『い号作戦』参加艦隊
第二機動部隊
司令長官 小澤智里中将
第三航空戦隊(603空)
『赤城』【零戦27機 彗星18機 天山27機 彩雲3機】
『土佐』【零戦27機 彗星27機 天山27機 彩雲6機】
『蓬莱』【零戦27機 彗星18機 天山27機 彩雲3機】
第五航空戦隊(652空)
『雲龍』【零戦27機 彗星18機 天山18機 彩雲3機】
『天城』【同上】
『葛城』【同上】
第三戦隊第一小隊
『金剛』『比叡』
第七戦隊第一小隊
『最上』『三隈』
第八戦隊第一小隊
『利根』
第一護衛戦隊
『五十鈴』『名取』
第六十一駆逐隊
『秋月』『照月』『涼月』『初月』
第六十二駆逐隊
『新月』『若月』『霜月』『冬月』
第三機動部隊
司令長官 楠多恵中将
第二航空戦隊(602空)
『雷龍』【零戦27機 彗星27機 彩雲3機】
『笠置』【零戦27機 彗星18機 天山18機 彩雲3機】
第六航空戦隊(653空)
『阿蘇』【零戦27機 彗星18機 天山18機 彩雲3機】
『生駒』【同上】
第三戦隊第二小隊
『榛名』『霧島』
第七戦隊第二小隊
『鈴谷』『熊野』
第八戦隊第二小隊
『筑摩』
第二護衛戦隊
『九頭竜』『由良』
第六十三駆逐隊
『春月』『宵月』『夏月』『満月』
第六十四駆逐隊
『花月』『清月』『大月』『葉月』
第二艦隊
司令長官 近藤伊佐見中将
旗艦『愛宕』
第四戦隊
『高雄』『愛宕』『摩耶』『鳥海』
第十一戦隊
『駿河』『筑波』
第二水雷戦隊
『神通』以下12隻
第四水雷戦隊
『能代』以下12隻
第五水雷戦隊
『矢矧』以下12隻
第三防空戦隊
『千歳』【零戦27機 彩雲3機】
『千代田』【同上】
第十一航空戦隊
『日進』【瑞雲18機】
『瑞穂』【瑞雲24機】
第十二航空戦隊
『神威』【瑞雲9機】
『秋津洲』【二式大艇1機】
第十三航空戦隊
『君川丸』【瑞雲6機】
『神川丸』【瑞雲9機】
第十四航空戦隊
『國川丸』【瑞雲6機】
『聖川丸』【瑞雲9機】
第六艦隊
司令長官 小松照巳中将
旗艦『長鯨』
随付『迅鯨』
伊号5個潜水隊(伊号潜24隻)
4個の艦隊は7月28日にはマラッカ海峡を通過し8月1日には作戦が発令された。先行したのは第六艦隊の潜水艦隊であった。彼女達は次々とインド洋に消えていき輸送路を妨害するのである。
そして小澤と楠の2個機動部隊はセイロン島のブリトン軍を叩くためにセイロン島に接近していた。
「しかし、まさか都合三回もセイロン島を叩くとはね……」
「それだけ三好長官も期待しているという事ですよ。落ち着いてやりましょう」
智里の言葉に参謀長の古村少将はそう言う。古村はこれまで一貫して艦隊勤務を担っており智里も信頼していた。
「彩雲からの報告は?」
「彩雲からでは無いですが伊号潜からアッドゥ環礁に艦隊無しとの報告が来ています」
「……ならセイロン島の攻撃に集中は出来るな」
「そのようです。しかし、三好長官から何か命令書を貰ったと聞きましたが?」
「あぁ……セイロン島を叩いてから開封してくれと言われたな」
内地を出撃する前、智里は将和と夜戦をした後に一通の手紙を貰っていた。
「ラブレターで無いのが済まないな」
「命令書かい?」
「あぁ。度肝を抜く程のな」
そう言って将和はニヤリと笑みを浮かべるのである。その光景を昨日のように思い出す智里である。
「ま、一先ずはセイロン島攻撃だな」
「ですね」
そして2個機動部隊はセイロン島西方沖約300キロまで進出し8月3日0500に第二機動部隊は第一次攻撃隊180機を発艦させコロンボ港へ向かわせた。
「帽振れェ!!」
第一次攻撃隊は手隙の乗員達に見送られて発艦していく。発艦していく機体も改良型へと更新されていたのである。
零戦33型
全幅 11.0m
全長 9.240m
全高 3.57m
翼面積 22.60㎡
自重 3,360kg
正規全備自重 3,930kg
発動機 金星72型
離昇 1,680hp(水メタノール噴射装置付)
最高速度 633km
降下制限速度 780km
航続距離 900km(正規)+1,980km(増槽有り)
武装
主翼 97式13.2ミリ機銃2挺(各350発)
99式20ミリ機銃2挺(各250発)
一番二八号噴進弾×6発
【概要】
葦原海軍が開発した零戦の最終型であり金星発動機に交換した事で無茶な機動をさせる事も可能となった機体である。
後継機の烈風等、稼働率も心配されていた時期もあったので金星発動機での改良型零戦の開発が命じられたのである。
零戦堀越らも予め想定していたのか、空技廠からの命令から僅か3日で試作機を完成させ空技廠関係者を驚愕させたエピソードもある。
防弾装備も重点的に施しておりちょっとやそっとでは落ちない機体となっている。
だが、その代償として航続距離は増槽付でも約2000キロしか届かなかったが戦場は短距離になっていたのでそれ程問題は無かったのである。
彗星22型
全幅 11.50m
全長 10.22m
全高 3.069m
主翼面積 23.6㎡
自重 3,750kg
過荷重重量 4,960kg
発動機 金星72型
離昇 1,680hp(水メタノール噴射装置付)
最高速度 586km/h
航続距離 2,700km(過荷)
武装 機首7.7ミリ機銃2挺
後上方13.2ミリ旋回機銃1挺
爆装 胴体500kgまたは250kg爆弾1発
翼下250kg爆弾2発
【概要】
葦原海軍が九九式艦爆の後継艦爆として採用した機体の改良型。防弾装備も施しているので落ちにくくなっている。発動機は零戦54型と同じ金星72型を搭載している。
天山22型
全幅 14.894m(主翼折畳時7.1935m)
全長 10.865m
全高 3.820m
主翼面積 37.202m2
自重 3,900kg
正規全備重量 5,600kg
過荷重重量 6,450kg
発動機 『ハ-42-11』
離昇 2,100hp(水メタノール噴射装置付)
最高速度 496km/h
航続距離 3,000km
武装 13.2ミリ旋回連装機銃1挺
爆装 800kg爆弾1発、500kg爆弾2発、250kg爆弾4発、60kg爆弾10発
雷装 九一式航空魚雷1発
【概要】
葦原海軍が三好日本海軍の天山を元に開発した九七式艦攻の後継艦攻。防弾装備も施しているので落ちにくくなっている。発動機は『ハ-42』を元に開発された新規の『ハ-42-11』である。
「直ちに第二次攻撃隊の発艦準備を急がせるんだ」
「了解です。直ちに取り掛かります」
智里はそう指示を出し、第二次攻撃隊も第一次攻撃隊が発艦した後の一時間半後に発艦するのであった。
「もうそろそろね……」
第一次攻撃隊指揮官の田中正美少佐は天山隊を率いて飛行していた。コロンボ港まで後10数分程度の位置であり、零戦隊の半数は誘導の彩雲に率いられて先行していた。
『隊長、彩雲より電文です』
「何と言ってるの?」
『制空隊、敵戦闘機と交戦中で優位との事です』
「……なら大丈夫ね」
そして第一次攻撃隊がコロンボ港に到着すると攻撃隊を出迎えたのは対空砲火であった。
「荒々しい出迎えだこと……『トツレ』を放て!!」
機銃手が電鍵を叩き出す。攻撃隊が所定の位置に移動していくのを確認した田中は伝声管に向かって叫ぶ。
「『ト連走』を打ちなさい!! 全軍突撃せよ!!」
そして第一次攻撃隊は突撃を開始する。彗星隊は飛行場への急降下爆撃を敢行する。
「地上で大人しく眠ってなさい!!」
彗星隊は腹に抱えた500キロ爆弾を投下する。離陸しようとしていたハリケーン戦闘機に命中しハリケーン戦闘機は跡形も無く吹き飛ぶのである。
「『赤城』に打電!! タカ連走よ!!」
『了解です!!』
「さぁて……やりますか!!」
第一次攻撃隊はコロンボ港を叩き潰すのであった。そしてその頃の将和は内地の各務原にいた。
「やぁ堀越さん」
「これは三好大将、わざわざ此処までお越し頂きありがとうございます」
「体調は大丈夫ですか?」
「これが終わったら強制休暇になってますよ」
将和は激務の激務で限界に近い状態の堀越技師と握手をする。今日は漸く『烈風』の初飛行を迎えていたのだ。滑走路には『烈風』が待機しており、パイロットも乗っていた。
「では試験を開始します」
「ん」
そして合図と共に『烈風』は発動機を稼働させ準備出来次第、離陸したのである。
「……音が良い。ヴォロロロの『ロ』が良いな……」
(そうなのか?)
(よく分かりませんわ……)
将和の言葉に同行していた宇垣と嶋野はヒソヒソとそう話す。そして試験飛行が終わると当然のように将和も試乗するのである。
烈風11型
全幅 12m
全長 11m
全高 4.23m
翼面積 23.60㎡
自重 3,600kg
全備自重 5,100kg
発動機 三菱『ハ42-21』
離昇 2400馬力
速度 678km
航続距離 1,300km(正規)2,200km(増槽有り)
武装 99式20ミリ機銃4挺(各250発)
一番二八号噴進弾×10発
【概要】
「僕は完成出来なかった『風』の艦上戦闘機を作りたいと思います」
堀越が己の執念、威信をかけて開発した新型戦闘機である。14試艦上戦闘機と当時は明記され、当初は史実のハ-43を搭載した試作一号機(史実烈風)が昭和17年5月に初飛行をしてテストパイロット達からは「零戦と同様の運動性能だ」と絶賛していたが堀越は首を横に振った。
「零戦と同様では駄目なんだ。奴等は直ぐに零戦を越える戦闘機を作ってくる」
堀越は試作一号機の機体を削れるところは全て削りそのおかげで翼面積は30.86㎡から23.60㎡まで減少した。だがこの削りにより試作二号機は更なる進化を遂げる事になる。重量削減と発動機を交換した事により速度も向上し運動性能も試作一号機より軽快な動きを見せる事になる。
発動機は『火星』を18気筒にした『ハ-42-21』を搭載しているので軽快な動きを可能としていたのだ。
斯くして試作二号機を元に開発が進み昭和18年8月、艦上戦闘機『烈風』として採用される事になる。なお、それを見届けた堀越は「感無量です」と涙を流しながら限界まで身体を使い過労で倒れ向こう半年は強制休暇となる。
「堀越さん、良い機体だ。これなら十分にヴィンランド海軍のF6Fは元よりP-51にも勝てるッ」
「ありがとうございます三好大将……感無量です……」
「堀越さん!?」
将和の言葉に堀越技師は笑みを浮かべながら膝から崩れそのまま失神し、強制休暇に入るのであった。なお、『烈風』は8月8日に制式採用され直ちに量産態勢に移行した。流石に三菱だけでは賄えないので川西、川崎、中島、愛知等が最優先して量産態勢に移行するのである。無論、ずっとというわけではなく11月まで優先しての生産であった。
斯くして『烈風』は間に合った艦上戦闘機となったのである。
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