東方 編史帖~上白沢慧音の過去へと迫る旅   作:マジカル赤褐色

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事件解決、そして土産話

 

 

 

「どうもありがとーう!!次、妹紅、何かリクエストある〜?」

 

店にあるステージ上ではプリズムリバーウィズHが絶え間なく演奏をしていた。

 

「えー!いいのか!?そうだなぁ、やっぱりこの前太陽の畑で演奏してた曲!アレ頼むよ!」

 

「お、妹紅は選曲が良いんだな」

 

「妹紅さん、慧音先生、よく知ってるんですね」

 

「へへっ、そりゃあ伊達に長くファンはやってないからね」

 

「あぁ。梓ちゃんもたっぷり聴いていくといいさ」

 

「オッケー!それじゃあ、いくよー!」

 

「スーさん!演奏始まるよー!」

 

 

 

 

 

「フフフ………懐かしいわね、向日葵を見ていたら急に音楽がしたから思わず聴きに行っちゃったけど、ついその場に留まってしまったのよ」

 

「ゆうかりん、向こうまで行かないで良いの?こんな俺なんかとお二人様席でわざわざ店の端っこ、」

 

「ふふっ………繚乱する花々も良いけれど、一輪の花というのも、それはそれで風情があるものよ」

 

「ま、俺もこういうのが好きだ」

 

なんだ、あの大人の集まりは。

 

 

 

 

 

「いっ………てぇ…………っ!!!」

 

全身を包帯でぐるぐる巻きにした状態で俺は左右のアリスとドロシーにドコドコ小突かれる。

 

「ほんと馬鹿!ほんとに馬鹿!貴方どんだけ馬鹿なのよ!」

 

「身体ボロッボロじゃない!特に右脚なんてほぼほぼアウトよ!」

 

「馬鹿じゃないの!?脚を燃やした上にさらに爆発させるとか、自分の脚で地雷踏んでるのと同じよ!脚失ってないのが不思議なぐらいよ!」

 

俺の怪我の状態はこうやってご飯食べるのも憚られるぐらいだった。

 

顔面は筆竜との殴り合いで真っ青に腫れ上がっており、頭には無数のたんこぶ。

上半身は山草の焔で大火傷を負い、御衣黄の攻撃で脇腹と腕に切り傷、ドスの刃を握って手の平と指に深い切り傷。その他ワンダーランド格闘大会の肉弾戦による打撲や筆竜の斬撃といった軽傷をはじめ、左脚は銃槍で激痛が走ってほぼ麻痺、右脚はもちろん使い物になっていない。

────とまぁ、大まかな怪我はこのあたりだ。

 

メディスンの毒を使った麻酔効果による痛みの軽減のかけなおし、幽香さんの薬草提供、御衣黄の和菓子によるバフ、アリスの簡易的な治癒魔法、妹紅のお婆ちゃんの知恵袋的な応急処置、そしてドロシーの圧倒的人体補強手術によって現在奇跡的に動ける状態だ。

 

「まぁまぁ………結果的に動けるんだし」

 

「良くないから!!!」

「良くないから!!!」

 

アリスとドロシーは二人して大声でわめきたてる。

 

「そ、そんなに言わなくても………別に俺に万一の事があったところで………」

 

「私が困るのよ!!!」

「私が困るのよ!!!」

 

「お、おぅ…………」

 

 

 

「それで?格闘大会、結局有耶無耶に終わっちゃったけど誰が勝者なのよ」

 

不満そうな表情で依神女苑がオレンジジュース片手にやってきた。

そういえば、格闘大会なんてあったっけ。

 

「女苑!!!ここのお店の料理、ぜーんぶ美味しいよ!ほら、これも食べて食べて!」

 

紫苑が細長い黄色の棒を持ってくる。

揚げたての芋の匂いがする。

 

「姉さんは黙ってて!今すごい大事な話中!」

 

良いながら背後から芋の棒を抜き取って食べてる。

 

 

 

「あぁ、それに関しては問題ないっすよ!!!」

 

 

 

「─────うわおっ!?」

 

「おっと!驚かしてすまないっす!お疲れっす、勇者の皆さん!」

 

椰子飼県、なんでこんなところに…………

 

「結局、貴方何者だったんですか県さん」

 

「俺っすか?俺は半ば強制で筆竜に味方させられた被害者っすよ」

 

何それ…………

俺は訝しげに黙ってしまう。雲月とはまた別の胡散臭さを醸し出すこの男を果たして信用していいのかわからない。

 

「はぁ………要するに、筆竜が名前を広めるにはワンダーランド支配人である彼の協力がないといけなかった、ってコトなんでしょう?疫病神だもの、売れるためになんだってする精神はわからんでもないわ」

 

はぁはぁ、つまり彼は筆竜の主というより筆竜の協力者(強制)だったわけか。

 

「そうなんすよ。だからお詫びと言ってはなんですが、お二人には優勝賞品であるこちらを差し上げたいと思っておりましてねぇ」

 

「ほんと!?優勝賞品!?」

 

「見せて見せて!」

 

紫苑と雛が飛び込んできた。

 

「優勝賞品なんて用意していたんだ」

 

「えぇ、そりゃワンダーランド一番の大会ですし格闘マニアの俺が主催してるもんですからねぇ。主に幻想郷の特産品を優勝賞品にしてるんですが今回はすごいっすよ〜」

 

(なぁんだ賞金じゃないのか)

 

県が底面に車輪のついた長い木の箱を引き出してきた。

相当な重い品物なのか。

女苑がなんか期待外れのような顔をしているが、どうしたんだろう。

 

「お?なんだ、格闘大会の優勝賞品か?いいねぇ、私にも見せてくれよ」

 

妹紅がずいっ、と顔を出してきた。

 

 

 

「優勝賞品はなんと!こちらっす!!!」

 

箱の蓋が開かれる。

 

「おぉぉぉぉっ!!!!」

 

中に入っていたのはなんと────!!!

 

 

 

 

「──────たけのこ?」

 

俺は中に敷き詰められた茶色い植物性の食材を手に取る。

 

 

「こ…………こ…………これ……………」

 

妹紅が青い顔で震えている。

 

 

「妹紅?」

 

 

「あ……………が……………」

 

 

「どうしたの?」

 

「そんな震えてどうしたの?」

 

 

 

 

 

 

 

竹林(ウチ)の筍じゃねぇか────!!!!!」

 

 

 

 

 

「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「────あ、君たち…………」

 

俺たちは賑やかな食事を終えてレストランを出ると、その先には和装の乙女たちが並んでいた。

筆竜と最後まで戦い、その最期を見届けた愛人たち。

 

「あ、貴女達まだ──!!!」

 

「アリス、」

 

詰め寄ろうとするアリスを止める。

 

 

 

「────────」

 

代わりに俺が前に出る。

 

「あ、青葉!!!」

 

脚が痛いけど………そんなことよりもっと大事なことがある。

 

 

 

「────────────」

 

俺は地面に膝を付き、手を付いて頭も地面に擦り付けて土下座する。

 

 

「────すまなかった………!!!筆竜を、俺は助けてやれなかった…………!!!君たちの大切な人を…………俺が…………救ってやれなかった………!!!」

 

 

「─────青葉………」

 

必死に謝罪する俺の傷は、あまりの無茶な体勢で開いてしまう。

そこから流れてくる血も、その痛みも関係ない。

とにかく俺は、間違いなくこの人たちから愛する人を奪ってしまったんだ。

俺とアイツは真逆だが同じだ。

 

同じ意志を持った女の子たちを引き連れて、共に自身の正義のために戦った男………

掲げた正義は違うし、それは相容れぬものだったし、身の上も、戦う理由も異なっていたけれど。

在り方だけは、まったく同じだった。

向こうからすれば、まさに例えるなら筆竜が俺を殺した後、そこに残されたアリスたちの状況なのだ。

 

 

 

「謝って済まされることじゃないって解ってる、俺たちが悪いってことも解ってる………ただ、何も謝らずにのうのうとこの先やっていくのは、俺自身が許せなかったんだ………俺が直接手を下したわけじゃないのに、なぜか罪悪感がするから………」

 

 

女性たちは互いに顔を見合わせて困惑していたらしい。この時はまだ土下座していたので見えなかったが。

女性たちは沈黙したまま哀れな俺を見る。

 

 

 

「────────良いのですよ………青葉さま、顔を上げてください」

 

一人がそう言った。

 

 

「───────あ………」

 

俺は顔を上げる。

 

「えぇ、あの人だもの。きっと………どこかで生きているわ」

 

また一人、微笑った顔で言う。

 

「それに、貴方みたいな正直で他人行儀なひとが、菖さんを手にかけたりしないと思うわ」

 

「それに、貴方は最後まで筆竜さまの味方で居ようとしてくれたじゃないですか」

 

「それに、筆竜さまを殺そうとしなかったもの」

 

「殺意がまったく出ていなかったわ。貴方たちはきっと、優しい人たちなのよ」

 

 

 

「──────ありがとう、」

 

俺は立ち上がって三度笠を脱ぐ。

謝るときや感謝する時に被り物なんて行儀が悪い。

 

 

「ほんとうにありがとう!俺を許してくれて!」

 

俺は満面の笑みを浮かべて、深く礼をした。

 

 

 

「あっ……………」

 

女性たちはこの動作でなぜか停止する。

そして俺達に自然な感じで背中を向けて口々に何か言い出す。

あぁ…………また、なんか、悪口かなぁ…………

 

 

 

 

 

 

 

 

(なにあの人、顔素敵すぎない………?)

(それ私も思った!美人よね?)

(やばい、私………今度は青葉さまに惚れちゃいそう………!)

(あんな優しくて正義感強い人が、まさかこんな可愛らしいお顔をされていたなんて…………)

(あんなわかりやすい美男子って実在するの!?)

(筆竜さまと同じくらい美しいわよ!?)

(しかも喧嘩もお強いわ)

 

 

(─────よし、)

 

示し合わせたかのように正面に向き直る女性たち。

 

 

 

「あ、あの…………?」

 

 

 

 

「──────好きです!!青葉さまぁぁ!!」

 

 

そして、ズダダダダダダダー、と一斉に走ってきた。

 

 

「ちょっ!?ま…………ごめーん!!!」

 

あまりの意味不明な状況に俺は困惑してアリスを押しのかすと、行く宛もなく逃げ出した。

 

 

「あぁっ、お待ち下さい青葉さまぁ!!!」

 

「私たちを愛してー!!!」

 

「ちょっ!?あ、青葉は私のも………きゃぁぁぁ!!押さないで、ちょっ、わぁぁぁぁ!?」

 

 

 

「「「青葉さまぁぁぁぁ!!!」」」

 

 

 

「うぅっ…………ぐすっ、」

 

「あー、アリス…………ドンマイ」

 

 

 

「青葉!!どこへ行くんだ!!」

 

「おい!この筍どーすんだよ!!」

 

「アオハさーん!!どうしたのー?」

 

「和菓子食べる〜?ほら、ゆうかりんも!」

 

「わ、和菓子食べる〜……………?」

 

「ちょっとちょっと!今からコンサートよ!」

 

「聴き逃しちゃうわよ?急いで急いでー!」

 

「今なら聴き放題よ!!」

 

「一曲聞いてってよ青葉ー!」

 

「青葉!!お会計はどうするのよ!!」

 

「ポテト食べたり無いよぉぉ!!」

 

「ちょっと待って!!厄のせいでなんかお皿が空飛んでるんだけど!!」

 

「あぁぁぁぁ!!!あんな鞍替え女とか金髪野郎に青葉を渡しすわけにはいかないわよ!行くわよ錦!!………あ!?錦がいない!?」

 

「青葉さん!藁人形プレゼント受け取ってください………!」

 

「梓ちゃん呼んでるっすよー!!」

 

 

 

 

 

「な、なんでいっつもこうなるんだよぉぉぉっ!!!」

 

真後ろからやってくる40人以上の女性(一部男)に追いつかれないように、俺は全力ダッシュでワンダーランドじゅうを逃げ回ったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────6秒後、右脚が悪化して転倒。

 

 

 

 

以下略。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────────次の日、

 

 

 

神羅(しんら)、お呼びよ」

 

ここは────幻想郷からは色んな意味で遠く離れた世界。

 

「あっ、ゆーちゃん〜。おつかれ〜」

 

金髪に赤のメイド服を着て、剣を握った少女に神羅という男はにこにこ笑う。

神羅は白髪に赤のローブをまとった、二枚の巨大なコウモリのような禍々しい意匠の羽が特徴の若い男だった。

 

「真面目にやってくれる?」

 

「おいおいおい、俺はいつだって真面目だぜ?ところで、何の用?」

 

「幻想郷の様子の報告を、と」

 

「オーケー、旅の土産話ね。了解………やれやれ、流石の母さんも無断外出は許してくれないかぁ、いくら俺だからといって」

 

神羅がいる部屋は豪華華麗なものだが、何故か彼はこの部屋……いや、屋敷?の領域からは出てはならない制約のようだ。

監禁されている………にしては扱いが丁重すぎる。

 

「当たり前でしょう。貴方は自分が魔界の神だと解っていないの?」

 

「知ってます知ってます、それは母さんから死ぬほど聞かされましたよ………母さんから。いや、あの人は俺の母さんなの?いや、姉さん?………いや、嫁かな。違う、妻か。あぁ………家内?女房かも。カミさんかな、どうだっけ」

 

「最後の五つはどれも同じ意味よ」

 

「まぁともあれ、地上は面白いけど面白くないよ~」

 

意味不明な解答。

 

「バカですか」

 

「地上はね、いい人沢山いるよ。好きに外出してもだれも怒らないし、優しい人ばっかりだった」

 

「魔界に不満でもあるのかしら」

 

「はははは。少なくとも、優しかったら神さまをこんな幽閉なんてしないって」

 

「貴方を解放させると魔界のパワーバランスが崩壊する。その時は魔界の分裂が発生するわ。アホの貴方には解らないでしょうけど、その力はあの方に匹敵する規模よ」

 

「当たり前じゃん。権能を二人で半分こ、ってしたのが俺なんだから。てゆーか、母さん(仮)の認識なら俺と力を分けることでパワーバランス保ってるんじゃん。三権分立ならぬ二権分立ってやつだよ。各権能の自由を相手に託すことで権力の暴発を防ぐ。世界支配の基本だ」

 

「貴方はその力をむやみに振るいすぎなの。あの方を「創造神」と例えるなら貴方はまさに「破壊神」。創世と滅亡、綺と羅の二極のうち貴方は滅亡の羅を冠する神。魔界の唯一神の持つ破壊のラジオコントロールが意志を持たされた………その危険性が、解る?」

 

「俺の意志次第で、魔界は崩壊………そう言いたいんでしょ?」

 

「えぇ。そう、だからここに幽閉しているの」

 

「やれやれ………俺の意志次第で、っていってるのに俺を強制隔離だ。たぶん魔界が一番安全に終われるのって俺の権能を母さんが再吸収して独裁するか、俺をここから出して自由にするの二択だと思うんだけどね。権力の独り歩きを防ぐために分権したのに片方を幽閉してもう片方だけにするって、さすがに本末転倒だと思わない?」

 

「これはあの方の指示。仮にも分裂個体である貴方に意見する資格はないわ」

 

「やれやれ………どっちが神だかわかん………いや、魔界は唯一神でしたねはい。さて、じゃあ土産話だけ出すか~。俺の体験談はロクなのないけど、一つだけビッグニュースがあるからそれだけ教えておこっか。久しぶりに母さんに会える、せいぜい頑張って長話に花を咲かせてこようか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────神門青葉………面白い男だったな。

 

 

いや、ドロシーもあれはあれで俺は嫌いじゃなかったが。

特に注目すべきはやはり青葉のほうだろう。

喜怒哀楽といった感情の致命的な欠落────何も考えていない愚かで真っ直ぐで。

直情的すぎる性格に加えて、まるで一瞬の間だけ時を止めているかのような判断速度と冷静さ。

光の薄い瞳の奥に宿る焔は無色透明。

自分が今何をしているのか解っていない状態。

アリスとドロシーに囲まれてるんだ。それでなおその両方の恋情に気付かないその泣けるレベルの鈍感さ、おそらくよほど愛を知らない育ち方をしたんだろう。

だが、愛を知らず育った者は愛を持たない。

なのに彼の温厚さは辻褄が合わないというやつ。

愛を知らぬと言うより───忘れた?

 

 

まぁ、そんなことはどうだっていい。

 

 

問題は─────その自己犠牲。

 

自分勝手は嫌われるが、何もここまで自己犠牲が強くなくても。

しかも、これは無意識のうちに作動する………自我なんてものはどこにもない。彼は他人を相手に下ときのみ感情が一時的に作動する。

もしやこれは────性格というより、そういう性質の者なのかもな。

どう心が歪んでこうなったのかはわからないが………いつの日からか「他人の為なら自分を顧みない」ようになったのだろうか。

 

他人のために自分の右脚を迷うこと無く爆破───とうていマトモじゃない。

 

他人を庇って銃弾を受けようとした───まぁヤバいヤツだ。

 

他人を庇って呪いを受けて死ぬ────肝っ玉据わりすぎだろ。

 

 

 

もはやこれは性格じゃないし気質というものでもない。

いわゆる本能というやつなんだろう。

だとしたら────その全てに痛みや苦しみを憶えないのかもしれないな。

 

 

 

 

まぁ、考察しても仕方ない。

とりあえず母さん所に行って楽しかった思い出だけ語って、こういう裏の部分は俺が一人で探偵ごっこしとくか。

どうせ終わったらまた何もない部屋で幽閉が始まるんだから。

いい時間潰しにはなりそうだ。

 

 

 

 

─────俺は神羅。地上では淫魔の錦と呼ばれた、魔界の神。

 

 

 

─────そう、魔界の神【神綺(しんき)】の裏側に位置する、この魔界を産み出した【もう一柱の神】だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




神羅(しんら)

青葉錦の本来の姿。肩書は「魔界の神」。
魔界の神は一柱だけなのだが、どういうわけか現在は2つに分裂している。
創造の意識である「綺」と破壊の意識である「羅」の2つに分かれた上で、神羅は羅の方を司り、破壊の権能を操る。
もとの姿から2つに分裂したため、羅はもともと持っていた無数の権能のうちのその半分を持つ。「女性を虜にする程度の能力」はそのほんの一部にすぎない。本来は「世界を破壊する程度の能力」。
破壊とはすなわち「滅亡」。「破壊」の完全上位互換。
世界を丸ごと破壊することが可能。
「世界」というのは遍く総ての事であり、世界の中にあるテクスチャすべてを破棄するということ。
範囲は「世界」という単位で限られているため、地獄や地上を同時に滅ぼすことはできないらしいが、その代わり破壊する範囲にあるものは何一つとして逃れることはなく例外無く消え去ることになる。
痕跡ごと丸ごと消える───世界そのものが歴史から消し去られるわけだ。
範囲の広さは凄まじいものだが、実は「世界」という単位の解釈を狭めることで「一個体」というある意味の個別の世界を滅ぼすことができないこともない。
他にも神としての無数の権能を持ち、現在明らかになっているものとしては「魔界箪笥(パンデモニウムキャビネット)」から魔界の存在を取り出したり、強大な魔法を使用することが可能。
赤い服を着て剣を握ったメイド「ゆーちゃん」とは最も仲良し。
珍しく「神羅が産んでないもの」のため特に気に入っているらしい。
あまりの自由奔放さとその能力の危険性から現在は魔界の何処かもわからない僻地で幽閉されているが、この能力に関しては止める術はなにもないので正直いつでも出れる。
なので錦という意識体を地上に生み出してルールを破らない程度に暴れたりと、幽閉してる意味がほぼないような振る舞いをしている。

「え?結局俺が何者だったのかわからなかったって?あはは、そりゃあそうだよ。今後のためにも、秘密は多く残しておいたほうがミステリアスでカッコいいでしょ〜?」
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