幻想楽迷郷 ~A hedonist lost in a Gensokyo~   作:ソラセカン

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破壊された力と器

 

何だ、ここ。暗くて何も見えないし、何だか身体がフワフワするような…出口はどこかの。

 

 

フラン「…」

 

???「残念だけど、もう戻らないと思うわ」

 

霊夢「嘘だと言いなさいよ…このヤブ医者!」

 

レミリア「感情的になるな霊夢。珍しく情が湧いたとしても、だ」

 

霊夢「分かってる…コイツの言うことなんか無視して、さっさと外界に返せば良かったのよ。博麗の巫女としての落ち度ね。ごめんなさい」

 

紫「貴女もまだ子供。そこまで感情を押し殺す事は無いわ」

 

霊夢「レミリアと言ってる事が反対じゃない…どうすりゃ良いのよ…」

 

ヤブ医者「外傷はほとんど無し。聞いた所の能力によればあの大きなエネルギーを掴み切れずに倒れた、と。身体は生きてても魂が壊れてしまっては何とも言えないわ」

 

フラン「…何よ。やっぱり壊してくれたわね。人の心を」

 

紫「ありがとう永琳。さ、帰るわよ霊夢」

 

霊夢「…えぇ。骨になったら迎えに行くわ。あれ…魂は壊れたらどうなるの?」

 

紫「…冥界にも行けず、輪廻転生の輪から外れて魂の存在が消滅するわ」

 

霊夢「…そ」

 

レミリア「しかしこの脱け殻の肉体はどうするつもりだ?霊夢さえ良ければ余すこと無く戴いてやっても良いのだが」

 

霊夢「今初めてアンタの事を本気で嫌いになりそうだわ」

 

レミリア「当人の意見が聞けない以上行動には移せないか。綺麗に食べられた仕返しでもしてやろうかと思ったが、軽率だったな。すまない」

 

フラン「…私達も帰りましょ。一応3日以上は外に出ておいてあげるから」

 

レミリア「ハハ…嬉しいのに安易に喜べないな」

 

フラン「喜ばなくて良いから。私がそうしたいと思っただけ」

 

レミリア「それもそうだが館がアレではね…」

 

フラン「そう、だったわね」

 

 

 

 

 

出口が見つからないんだけど…俺は昏睡でもしてるのか?いや、夢の感覚にかなり近いが夢の割には考えが纏まっている。…走馬見てないけど死んだのか?俺。人里に引きこもらないで良くもまぁ3ヶ月生き残ったもんだ。自分を讃えよう。…自分を納得させる為の言い訳ならいくらでも思い付くな。さっさとここから抜け出したいんだが。どうすっかな。

 

 

 

 

永琳「…」

 

???「一体何とにらめっこしてるんですかお師匠様」

 

永琳「魂が破壊された人間の脳に僅かだけど反応があるのよ」

 

???「でも身体は生きてるんですよね?だったら脳波はあっても不思議では無いかと…!?」

 

永琳「どうかしたの鈴仙?」

 

鈴仙「いや、でも、何で?」

 

永琳「鈴仙?」

 

鈴仙「あ、貴方の身体は確かにここ永遠亭にありますが…」

 

永琳「!彼は波長としてまだここに残っているのね?」

 

鈴仙「そう、みたいですけど。会話出来るほど強い魂なんて…」

 

永琳「彼にこう伝えてくれる?…」

 

 

 

 

 

鈴仙か…確かにあの能力なら俺を感知可能な訳だ。出口が見当たらないこの空間の手掛かりになるかもしれない。ならまずは…「お師匠様から伝言を預かりました」お師匠様…永琳の事か?「はい。『私の見解からすると貴方の魂の器は破損しており、身体に戻ろうとも戻れないのが現状です。そこで新聞にもあったあの能力の拡大解釈で、壊れた器を修復する事は可能ですか?』と」なるほど…?あの時に能力が破壊されてなきゃ使えるかもしれんな。分かった。やってみるよ。

 

 

 

 

 

鈴仙「あの時に能力が破壊されていなければ使えるかも、と」

 

永琳「あの時…エネルギーを掴んだ時の事かしら…確かにアレはここからでも見える位とんでもなかったけど」

 

 

 

破壊された器といっても掴んだ所でどうするんだ?そもそも器は必要なのか?あれ、身体が押し出されて…!

 

 

ヴォン

 

 

鈴仙「うわっ!」

 

永琳「エネルギーの塊?貴方が空なのかしら」

 

空「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。持ってる記憶が曖昧なんだ。アンタらの名前と能力とかは覚えてるんだけどな。何で覚えてるのかも分からん」

 

鈴仙「その状態で喋れるんだ…」

 

空「頭の中に直接語り掛ける系じゃなくて?」

 

永琳「器の修復は出来なかったのかしら?」

 

空「やっぱり能力が破壊されちまってたらしい。あと本当に器が必要かどうかとか余計なこと考えちゃったからかな」

 

永琳「精神に大きく引っ張られる能力なのね。因みに器が無いと常にエネルギーを放出し続けて最終的には消えるのだけど」

 

空「マジか。どこかで作り直して貰えたりしない?」

 

永琳「さぁ…?そこまでは知らないわ」

 

空「いっそのこと冥界にでも行ってみようかな」

 

永琳「手掛かりを掴むならそれが良いでしょうね。後、そんな状態でも生きてたのならちゃんと伝えておいた方が良いわよ」

 

空「へいへい。色々とありがとな。あ、俺の身体って保存とか出来る?やっぱり身体を捨てるか否かはまだ決めかねるからさ」

 

永琳「うーん貴方にアレを使うわけにはいかないし、とはいえ姫様に頼むのも…」

 

空「蓬莱の薬はまた別の意味で危険だし、姫様に頼み込む以外無いかなぁ」

 

永琳「直談判してきなさい」

 

空「交渉材料何かあったかな…」

 

 

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