ぱっと浮かんだので書きました。

 単なるサクラ怪文書です。

 ※6月29日本文追加

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越えたい背中

 

 私はまだ走れては居ませんが、あの多くのレースという夢の光と一緒に府中の中の学園に、あの物語の中に住みたいのです。きっと私は誰かの光にはなれないでしょうから。なぜならば、私の周りには光になれるウマ娘が沢山います。

 

 まだ体が弱くて走れなかったあの頃、友達がウマ娘は地方だとしても中央を塗り替えれると教えてくれました。私はどこにでもよくいる存在だった。中央や地方でもデビューしたいというウマ娘はあなた達の周りにだっているでしょう?地方でも上澄みだって、地方の意地が中央も倒せるってロッキータイガーさんが成し遂げれなくても、テツノカチドキさんやフェートノーザンさんが成し遂げれるって、でもそれはただの夢かもしれなかった。私の体が弱いようにあのターフで走るのは無理だと思えた。多くがダートで中央が大井に来たりとすべてアウェーでの戦いだったから。でも、地方の意地が立ち上がるのは見ていてとても勇気付けられました。ジュサブローさんがオールカマーで見せた光、頑張ればターフでも勝てるんだって思えた。

 

 フェートノーザンさんがイナリワンさんを下すけど結局その後は対決がなく、イナリワンさんは中央に行ってしまった。とても悲しく切なく感じました。しかし、地方の意地は‥‥笠松の意地が中央を席巻していたのです。その名はオグリキャップさん、私はきっと頑張れば私もいずれはレースに出れると確信しました。奇跡は起きないから奇跡というのではなく、奇跡は起こすから軌跡といわれるのだと。私にもきっとオグリキャップさんのようにライバルが現れるでしょう。それが中央なのか地方なのかは別として、オグリキャップさんは見せてくれました。最後まで光を私の中に光が見えたのです。

 

 そこに至るまでにあのシリウスシンボリさんもタマモクロスさんやイナリワンさん、ヤエノムテキさんもバンブーメモリーさんもスーパークリークさんもいました。もっともっといろんな人達がいました。それらをテレビから見ながら私にもいつかは現れるんだと思ってました。当然、いや違うかもしれませんがあの有マ記念を見て私はまだ自分が速いのかわかりませんがヤエノムテキさんに嫉妬しました。メジロライアンさんにも嫉妬しました。なぜなら、追いかけれる背中が有るのですから、私には光しか見えないのです。相手の影すら見えない。きっとオグリキャップさんの背中は凄く輝いてるのでしょう。そして、怪我やもう才能が枯れたと言われてもまた有マで咲きました。冬枯れの季節に大輪の花が咲いたのです。チヨちゃんも立派に咲いて散れたのです。あのこれ以上盛り上がるのか分からないあの時代の中ではっきりとくっきりと光になれました。

 

 翌年もダイサンゲンさんが見せた輝き、私は追いかけるのにも魅せられた。あの差しにまるで近くから光を見せつけるようなあの走りに。

 

 そして、今ここにいる。ブライアンちゃんは強烈な光を見せた。だけれども追いかけていたはずなのに急に光がなくなっていく。貴方はそこで終わるようなウマ娘ではないでしょう。

 強烈な光を見せてくれたのだから、私もブライアンちゃんに光を見せないとそして、確かに阪神でまた光を見た。あの光と背中は私が見ていたものだった。あれこそ、あれがブライアンちゃんの背だ。もう届かないかもしれないしかし、私は宝塚であの輝きを見せた阪神で私は待つ。きっとブライアンちゃんはオグリキャップさんのように蘇ってくる強く、速く、そして輝いて。私は宝塚で決着をつけた後に成田空港でブライアンちゃん達に見送られて、凱旋門で結果を残して、それで有マであの色んな物語を見せてくれた有マでマヤちゃんとブライアンちゃんときっと最後のレースをして、全てをぶつかり合わせるんだ。マベちゃんもきっと来る。それで、最高の光の物語は完成するんだ。それによってまた私やブライアンちゃんみたいに怪我をしたりしたウマ娘の希望の光になるんだ。地方の強豪たちが見せたように、オグリキャップさんが見せたように夢を軌跡で塗り替えて努力は手が届くと、星すらも掴めるのだと全国の小さいウマ娘に見せるんだ。それで、もっと世界は光に満ちて私達は達するんだ頂きに。でもきっと私にはなれないんだろうな。

 

 

 

 しかし、彼女が脚を引き締めながら走り切ったのを見た。なぜ高松宮なんかにでてるの?それで、なんで怪我をしてるの?でもオグリキャップさん見たく治るよね?だって貴方は再び現れたアイドルウマ娘。無類の強さと影すら踏ませないような力強い走り、挫折や怪我に苦しみながらも復調する。その話を私は考えるだけで次第に汗ばむ梅雨の季節の上半身をもて余す。一報を聞いて部屋の窓から、外を見て「雨。」と呟いてしまった。

 

 再び録画をしていた高松宮記念を見ていた私は密かに胸の光をまるで魂が焼けるように燃やします。私はそのままに雨の中で空を見た。分厚い鉛のような雲から泪が滴っている。それが私の熱を下げていく、そうじゃなければ今頃には叫んでいるでしょう。私はブライアンちゃんの怪我を頭から追い出そうと、必死にあの肉食獣の狩る側が見せる走りを目の前に想像して幻影を必死に追いかける。本当は今このときでも、それが無意味なことを知っています。最終的に私はあのナリタブライアンに達することができないでしょう。そして、怪我で弱気になっているブライアンちゃんという存在がナリタブライアンだと認識して、私はこみ上げる怒りとついぞ掴めなかったあの背中を感じながら叫んで走ります。

 

 

 私は怪我をしたナリタブライアンではなくなってしまったブライアンちゃんを見つけてしまいました。その瞬間に私は、過去一番の走りを達成できたのかもしれません。マヤちゃんにもブライアンちゃんにも負けない走りを。でもそれはナリタブライアンが居なくなってブライアンちゃんがブライアンちゃんに落ち着いたからこそ出た、詰め寄りの走りです。宝塚でナリタブライアンに見せたかったものかもしれません。きっとそれを見せたらブライアンちゃんはまたナリタブライアンになれるから。ここで終わったら夢は奇跡になってしまう。貴方は絶対がある側のウマ娘のはず、そんな軌跡になるはずなのに復活してオグリキャップさんを超えて、凱旋門を掴んだ私はあの冬枯れの芝をサクラ満開にしようとする私をみんなが止めようとして、そこで勝った負けたがあって、きっとそれはマーベラスでファンタスティックであのクラシックのときのような背中が、光が‥‥みんな輝いてでもそれは私の単なる儚いものだったの?地方ウマ娘の皆さんが、オグリキャップさんが、ダイサンゲンさんが見せてくれたあの背を、あなたが見せてくれたあの背を私もナリタブライアンという存在に見せて、逆にブライアンちゃんやマヤちゃんが私に見せてくれてもいい。私は追いかけてきたものを、ウマ娘というものが何なのかを背でみせるはずだったのに。じゃないと走れなかったから、だからこそ皆に、私のようなウマ娘に背中を見せたかったから。なれないとわかってても貴女の背中を見ていた者としてのせめての手向けだから。

 

 「なんで、なんで?ナリタブライアン‥‥。」

 ただ、街で見かけただけだったのに彼女の肩を捕まえて聞いてしまいました。向き合いはしない。“ナリタブライアンではないブライアンちゃんの背中で、私は聞きました。”

 

 それは彼女にとって迷惑だと今気付きましたが、背中から感じます。ただ彼女は辛そうな顔をしているなと私にはわかるのです。人一倍ナリタブライアンとブライアンちゃんを見て、憧れてきたから。ブライアンちゃんがビワハヤヒデさんを分かるように私も貴女がわかるの。ブライアンちゃんの背は私より小さい、だけど温かくて震えていた。私には泣いてるように感じた。しかし、でもこれがあの背中だとしたら私は私はブライアンちゃんに光を見せれないと思っていたのに何処かで光を見せたと思っていた。だから、あの阪神大賞典でみせた復活の輝き、6割や7割かもしれないけど大きな背中を、光をまた宝塚で見せると思ってたのに。あれ?私も震えてる‥‥これは涙?それを感じたのかブライアンちゃんはただ、ただ一言だけ言いました。

 

 「すまない。」

 彼女は走って消えてしまいます。私はクラシックを思い出します。あの背中はあんなに小さかっただろうかと。ただ私はかける言葉を間違えたのに気付きました。かけるべき言葉は‥‥。

 

 「ありがとう。」

 これだけで良かったはずなのに。きっとそれだけで良かったのに。

 

 私は宝塚を取りやめて、早めにヨーロッパに渡ることにしました。それがきっと良いに決まっているのです。思い出の背は私の中にある。その背を私は追いかけているのでした。本当はブライアンちゃんも思い出の背中を、ビワハヤヒデという背中を追いかけているのは知っていた。わかっていた。同じだねブライアンちゃん、ビワハヤヒデがなくなって迷走して強い背中を見失うなんて私もナリタブライアンになれるのかな?誰かに背中を見てもらうことができるのかな?

 

 

 

 

 凱旋門に行くと薄々知っていたマベちゃん、マヤちゃんも彼女らのトレーナーも、ブライアンちゃんは居なかったけどブライアンちゃんのトレーナーも含めて日本ウマ娘を背負って行くべきだと応援してくれました。

 

 飛行機に乗る当日、私はありえないものを見ました。

 

 「今から待合室に入らないと。」

 チケットを見ながら時間を確認して入ろうとしたときに、ブライアンちゃんがいました。そして、彼女は勝負服を着ていました。つまりは‥‥。感じる。あの風を光を瞳にギラギラの光を見つけて私はそれだけでもう頬に熱い何かが伝って落ちない様に押し込めます。あぁ、やっぱり貴女は光なんだ。私のなんでだけで、ビワハヤヒデさんへのナリタブライアンとしての思いと重ねてくれて、最後にまた特大に輝こうとしてくれている。そうか、低迷もマヤちゃんと競い合ったのも私にあの春で負けたのも復活の物語だったんだ。そうだよね、ナリタブライアンはナリタブライアンだもの。私と比べられるわけがない。3女神様に願ったかいがあった。あそこでナリタブライアンと私の勝負が終わったわけじゃない。

 

 「中山で待ってる。」

 ぶっきらぼうにも感じるほどに、それを告げると彼女は帰っていき、私は頭に光が通り抜けるのを感じたのです。私がフランス便に乗り込んだ時にただロンシャンではなく、目標と手段が逆さになったことに思いを馳せます。戻ってきた。あのギラギラで獰猛な姿が、背中が、風が吹いている。貴女は強い、でも私も強い、みんな強い。挫折は強さを強固にする貴女は狩る側の人、狩られる側のウマがいなければいけない。私はもう光が瞳に宿らないと思ったから、春で諦めて何処かにあった残滓を宝塚で払おうとした。けど、それは残り物ではなかった。なれないし、ならないと思っていた光に狩る対象に私は確かになったのね。

 

 ロンシャンより今は中山で頭が一杯になっていました。そう、あの子供の時のように国外なんて考えもしなかったあの日のように。オープンになれれば良かったと思っていたあの日のように。再び私の胸の中の魂が燃え上がります。ウマ娘は思いがウマ娘を強くするならば必ずあの中山にいるブライアンちゃんはナリタブライアンであるはずです。それに引っ張られてマヤちゃんやマベちゃんも最高の仕上がりになるはず。体が身震いし、体に血が巡るのを感じる。そうこれです。欲しかったものをまたブライアンちゃんはいや、ナリタブライアンはくれたのです。飛行機が飛び上がり関東を超え、日本海に出たあたりで私は窓の外に再び、“あの背中”を見ました。

 

 「私の方こそ中山で待ってるよ。ナリタブライアン。貴女は私とライブをするのが似合ってる。でも、あのときオグリキャップさんにも感じたんだ。あの有マを見て、最後の介錯をするべきだったんだなって。だから、私はヤエノムテキさんに嫉妬した。出来なかったから。私がヤエノムテキさんになるのか、それともまた春と同じことになるのかは‥‥それともマヤちゃんやマベちゃんに私共々‥‥。フフッ。」

 窓に反射して見えた自分の目には確かに大輪のサクラが咲いていた。

 

 外の景色はその上だとあって青く輝いて見えた。翼に光が反射して眩しく感じる。翼があるのは飛行機だけではないと主張するように。

 

 





 なんなんだコレ?
 ナリタブライアンとは一体?
 ロンシャンだから最後はそういう事。

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