Dies irae 〜彼の地にて響く鎮魂歌〜 作:コズミック変質者
後半辺りからちょっとドラマCDみたいになるかもしれないので御覚悟を。
聖遺物の正体分かる人はニヤニヤしながら震えて眠れ。
ヒントは百年戦争(直球)
短くてごめんちゃい❤️
轟々と燃え盛る炎の渦を眺めつつ、ラインハルトは注意深く観察する。
魔弾の射手が放つ灼熱の地獄と比べれば生温いかも知れないが、それでも一帯を焼き尽くすには十分な火力を秘めていた。
風に煽られ火の粉が舞い、生い茂る木々に引火しては浸食を速めていく。土に眠る羽虫が…木々に留まる鳥達が…
やがて渦の勢いが収まった。とはいえ、依然として常人には近寄ることの出来ない熱波を放っている。
渦巻く炎の切れ目から抜け出し、這いずるように
その瞳には知性が宿っていた。しかしそれ以上の憎悪が理性を塗りつぶさんと言わんばかりに相乗している。何年もの間、矮小な人間の内に縛られ続けられた屈辱にソレの怒りは治まることを知らなかった。
「___なるほど。それほどの渇望は正しく炎の魔人に相応しい」
ソレを見てラインハルトは納得した。
この惨状を作り上げるに足る力を秘めているのは見て取れる。創造階位は論外として、活動階位であればあるいは手が届くかもしれない神秘を秘めている。無論ラインハルトの持つ聖遺物には届くことはないが、魔人と称するには事足りる。
そう、魔人である。
炎の化身であり、正しく精霊と呼ぶにふさわしい強力な魔力の奔流を惜しげもなく晒している。
「これが卿が言っていた『魔』の正体か」
『■■■■■■■!』
チリチリと火の粉が魔人___イフリートの闘気を表すように舞い上がる。
この世界を生きるに能う一定水準に達した実力者であっても、魔人を相手に無闇矢鱈と首を突っ込むような真似は決してしない。それは国も例外ではなく、偏に大多数の犠牲を賭すに能わないからに他ならない。
それほどイフリートという存在は危険極まりないのだが、この男に限って臆すはずもなく飄々とした態度を崩すことなく静かに見定めていた。
「さて、撫でて終わってはくれるなよ」
無造作に地面と平行に擡げた右腕を、空を裂くように横へとズラす。瞬間、天高く渦巻いていた炎の竜巻が掻き消えた。暴風に曝された炎の壁は一瞬終わりを見せるかと思ったが、腐っても魔王の部下としての矜持があるのだろう。険しい表情を浮かべながら散っていった炎を掻き集めて凝縮する。
押して、固めて、圧して創り上げたは炎の槍。炎の魔人であるイフリートだからこその芸当で、なんの躊躇もなくラインハルトの顔面目掛けて振りかぶった。
___ッ!!!!!!!!
槍そのものの熱と、魔力を含む物質が空気との摩擦で生じる衝撃波が合わさり、空間が軋みあげるような音を響かせながら槍は寸分違わずラインハルトの眉間へ差し迫る。
「ふむ。確かにこれほどの火力であれば人など簡単に塵へと還るだろう。
地を焦がし、天に陽炎を浮かべるなど、この刹那の一瞬で起こす芸当には感服する」
だが、そこはラインハルト・ハイドリヒ。刹那の猶予を読み切り余裕を持って槍を握り返した。
驚愕に目を剥くイフリートを他所にラインハルトは握る槍を爪楊枝のように簡単にへし折り、炎は再び霧散した。
「だが率直に申し上げるに___足りぬよ。私を弑すには何もかもが足りない」
そもそもの話。ラインハルトはその外見こそ人間という小さな枠組みに当て嵌まっているように錯覚するが、真実それが何者かであるかは、この世界の誰にも推し量ることは叶わないだろう。
だがしかし、読み解けぬなりに野生の本能とも呼ぶべき深層心理が導き出した答えは、イフリートにとっても至極簡単な結論であった。
『■■■■!?』
「取り乱すには早計だぞ。さぁ……卿の為すべきことを果たすがいい。彼女の内で燻らせていた憎悪の炎を滾らせ、私という絶対不可侵の壁を超えてみろ」
『■■■!』
渾身の出来の槍を簡単に破壊された事実に怯みはせども、こうも煽られて黙っているほど理知的思考を遂行するには、イフリートのプライドは傲慢さに満ちている。
脆く儚いちっぽけなプライドを優先し、単一個体に過ぎない存在が神をも凌駕する黄金の獣へ矛を向ける。
備わった爪に炎を纏わせ、ラインハルトの双眸を抉り取らんと駆ける。
炎の推進力が爆発的速度を生み出しゼロコンマ数秒でラインハルトの目を穿つ。
寸分の狂いなく眼球へ吸い込まれる己の爪を見て、客観解析を以てして穫れると結論づける。
『■■■■!!』
「もう少し気張れ。己が全てを賭けてでも為さんと意気込めぬ塵芥に勝ちはない。
数も質も足りぬとあらば気概だけでも満たせぬようでは、到底この眼を穿つに能わないと知るがいい」
その双眸、未だ健在なり。
力の大部分を封じているとはいえ、たかが魔力の塊に過ぎない魔人に崩せるほど、その黄金の城は脆くはない。
堅牢なりし黄金の髑髏城。
例え眼球という薄皮一枚のみが守りである人体の弱点であろうと、その存在規模故にイフリートの爪はラインハルトの目を突くには足り得ない。
神秘の壁に妨げられて砕けた己の爪を凝視するイフリート。一瞬にも満たない忘我であれど、それを見逃すラインハルトではない。
幾千万の破壊という名の寵愛を施してきたラインハルトは、自身だけの経験を以てその刹那の意表を突いてイフリートの首を絞め上げた。
魔力の塊故に呼吸は行わない。だが、それでも生きているのだから首を絞められては苦悶の表情を浮かべるのは仕方がない。
必死に首にまとわりつく五指を引き剥がそうと抵抗するものの、首にかかる圧が緩むはずもないままにイフリートは骨が折れて絶命するまでの時間を刻むほかなかった。
そんな苦しげなイフリートを見ながら、ラインハルトが思うことはただ一つ。
___失望だった。
無論イフリートだけに向けたものであり、宿主である静江に向けたものではない。
むしろ彼女へ向ける感情としては感心に近いものがある。
それもそのはず。ラインハルトとという存在に啖呵を切れる者が果たして幾人いたことか。彼の友人であるメルクリウスふうに言えば『片手で足りるほども存在しない』というやつだ。
「卿には侮辱と捉えられるかもしれないがはっきり言ってシズエ・イザワと比べても、卿にはそれほど魅力を感じない。
無論存在規模含め大部分を卿は彼女を凌駕しているだろうが、意気込みが感じられないのが大きい。無意識かも知れないが、先程の目突きの瞬間も腰が引けていたぞ」
突きつけられる残酷な現実にイフリートは抵抗を止める。
その行為を止めた事実こそが、ラインハルトの失望を加速させるものだと知らずに、イフリートは命乞いをするような目を向けた。
それを聞き届けるほど優しい性格もしていなければ、彼の渇望に反するがゆえに願いは叶わずに力は込められる。
「ここまで言っても伝わらないのは残念だ。我が愛は何者も区別することはないが、好き好みの範疇では卿のその諦めは好ましくない」
『………』
首を握る右手とは反対の腕を引き絞り、力みが限界に達したと同時に振り抜く。
はたして剛腕はイフリートの胸を貫いた。
穿たれた胸を中心にポロポロと肌が剥がれるように崩壊する。留まることなく崩れるイフリートの体の隙間から血の代わりに灰となって宙を舞う残火、それを眺めながらもラインハルトは特に何かを惜しむこともなく腕を引いた。
支えを失い、ついには地面へその体を横たえるイフリート。もはや体の大部分が消滅しつつも、抵抗らしい抵抗は見せない。そのさまが尚更ラインハルトの失望を加速させる。
だが、それもまた彼にとっては愛する者であることに変わりはない。失望もしよう…落胆も覚えよう…それでも蔑ろにする理由には成りえない。
なぜなら彼は総てを愛している。喜怒哀楽の総てを置き去りに、ただただ破壊という名の寵愛で相手を壊すのだ。
「
踵を返し、塵となり消え去っていくイフリートの最後を見届けることなく、次なる未知を求めて歩き出す。
ラインハルトにとってイフリートも愛を向ける対象だが、これ以上の興味を唆られる存在ではなかった。
『___■って」
そう、
「……ふむ」
歩みを止めてイフリート___否、静江の残留因子へ振り返る。
もはやイフリートの目には憎しみは無い。むしろ静江の意識が戻ったことにより確かな理性が宿っていた。ただ、それも持って数十秒が限界だろう。
イフリートの頭だけが地面に転がり、意識が戻った静江であってもその姿形が戻ることはない。運命共同体である彼女と魔人の関係性故に、イフリートがラインハルトに破壊されたことで、肉体の綻びを生む結果となった。
「驚いた……あそこから意識を取り戻すとは。侮っていた訳ではないが、まさに卿は示した訳だ。この私に人間の矜恃というものを」
女神の座を巡り刹那と永劫、そして破壊の三柱による決戦以降は久しく覚えなかった感覚が蘇る。
既知感に苛まれる人生だった。
それを悪しきものだと断ずるつもりはないが、刺激のない人生は兎に角つまらない。そんなラインハルトの生において、あの決戦ほど心躍る戦いは無かった。そして今後一生、あれ程の心地良き緊迫感はないとさえ思っていた。
「包み隠さず言えば、卿の言葉は私にとって現実味のないものだった。唆すような事を言ったが魔人に自我を乗っ取られていたはずだからな」
信念と呼ぶには余りに生へ執着していた。望まぬ生き方に縛られ、それでも生きることを諦められない彼女に燻る思いは、ラインハルトをもっても目を瞠るものがあった。
なぜなら彼女の魂はイフリートが顕現した時点で食い潰されたはずなのだ。それは確かな事であり、永劫破壊を施されラインハルトの目は、確かに魂の残痕が潰えたのを目撃している。
「だが卿は見事に舞い戻った。知り合いに一人だが内側から食い破られた者がいたが、それとは根本的に違うのだろう」
面白い。その一言に込める万感の念は、たかが数十年生きた人間に推し量れるものではなかった。
「
『全てを燃やしたい』という覇道と対極に位置する求道の渇望……さしずめ『燃えない体でありたい』といったところか」
___生きたいという意志があった。
単純明快、生物としてこれほどまでに簡潔であり解脱の困難な渇望があっただろうか。
それは、水銀の蛇すらも囚われた矛盾の螺旋。
友に、息子に殺されることを煩わしく思いながらも、生を実感するために幾度となく繰り返した死と生を以て神でさえも抜け出せない渇望だと証明した原初の
『……きたい、いきたい…生きたい!生きたい!生きたい!!」
イフリートと静江の声が入り交じる。それでも比率としては静江の方に軍配が上がる。それはつまるところ意志の強さに直結する。
顔の殆どが静江に置き換わっているが、左目の一部分は未だにイフリートの残骸が残っている。右目から溢れる悔恨の涙は、左目に宿る炎で蒸発していた。
止めどなく流れる涙が音を立てて蒸発しても、静江は涙を抑えられなかった。
「___卿、生きたいかね」
それは悪魔の囁きとなるか、天使の救済となるかは些細な問題だった。
なぜなら悪魔も天使も、この男の前では等しく塵芥に過ぎないのだから。
遠くない未来の話になるが、彼は天使の羽を引き千切り悪魔の角を砕くこととなる。それを許さないと憤る者が少なくとも三名、彼と敵対することになるは今話すことではないだろう。
『………生きても…いいの?」
もとより静江は欲を抱くほど強い我のある人間ではない。ましてや表面化するほどの強い欲望など、生まれてこの方一度として知覚したことはなかった。
「せっかく卿が渇望の鱗片を知ったのだ。その苗木がどこまで伸び、何を咲かせるのかを見てみたくなった。
言い方を変えよう。私の『未知』となれ。卿のその人生総てを賭して私に未知を教えてくれ」
万象総て悉く、ラインハルトにとって盤上の駒に過ぎずとも生きるもの全てに彼は愛を感じる。それは言い換えれば未知に溢れたこの世界、その全てに可能性を感じていると言えるだろう。
故に今はその
『……未知」
静江にはラインハルトの言う『未知』が何なのか計り知れない。永劫を繰り返す定めにあった男の価値観に、高々数十年しか生きていない女が理解を示せるはずもない。しかしそれでも、ラインハルトの切なる
「獣の誘惑は恐ろしいか。だが、あえて愚者を演じて蛇に唆されるのも愛嬌があると言える」
そっと、手を伸ばす。
触れれば壊れてしまう程哀れな存在にまで堕ちた静江に、ラインハルトは救いを施さんとする。
差し伸べられたラインハルトの袖から一匹の蛇が這い出てくる。仄かに光を放つ純白に黄金の瞳を宿す蛇が、腕を伝って静江の首に巻き付く。
壊れぬように…綻ばないように蠱惑的なほどに優しく、巻き付くそれは時を経るごとに静江の口へと誘われる。
『私は___生きたい」
「良いだろう……卿を生かす。どのような手段であろうと私は卿に再びの生を謳歌させると誓おう」
その言葉を皮切りに、蛇は静江の喉奥深くへと侵入した。
「私は嘘と出来ぬことは言わぬ
蛇が喰らうは渇望か……あるいはその魂か。
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「正しく予想外。これほど下らなくも意表を突かれる使い道があるとは……貴方はやはり面白い」
カール・クラフト・メルクリウスは件の暗黒空間で嗤う。
「何時ぞや私を詐欺師、ああいや誇大妄想狂呼ばわりした御方とは思えんがこの選択もまた是と言えるだろう」
自身の渡した分身が予想と違う使い方をされようとも、それを愉しみ嘲るのが今のところのメルクリウスの楽しみに他ならない。
言うなれば、女神観察日記の片手間に行うもう一つの趣味と言えるだろう。それが友の旅路であれば興味が尽きることもなく、未知が広がる世界の蹂躙劇を感知する手間を今の彼は手間と感じていない。
「しかし、これほど矮小な魂の復元をわざわざ私に頼むとは。それ程までに興味を惹かれるか獣殿」
メルクリウスは手元で淡く光る球体の物体を観察しながら、ラインハルトの風来坊振りに疑問を抱いた。
分身を伝って
イフリートによる魂の浸食。無理矢理自我を取り戻した事による強度の低下に伴う魂の崩壊……ほんの少し彼女に生きる気力がけ足りなければ、ラインハルトに未知を教える栄誉にすがらなければ彼女はそのまま朽ちていた事だろう。
「いやはや、しかしこの魂の渇望。彼女が知れば嫉妬に狂って焼き尽くさんとばかりに焼却しに来るのではないかね」
思ってもいない配慮を口にしつつ、メルクリウスは黄金の城で待機させられている赤騎士の憂いを思う。
事実、静江の抱く渇望と赤騎士の聖遺物が作り上げる異界はすこぶる相性が悪い。
「ともかく友の頼みであれば聞いてやらない事もない………が、ただ直して返すのも面白みがない」
メルクリウスの悪癖が出た瞬間だった。
無自覚か、あるいは意図的かは定かでないにしろ彼は人の嫌がる事を躊躇なく実行する性格の悪さがある。
いつかの串刺し公の愛した女に余計なちょっかいを掛けた事から始まり、身内であろうと彼の画策が巡り巡って周りに被害を齎すことは明白である。
たとえそれがいつか来る
「ちょうど在庫処分に困った聖遺物があった筈なのだが、はて何処へ仕舞ったか……ああこれだ」
集めたは良いものの誰も適合者とならなかった数々の聖遺物。捨てるにしても彼の企てる計画的に捨て去るには不安要素が大きすぎ、在庫処分に困っていた『ガラクタ』に分類される聖遺物を彼は探し出す。
「火の中でさえ鼓動を止まず、彼女を恐れた人々の畏怖の念や犠牲となった人間たちの血や怨念からして一級品。そしてこの魂の渇望との親和性も申し分ない」
それは紅蓮に染まる心臓だった。
ただそこにあるだけの、動く事などあり得ないはずのそれは未だ鼓動を続けていた。それこそが呪いの正体。彼が用意できる静江の魂と親和性の高い聖遺物の正体だった。
「魔名は少々お預けだ。獣殿は名前から探りをいれる思慮深さがある。
故に井沢静江よ……お前は来たるべき日、来たるべき時を迎えるまで魔名を封じる」
荊棘のような血管が心臓から伸びる。
気色の悪い音を鳴らしながら伸縮する血管を手繰りながら、メルクリウスはその様子を観察するだけに留めた。
やがて血管は魂へと牙を向いた。ひび割れた魂の隙間を縫うように侵食する心臓は、侵食度を深めていくほどに鼓動を早めていく。
そしてついに穢れを知らない魂の表面や内側に血管が貼り巡ったその時、魂は溶けるように心臓と融合した。
そしてそれを皮切りに、心臓が爆発的な速度で血管を生成した。先ほどの比ではない量が止まることを知らずに作られていく。
一本一本が茨の如く棘を生やした異形の血管は次第に人の形を作り上げる。
「内なる精霊は非常に残念ながら獣殿が
荊棘が人となり、人はやがて魂と癒着する。
そしてここに居るのは人が一人と神が一柱。死んで攫われまた死んで、真の意味で生まれ変わった憐れで愚かな女が一人、那由多の彼方まで女神一筋の変態覇道神がいるだけの空間。
そんな異常極まる空間で、井沢静江は目を開けた。
「ここは…」
「おはよう、そしてさようならだ井沢静江。お前は私を認知して私もそれを許可した。その事実以外お前が理解するものは何もないしする必要もない」
眼前で自身を見下ろす枯れ枝の様に見えて、その実世界樹の如き神威を纏う男の言葉を理解する間もなく彼女の意識は再び闇へと落ちていく。
空間は静寂が支配し、メルクリウスは彼女をそっと抱き抱えその場を後にする。
地を這う虫ケラ同然の女に何を期待しているのかと問えば、きっと彼自身答える事に苦労する事だろう。しかしそれは偏に友人であり好敵手である黄金の獣の戯れに助長し、便乗したに過ぎないのは明白だった。
「人生とは動き回る影法師に過ぎない。だからこそ私は君たちの物語を観察するのだ。嗚呼そうだとも。それがいずれ女神を興じさせる一つの物語となる事を願っているのだから」
男はその場を後にする。
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イフリートは燃えない存在(ヴェルザード)あるいは自分以上の炎の使い手(ヴェルグリンド)を知っているが故に『自分の炎は全てを燃やすことはできない』と悟っているので、渇望が満たされない。
シズさんは人間であり過去に身を焼かれる経験と日本人として死人は火葬するという意識があるので『人は燃えて死ぬ存在』だと無意識に定義しているから渇望が満たされない。
この場合の燃えるとは前の世界の体が焼ける感覚と、この世界で精神的(この場合魂)が焼かれるという療法を経験したからこそ感じる独特なものと考えてもらえれば大丈夫です。
なんというかシュライバーに似てる。一つの体で相反する二つの渇望を共有するせいでバグってしまい、結果彼女自身己の真の渇望が分からなくなってます。
次は……ドワーフの国にでも行こうかなぁ。