ほぼ全知全能者の日常   作:架空柿

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 のーこめ


全人類が仮装する場所

 年中暇している翔だが、今日は暇ではなかった。散歩をしていたためである。

 しかし、散歩とは言っても、ただの散歩などではない。では何が違うのか? それは散歩をしている場所である。

翔「それにしても、ここも大分変わったな」

 翔は足の下に映る数多の情報を眺めながら呟いた。

 情報は大多数が埃を被った目立たないようなものばかりだが、中には光輝いているものもあったり、燃えていたり、時には消えたりと様々ある。そんな足元の情報……もとい、インターネットの海の上を翔は歩いていたのだ。

翔「この情報量の増加幅もとんでもないしな……一つぐらい悪戯してもばれねえか。ハロウィンだし。『絵描(えかき)』」

 そう叫んでから翔は適当に選んだ情報……X(Twitter)に投稿されたしょうもないポストを指で指す。するとそのポストに見事な深夜東京の景色の絵が描かれた。

翔「……はは! どんなに凄い絵が載っててもクソはクソか!」

 翔は『絵描』を解除し、次のターゲットを探す。

 探すこと凡そ5分。丁度よさそうなYouTube上で配信している、マイナーなVTuberを見つけた。翔はその配信画面に対して、ある能力を使う。

翔「『集合』」

 翔は現在インターネットを使用する人を指定し、ネット上にある配信を対象に使用した。すると、他のSNSやチャンネルを見ていたり、ゲームをしていた人等が全員その配信に入り、その結果チャンネル登録者数が激増した。

翔「なんだ。つまんねえの」

 翔は能力を解除きた。それと同時に、見ていた人々は最初に見ていた人以外は全て退室してしまった。

翔「他に何か良い遊びねえかねぇ……そうだ」

 翔はある悪魔的な、現代まで作られてきたどの兵器よりも恐ろしいアイデアを思いついた。

翔「『切断』」

 翔はありとあらゆるネットの繋がりや回線を断ち始めた。断つとは言うものの、海底ケーブルやWAN本体を切るわけではなく、単純に個人個人の無線を切り始めた。その結果、ネット上に人々はいなくなっていき、翔が一人に近くなり始めてきた。

翔「ははは! おもしれえ! いいなこれ!」

 やがて、ほぼ全ての通信を断ちきったあと、翔は周囲を見渡す。

翔「こんな広い場所を貸しきりとはな。ありがてえ」

 少し翔が歩いていると、あり得ない光景が広がっていた。終わることのなかった、ある少女の配信があったのだ。翔はもう一度『切断』を使用するが、全く同じ通用しながった。そして何よりも、翔はこの少女の招待、趣味身長など、あらゆる情報が頭に浮かばず、何も分からない。

翔「ありえねえ! だって俺は『全知全能』だぞ!?」

 翔は頭痛がしてきた。




最後の少女は一体……

初登場能力

絵描
指定した箇所に頭に思い浮かべた通りの絵を描く能力。

集合
自身や選んだ対象に世界中から指定した物全てを引き寄せる能力。
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