イデア+αがプロムンゲーを配信実況するだけ   作:紙吹雪

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プロローグみたいな話なのでかなり短め。
見切り発車投稿。
次回から掲示板形式。



序章

 

「う〜ん……」

 

 オンボロ寮の監督生、ユウは廊下を歩きながら頭を抱えていた。

 普段はオヤブンことグリムと大体一緒にいる奴な認識ではあるが、現在は1人だった。

 悪友であるエースやデュースがその様子を目撃すれば珍しいと口にするだろう。

 

 彼……グリムは部活の美食同好会の活動中である。

 2人で1人の生徒として認められている現状、本来なら一緒に行くべきなのかもしれないが……

 ユウは食は割と細い方なのかあまり食べたがらない。

 「まだ食べるんだゾ!」と元気なグリムを残してユウはギブアップ。

 たまには1人で彷徨いてみるのも良いだろうと校内を散歩している最中なのである。

 

 そんなユウが何を悩み事と言えば、何人かは心当たりがあるかもしれない。

 グリムがまた問題を起こしただとか、いい加減オーバーブロット辞めてくれだとか。

 

 だが、今のユウの脳内にひしめく話題はたった一つ。

 

「……あのゲーム、またやりたくなって来たなぁ」

 

 ホームシックならぬ、ゲームシックである!

 

 ユウが普段寝泊まりしているオンボロ寮のリビングにはとある先輩から貰ったゲーム機器が幾つか置かれている。

 暇な時はたまにエース達を誘って一緒にゲームする事もあるユウ。

 しかし、ユウがこのツイステッドワンダーランドに来る前……

 

 地球の日本にいた頃、ユウは結構なゲーマーだった。

 ある会社が作ったゲームを特に好んでプレイしていたのだが、この世界に来てからはやっていない。

 かなり好きなゲームだった為に寂寥感が溢れてくる。

 

 グリム達……友人達と一緒にいる時はそんな思いも忘れて楽しい気分になれる。

 だが、こうして時々1人になると……思い出してしまう事だってある。

 

 もう一度プレイしたい。

 やりたい。

 遊びたい。

 

 そんな思いは日に日に強くなっている。

 どうにか再びプレイできないものだろうか……

 

 この世界には魔法と言う便利な技術がある。

 もしかしたら……ワンチャン、あったりしないだろうか。

 そう簡単には諦めきれない。

 あのゲームの登場キャラも期待を捨ててはいけないと言っていた。

 

「(と、すると。相談できる相手と言ったら……)」

 

 思い浮かぶ相手は1人。

 魔導工学の申し子にして、オンボロ寮にゲーム機器を送ってくれた人。

 本人もゲームマニアだし、あの人ならば——

 

 

 

「「——わっ!?」」

 

 

 廊下の曲がり角。

 ユウは何者かとぶつかってしまった。

 そして、尻もちを付く際に……

 

「……痛っ」

 

「え、あ、う……」

 

 ぶつかった相手を確認すると、ユウは驚いてしまった。

 何故かって、たった今自分が話したいと思っていた人物だったのだから。

 

「……イデア・シュラウド先輩」

 

「あ、はい。どうもイデア・シュラウドです……えと、大丈夫?」

 

「うん、平気平気……いてて」

 

「あ、大丈夫じゃないやつだそれ。ええと拙者は平気だけど……一応保健室行こか」

 

「うん……うん?」

 

 ユウは閃いた。

 この状況ならば……

 

「どしたん?」

 

「いや、何でも……」

 

 

 

♡♤♢♧

 

 

 

「ただの捻挫だな。このくらいなら1週間もすれば完治するだろう。治癒の魔法を使うまでもない。幸い利き手じゃない方を捻ったようだし、勉学にも然程の影響はないだろう」

 

「そうですか。ありがとうございます、クルーウェル先生」

 

「何、仔犬が怪我したのなら治すのも責務の一つだ」

 

「ははは……」

 

 どうやら、割と大した怪我ではなかったらしい。

 ユウとイデアはほっと一息を吐いた。

 

「しかし、どうもこの学園はちゃんと前を見て廊下を歩く奴が少ないようだな」

 

「「す、すみません」」

 

「2度同じ事を繰り返さなければそれで良い。出来るだろう?」

 

 

 2人はクルーウェル先生の注意と脅迫警告を聞き終え保健室を出ると、ユウの方から話し始めた。

 

「あの、ちょっといいですか?」

 

「ヒッ……いやでも監督生氏なら当たり屋みたいに要求はしてこないか……」

 

「いやあの、いいですか?」

 

「アッハイどうぞ……」

 

 ……この先輩は自分の世界に入ると中々出て来ない所があるんだなぁ。

 

「えっと、別に怪我させたお礼を強請ってる訳じゃないんだけどさ……」

 

「いやそれ絶対意識してるじゃん! 内心激おこじゃん!」

 

「怒ってないよっ」

 

「うっ、なんか割と本気で怒ってはなさそう……でもごめん」

 

「まあ、それはどうでもいい……いや、利き手は無事と言え片手が使えないのはちょっと困るかな……」

 

「ごめんってば!」

 

 どうしよう、もう話を進めた方がいいのだろうか。

 ユウは悩んだ挙句、もう要件を口にした方がスムーズに進行するのではないか。

 そう言う結論に至った。

 

「あの、実はイデア先輩にしかできないお願いがあってですね」

 

「へっ?」

 

「その、実は……」

 

 ユウはイデアに事情を伝えた。

 自分のいた世界にあったゲームを、この世界で再現できないだろうかと。

 

「……無理かな?」

 

 イデアの様子を伺いながら内心ドキドキしつつユウは返事を待つ。

 

 

 

「はっ、その発想天才か? 拙者にその程度の事ができないと?」

 

 

「えっ」

 

 思ったよりも大分好意的な反応でユウはやや面食らった。

 いや、なんかめっちゃノリノリやんけ……

 

「フヒっ、記憶を読み取ってゲームを作るとか……胸熱過ぎでしょソレ。よし、今日は丁度予定空いてるしやってやろうじゃんか! さあ今やろうすぐやろう今すぐやろう!」

 

「あの、技術的にできるのまず?」

 

「はぁ? その程度赤子の手を捻るより楽な作業ですが? 大体、人間の脳は案外覚えている物でしてな?」

 

「あ、はい……えっと、取り敢えずイグニハイドに行けばいいの、かな?」

 

「そりゃそうでしょ」

 

「……いつの間にいたのオルト」

 

「兄さんが盛り上がっていたところからかな」

 

 ひょっこりとイデアの弟であるオルトが横に立っていた。

 どうやら最新性能の魔導ヒューマノイドは隠密性も高いらしい。

 

「よし、オルト。話を聞かせてもらってるよね?」

 

「うん、勿論さ!」

 

「じゃあ、とっとと監督生氏の記憶を探る装置を作ってそれからイグニハイド寮生を総動員して……」

 

「……あ、ちょっと待って?」

 

 ユウは折角テンション上がっているところに水を刺すのは悪いと思いながらもイデアに声を掛けた。

 

「えっ? 何?」

 

「私、片手がこれだから……作っても私はプレイできないんだよね」

 

「……あっ」

 

「あー……」

 

 兄弟だからだろうか、イデアとオルトの反応はとても似ていた。

 

「それで、なんだけどさ。1つ思い付いた事があるんだけど良いかな?」

 

「ん、何?」

 

 一度クールダウンしたのか、すっかり静かになったイデアにユウはとんでもない事を告げた。

 

 

 

 

 

「——イデア先輩。ゲーム実況配信、してみませんか?」

 

 

 

「……はぁ?」

 

 





図書館にまで行くのは多分相当先。
リンバスは……うん!

初登場ALEPHは誰が良いと思う?え、兵隊?彼はZAYINなんで……

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