pixivに投稿したものですがだいぶ変更しています
「最近のぼっちって調子乗ってるよね」
「あー、確かにそうだよね…気持ち悪いし」
「分かります…そろそろ結束バンドの為に追い出したほうがいいのではないでしょうか?」
周りが何も分からないくらい真っ暗な場所、そんな暗闇を照らす赤青黄色の光から知っている声が聞こえた。
けど、その声からは普段の知っている暖かい声ではなく…私を拒絶する冷たい声だ
「そうだね…ぼっちちゃんには悪いけど結束バンドからは…」
嫌だ…!そう声を出そうとした時私は目を覚ました。いつもの私の部屋、気持ち悪いくらい汗をかいていてあれが夢だということに気づくのに数分がかかってしまった。外は既に明るくなっておりもうそろそろいつも起きる時間だ、あんな夢もう見ないよね…そう願いながら私は汗を流すためにシャワーを浴びて登校した
喜「おはよ!ひとりちゃん!……あら?なんだか疲れてる顔だけど大丈夫?」
ぼ「あ…は、はい…えっと…動画を見すぎて眠るのが遅くなってしまったので…」
喜「そうなのね!もう!女の子なんだからちゃんと寝ないとだめよ?」
ぼ「へへへ…気をつけますね」
本当は早く寝たのだけどあの夢にごっそり体力を持っていかれていた。でもこんな夢なんかで喜多ちゃんを心配させる訳にもいかないし…嘘をつくことにした。多分バレてないよね…?夢が鮮明に頭に残っていて怖かったけどバイトも練習もみんな普通に接してくれるやっぱりあれはただの悪い夢だったんだ。
バイトが終わり帰宅する頃、私は既にあの悪夢のことを覚えておらず早めに眠った
ぼ(あれ、ここは…虹夏ちゃんと初めてあった…公園…?日付は…初めてあった日…これも夢…なら、この後虹夏ちゃんに連れられてバンドに入るはず…)
気が付くと私は虹夏ちゃんと初めてあった公園のブランコに座っていた。直感でこれも夢なんだとわかった
この後私は奇跡の出会いをしバンドメンバーに入れ今までの暗かった思い出が一気に明るくなる
そんな出会いをもう一度やれると分かっていたので私はドキドキしていた。けど…虹夏ちゃんが現れた時間になっても虹夏ちゃんは公園に来なかった。
ぼ(あ、あれ…この時間…だよね…もう少し待ってみようかな…)
怖さで手が震えるのをなんとか抑え、私は待ち続けた。だけど…日が落ちても虹夏ちゃんは来なかった
ぼ(…よ、よし!スターリーの方に私が行って手伝おう!虹夏ちゃんに喜ばれる…か…も)
いくら待っても来ないならいっそ私が登場してヒーローのように手伝おう、そう決意しブランコから立ち上がると公園の入口を赤、青、黄色、見覚えのある女子高生達が歩いていた。その中には、私の知らない4人目がギターを担いで楽しそうに話して通り過ぎて言った
ぼ「っ!!……はぁ…はぁ…ま、また…夢…?」
目を覚ますと身体中から嫌な汗が吹き出しており初めの夢を思い出してしまった…2日連続でこんな夢を見るなんて…わ、私の居場所がなくなるなんて…いやだ
ぼ「……でも…」
……みんなは本当に「私なんか」がいて邪魔だと思ってないのかな…そう言葉が出ようとした瞬間私は頭を振った。昨日より少し早く起きてしまったがもう寝るなんて考えはなく私はまた汗を流すためにシャワーを浴びた
虹「ぼっちちゃん…大丈夫?なんだか辛そうだよ…?」
ぼ「…へ?な。なにがですか?」
虹「今日のところは帰ったほうが」
ぼ「そ、そんな事ないですよ!ほら!掃除だってチョチョイのちょいですし!」
バイト中虹夏ちゃんが私の事を心配して話しかけてくれた。やっぱり優しいなぁ…でも…今帰ったら本当にあの夢みたいになりそうで帰れない…だから…また嘘をついた。
虹「そ、そっか…でも無理はしないでね?」
ぼ「は、はい…」
……ごめんなさい、虹夏ちゃん…そこから私の記憶はほとんどなく気づいたら布団の中にいた。怖いけどみんなに心配されるくらいなら眠らないと…そう思い、目を閉じた
「この歌詞暗すぎてつまらないね」
ぼ「え?」
また、夢の感覚…ここは初めてリョウ先輩と歌詞の事で話した喫茶店だ。けど前と違うのはダメ出しだとかアドバイスではないということ
「なんていうんだろうね…もう、私が作ろうか?」
ぼ「……ご…ごめんなさい…」
ああ…もう…嫌だな…そう思った時私は目を覚ました。体中から汗はかいてて…気づいたら頬を伝って涙が零れていた。私が認められた瞬間…それが砕けた夢をみたのだからしょうがないだろう
り「……ぼっち、今日は帰ろう?」
ぼ「……な、なんでですか?」
今日はスタ連の日何度か通しで弾いているとリョウ先輩がベースを止め私に帰るように言ってきた。
り「今日のぼっちいつもよりキレがないし…疲れてる。そんな状態でやっても効果はないからさ」
虹「うん…今日は帰ってゆっくり眠ろう?幸い明日から2日おやすみなんだし! 」
喜「そうよ、倒れたら練習なんて無駄になってしまうんだし…」
…みんなが心配してくれてる…これだけで私はこの3日間の悪夢を少し忘れさせてくれる。
ぼ「……そ、そうします…すみません…」
私はその好意に甘えて帰ることにした。虹夏ちゃんが言っていた通り明日から2日は学校もバイトもスタ連もない日だ、ゆっくり休もう…
しかし、夢は私に追い打ちをかけてきた。帰った日には初めてのライブ、私がソロをしたことによって逆に自体が悪化して結束バンドが解散する夢をみた。次の日は文化祭ライブの時にボトルネック奏法を出来ずライブが止まってしまいみんなに睨まれる夢を…もう、限界だった
あと1日休みがあるけど家にいても休まらない。私はギターを置いて下北沢に行くことにした。考えなんてないし悪夢のせいで寝不足気味の体は私の言うことなんて素直に聞いてくれず何度か柱に頭をぶつけたがそれでも歩くのを辞めなかった
気がついて周りを見るとスターリーの前に来ていた。無意識にここに来るなんて私は余っ程疲れていたのだろう。結束バンドの誰かの顔が見たくなり、私は入口に手をかけ少し開けた。
り「ぼっちの歌詞って暗いよね」
その瞬間リョウ先輩の夢と同じセリフが聞こえた。
り「あれ、扉が…ぼっち来てたんだ」
虹「あ!本当だ!どうしたのー?」
ぼ「……」
り「……ぼっち?」
私のことに気づいた2人がこちらに来て、話しかけてきたけど…私は返事をすることが出来なかった
それを心配してリョウ先輩が肩に手を置いて心配そうに声を掛けてきた
ぼ「……さ、触らないでください!!」
り「っ」
さっきまで私の悪口を言ってたに違いない人に心配されたくない、だから手を跳ね除け私は走り出した。虹夏ちゃんの声が聞こえたけどそんなことはどうでもいい
私はこの場所から少しでもはやく離れたかった
ぼ「…っ…うう…」
私の体力はあの公園の付近で切れてしまったので仕方なくベンチに座った。その瞬間私は先程の光景が何度も頭の中で流れてしまい涙を零した。
ぼ「……私は…いらないんだ…」
その瞬間目の前が真っ暗になり意識はそこで途切れた
○○○○○○○○○
リョウといつものように話していると今日はお休みのはずのぼっちちゃんが扉の前で顔を青くさせて立っていた。心配したリョウが手を伸ばしたらその手をぼっちちゃんは泣きながら普段は出さない拒絶の言葉と共に振り払い走り去ってしまった
り「ぼ、ぼっち…」
虹「あのぼっちちゃん…ただ事じゃないよ!追いかけよう!!」
り「う、うん…」
手を払われてショックを受けていたリョウを何とか引っ張りぼっちちゃんを追いかけることにした…普段は体力なんてこれっぽっちもないのに姿が見えず私達は途方にくれていた
虹「ぼっちちゃん…いないね」
り「うん…どこにいるんだろう 」
虹「あっ…ここって」
り「!に、虹夏!あそこ!」
虹「!ぼっちちゃん!!」
忘れるわけが無いそこは初めてぼっちちゃんに出会えた公園…そんな大切な場所にぼっちちゃんは顔を青くさせて倒れていた
○○○○○○○
ぼ「……また、あの空間」
気づいたら真っ暗な空間、今度は光なんてものは見えない。私は途方もなく歩くことにした
ぼ「……」
歩いて、歩いて…自分でもどれくらい歩いたのかどのくらい時間が経ったのかも分からないくらい歩いた
ぼ「……もうやだ…」
私はその場で膝を抱えて座り込んだ。涙は止めようにも止められないからもう諦めた
ぼ「…リョウ先輩…喜多ちゃん…虹夏ちゃん…」
私は呼んでも返事がないことは分かっていても名前を呼んだ。スターリーで手を払って拒絶した私にあの暖かい場所に戻るなんてできないだろう。その事で更に涙があふれる。私はあの場所にずっといたかった
「……ち!」
「……ちゃ…!」
「ひと………!」
…声が、聞こえる。前みたいに…責められてるのかな…
「ぼっ…!」
「ぼっ…ちゃ…!」
「ひ…ちゃ…!」
……なんだろう、前の時とは違って…暖かい声…私は膝から顔を離し前を向くと…赤、青、黄色の光が目の前にいた。だけど、前とは違う光…その光に誘われるように私は手を伸ばした
「ぼっち!」
「ぼっちちゃん!!」
「ひとりちゃん!」
気が付くと私は知らない白い部屋にいた。周りからは薬品の匂いがする…多分病院なのだろう。
り「っ!ぼっちが起きた!」
虹「ぼっちちゃん!!良かったぁぁ…」
喜「心配…したのよ!もう!」
私の周りには大好きなみんながいた。みんな目には涙を貯めて私に抱きついている
ぼ「…な、何があったのですか…?」
虹「ぼっちちゃんが泣きながらスターリーから飛び出したあと私とリョウで急いで追いかけて行ったら…あの公園でぼっちちゃんが顔を真っ青にして倒れてたの…だから急いで救急車を呼んで…」
り「……ぼっち、何があったの?」
喜「そうよ…こんなになるまで…」
言って…いいのかな…夢なんかのこと…そんなくだらない事で悩んでリョウ先輩達を拒絶した…
り「……大丈夫、私達はぼっちの味方だから」
ぼ「………夢を…見たんです」
虹「夢…?」
ぼ「………みんなから罵倒されて…虹夏ちゃんに誘われずバンドに入れなくて…リョウ先輩に歌詞を作らない方がいいと言われ…い、色んな…夢でした…」
り「……」
喜「……」
虹「……」
みんな…何も言わない。そうだよね、こんな夢ごときでみんなのことを拒絶するようなやついらないだろうし…
ぼ「……す、すみません…やっぱり私…結束バンドにいらな…」
り「ぼっち、そこから先を言ったら許さないよ」
虹「うん、その言葉だけは許さないからね」
ぼ「え…?」
喜「ひとりちゃん…なんでも1人で抱え込んじゃダメよ…もっと私たちを…ひとりちゃんの友達を信じて…?」
…友達…こんな夢で落ち込んで拒絶するようなやつが…友達になって…いいのかな
虹「それに…夢って印象深い所をよく見るんだって!反対の事を見るって事はそこが大事なことなんだよ!」
り「私はぼっちの歌詞好きだよ。前にも言ったけど暗くても誰かには刺さる私の大好きな歌詞」
喜「ね?みんなひとりちゃんの事が大好きなの。だからこんなに悩んで倒れちゃうまで1人で考えるなんてことはもうしないで…」
ぼ「……っ…」
ああ…私は馬鹿だなぁ…あんな夢くらいでみんなを信じきれなくなって…その上1人で解決出来ないのに見栄を張って…最低だ…でも…これだけは…返さないと
ぼ「…あ、あり…が…っ…」
虹/喜/り「……」
涙で前は見えないし嗚咽で言葉が出ない。みんなはそんな私を察して言葉を待ってくれてる…
ぼ「あ、ありがとう…ございます…ひっく…私も…っ…みんなのこと大好き…です…!」
り「うん、私も」
虹「うん!」
喜「ええ! 」
今日も夢を見た、そこにはひとりぼっちの少女はいなくなって「赤」「青」「黄色」の光の中に「ピンク」の光が楽しそうに話している
そんな風景を
夢って結構心にくるものがありますよね。