【完結】ロキ・ファミリアを数年離れていた外面の良いHENTAI女が俺に向かって「貴方の子供よ」と嬉しそうに言ってきた。 作:SUN'S
私はベートの番でガロンの母親だ。
二日も寝ずに研究していた事もあり、さっぱりしようと浴室でシャワーを浴びた帰りにロキとガレスの二人が私の部屋に居るのが見えた。
なにか用件でもあるのか。と、二人に話しかけようとしたその時だった。私は二人の持つガラス製のボトルを見て深い溜め息をこぼす。
私の隠していた黄金の蜂蜜酒をどうやって二人が見つけたのかは知るつもりはないし、二人を責め立てるつもりもない。だが、ちょっと記憶は「別のお酒を見つけた」ということに弄っておこう。
ついでに
もう他人の部屋を漁るな。
そう二人に言いつけると私は書き終わった研究成果を停滞キューブに差し込み。コンコンコンッ…とドアをノックする音に「どうぞ」と答える。リヴェリアとレフィーヤ・ウィリディスが入ってきた。
「おはよう、イース」
「おはようございます、イースさん。…実はお聞きしたいことがあるんです」
二人とも真剣な眼差しだ。
私はゆっくりと姿勢を正してレフィーヤの言葉に耳を傾ける。本来ならリヴェリアの役目だと思うのだが、彼女も一緒にいるということは私の知恵も借りたい事情なのだろう。
「……いったい、どうやったらイースさんの魔法を使えるようになりますか!?リヴェリア様にご教授して頂いているだけでも名誉ある事なのは分かってますけど。どうしてもイースさんの魔法を知りたいんです!」
「すまない、私としてもイースの魔法は知識にないものばかりでな。ほんの少しだけで良いんだ、私とレフィーヤによく見せてくれないか?」
なるほど、私の魔法を知りたい。………ふむ、私は魔法を使ったことはあるだろうか。いや、そもそも私は研究者であって人間のように魔法・魔術を行使する種族とは少し違う存在だ。
しかし、こういう機会は滅多にない。
私の知る魔法・魔術の中で最も二人にとって危険なモノを教えるとしよう。私はレフィーヤとリヴェリアの間を通り抜け、とガロンを抱っこして中庭に行こうと二人に告げる。
だが、他者の魔法を条件付きとはいえ使えるのはレフィーヤだけだ。今回はレフィーヤに教えるとリヴェリアに言うと「いや、そうなるのは予想していた。しかし、あとで詳しく魔法の事を教えてほしい」と頼まれた。私はリヴェリアも研究熱心で良いと思うよ。
そんなことを話しながら中庭の真ん中で杖を構えるレフィーヤを見つめる。詠唱と効果、魔法の対象となるものは用意している。
「【最後の音節の発声、悲しきまとわりつき、真の名による汝の吸い取り、繰り返し唱えるは秘めたる貴き王の真の名、
「まさか、
いや、それだけじゃない。レフィーヤは周囲に散りばめられた魔石の魔力を根こそぎ吸い上げ、ゆっくりと杖を突き出すように構える。
「【
そうレフィーヤが呟いた次の瞬間、中庭に設置されていた試し斬りや魔法の的として扱われる巻き藁が虚空に捩じ込まれるように消えた。
正確には「宇宙のどこかで惰眠を貪る外なる神アザトースの口許に飛ばされた」と表現するほうが正しい。リヴェリアやレフィーヤ、さらにダンジョン産の魔石の魔力も籠められた巻き藁だ。
おつまみに丁度良いだろう。
〈魔皇/アザトース〉
空間転移魔法および魔力吸収魔法。
アザトースの呪詛。この呪文は対象となるモノの魔力もしくは精神力を奪い取るだけではない。無理やり対象ごと空間をねじ曲げ、無理やり螺旋状の空間に送り出すという極めて危険な呪文である。しかし、この呪文はレフィーヤ・ウィリディスにとって最強の切り札と成りうる魔法だ。
───呪文の詠唱───
【最後の音節の発声、悲しきまとわりつき、真の名による汝の吸い取り、繰り返し唱えるは秘めたる貴き王の真の名、
【
〈黄金の蜂蜜酒〉
蜂蜜酒。
黄金の蜂蜜と四倍の清らかな水を用意して作られた最高品質の蜂蜜酒。イスの偉大なる種族は研究の息抜きに宇宙空間で記憶を整理するときに愛飲している。ガレス・ランドロックとロキは宇宙の神秘に少しだけ触れたが直ぐに記憶処理を受けた。