『三好in山本五十子の決断』リメイク   作:零戦

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第二十七話 南太平洋海戦前編

 

 

 

 

 

 

 

 10月19日の夕方、南雲中将の南西方面艦隊はマラッカ海峡を抜けてアンダマン海、アンダマン諸島とニコバル諸島の間を抜けようとしていた。

 南西方面艦隊は以下の通りに編成されていた。

 

 

 南西方面艦隊

 司令長官 南雲汐里中将

 

 旗艦

 『扶桑』

 第二戦隊

 『扶桑』『山城』

 第七戦隊

 『最上』『三隈』

 第十四戦隊

 『神通』『長良』

 第三航空戦隊

 『龍驤』【零戦×18機 九九式艦爆×18機 彩雲×3機】

 『隼鷹』【零戦×21機 彗星(史実33型相当)×18機 天山(史実12型相当)×18機 彩雲×3】

 『飛鷹』【同上】

 『龍鳳』【零戦×24機 彩雲×6機】

 第六航空戦隊

 『天城』【零戦×27機 彗星×18機 天山×18機 彩雲×3機】

 『葛城』【同上】

 第三水雷戦隊

 『川内』

 第7駆逐隊

 『潮』『漣』『曙』『朧』

 第11駆逐隊

 『吹雪』『白雪』『初雪』

 第12駆逐隊

 『叢雲』『薄雲』『東雲』『白雲』

 第21駆逐隊

 『初春』『若葉』『子日』『初霜』

 随伴

 水上機母艦

 『秋津洲』『君川丸』『清川丸』

 

 

 

 以下の艦艇であったが三航戦と六航戦、それに十四戦隊と第7、第21駆逐隊は角田少将を司令官とする第三機動部隊として編成、南雲中将の艦隊とは分離してセイロン島へ向かっていた。

 

「さーて……やってやるかいッ」

 

 第三機動部隊旗艦『天城』の艦橋で角田少将はニヤリと笑みを浮かべる。セイロン島への攻撃は智里が先に行っていたので三回目ではあるが彼女達はやる気十分だった。なお、三回目の攻撃もほぼ奇襲に近い形で成功しセイロン島の軍港施設はまたしても壊滅的打撃になるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、第二師団の輸送か……」

 

 少し時系列を戻して10月11日、トラック諸島に停泊する第一機動艦隊旗艦『加賀』の作戦室に将和達は集まっていた。

 

「第二師団の輸送には引き続き第八艦隊が担当しますわ」

「うちの艦艇もインド洋に派遣させたからねー」

 

 ニハハハーと笑うのは第二艦隊司令長官の近藤伊佐美中将でありトラック諸島に艦隊を前進させていたのだ。

 

「それで第八艦隊に補充艦艇はあるのか?」

「はい、六戦隊はやられて後退しましたがまだ十二戦隊の二隻もいるので大丈夫です」

「アハハハ。三川ちゃん、フネが足りなければ二艦隊の艦艇を持っていっていいからねー」

 

 あっけらかんと笑う近藤に将和は前の世界にいた近藤中将を思い出す。彼自身も二艦隊を率いていたがソロモン作戦には随分と他艦隊に艦艇を差し出してやり易いようにさせていた。性格はどの世界共通なのかもしれないと将和は思うのである。

 

「そうなると輸送日ですが……」

「その前に、敵飛行場及び泊地を砲雷撃する必要がある」

「……ヘンダーソン飛行場砲撃ですの?」

「あぁ。二師団の上陸をよりやり易くするためにはそうせざるを得ないだろう」

「そうなりますと……やはり十一戦隊の二隻でしょうか?」

「まぁ、そうなるだろうな」

「なら阿部少将には一踏ん張りしてもらう必要がありますわね」

「だな」

 

 斯くして十一戦隊によるヘンダーソン飛行場砲撃が決定された。挺身隊は13日に出撃したのである。そして3日後の16日夜半に挺身隊はガダルカナル島沖に接近しヘンダーソン飛行場に艦砲射撃を開始したのである。

 

「撃ち方始めェ!!」

「撃ェ!!」

 

 挺身隊は約二時間、新規滑走路も含めて艦砲射撃を行い駐機していた106機中89機の破壊に成功し更には砲弾の不発弾を多数叩き込んで滑走路の早期使用を遅らせる事に成功するのである。

 

「「ガッデム!! おのれアドミラル・ミヨシめェ!!」」

 

 ニューカレドニアのヌーメア基地とハワイオアフ島の司令部ではハルゼイとニミッツは激怒していた。なお、後にこれを聞いた将和は笑みを浮かべながらこう答えた。

 

「戦い方は火力じゃない、オツムの使い方だ」

(流石ですわ三好長官……)

(えっ?)

 

 それはさておき、ヘンダーソン飛行場砲撃後に第八艦隊に護衛された第二師団はタサファロング泊地に上陸する事に成功。重火器の揚陸も成功しており各砲一門につき1200発の用意は成功したのである。(史実等川口旅団らにおける戦訓)

 また、葦原ガダルカナル島守備隊はヴィンランド軍に上陸される前から飛行場~タサファロング泊地間の道路ルートを複数作っており、兵員や重火器の輸送等は容易だったのも幸いした。

 それらのルートは叩いても別のルートを走れば良いのでヴィンランド海軍も頭を悩ませていた。

 そんな中、引き続き実施された第38師団の輸送も成功し物資類を全て揚陸した第38師団もタサファロング泊地からジャングルの中へ消えていくのであった。

 

「こうなれば決戦しかないわ、ジェニファー!! どうせ奴等が総攻撃してくるのは間違いないのだから、それに合わせて機動部隊をアドミラル・ミヨシの機動艦隊に差し向けて叩きつぶしてやろうじゃないの!!」

 

 ヌーメア基地で南太平洋艦隊司令長官のハルゼイはそう主張する。対して振られたジェニファーは頭を抱えながらも口を開いた。

 

「それも一理あるわフレンダ。でも、中身のパイロットの消耗が激しすぎるわ。このウォッチタワー作戦を始めてからパイロットの損耗率は62%なのよ。しかも海兵隊の航空隊も足りないからと言ってニミッツ長官は新鋭空母『エセックス』飛行隊までも投入してしまってるのよ」

 

 ソロモン方面における葦原とヴィンランド軍の航空戦は終始に渡り葦原軍が圧勝していた。やはり葦原側の零戦(三好世界)とそれを操作する熟練パイロットを多数保有する葦原軍が上手く交わっているからだろう。

 

「だからと言ってこのまま黙ってて良いわけがないわ! 既にインド洋ではナグモの艦隊が通商破壊作戦を展開してブリトンの首を締めあげているのよ!!」

 

 ガダルカナル島の上陸前後に新たに南西方面艦隊を創設しその司令長官に南雲中将を、参謀長に白石少将を充てていた。そして南雲中将は出された戦力を以てインド洋に再び舞い戻り通商破壊作戦を展開していた。

 また、セイロン島には角田少将の機動部隊が第二次セイロン島空襲を敢行して停泊していた輸送船や護衛艦艇を撃沈し更にはアラビア海まで進出、インドのボンベイを空襲していたのだ。

 そして南雲中将の本隊も長駆、マダガスカル島付近まで進出して敵ブリトン軍の輸送船団を撃滅していた。更にイヤらしい事に南雲の艦隊は貨物船は沈めるがタンカーは余程の事が無い限りは無傷で拿捕するようにしていた。

 

「やっぱり戦艦は安心しますぅ~」

「流石は南雲先輩です」

 

 なお、10月の時点で南西方面艦隊はタンカー8隻、貨物船11隻、護衛の駆逐艦7隻を撃沈。タンカー11隻、貨物船13隻を鹵獲する功績をあげている。

 

「だからこそやるしかないの、ここで機動部隊同士の決戦を制して状況を打開するしかないわ!!」

「…………………」

 

 ハルゼイの言葉にジェニファーは結局押しきられてしまうのである。そして10月26日、将和の当初の予定通りに葦原海軍とヴィンランド海軍の決戦が幕を開けるのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 おまけーね

 

 

 

「えーと……どうした嶋野?」

「……もう我慢出来ませんわ」

 

 急に将和の部屋を訊ねてきた嶋野、その目はトロンとしていた。口臭も酒臭いので恐らくというか100%、飲んで酔っ払っているのだろう。

 

「し、嶋野?」

「南無三!!」

 

 そう言って嶋野は服をあっという間に裸になって将和に向かってルパンダイブを咬ましてーーそのまま爆睡したのである。

 

「助かったのか……助かってないのやら……」

 

 将和はそう呟きながら泥酔して寝る嶋野に服を着させるのである。

 

(あ、朝起きたら三好長官の部屋で寝ゲロして爆睡してましたわ!? どういう事ですの!!)

 

 朝から混乱する嶋野であった。なお、飲ましたのは宇垣であったりする。

 

 

 

 

 

 




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