わっかりましたあ!
それでは訊ねてみましょうか!
こっくりさん、こっくりさん、どうか此処に託宣を授けて下さい。
どうか、どうか、来ませい、来ませい……あ、ああああっ……!
おおおーっ、浮かせた手の平たちが……動きますっ!
みなさん、着いてきて下さいよぉーっ!
右より一枚が……ティファレトに。
左より一枚、ホドに。
中央より一枚、ネツァクに。
あっ、最後に手がまた動いて……
中央から一枚が、ダアトに。
……ふう。これでこっくりさんによる配置は完了のようです。
なんかUFOキャッチャーみたいでしたね、みんなでカード掴むところとか……
とりあえず……順に開いていきましょうか。
ティファレトが司るのは本人が持つ本質的な自我やパーソナリティ。
そこに配置されたのは……えいっ!
ふむ……愚者の正位置ですか。
続きましてホド、繰り返しによって齎されるものの位置にあるのは。
はいっ!
ほうほう、力の正位置ですね。
そしてネツァク、永遠に求め続ける情熱であったり、衝動的な欲求という二面性のある場所に配置されたのは……恋人の逆位置。うーむ、なかなか占い甲斐がありますね。
ラストは知識を知るための道標、未来への暗示を指すダアトには~……
せぇいっ!
戦車の正位置!
これは何というか実にスズカさんらしい感じですね。
少々お待ちくださいね。
ふむふむ、ほうほう、なるほど……
よしっ、出ました!
ティファレトに愚者の正位置。
これはスズカさんの持つ性格である、ある種の自由さを指しているのでしょう。愚者とはおバカという意味ではなく、既存の型にとらわれない、無限の可能性を表しているものですので。
力の正位置もティファレトに強く絡んできていますね。まずこのタロットが配置されたホドというセフィラには、ルーティンによって生まれる学習的要素がありまして。
そこに意志の貫徹や壁を乗り越えると言ったような要素が含まれている力の正位置がありますから、初志貫徹の信念を決して忘れるなということではないでしょうか。
そして恋人の逆位置ですが……
もしかすると走りへの楽しさを追及することと、スポーツ科学に基づいた走りへの観念の狭間で悩んでいるのではないですか?
その結果、欲求の落ち着くところを探し切れず、優柔不断になっているのでは?
ネツァクの二面性を鑑みるに、今スズカさんに必要なのは恐らく一本気なのでしょう。
ダアトにある戦車の正位置を考慮して全体を総括すると、なるべくよそ事を考えないようにしつつ、前向きな気持ちでもって物事にあたり、これまでに自分が抱いてきた初志を貫徹するようにしていけば、おのずと走りは速くなっていくだろう、という感じですね!
ふう……こんなところでしょうか。
こっくりさん、こっくりさん、お帰り下さい、お帰り下さい……
……うん、大丈夫そうです。お疲れさまでした、みなさんっ!
私の用意したお話はこれで以上になります。
このこっくりさんでの占いは、信じるも信じないもスズカさん次第のものです。
まあその……私としては、信じて欲しい気持ちがたくさんありますけどね!
あはは、そうですよね。
最後まで勢いでやっちゃいましたが、あんまり七不思議の話っぽくないですよね。
身勝手で大変恐縮ですが、ほんと半分以上私の横暴ですね。
こういうミステリアスな体験を一緒にしてみたかったんです。
実際にこっくりさんを体験してみてどうでしたか?
カードを掴むときに起きた、手の空中浮遊。
アレにはタネも仕掛けもないんですよ。
従来のこっくりさんのように、硬貨に指を添える体勢を取り続けるわけでもなかったでしょう。
ですがみなさんは私に従って、カードを配置してくれました。
あっ、そういえば。
みんなで重ねた手の平でしたが、一番カードに近い場所に手を置いていたのは私のはずですよね?
……あの時なんですけど、誰かカード掴んでましたか?
少なくとも私は掴んでいません。ですが、カードは動いていましたよね。まるで浮遊でもするかのように。
………………。
そうですね、仮に浮いていなかったとしても。
あの場の雰囲気か何かによって、共通の行動をするように仕向けられていたのだとしたら。
それはつまり。
神秘なのか、怪異なのか。
内訳は分かりかねますが。
科学の力では証明できない何かが、そこに居たのだという証左になり得ませんか?
……よしっ!
茶化すみたいな終わりになって申し訳ありませんが、これでちょっぴりでも怖い話の雰囲気を醸せたでしょう!
……七人目の方、未だに音沙汰ないのがちょびっとばかし不安ですが!
責任をもって連絡を取ってみますのでご安心を!
さあ、次の方どうぞ!
私、とっても楽しみですよお~!
ルンルンですねっ!
むふふふっ!