pixivに11年前に投稿したものです。
*キャラ崩壊注意(特に黄瀬君)
*ファンタジー未満
*腐向け
どういう話の展開からそうなったのか、はっきり覚えていない。
ただ一つはっきりしていることは、赤司がとんでもない言葉を放ったということだ。
「それなら皆、結婚相手をみつければいいじゃないか」
【黒子の場合】
「そんなわけで、僕の結婚相手を清凛の里から一人選出することになりました」
「いやいやいや!どういう訳だよ!」
つっこんだのは火神だ。火神の言葉に、他の面々も我に返る。
「つーか、赤司って、あれ? ただでさえ厄介な帝国を一人で牛耳ってる天才?」
「ちょっと待て、赤司の言葉ってことは、他にも結婚相手を探している相手がいるってことだよな」
「はい。僕を含めた、キセキの世代が」
うわああああと頭を抱えたのは誰だったか。
「うっそ、マジか」
「安心して下さい。多分狂言です」
「何を根拠に」
「キセキという仲間内だけで行われた話であること、相手を見せ合うのはキセキ内だけだということが赤司君らしくないです。赤司君が誰かに恋をしたとして、彼がそんな風に提案をするとは考えにくいです」
確かに、という空気が広まる。話がいったん落ち着いたと見て取ったのか、木吉が言った。
「で、誰を黒子の相手にすんの?」
沈黙が再び場を支配した。
【緑間の場合】
「という訳で、俺の結婚相手を選出するのを手伝え高尾」
「どういうわけなのさ、真ちゃん」
「だから言っただろう? 赤司の命令で結婚相手を決めることになったと」
「それは判ったってば! 俺が言いたいのは、どうして俺が手伝わなきゃいけないの?ってことだよ。真ちゃんだったらこの国の中から相性のよさそうな人を適当に探せばいいじゃん。どうせ狂言なんだろ?」
今朝だって、国中の戸籍謄本をひっくり返していたじゃないか、と高尾がつぶやくと、緑間は理解したように頷いた。
「いないからだ」
「は?」
「俺と相性が抜群にいい結婚相手がいないからだ」
「は、え、ちょ、それって占いでってこと?」
「そうだ。国中の異性を調べたが、一人も俺と相性のいい超能力・出生の女性がいないのだよ」
高尾は唖然とした。国中って。
「仮の、結婚相手なんだろ?」
「仮とはいえ結婚相手だ。人事を尽くすべきなのだよ。逆に尽くさないほうが迷惑だとは思わないか」
「そういわれるとまぁ、確かに……」
「それに一度と言え五国会議に顔を出すことになるのだ。あんなもの、世界を代表する五つの国と一つの里の主がただ愚痴をいうだけの集まりではあるが、それだけに影響力もある」
「まあ、普通に考えたら玉の輿だしなー。実は振りでしたって袖にされても困るか」
「さらに言い出したのが赤司だ。何をしても不思議ではないのだよ」
帝国の赤司は、キセキの中でもっとも強い力を持つ存在だ。五国会議に出席する面子は皆、各国で最も強い力を持つ超能力者だ。五国会議の出席者はその時々によって入れ替わるが、三年前、一斉交代した時はさすがに多くの人間が耳を疑った。その時の面々は異様に若く、全員が先代以上の力を持っていたため、畏怖と敬意を表して「キセキの世代」と呼ばれることが多い。
「やっぱ五国会議中も国のバランスとか考えたりすんの?」
「全く考えていないヤツもいるのだよ」
ってことはやっぱり真ちゃんは考えているんだ、と高尾は察した。
「なにそれすっごく疲れそー」
「実際の政治に口を出すのは赤司くらいだ、仕方ない。とりあえず高尾、お前の能力で遠見系の能力を持つ秋生まれの人間を探してほしいのだよ。この国でなくとも構わない、これから会いに行って次の五国会議までに仲良くなってプロポーズすればよいのだからな」
「遠見系の能力を持つ秋生まれが、真ちゃんの運命の人なの?」
「そうだ」
遠見系の能力を持つ秋生まれの高尾は、暫くの沈黙のあと、言った。
「真ちゃん。俺、真ちゃんのお嫁さんになってあげようか?」
【黄瀬と青峰の場合】
「うわあああ。やべえって。どうしよう」
「どうしましょう青峰っち。お嫁さんが見つかりません」
「俺もだよ。ってか、俺の国の若くてエロい女は大抵お前の国に言ってるんだよ夢と希望を追いかけて!」
「山里の村みたいな国だからでしょう最近は福祉厚生に熱を入れてるからお年寄りに人気って聞きましたよ。それに俺だって、国のほうで色々顔出ししてるから嫁さがしなんて出来ないんスよ」
「ああ、服の宣伝係だっけ?」
「はい。この間写真集出ました。おかげで女の子のファン増えすぎて若干怖いです」
「ザリガニならいくらでも捕まえられるんだがな、女となるとな……」
「発想を変えて男にするって手もあるっスけど」
「男なー。ぶっちゃけお前らといる時が一番楽しいしなー」
「俺もッス」
「嫁なー」
「難しいッスねー」
「難しいなー」
【紫原の場合】
「で、お嫁さん捜しにつながるの?」
「うん。どうしよう室ちん。俺恋愛とかよくわかんないよ」
「そうかー。でもまあ、お嫁さんなら、恋愛したい人じゃなくて、家族になりたい人を探せばいいんじゃないかなぁ」
「あ、そっかー。室ちん頭いい」
「ありがとうアツシ。ところで、誰を連れて行くか決めたの?」
「室ちんが一緒に来てくれるなら決定だねぇ」
「そうか。じゃあ決定だね。次の五国会議はいつなの?」
「あしたー」
後日、「一番キセキ耐性があるから」という理由で選出された火神は、爆笑するキセキというものを始めて見た。
「だから! ザリガニを代理でよこしたって言ってるだろ!」
「一生をともに過ごすんだから自分でも一向にかまわないはずッス!」
「だからってなんでザリガニ……っ」
「自分の写真集持参……くくっ」
「わかったよ、大輝、涼太」
赤司は目尻の涙をぬぐいながら言った。
「最近周りが結婚だの婚約だのうるさいからとりあえず相手だけ決めておこう、という話でどうしてそんな結論なのか判らないけど、二人の分は互いに独身主義ということで良いんだね?」
「ああ」
「男同士の約束ッス」
【赤司の場合】
「ああ、桃井。情報拡散をお願いしてもいいかな?
そうだ、この間言っていたことだよ。僕らは全員相手がいるからもう見合いは受けないと言っておいてくれ。
……え? 大輝と涼太? あの二人は互いに独身主義を貫くという約束をしたそうだよ。ああそういえば、二人の国は未だに同性婚を認めていなかったんだっけ。
なんでもないよ、独り事だ。もちろん二人の独身主義と関連なんてあるわけがないじゃないか。
そういう訳で、色々と、よろしく頼んだよ」
2012年に初めてpixivに投稿した作品です。