鬼殺しのかぐや姫   作:しやぶ

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 那田蜘蛛山の被害って冷静に考えるとトンデモないよな……でもその割に炭治郎達増援部隊に事前情報とか全っ然残されてないんだよな……隊士がやられちゃうのは解るけど、鴉は何をしてたんだ……? 一対一ならまだ『増援を呼んで戻ってきたら主人が死んでた』で解るけど、大人数動員されてたよな……?? いくら山中が蜘蛛の巣だらけで鴉が隊士の近くを飛ぶには適していなくて、かと言って上空からだと木で隠れて様子が見えにくいからって……基本累は『守ってほしいタイプ』だから積極的に攻撃はしてこないし、累以外が相手であれば撤退も不可能ではないと思うのですが……。

 ──となったので、筆者なりの考察独自設定回です。
 


(9Z) 特記任務報告書『那田蜘蛛山』

 

 ──政府非公認組織『鬼殺隊』

 隊員には十段階の格付けがされており、そこから更に、最上位の階級には二つの特別枠が設けられている。

 

 そしてこの組織は、数百人規模で運営されているワケだが……そうなると、単純計算で一つの階級につき二十から三十人程度が所属していることになる。──無論、実態は異なるのだが。

 

 では、あくまで目安ではあるが──実際の人数比はどうなっているのか。階級毎に見ていこう。

 

 (みずのと)。最下位の階級。新人は全員ここから始まるワケだが──所属隊員数は、大抵十名前後と極端に少ない。

 というのも、この階級があくまで()()()だからだ。この階級の人間は、『すぐに死ぬ』か『さっさと昇進する』の二択しかない。

 

 (みずのえ)。所属隊員数は、八十名前後と非常に多い。

 何故なら、この階級の多くは『隠』だからだ。縁の下の力持ちである彼らにも、当然生活がある。生活するためには、カネがいる。そして給金は、階級に依存する。『戦えないから』と彼らを昇進させず、蔑ろにすれば……組織は崩壊するのだ。

 癸の給金は、平成後期から令和初期でいうところの月給二十万円程度。これで働き続けろと言うのは、『働きがい搾取』というものだろう。壬は、それを回避するための階級として機能している。

 

 (かのと)。所属隊員数は七十名前後。ここまでは隠も所属しているので、人数は常に多い。

 通常の鬼なら安定して討伐できるが、異形や異能の鬼と対峙させるには不安が残る──そういった隊員の多くが該当する。剣士としては実質的な最下位として機能する階級。

 

 (かのえ)。所属隊員数は四十名前後。ここまでで約二百人。鬼殺隊士は、殆どが庚以下なのである

 目立った活躍が無くとも、ここまでは昇進するが……大抵の隊員はここまでで死ぬという、一つの分水嶺(ぶんすいれい)でもある。

 

 (つちのと)。所属隊員数は二十名前後。

 任務が基本的に『対異能・異形の鬼』となり、部下を使うことも増え始める階級。故に庚までとは別種の死因が多く、やはり殉職率は高い。

 

 (つちのえ)。所属隊員数は十名前後。

 該当している隊士の殆どが『全集中の常中』を体得しており、下位階級の者とは一線を画している。ここまで来ると、殉職率はかなり下がる。

 

 (ひのと)(ひのえ)(きのと)。所属隊員数は十名未満の場合が多い。

 この三つの階級に違いはほぼ無い。ただ、戊より上からは特異体質を持つ隊員が『特異』ではなくなる。

 

 (きのえ)。所属隊員数は二十名前後。

 最高階級。特別枠の『支』と『柱』も、ここに含まれる。

 ──敢えて分けているのは、十二鬼月がそれだけ別格だからだ。上弦と下弦で、また更に大きな隔たりがあるからだ。

 

 

 さて、ここで『那田蜘蛛山』の任務に動員された隊士についての話に移ろう。

 

 

 第零期:別任務に従事していた(みずのえ)四名、(かのえ)一名。計五名からなる部隊が全滅。その後犠牲になった隊士の専属鴉達により、鬼が那田蜘蛛山を拠点としていることが確認される。

 

 第一期:(つちのと)の隊員三名を派遣。三羽いた鴉の内一羽が鬼の討伐を確認した後『藤の家』へ向かい、その後三名と鴉二羽を迎えに戻ると、全員が消息不明になっていた模様。

 (追記:この時『討伐を確認』したとされる鬼については、第四期に発見・再討伐された『首無し鬼』として活動を継続していたと思われる)

 

 第二期:鬼の情報を確実に持ち帰るため、討伐よりも生還を優先する方針で調査隊を派遣。動員したのは(みずのえ)八名、(かのと)六名、(かのえ)二名、(つちのえ)一名の計十七名。

 調査の結果、無知性であるものの巨大・強靭な身体を持つ異形の鬼と、女性の鬼が確認された。

 どちらも血鬼術の使用は見られず。ただし、群れない筈の鬼が纏まって行動している特殊事例である。確認された二体以外にも仲間が潜伏している恐れあり。特に第零期の五名が対峙した鬼は、女性でも異形でもなかったという報告がある。後期の討伐隊は、最低でも三体の鬼を対処する前提で組む必要があるだろう。

 被害については、調査の途中で独断先行を始めた辛四名及び、命令に背き女性の鬼を深追いした壬六名が行方不明。庚二名が異形の鬼との戦闘で重傷。(追記:行方不明の十名に関しては命令違反ではなく、潜伏していた鬼の異能により誘拐されていたのだと思われる。また、麻痺毒を持つ小型の蜘蛛が山中を闊歩していたことも報告されている。これにより発声機能を奪われ、情報の共有が遅れたと見られる)

 

 第三期:土地勘がある先遣の調査隊員三名(辛二名及び戊一名)に加え、辛七名、(つちのと)三名、戊二名を派遣。『辛三名・己一名・戊一名』の分隊を三つ編成し、討伐任務を決行。現在任務進行中。

 鎹鴉の報告より、分隊の一つが多数の人面蜘蛛と遭遇。現地隊士が応戦・斬首するも、消滅せず。よって、『鬼及び鬼の作り出した術』ではなく『改造された生物』であると推測される。最悪の場合、『全員が元人間』の恐れあり。

 分隊の全鎹鴉(五羽)を動員し、迅速な救援を要請。人面蜘蛛を非殺傷の上で制圧するため、人手が必要である。階級は問わない。

 (追記:この時鴉は迅速に人手を集めるため、情報共有を省略し、指揮を現地隊士に任せる方針で飛び回っていた。しかし応援の隊士が到着した時には現地の隊士が全滅しており、隊士の統率が取れず被害が拡大した)

 

 第四期:応援として(みずのと)二名、壬九名、辛八名、庚六名がそれぞれ独自に現場へ急行。続報を待つ。

 

 

 ──つまり第四期の隊士二十五名の中で、最高階級は庚なのである。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()に、そんな烏合之衆が向かってなんの役に立つと言うのか。

 

 実際、この時那田蜘蛛山には()()()()()()()。仮に戊より上の階級──(ひのと)から(きのえ)の隊士が向かっていたとしても、荷が勝っていただろう。

 

 

 しかしこれは、そんな絶望的状況下で大金星を挙げた──『ある分隊』の記録である。

 

 

 

 *

 

 

 

 大正コソコソ噂話

 

 正史における那田蜘蛛山の被害リスト。

 

 サ イ コ ロ ス テ ー キ パ イ セ ン。

 

 村田(庚)の部隊十人中九人。(糸付き隊士は全員死亡。炭治郎と伊之助が遭遇し、村田が足止めに回っていた四人の中に混ざっていたという『生きている人』を村田が運良く解放できていたなら八か七になる)

 ただし今作では炭治郎達の到着が早くなってるので、彼らは生存する可能性アリ。

 

 蜘蛛にされている人。筆者は五十人から数えることを辞めた。(アニメ版だと既に蜘蛛になっている人が善逸に群がるシーンが嵩増しされており、五十人以上はいることが確認できているが……動きが速すぎて全て数えることは断念。流石に全員が隊士ではなく、大部分が一般人だと思われるが……トンデモない犠牲者の数である。ちなみに吊るされて蜘蛛に変形途中の人間は最低五人。うち隊服を着ているのは少なくとも二人)

 

 繭の中で溶かされた人。最低十四人。内鬼殺隊士が何名かは不明ですが、今作では全員隊士だったという設定で行きます。(しのぶさんの口ぶりから、西の十四人は絶命しているものの、まだ中身が入っていたらしいので。作ってから時間が経っていなかったということ。そして東側にも同程度の数があったとして……二十八人は動員されていると見るのが妥当。こちらの二十八人は、少し前に派遣された隊士が攫われた後非常食にされていたという設定)

 

 殺した後の死体が残っていなさそうな累及び父蜘蛛、そして画面外で退場しているらしい他兄弟姉妹の被害も含めると……鬼殺隊はこのくらい大盤振る舞いして派遣していることになる。(第零期から四期までで合計六十五名)

 

 

 ちなみに原作カナヲはこの時階級(つちのと)。(ただし実力はその限りではないと思われる)

 

 今作では伊之助の力量を己下位程度、デバフ解除モードの善逸を己中位程度と想定している。(明らかに村田さんよりは強いので)

 

 そして今作炭治郎(常中設定呼吸:水)の力量は、現時点で戊上位程度としている。

 ただし…………

 

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