も残らない!