転生したらDIOだったのに超次元だった件 作:舞波@現在進行形ゴールデン
雷門中。所謂安い私立の中学校であるが、勿論受験はある。とはいえ授業をしっかり受けて復習しておけば問題無いくらいだった。
守の学力?勿論底上げしてあるとも。『学校の勉強を疎かにして一流のプレイヤーにはなれない』と何度も言っていたからな。それに5人の集まりは別にサッカーだけをしていた訳じゃあない、勉強会(専ら教える側だが)をしたり遊びに行く事もあった。
「何はともあれ全員無事合格して何よりだが」
「スゲー偶然だよな!みんな一緒のクラスなんてよ!」
全員同クラスなのは流石に有りもしない陰謀を一瞬疑ってしまったが、こんな事に思考を割くのは無駄なのでその後の事だ。授業らしい授業が最初からある筈も無く、特に何事も無く放課後。いつもの面々で俺は守の首根っこを掴みながら廊下を歩いていた。
何故こうなっているかと言えば、話した瞬間に守が職員室に爆走するのが目に見えているからだ。
「そろそろ落ち着けよ円堂。周りからの目が完全に珍獣を見るそれだぞ」
「そんな事言ったってやっと雷門でサッカーが出来るんだぞ、落ち着いてなんていられない!」
「…フフ、目立ってる…悪目立ちだけど」
つくづくフリーダムな奴らである。秋も普段の笑顔で平然と歩いているし、肝が据わっているな。
そんなこんなで職員室に着けばいよいよ拘束から解かれた守は目的の相手(冬海)を見つけると恐ろしい速さで突撃して話し始める。
…多分瞬間速度、風丸を越えたぞ。
「冬海先生、サッカー部入部希望です!サッカー部は冬海先生が担当だと聞きました、サッカー部に入りたいです‼︎」
「…っ、悪いけどこの学校にサッカー部は無いんだよ」
動じていないよう振る舞っているが明らかに気圧されている。実際今日の円堂守はこの6年間で1番勢いがある。
まあそれはさておき耳を塞いだ。何が来るかって?察しろ。
「ええええええぇぇぇぇーーーーーーーーッ⁉︎」
「で、ここがサッカー部の部室か」
「ボロだな」
「…ボロボロ」
「ボロね」
「というか無駄な物が多過ぎる」
ちょっとした文句が出てしまうのも致し方あるまい、物置のプレハブ小屋よりちょっとマシな建物だ。いや冷房付きのもあるからプレハブ以下か。40年前クオリティの建物にとやかく言うのは野暮というもの。早々に掃除を始める。
結論から言えば1日で片付け終わった。
元の歴史とは人数が違う、増して小学校時代から鍛えていたのだ、これくらいは余裕だった。
それはさておき。
「良し、掃除も終わったし練しブガッ」
「もう今日は終わりだ、サッカー部として活動するのは明日からだ」
「えー…」
「むくれた所で曲げんぞ?それにオレにはやる事がある」
「「「「やる事?」」」」
「ハァ…お前ら明日から一体どこでサッカーするつもりだ?」
「え…そりゃー学校のグラウンドだろ?」
「そうだよな…あ」
「やっと分かったか、 11人にも満たないサッカー部にグラウンドが貸し出される筈無かろう?オレには一つアテがあるからお前らは帰れ。3人共、そこのバカを抑えておいてくれよ」
「うん、分かった!」
「…時々木野が怖くなるよ、俺」
「言わぬが花…」
取り敢えず4人を見送って足早に向かうのは校長室だ。アポ無しだが問題無いだろう。ノックして入室する。
「失礼します、一年のディオ・ブランドーです」
「おや…入学初日に校長室に来るとは珍しい。何かあったかね?」
「単刀直入に言いますが、火来校長に頼みがあって来ました」
「頼み?…ああ、君はサッカー部に入ったと聞いてるよ。ただグラウンドの使用権は私に言われても」
「いえ、私が欲しいのはグラウンドの使用権などではありません。それに…陰で聞いているんでしょう、雷門理事長」
「ほう…何故陰で聞いていると思ったのかな?」
普通にヒョッコリ出て来る理事長。
…いや、聞いているとは思ったが何処に潜んでた?
「『雷門中サッカー部』が復活した、それだけです」
「…君の要望は何かね?」
警戒されているが、そんなもの大事の前の細事だ。必要な物は必ず手に入れる。
「錆落ち閉ざされた先人の足跡、イナビカリ修練場の使用を認めていただきたい」
プロトコル・オメガと戦う?
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戦う
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戦わない
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『遭遇は』する