こんな個性で人助けしてもギャグにしかならん気がするんだが   作:クロマ・グロ

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すんません、寝落ちして半日程経過していました


40スレ目(現実パート6)

 

 

俺はこの瞬間死柄木に行われた改造が何を目指していたのかを完全に理解した。

 

死柄木弔という人間はオール・フォー・ワンの2つ目の肉体……その意識を移すための依代だ。

 

「『"電波"を上手く扱えば脳無達に具体的な信号を送ることも可能だ。

孵化したての弔にはまだ難しいだろうね』」

 

……!脳無達が他のヒーロー達やにゃんこ達を全員無視して来ているのはそういうことか!?

 

「行かせん!」

 

ベストジーニストが血を吐きながらも脳無達を拘束してくれている

 

だがオール・フォー・ワンとして覚醒した死柄木を相手に俺一人で勝てると思う程俺も自惚れてはいない。

 

こいつの個性の多さを考えると恐らくちびネコシリーズも感知される。

 

ここは下手に動くべきではないか。

 

「おい、これからどうすんだ?」

「『撤退する』」

「撤退って……ちょっと待て!?

コンプレスはそこのナース姿の奴に確保されて治療を受けているみてぇだが重症だ!

眠っているマキアはどうする!?

トガもこっちに向かっている筈だ!

見捨てるのか?仲間を!」

「『良いんだ伊口君。』」

「伊口君って……あんた……誰だよ?」

 

連合の仲間はこの事実に気付いていない?

つまりは元々連合側の計画ではなくこれはオール・フォー・ワン自体の計画か!

 

「『弔は負けたんだ、"ワン・フォー・オール"とエンデヴァー、そしてそこの忌々しい特異点の血族に。』」

 

特異点の血族……?一体何の話だ……?

 

「『肉体改造の途中で目覚めたからね。

エンデヴァーと"ワン・フォー・オール"、そして君の狂乱の波動と言ったかな?

これらによって肉体再生が追いつかない程痛めつけられた上にかなり酷い侵食を受けた。

特にこの侵食は排除するのは中々手間取りそうだ。

だから僕が助けに来た、今はこの身体を休める必要があるからね。』」

 

狂乱の波動は一度侵食すれば精神を蝕み、肉体をどんどんこちらの攻撃が通りやすくなるように脆くしていく。

今の死柄木の肉体はかなりの侵食を受けているはずだがその状態ですら平然としているこいつはあまりにも異常過ぎていた。

 

「『時に猫城君と言ったかな?

君はこの侵食を解除することは出来るのかな?』」

「……無理だ、俺はまだこの力を完全に制御しきれていない」

「『ふむ、まぁ良いだろう。

返答次第では無理やりにでも君を連れ去る必要がありそうだったが仕方ない。』」

「何言ってっか分かんねぇんだよ!!

仲間を見捨てるのかって聞いてんだ!」

「『あぁ、見捨てる。』」

「なっ……!?」

 

やはり連合とオール・フォー・ワンではそもそもの根底たる信念があまりにも違う。

 

オール・フォー・ワンは自分の目的さえ果たせればどうでも良く、連合は同じ"社会を壊したい"、"暴れたい"……"生きにくい"という事を感じたり思っていた連中が集まった組織であり仲間意識が強い。

 

特にステインに影響された者達も集まっていた以上この2つが相容れるのはどう考えても不可能だった。

 

だからオール・フォー・ワンあれ程気に掛けていた死柄木への接触を最低限にしていたのか。

 

「『敗北の代償は潔く差し出そう。

全ては"僕"の為に(All for one)。』」

 

俺の後方から通形先輩が死柄木……いやオール・フォー・ワン達を逃さないためにこちらへと向かってきていた。

 

「ダメだ!通形先輩!

今の俺達では勝てない!!」

「やってみなくちゃ分からないんだよね!」

 

オール・フォー・ワンが指を変化させ、勝己を貫いた赤黒い刃を伸ばすが通形先輩は正面から来るその攻撃を透過で無視しオール・フォー・ワンへと向かっていく。

 

「『透過の個性か。』」

「っ!?通形先輩!後ろだ!」

「ぐはっ!?」

「予測出来ない攻撃には対象出来ない。」

「死柄木ィィィィィィイイイ!!!!」

 

やめろ……!もうこれ以上被害を広げるな!!

 

「『ぞろぞろと……。』」

「轟!天哉!退けぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

「「うわぁ!?」」

 

脳無達が拘束を解いてこちらへと向かってきている。

 

俺はMr.コンプレスとネコナースを確保、続いて血を吐きながら倒れかけているベストジーニストを回収して離れる。

 

「『さぁ、行こうか。』」

 

とりあえずこれで一旦被害だけは抑えられる。

 

仕留めきれなかったのは痛すぎるが今の状態では勝ち目はない。

 

「何故……奴を逃がす……!」

「俺達にもう奴への勝ち目はありません。

死柄木は……いや、オール・フォー・ワンへと切り替わったアイツには……!」

「ッ!?オール・フォー・ワン……だと……!?」

 

その瞬間……出久の倒れていた場所から衝撃波が発生する。

 

あの馬鹿!四肢もまともに動かせない状態なのに!!

 

「『ん?まだ来るのか?

しつこさだけはオールマイトに匹敵するね?』」

 

俺はジーニスト達を残して出久を連れ戻す為に全力で向かう。

 

あいつをもし確保されてしまえば俺達は奴への対抗手段と手掛かりを全て失ってしまう!!

 

「『この身体が仕上がったらまた会おう。

出来損ないの緑谷出久。』」

 

「お前は黙ってろオール・フォー・ワン!」

 

っ!出久の奴気付いているのか!?

 

「『また……会おう。』」

「がっ……?」

「出久ゥゥゥゥウウ!!!」

 

俺はオール・フォー・ワンの衝撃波で吹き飛ばされたあの馬鹿を回収して一気に後退する。

 

念の為ちびネコUFOを生み出してこっそりと脳無に貼り付けておいたがどこまで追跡出来るか……。

 

両者……痛み分けか……。

 

あまりにも被害が大きく成りすぎた。

 

死者は出来る限り抑えたがそれでもかなりの数が巻き込まれた……!

 

俺達は……あまりにも無力だった……!!

 

「…………!クソがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああ!!!!」

 

 

 

 

 

ヴィラン掃討作戦の終息後、公安からの報告書を読んで唖然とした。

 

ヒーロー公安委員会会長の死亡、ヒーローの死者16名、エンデヴァー含む132名が入院、市民への死者は現在不明、推定600名。

 

しかもミッドナイトは何とか俺のにゃんこが守りきれはしたが重症。

 

"超常解放戦線"幹部、『リ・デストロ』こと"四ツ橋力也"確保。

同じく"超常解放戦線"幹部、『外典』確保。

"超常解放戦線"幹部にして心求党党首"花畑孔腔"確保。

 

群訝山荘の会議に集まった"超常解放戦線"構成員1万7029人確保。

ギガントマキアと共に山荘を離れた"超常解放戦線"幹部含む32名、現在も逃走中。

 

掃討作戦と同時に実施された全国に点在する"超常解放戦線"支部への家宅捜索は目標とするメンバー全員の拘束に成功、逃走者は無し。

また"超常解放戦線"シンパの制圧及び拘束にも成功。

 

かなり市民への被害を抑えた方だと言うが俺達はあまりにも無力だった。

 

市民たちへの捜索には俺のにゃんこ達を総動員し、緊急生産でネコナースをかなりの数を生産したがかなりの数の命を助けられなかった。

 

そして荼毘によるエンデヴァーとの関係の公表。

 

そしてタルタロスへの死柄木……いや、オール・フォー・ワン及び脳無達の襲撃によりオール・フォー・ワン本体及び多数の囚人の脱獄……死傷者多数。

 

タルタロス襲撃から6時間……タルタロス脱獄囚及びニアハイエンド脳無の襲撃により7箇所の収容所が襲撃されうち6箇所から多くの受刑者が脱獄。

 

そして俺はセントラル病院に入院しもとに戻らない右腕の件で医者から精密検査を受けていた。

 

結果として俺の肉体は無理矢理作り替えた影響が大きく響いているらしく完全に肉体を戻せるようにならないかぎり俺の寿命は少なくともかなり短くなるらしい。

 

全く違う肉体への変化だけじゃない、胸まで侵食した狂乱の波動は内臓までもその作りを変化させていたらしい。

 

完全にネコムートになるか人間、半機械に戻らない限り俺は寿命で死ぬ……か。

 

元々機械化自体は人間としての主要器官だけは残して変化させてはいなかったから影響は無かった。

だが内臓の変化がここまで大きく影響するとは思わなかった……。

 

 

 

 

…………覚悟を決めないとダメか。

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