ほぼ全知全能者の日常   作:架空柿

4 / 12
 のーこめ


物は使いよう

 翔は『予知』の光景を眺めていた。『予知』で見える光景は「自分が干渉した未来」に分類するのか、毎回知らないものになるため趣味の一つになっている。

翔「お……こりゃ面白い……」

 たった今見えた光景は翔が5秒後突然異世界召喚され、その召喚者と戦闘するというもの。ただそこでは翔があっさり勝てている。

翔「つまんねえことしてんなぁ……『瞬間移動』だけで勝つか」

 そう決めた瞬間、翔は召喚された。

 

 召喚場所は薄暗いコンクリートの壁だった。召喚者である「ロボウド・クレフティス」は魔法で異世界から能力持ちを召喚し、その能力を奪っている魔王。ロボウドは翔の腕を掴んだ。

ロボウド「『窃盗』」

翔「うおっと、危ね」

 翔はロボウドの後ろに『瞬間移動』する。

ロボウド「厄介だ……『拘束』」

 翔の四肢に鎖が巻き付く。今度は『瞬間移動』してもこの拘束を解くことはできない。どうやするか?

翔「『瞬間移動』」

 先ほどまで翔を縛っていた鎖が全てのロボウドに移動した。続けて翔は右手をロボウドに向けると、翔の掌に火球が現れた。

ロボウド「『瞬間移動』だけじゃないのか……『水操作』」

 気だるそうにロボウドは『拘束』を解除し、掌に湿気を集めて水球を発生させ、火球に被せた……筈だった。ロボウドの背中に火球が当たる。

翔「他にも色々持ってるけど……今使ってるのは『瞬間移動』だけ……だけと?」

 翔は再び、この世界の何処かから掌に一度火を集めて、今度はロボウドへと飛ばすと、火が牢獄へと形を変え、ロボウドを投獄した。

ロボウド「……成る程……『道作』」

 すると一瞬にして火の牢獄はコンクリートの牢獄へと変わり、そのコンクリートも消え去ったことで火の牢獄は消えた。

翔「へぇ……それをそんな使い方してんの初めて見た。まあいい」

 翔の右手に日本刀のような禍々しいオーラを放つ、所謂「妖刀」が現れる。それを一振すると、周囲にあった蝋燭が全て切れた。蝋燭の破片は全て謎の紫色の炎に焼かれて消えた。

ロボウド「……斬撃を移動させたのか」

翔「惜しい、正確には空を切ったという事実を移動させた。ついでに言うと紫の炎は多分妖刀の力」

ロボウド「なんだもありかよ」

 翔はもう一度振る。

ロボウド「『硬化』」

 ロボウドは最後の足掻きか自身の体を鋼鉄と同等の硬さにしたが、切った事実を移動させられるため、それが意味をなすことはなくロボウドの体は二つに分けられ、紫色の炎に包まれた。

ロボウド「……我が倒れようとも……必ずや世界を手に入れてや……」

 完全にロボウドの体は燃え尽きた。




 初めて翔以外の能力持ちが出ましたね
 
初登場能力
予知
「『予知』を使っていなかったら」の未来を見ることができる能力

窃盗
触れている相手の何かを奪える能力。「何か」は本当に何でも良く、私物から能力まで幅広い

拘束
対象を好きに拘束できる能力。縛り方、拘束具等は自由

水操作
水を操作できる、名前そのままな能力

道作
好きな道を作り出せる能力。道とした場所に存在していたものは抹消される

硬化
対象の硬さを好きなだけ硬くすることができる能力
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。