目が覚めた瞬間に感じたのは汗を吸ってぴたりと肌に張り付くパジャマの不快感だった。寝る前に母への謝罪を繰り返していた結果、夢の中でもそれを続けることになったのが理由だろう。時計を見ればいつも通りの時間でしっかり睡眠をとったはずなのに、精神的にひどく消耗しているのを感じる。
あまりの無力さと申し訳なさに涙を流し続けるという夢を見てしまうと流石に寝ざめは最悪で、昨日の夜のことを思い出してさらに陰鬱な気分になったが、これこそが私が望んだことだと暗い満足感も感じていた。
とはいえ今日から学校に行くと決めたのだからいつまでもベッドの中にいるわけにもいかない。
とにもかくにも昨日の夜に勢いで拒絶してしまったことを翔君に謝ろうと、寂しさと申し訳なさで病んだ心を奮い立たせて美味しそうな匂いが漂うリビングに向かうと、
「おはよう、アイ。ご飯の準備できてるから先にシャワー浴びといで」
まるで何事もなかったかのように微笑む翔君が迎えてくれた。
無言で頷き浴室に向かい、お湯を頭から被れば気分は回復し多少は思考も冴えてくる。
――翔君、なんで何も言わないんだろ。
謝ろうと思っていたのにまさか苦言の一つも言われないなんて、肩透かしを食らってしまった気分だ。
結局、朝ごはんの時も登校中も翔君は私に何も言うことなく普段通りに過ごしていたので謝る機会は訪れず、また、毎日していた行ってきますのキスはおろか一緒に歩くときに手を繋なぐことすらなくて、それに関しても翔君は平然としていたのを見ていた私は流石に複雑な気持ちになってしまった。あんなことをしたのに気にしているのは私だけなのかと、誠に自分勝手なことながら怒りすら沸いてくる。
そんなもやもやした心のままに学校に着いていざ授業が始まると、私の思考は急激に負の方向に振れていく。授業内容は耳に入らず、誰かと会話もすることもできないため只々母のことを思い浮かべながら後悔に苛まれる時間が続くのだ。
休み時間に翔君と話すと少しだけ気分が晴れるが、授業が始まればまた元通りだ。受け止めなければならない感情だとはわかっているのだがこれ以外のことを考えるのは現状は難しい。とはいえ今の私がこの負の感情を一人で受け止めようとするのは少々危険かもしれない。
――それならどうすればいいか……なんて、わかってはいるんだけどね。
一人で受け止められないのなら誰かと共有すればいい。そして、私はそれをしてくれるだけの関係を築けた人を何人も得ていた。
翔君に斉藤夫妻にB小町のみんな、アイドル活動のことを考えれば間違いなく頼るべきなのだろうが、正直に言えばもう少しだけこの感情に浸っていたいという思いもあるし、これが母に対する償いだとも思っている。それに、母への罪悪感をはっきりと自覚してからたった一日で人に頼るのは流石に意気地が無さすぎるように思えた。
当分は、少なくとも自分が納得できるまでは、母に対して向き合っていたい。
精神面での健康に不安はあるけれど、これが今の私の率直な思いだった。
救いなのはアイドル活動で習得した仮面を被るという、ある種の自分を客観視できる思考のおかげで最低限の冷静さを維持できていることだろうか。それによってこれが自罰的な行為であることを自覚できている。
この状態ならば限界を迎える前に助けを求めることはできるだろうし、仮に私ができなかったとしても翔君が側にいてくれれば私が完全に負の感情に吞まれる前に無理矢理にでも引き上げてくれるだろう。
翔君頼みみたいなところはあるけれど、まあ、これはもう仕方ないだろう。彼からすれば無茶言うなという話ではあるけれど、私を子供の頃から散々甘やかして翔君漬けにした彼が悪いのだ。
机に肘をつき、ふふ、と少しだけ笑みを浮かべたあと翔君の方に視線を向けると、彼はいつも通り授業そっちのけで何やら青い色の分厚い本に噛り付いているのが見えた。
それが大学受験向けの参考書であることを知っていた私は、相変わらず真面目なことだなと思いながらそのまましばらく翔君を眺める。たったそれだけのことなのだけど、私は少しだけ気が楽になったことを自覚することができた。
学校終わった後は翔君と別れてそのままレッスンに向かう。母が亡くなってから初めてのレッスンでB小町のみんなとは葬儀の日以来だ。ちょっとだけ緊張しつつ部屋に入ると、みんなが駆け寄ってきて抱きしめられたり頭を撫でられたりした。ずるいよね、流石に泣いちゃったよ。
おかげでメンタルが回復してしっかり練習をすることができたので満足して家路に就く。家に入ると翔君が既に帰っていたので出迎えてくれたが、お帰りなさいのキスはなかった。その後もそういう接触はなくて正直悲しい思いをしたのだが、一日の最後に一度だけ翔君が私に触れてくれた。
それは寝る直前のこと、リビングで音楽番組のチェックをし終えた私はそろそろ寝ようかと翔君に近づく。するとリビングのテーブルでノートパソコンをいじっていた翔君が私に気づいて顔を上げた。
「ん? そろそろ寝るのか?」
「うん」
頷くと、翔君はじっと私を見つめてくる。視線が合って目をそらすとそこで少しだけ間が空き微妙な空気になってしまったので、それを誤魔化すように私は口を開く。
「……えっと、じゃあ、おやすみ」
「ああ、うん」
気まずくなった私は踵を返して部屋に向かおうとしたのだが、その途中に後ろから彼に呼び止められた。
「アイ、ちょっと待って」
「な、なあに……?」
声を上ずらせながら振り向くと、翔君が立ち上がって私の前までやってくる。そして、優し気に微笑んでからゆっくりと私の頭を撫でた。
「おやすみ、アイ」
「へっ? う、うん。おやすみ……」
まるで私がそこにいることを確かめるように二、三度撫でてから翔君はテーブルへと戻っていった。それを見送った後、私はぼんやりとする頭のまま自室に入りベッドに倒れ込む。
――あれは、ずるいじゃん……。
昼間は何もしてこなかったのに、寝る前になってあんなことするなんてずるい。私が何ともないのを確かめるみたいに優しく撫でてくるなんてずるいではないか。
キスされたわけでも、抱かれたわけでもない。たった一日間が空いて、ただ頭を撫でられただけだ。でも、たったそれだけのことなのに、私の心は暖かく、穏やかになる。
――本当に、ずるくて、優しいんだから。
この後、それこそあと数十秒もすれば、私は母のことを思い出して自責の念に囚われることになる。それでも今日は昨日よりは余程穏やかに夢の世界に旅立つことができるだろう。そのことに感謝しながら私は毛布を被って目を閉じる。
昨日は悪いことばかり脳裏によぎっていたけれど、今日は少しだけ幸せだった時のことも思い出すことができた。
忙しい日々が再び始まり、季節は春から夏へと向かって、制服も冬服から夏服に変わった。
そんな中でアイの様子と言えば、普通に生活する分には問題ない程度にはメンタルの部分は持ち直しているようだが、やはりあまりいい夢は見れていないのであろう。寝起きは少々調子が悪そうに見える。
やっぱね、人間良くないことを考えるのは夜なのよ。何があったかはわからないけどアイが急に一人で寝るって言いだしたときは夜だったから、きっと悪い方向に思考が向いちゃったんだろうな。まあ言われた直後は流石にショックで茫然自失してたけど、その後すぐに察することができてよかった。あのままアイの部屋に突撃とかしてたら目も当てられんことになってただろうし。
ホントは気持ちが落ち込むであろう夜も一緒にいてあげたいんだけどね、そこは本人が望むまで我慢しないといけない。まあその我慢が利かなかったので次の日に頭撫でちゃったんだけど、嫌がってはいなさそうだったからこれだけは毎日続けている。俺が側にいるって少しでも感じてもらえれば嬉しいのだけれども。
そんなことを考えながら日々を過ごし、アイの母親が亡くなってから半月、一か月とあっという間に過ぎていく。片付けや手続きも終えて平常運転とも言える日々をようやく取り戻したのは四十九日を終えて数日後のことだったが、ちょうどその頃にようやくと言うべきか俺とアイの関係も元通りになる出来事が起こった。
きっかけになったのはある日の夜、画面の右下に表示された時刻は既に夜の十時を過ぎていた。リビングでノートパソコンを広げて作業をしながらアイとちょこちょこと会話をしていたのだが、明日は何も予定がないとはいえ流石に寝た方がいいだろうとその旨を伝えると、アイもふわとあくびを一度してから頷く。
寝る準備は既に終えており、テレビを消したアイが俺の前にやってきたので頭をゆっくりと撫でると、アイは手に頭を擦り付けるように少しだけ動かす。実に可愛らしい。
何度か髪を梳くように頭を撫でてから手を離すと、普段ならばすぐに満足したように笑った後おやすみというアイが、何も言わずにじっとこちらを見つめていた。
これはアイなりのサインだろうと、幸運なことに察することができた俺はもうちょっと話そうとアイを誘ってみる。するとコクリと頷いたのでソファーに向かい二人並んで腰を下ろした。
そのあと少しの間沈黙が続いたが、アイの話す準備ができるまでじっと待ち続ける。そして、それから一分か二分か経った後、アイがゆっくりと口を開いた。
「お母さんが亡くなって、結構経ったよね」
「うん」
「それでさ。仕事もするようになって、学校にも行って、結構忙しくなってきて。日常生活に戻ったって言えるようになったと思うんだけどさ」
「そうだな」
「中々、割り切れない」
「お母さんのことを?」
「うん」
「なるほどなぁ」
日常生活を取り戻したのだから親が亡くなったことも割り切るべきだと、まあそんな感じのことをこの子は考えているのだろうか。
「お母さんが亡くなってから毎日毎日お母さんのこと考えて、申し訳ないな、寂しいなって思ってるんだ。とても辛いけど、これがお母さんに何もできなかった私が向き合わなければいけないことだって、ずっとずっと思ってた。だけどさ、最近は正直その」
ちょっと、疲れちゃった。躊躇いつつもそう口にしたアイは、自分の言葉を恥じるかのように口を噤み、俯いた。
そりゃそうだろうと率直に思う。十五歳の少女が毎日母親が亡くなったことを後悔し、懺悔しているのだ。疲労も溜まってしかるべきだろう。
「とりあえず、辛い気持ちを言ってくれてありがとう。正直に言うと俺からは踏み込みにくい部分だったし、心の中のことは中々わからないからな。アイから相談してくれてありがたいよ」
よく頑張ったと、頭を撫でる。すると、アイは頭を撫でられながらゆっくりと俺の方に身体を倒してきた。
「きつくなったらすぐに言えって言ってくれてたしね。そのおかげである程度冷静になれてたし我慢もできてたんだけどさ、忙しくなってくると余裕がなくなりつつあるの自覚しちゃって」
ちょっと癒してほしいと、そう言って俺に身体を預けるアイ。肩に頭を乗せるような体勢になったが、癒すというならばそれでは不十分だろうし、俺にとっても物足りない。
なので足の間をポンポンと叩いてみるとそれに誘導されるようにアイが立ち上がったのだが、何故か俺の膝を跨ぐように座ってきた。あれ? 足の間に座ってもらうつもりだったんだけどな?
ちょっとだけ困惑していると、俺と向かい合うような形になったアイが一度目をキュッとつむった後、首に腕を回して身体を預けてくる。アイとここまで身体を密着させるなど一体何日振りだろうか。久々に感じる愛する人の体温が俺の体に染み渡るように伝わってくる。こうなってしまうと俺も流れに身を任せるしかない。素直にアイとの逢瀬を楽しむことにする。
「あー……。久々の翔君だ……」
「うん。俺も、久々のアイさんだな」
まるで時間が空いた分を取り返すように俺に身体を擦り付けてくるアイさん。あったかくてやーらかくてこれはダメですわ。幸せが過ぎて下手な麻薬より絶対脳内物質ドバドバ出てる。
「嫌じゃない?」
「嫌なわけがない」
「よかった。もうちょっと甘えさせて」
ちょっとどころかいくらでも喜んで。アイは俺に抱き着きながら身体を擦り付けたり首元に顔を埋めたりと、なんかやりたい放題してる気がする。と言うかもう猫みたいになってますねアイさん。猫飼ったことないけど。
「ねぇ、翔君」
「ん?」
「おっきくなってる」
「……それはしゃーないでしょ」
もう二か月近くずっと我慢してるのに、急にこんな刺激的なことされたら十六歳の身体が抑え利くわけないやんな……。
「結構我慢してた?」
「そりゃもう」
「そっかそっか。んふふ」
笑いながら再びぎゅっとくっついてくるアイさん。なんかご機嫌ですね。何かわからんけどアイが幸せそうならいいや。俺も幸せだし。
そんなやり取りをしながら暫しその体勢のまま会話が続いた後、満足したのかアイが身体を離し、反転して足の間にすっぽりと収まるように座りなおした。
「癒された?」
「すっごい癒された。ありがと翔君」
「それは重畳」
アイさんが背中を預けてきたので目の前には項がある。猫吸いならぬアイ吸いでもしてやろうかという衝動に駆られたが、今日の本題はそうではないと無理矢理抑えて口を開いた。
「それで、さっきの話だけど」
「うん」
「俺は最初から両親がいなかったようなもんだから、アイに対して言えることは多分何もないんだよな」
「そんなことはないんじゃ……」
「いや。アイは今まであったものを失ったわけだからな。俺とはちょっと方向性が違うし、多分悲しみも俺の比じゃないと思う。だからこそ、そんなに苦しんでるんだと思うんだけどさ」
持っていたものが無くなるのと、最初から無いのとでは感じることは全く異なるだろう。それこそ、失ったことによる虚無感なんてのがいい例ではないだろうか。
「それは、そう、かもだけど……」
「うん。たださ、一つだけ伝えれることがある」
「伝えること?」
「そう。それはな、解決してくれるのは時間だけってことだ」
「えぇ……?」
流石に困惑したような声を出したアイ。突飛のないことを言っている自覚はあるが、ここはそのまま話を続ける。
「さっきアイが言ってたろ? 毎日お母さんのこと考えて、申し訳ない、寂しいって思ってるって。それさ、多分一生続くんだよな」
「一生?」
「うん。どんな楽しいことや嬉しいことがあってもさ、寝る前とか、一人でボーっとしてるときとかにふと思い出すんだ。俺は親に何もしてやれなかったって。その度に申し訳ないって思うし、色々重なって精神的にやばい時はそれをきっかけに死にたいなんて思うこともある」
そう言うと、アイがばっと俺の方を向いた。何とも心配そうな表情をしていたので頭を撫でる。
まあこれは前世の経験談みたいなもんなのでそこそこ真に迫ってることを言っているつもりだ。親が死んだ時の後悔って、一生尾を引くんだよな。
「考える度に辛くなる。でも、人間だから生活はしなきゃいけないわけで。働いて、遊んで、普通の生活をしているうちにな、辛いと思っていたこともいつの間にか忘れて、どんどん思い出す頻度が減っていくんだよな。毎日が、三日に一回、一週間に一回って、どんどん少なくなっていくんだ」
懐かしいなと、昔を思い出しながら話し続ける。この世界に生まれてからもう十六年。前世のことも両親のことも詳細に思い出すことが難しくなってきたが、それでも忘れられないのがこれだった。
「するとな、こう思うようになったんだよ。ああ、まだ親のことを忘れてないんだなって。するとさ、それまで思い出すのが辛かったはずの記憶を、逆に思い出したいと思うようになったんだ」
目の前ではアイがじっとこちらを見たまま真面目な表情で聞いてくれていた。それが少し嬉しくて、再び頭を撫でながら話を続ける。
「だからさ、もしアイが今向き合うのが辛いと思うなら逃げてもいいと思う。楽しいこともしたっていい。どうせこの先当分は必ず思い返すことになって、その度に向き合わなきゃならないんだから。少しくらい目をそらしたって許されるだろうよ」
「……何というか、結論が結構身も蓋もないね」
「まあ、結局逃げようと思っても向こうが追ってくるから逃げられないしな。受け止め続けるしかねぇんだわ、自分が潰れない程度にさ」
「そういうものなのかな……?」
納得したような納得してないような、何とも言えない表情を見せるアイ。まあ言葉一つ、一朝一夕で解決する類の問題じゃないし、俺が今話したのも将来的にはこうなるかもしれないですよっていう可能性の一つを示してみただけのものだからね。
うーんと考え込むアイの頭をゆっくりと撫でていると、
「ねぇ、これは翔君の経験談なの?」
アイが真剣な面持ちで、俺の目をじっと見て真偽を確かめるように問う。
「いや、松田翔一の経験談ではないな。でも、それに近いものではある」
話したことに嘘偽りはないので俺はその視線を真正面から受け止めながら答えた。すると、ふぅとアイが一息吐いてから再び俺に背中を預けた。
「自分語りになってしまったかな。少しは役に立ったらいいんだが」
「ううん。すごく参考になったよ。お母さんのこと受け止める必要はあるけど、無理に割り切る必要なんてないのかなって、少しは思えるようになったかも」
「それは良かった」
「うん。時間だけが解決、かぁ。正直ね、翔君が話し始めた時忘れた方がいいとか言われるのかなって思ってちょっと身構えちゃったんだけどさ、まさか顔面受けして我慢し続けろって言われるとは思わなかったよ」
「逃げれるものじゃないからな。やり様によって顔のどこで受けるかくらいは選べるけど」
「あんまり変わらないなぁ、それ」
そう言って、アイはからからと笑った。本当に参考になったのかはアイにしかわからないけど、少しでも気が楽になってくれたら嬉しく思う。
さてさて、話も一区切りついたところで時計を見ればもうすぐ十一時だ。明日は休みだけど、そろそろ寝た方がいいだろう。
「よし、じゃあそろそろ寝ようか。良い子は早寝早起きが大事だからな」
「そうだねぇ。確かに早寝早起きは大事だね」
アイも時計を確認したのか俺の言葉に頷いたのだが、何故かアイは立ち上がらずにそのまま振り向いた。
「ん? どした?」
「確かに良い子は早く寝るべきだけどさ、私、実は悪い子なんだよね」
アイがにやりと笑う。そして、まるで俺の身体に擦り付けるように身体を寄せてきた。
「さっきさ、翔君、楽しいことだってしていいって言ってたじゃん?」
「え? あ、ああ、言ったな、うん」
「楽しいこと、したいな」
そう言いながら、アイは俺の身体に両手を這わせた。いや、確かにさっきそういう感じになっちゃったけどさ。
「アイ、その、いいのか?」
「うん。翔君のおかげでお母さんとは一生向き合い続けれるんだなって思えたし……。それならさ、今私を大切にしてくれてる人とも向き合わないといけないでしょ? それに、正直に言うと、私もずっと我慢してたんだ」
アイは身体を這わせながらゆっくりと床に腰を下ろす。そして、俺を見上げて頬を染めながら媚びるように言葉を紡いだ。
「久しぶりで上手くできないかもだから……、ちゃんと、教えてね?」
アイの手が伸びてくる。俺はそれに抵抗することなく、そのまま夜は更けていった。
その後の詳細は省くが、翌日俺たちが目覚めたのは昼を大きく過ぎていたとだけは付け加えておくとする。
もう一話か二話引っ張ろうかと思ったけど、オリキャラなので深堀しすぎてもなーって思って書いてたら原作で名前が出た。つれぇわ。
書き直すのも手間なのでアイママの話はこれで一旦終わりの予定。生存ルートが正解だったね……。
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