幻想楽迷郷 ~A hedonist lost in a Gensokyo~ 作:ソラセカン
ナズーリン「おーい。衰弱してるのは分かるけど、このままだと私が君を食べてしまうぞー」
空「あーヤバい。一刻も早く体力を取り戻さないと」
ナズーリン「頑張れー」
空「よっしゃ人里でタウンワークや」
入口に何かいるな…妖怪か?
空「ナズーリンさーん。あれ、妖怪ですよね?」
ナズーリン「そうだね~」
空「出待ちですか?」
ナズーリン「そうだろうね~」
空「どう入れば良いんですかね?」
ナズーリン「颯爽と駆け抜けるとかだろうね~」
空「全身ボロボロで走れません」
ナズーリン「詰みだね~」
空「えぇ…」
あ、そうだ。
空「博麗神社ならなんとかなりますかね?」
ナズーリン「道中に妖怪いるけど大丈夫かな?」
空「言語通じます?」
ナズーリン「場合によるね」
空「えぇ…」
あ、そうだ。
空「博麗神社まで運んでってくれませんか?」
ナズーリン「え、やだ」
空「えぇ…」
ならば
空「出待ちしてる妖怪って人間でも倒せます?」
ナズーリン「万全ならともかく、衰弱してスペルカードも持ってない君に勝ち目があるとは思えないよ」
空「えいっ」
空は石を投げた!
妖怪はこちらに気付いた!
ナズーリン「何してんの?」
空「妖怪って、殺せます?」
ナズーリン「本当に殺る気なんだ」
空「出来ればですけど」
妖怪が突進してきたけど、あの時の車よりは遅い。よって、初撃は躱せた。しかし第2手がある。腕を思いっきり振ってくる形が見えたので、スライディングで足元を崩しながら避ける。体勢を軽く崩した妖怪の頭を掴んで、膝蹴りを入れるがあまり効いていない。ので目玉を潰した。流石に堪えたみたいだ。逃げるんだよ~
空「ナズーリンさんありがとうございましたー!」
ナズーリン「お、おう」
人里に駆け込ませてもらおう。てかあの妖怪こっち来とるやんけ!何だよ人里に入って来れたのか。
妖怪になってから歴が浅いのか、動きが単調で分かりやすいので、こんな状態でも攻撃を避ける事はギリギリ出来る。しかしこちらは目を潰す以外の有効な攻撃手段を知らないので、潰した目をまた潰す事となる。二度も同じ攻撃は通用しないだろう。どうするか…
???「何の騒ぎ!?」
あ、勝った。
空「この妖怪に追いかけられてます!倒し方教えて下さい!」
???「倒し方?こうしてこう!」
ドンッパンッ!
弾けた。流石感覚派。こうしてこう!という最悪の教え方だ。
空「ありがとうございます。霊夢さん。」
霊夢「どういたしまして。アンタ外界人?服装がそうよね?」
空「そうですね」
霊夢「良く生き残ったわね。元の世界に返してあげるから、着いてきなさい」
空「いや、元の世界には帰らなくて良いです」
霊夢「あ、そう。たまにいるのよね。帰りたくないって人。でも妖怪に襲われたら大抵は帰るか人里に引きこもったりするんだけど。アンタはどっち?」
空「俺はこの世界で力をつけたいのでどちらでもないです」
霊夢「その力で何をするつもり?」
空「自己防衛を」
霊夢「必要無いわ」
空「何故ですか?」
霊夢「人里で暮らしている限り、私が護れるから」
空「暮らしません」
霊夢「はぁ?死にたいわけ?」
空「だから自己防衛の為に力が欲しいんです」
霊夢「訳分かんない…」
空「衣食住が確保されてて強くなれる場所ってありますか?」
霊夢「えー…外界人にこれといってオススメ出来る場所は思い付かないのだけど」
空「それじゃあ博麗神社付近に住んで良いですか?」
霊夢「それってただの野宿じゃ「それに巫女さんである霊夢さんの修行を見てみたいですし」あのねぇ…私は別に修行なんか…」
空「良いんですか?こんな人通りの多い所で、博麗の巫女が普段修行をしていない、なんて事を自分から公表しちゃって」
霊夢「!?」
空「霊夢さんは凄く強くて頼りになる完璧で究極の巫女さんだから、さぞかし日頃から修行頑張ってるんだろうなぁ~」
霊夢「···そうね。なんならアンタ分の修行も手伝ってやっても良いわ」
空「ありがとうございます霊夢さん!」
霊夢「後で覚えてなさいよ…」
空「巫女さんも面子が大事なんですね」
霊夢「当たり前でしょ…あと野宿なんかやめて神社に居候すれば?」
空「あ、良いんですか?面子がそこまで大事だとは…」
霊夢「いちいち癪に障るわね…野宿なんてしてたらすぐにくたばるわよ」
空「ガハハ。そうに違いない」