【ルルマヤ+スザ】思わぬ役得【水着イベ】(https://syosetu.org/novel/320855/14.html)と繋がっていますので、よければ先にコチラをご覧ください。
ルル→マヤ
「で、リヴァルったらモデルだったらカレンはともかく私には頼まないって言うんだから、ひどくない?」
場所は俺の部屋。ソファに腰掛けていつもの雑談。
むすっと、子どものように頬を若干膨らませているマーヤを眺めて「そうだな」と返しながら、彼女に抱きしめられている白いクッションが少し羨ましいとかは考えていない。
胸の内では、「俺も頼まないがな」とは思っていた。黒の騎士団関係なく、誰にでも見れる媒体として残すなどありえない。
他の誰にも、見せたくない。
「そりゃ、カレンに比べたら私なんて、あれだけど」
マーヤの声がしぼむ。紅茶を飲もうとしていた俺は、どうしたのかとそちらに目を向けて、危うく吹き出しかけた。
マーヤが自身の胸のあたりに手を当てていたからだ。
(た、たしかに大きさだけ見るとカレンよりは……しかし形は整っていたし、結構な)
先日のビーチでのこと。水着姿の彼女や肌に触れた柔らかい感触を思い出し、一端カップを机に置いて、目線を逸らす。
平常心だ。平常心。
「その顔。ルルーシュまでそう思ってるのね」
しかし目線を反らしたことを、リヴァルへの同意と思われたらしい。慌てて目線を戻せば、じとっとした目で睨まれる。
「え? ち、ちが」
「どうせ小さいですよ」
「そんなこと誰も言ってないだろうがっ」
「カレンみたいに美人じゃないし」
反論してみるも、マーヤがこちらから顔を背ける。顔が見えなくなる。ただ、クッションを抱きしめる手に力が入っているのが見えるので、相当ご立腹らしい。
とにかくこれはよろしくない。自分が見惚れたのはただ一人なのだから。
「誤解だ。俺はおま――」
「あのあとだって、カレンをごまかすの頑張ったのに……って、あー!」
「っ? な、なんだ?」
突如大声を上げたマーヤ。びくりとする。青い瞳がこちらをまっすぐに見てきた。
「で? 実際、どこまで見たの?」
じとっと見てくるマーヤに、勘弁してくれと思う。
その件については後日、カレンに嫌というほど絞られたのだ。何も見ていないというのに。
あのときの俺にそんな余裕など、なかった。身近に感じるマーヤの存在、触れた手、押し付けられた身体の熱と柔らかさに頭が一杯で、他のことを見ている余裕など、なかったのだから。
「お前まで疑うのか」
「そりゃカレンに言われた時はかばったけど、でも大切な事だし」
「はぁ……え、大切?」
ふと、違和感を覚えて呟くと、マーヤが「どうしたの?」と首を傾げた。
そうだ。考えてみれば最初からオカシイ。今までの彼女なら、こんなこと気にしないのだ。
俺がマーヤの胸の大きさをどう思っているかとか、カレンのを見たかどうかなど。そんなことを気にするタイプではない。気にしてほしいと、こちらがどれだけ望んでいても気にしてくれなかったのに。
どくんっと胸が高鳴る。――いや、こいつのことだから過剰な期待はするな。しかし、
「気になるのか?」
「そ、そりゃそうでしょ」
「それはなぜだ?」
「なぜって……カレンは友達、だし」
「それだけか?」
問いかけは詰問のように意図せず声が低くなってしまった。そんな俺に対して、マーヤに先ほどまでの勢いはなく、困惑したように俺の質問に答えていく。俺が何を言いたいのか分からないのだと目で訴えて来ている。
いつも作戦ではこちらの意図をすぐに察するくせに、こういうことになると途端に鈍くなる。
とても不安そうに青い瞳が揺れていた。俺のことを考えて、でも分からなくて、揺れている。
フッと笑う。
ここまでだな。彼女を苦しめたいわけではないのだから。
俺が笑ったことで、マーヤはますます不安そうになり、片手を胸の前で握る。
「な、な、なに? 何か、私可笑しなこと」
「――いや。
カレンに聞かれたときも何度も言っていたと思うが、俺は見ていない。そもそもお前が俺の目を塞いだだろう?」
「そ、それはそうなんだけど、咄嗟のことだったし、なんか……あ、れ? えっと?」
「どうした?」
戸惑いつつも言葉にしていたマーヤが、いよいよ訳がわからなくなった、と不思議そうな顔になる。
「んー、よくわからないけど、なんかすごく嫌だったんだよね」
「そ、れは」
つまり、俺が別の女を見るのが、嫌だったというのか。
「改めて考えてみると、不思議ね。なんでだろ」
言葉をなくしている俺の前で、マーヤはただひたすら純粋になぜだろうかと悩んでいた。
ずっと、まったく届いていないと思っていたのだが、少しは届き始めている、ということだろうか?
「俺は」
「うん?」
「惚れた相手以外には興味がない」
「そ、そう、なんだ」
まっすぐにマーヤを見つめてそう返すと、彼女は驚いた顔をしつつ、頷く。……どこかホッとしているように見えるのは、俺の願望のせいか。
「って、え? ルルーシュ、好きな人いるの? 誰? カレンじゃないってことだよね? んー?」
青い瞳が驚きから好奇心に染まる……あー、うん。気のせい、かもしれない。
脱力した。
「はぁ」
「なんでため息?」
「いや……お前らしい、か」
「え?」
まあいい。少なくとも、俺のことを気にし始めているのは間違いない。それだけで、一先ずは満足しておこう。
「厄介な契約者だと、改めて思っただけだ」
「なっ! うぅ、迷惑かけてきたのは事実だけど、その言い方はひどい」
「ははは。でも今回の騒動では助かったよ」
「そうよ。今回は結構がんば……う、だめだ。ビーチボートのことフォローしてもらってた」
「気にするな。今更だろう」
「うぐぅ」
「そんなことより、今日は小夜子さんがお菓子を持ってきてくれるらしい。少しお茶にしないか?」
「ええ、する! 小夜子さんのお菓子大好きなんだよね」
凹んでいたマーヤの顔が一気に輝いたのを見て、自然と口元が笑うのを自覚した。
【ずっとお前ばかり気にしていたと言ったなら、どういう反応をするのだろうか】
A:えー、そんなに頼りない? とか言いそう(ぇ。
マーヤちゃんは無自覚→が似合う。そしてルルは、相手の→の3倍以上の→が似合う。
そんなイメージです。
これから無自覚にいちゃついてくれるといいんですが、マーヤちゃんと、ルルだからなぁ。
ううん。無理、かなぁ(遠い目)。
いちゃいちゃってどうやって書いたらいいんですか……?