【完結】ロキ・ファミリアを数年離れていた外面の良いHENTAI女が俺に向かって「貴方の子供よ」と嬉しそうに言ってきた。 作:SUN'S
俺はベート・ローガ、イースの旦那だ。
なぜか「ようやく認めたのか、このクソボケ狼め」とロキやリヴェリアのクソババァ共に怒られるし。なぜか「よくやったぞ、ベート」とフィンやガレスのおっさんには褒められるし、よく分からねえけど。まあ、そこそこ嬉しい……とは思う。
しかし、イースのやつは「ベートに名付けて欲しかったんだ。だから私と貴方の赤ちゃんに名前をくれる?」とトンでもねえ事を言いやがった。いや、いつも「私の赤ちゃん」としか言わねえなとは思っていたが、まさか名前を付けてねえのは予想外だ。
「………ガロン、ガロン・ローガだ」
俺はガロンと名付けた息子を掲げる。
俺よりも速く強い男になってくれ。すべてを守り通す最強の長になってくれ。ひねくれようが、落ちぶれようが、お前の好きなように生きればいい。だが、自分の生き様を曲げねえ強い魂を持った男になってくれ。
ふと視線を感じて顔を動かす。
なんとも言えねえ嫌みったらしいにやけ面のに雑魚共が俺とガロンを見ている。…なんだよ、なんか言いてえ事でもあるのかと睨み付けるが、いっこうに視線を反らすやつは現れない。
「なんだよ、テメェら?」
「いやぁ~っ、ベートさんが父親をやってるのがすっごく新鮮で堪んないんっすよ!これからも宜しくお願いします、ベートさん!!」
「わ、私もよろしくお願いします!」
「自分もどうか!」
「……好きにしろ」
「「「はいっ!!」」」
わらわらと俺とガロンの周りに集まってきやがった奴らに驚きつつ、なんとなくコイツらの考えている事は分かった。蟠り、狭間、亀裂、色んな呼び方はできるがコイツらを遠ざけていたのがバレたのだろう。もしくは、ロキかリヴェリアが勝手に吹聴しているかのどっちかだ。
あとでロキはシバく。
リヴェリアは、まあ、なにかとガロンの面倒を見てもらってるし、今回はシバくのは勘弁してやる。そんなことを考えていると、いつもの身体を隠す大きめのローブを着たイースにすがり付き、なんとも情けない顔で「お酒恵んでぇな、頼むってぇ!」と懇願するロキを見つけた。
あいつ、あそこまで落ちぶれるのか。もうあいつらに張り合って酒をバカみてえに飲むのはやめるか。ガロンもいるし、かっこいい父親として振る舞うのも悪くはないはずだ。
イースのやつも珍しく困った表情を見せる。いつも無表情か仏頂面だからか、ああいう表情も新鮮に思える。………よくよく考えると俺といるときは嬉しそうに笑ってる事のほうが多いな。
「そろそろ離れろや」
「ああんっ、ウチのお酒ちゃんがぺっ!?」
「おい、大丈夫か?」
とりあえず、ロキは引き剥がす。
なぜか嬉しそうに宙吊りで手足をバタバタと動かすロキを後ろに放り投げ、俺はイースを心配する。こっちもこっちで嬉しそうに笑っているが、イースは「ありがとう、ベート」とうなずき、そっと優しくガロンを抱き上げる。
ああ、そうだった。
「いい名前を思い付いたんだ。ガロン、俺とお前の大切な息子の名前はガロンだ。どうだ、かっこいい名前だろ?」
俺がそう言うとイースはゆっくりとガロンを見つめる。愛しそうに、慈しむように、すべての愛情を一心に注ぎ込むように「これからもよろしくね、ガロン」と額に口付けをしながら呟いた。
俺の番と息子が可愛すぎてヤバい。
〈ガロン・ローガ〉
狼人族とイスの偉大なる種族の混血児。
生後0歳10ヶ月の赤ちゃん。誇り高き狼人族の強靭な肉体とイスの偉大なる種族の知識を兼ね備えた次世代の英雄と言える存在だ。しかし、彼はまだ言語も知らない幼子であるためそうなるのは十数年後の未来だ。ちなみにベート・ローガは名付けた事で物凄い子煩悩になったそうだ。