ある日いきなり案が降ってきたので、執筆した次第です。未だ拙い手腕ですが、愛される作品になるよう、尽力していく所存です。
では、どうぞ。
印象的
「先生、ちょっと良いですか?」
シャーレに"先生"として就任してから少し経った頃。今日シャーレの当番だったユウカが突然、私に対してそう聞いてきた。何だろう。シャーレについてもミレニアムについても教わったし、呼ばれる心当たりが無い。
……まさか、また趣味のお金についてかな。
「この前、ミレニアムについて紹介したじゃないですか。それについて思い出した事がありまして。」
…危惧していた事じゃなくて、良かった。
それは兎も角。紹介してなかった事か。何だろう……施設とか、他学園には公表できないような機密とか?……いや、シャーレに来てすぐの私に言える様な話じゃ無いか。
だとしたら、いよいよ分からない。そう思考を重ねていると、ユウカが付け足してきた。何でも、一人の生徒を紹介していなかったのだとか。ユウカ曰く、その日は忘れていたらしい。
そういう日もあるよね、仕方ない。
「もうすぐ今日の分の仕事も終わりそうですし、この後紹介したいと思いまして。」
「そうだね。私も、会えるだけの生徒に会っておきたいし。」
折角紹介してくれる訳だし、是非とも会っておきたい。
…どんな生徒だろう。基本、どの学園にも個性的な子はいたから、至って普通の生徒、とはいかない可能性もある。ミレニアムは比較的大人しい子が多かった印象だけど、そうした子しかいなかった訳でもない。
……考え過ぎだと思いたいけど、ゲヘナのような個性的な子である可能性も捨てきれない。だからといって、邪険にするつもりも毛頭ないけども。
ユウカが顔をしかめて話をしない辺り、大丈夫だと思うけど。やはり、心配だ。
気付けば、朝に積まれた紙の山はもう無くなっていた。それに気付いた私は、両手を上に上げて背伸び。長い間同じ姿勢になっていた時に、私がよくやる行動。気付けばやっている無意識な行為なので、これが出る時は疲れていたサイン。
今日はグッスリ寝れると良いな。
「さぁ、行きましょう。先生。」
──────
ユウカに連れられ、久々に訪れたミレニアム。実は、ユウカに初めて案内してもらってから一度も来ていない。そのため、恥ずかしながらミレニアムの内装を把握出来ていない。
…たまにでいいから、顔を出した方がいいかもしれない。生徒とのコミュニケーションも、これからしていかないといけない訳だし。
「着きました。さっき確認した所、ここにいるとの事でしたので。」
そうして連れられたのは、エンジニア部の部室。……やっぱり、部室と呼ぶには大き過ぎる気がする。武器製造や修理、試運転をする場所であるとはいえ、生徒達が持っていい権限に留まらないような……?
これから会う子がここにいるって事は、武器の調整とかをしていたりするのだろうか。だとしたら、これから指揮するかもしれないので、どの武器を使っているのかを事前に知れるのは、嬉しいかもしれない。
……随分、堅苦しくなってるかもしれない。緊張しているのだろうか。落ち着け、私。
「入るわよ!」
少し声を大きくして、ユウカが言った。そして、ドアが開く。そこには、エンジニア部の皆がいた。…そして、黒のロングヘアの子も。確かに、見慣れない。一瞬、ユウカが言っていたリオって子かと思ったけど、ユウカがリオと一言も呼んでない辺り、違うんだろう。
その子は、後ろを向いている。顔こそ分からないけど、身長はウタハより少し大きい気がする。大きい上着……コートみたいな物を羽織っている。が、細い。コート越しにでも分かるのではなかろうか。ちゃんと食事を摂っているのか心配になる。…インスタント麺ばかりの私が、声高らかに言える事では無いだろうけど。
「あの…先生、であってますか?」
「ん?あぁ、ごめんね。うん、私が先生だよ。」
あまりにも私が夢中で見ていたからか、私の意識がどこかへ行っていたらしい。その子から声をかけられてしまう。
……ユウカ、その不審者を見るような、ちょっと引いているような目でこっちを見るのを止めてくれないか。私だって、不躾な事をしたと思っているんだ。だから止めてくれッ!普通に傷付く!
……コホン。眼差しを変えてくれそうにないユウカは一旦置いておくとして。改めて、彼女の姿を見る。
ポケットの多い、白いロングコートを羽織っている彼女は、そのコートが映えていると言わんばかりの黒髪を携えている。正面から見る彼女は、腕や足を少し見るだけでも、痩せていると分かる。
ヘイローは、何と言えばいいのか。一言で言うなら、不気味。黒と紫の中間色で、スコープの照準のような模様の中央に、眼の模様がある。その周りに、羽の様な模様まで。
そして、銃。一見すると、アサルトライフルの類に思われる。ただ、他の生徒が持っている銃とは、毛色が違う見た目をしている。西洋風、という言葉が近いかもしれない。銃の黒い体色を、少しの紅色が引き立てているように思う。
……そして、彼女は言った。
「
印象的な、名前だった。