幻想楽迷郷 ~A hedonist lost in a Gensokyo~ 作:ソラセカン
霊夢「ここよ。冥界の入り口」
空「随分ガバガバ結界になっちゃってまぁ」
霊夢「何回も
空「冥界…剣術指南役兼庭師兼食事係兼自宅警備員の半人半霊と亡霊管理役の亡霊か…」
霊夢「片方の情報量」
空「多分事実なんだろ。何故か知ってる」
霊夢「そりゃアンタは外界人なんだから、知ってるのは珍しくも無いわよ」
空「それがこの状態になってから外の世界の記憶が思い出せなくてさ、どうやって幻想郷に来たのかも…」
霊夢「重症ね。それも身体が戻れば分かる訳?」
空「多分な。外の世界の記憶は脳に入ってて幻想郷の記憶は魂に入ってる…と思ってたんだけど、外の世界で仕入れた幻想郷に関係ある記憶だけは魂に入ってるからもう訳わかんねェな」
霊夢「それって何か困ることあるの?」
空「いや別に」
霊夢「なーんだ」
空「でも気分は良くないな。ここまで生きてきた記録が無くなるっていうのは」
霊夢「でも、何だか楽しそうね」
空「楽しそうなのは最早デフォルト」
霊夢「デフォルト…?」
空「随分と長い階段だったな。何段あるんだろ」
???「数えたことが無いから分かりませんね」
空「お。剣術指南役兼庭師兼食事係兼自宅警備員の魂魄妖夢さん。どうしてここに?」
妖夢「亡霊でもなく人間でも無い気配を感じたので」
霊夢「それはコイツよ」
空「まだギリギリ人間だと思ってるんだけど」
妖夢「その気配、半霊が嫌がるのでやめてもらって良いですか?」
空「気配をやめるったって…どうすりゃ良いのさ」
妖夢「なら斬り捨てます」
空「怖。迷いを感じねぇわ」
霊夢「今はアンタに構ってる暇は無いの。そこを退いて貰える?」
妖夢「そんなものを幽々子様に近付ける訳にはいきませんから」
空「汚物みたいな扱いやめてクレヨン」
弾幕格闘開始
空「そんなに嫌な気配なら直接味わってみるといいさ。魂爆 ソウルボンバー …!?」
妖夢「うわぁぁああ!!!熱っ、寒っ、あぁ気持ち悪い!」
空「なる、ほど。これは命削ってますわ」
霊夢「無鉄砲過ぎるのよ。ご退場願うわ。 霊符 夢想封印 集」
ピチューン
空「霊夢さん身長伸びましたかね?」
霊夢「アンタがちっちゃくなったのよ。こういうものはもっと慎重に「身長だけに?アッハハ。面白いっすね霊夢さん」張っ倒すわよ」
空「逆にこの程度で済んで良かったまである。それに魂のエネルギーも使えるって事は、今後の戦闘の幅も広がってくるってもんだ」
霊夢「魂は霊に強くて霊力は妖力に強くて…今のところ魔力が独立してる感じ?」
空「全然じゃんけん方式にならんな。魂に至っては霊に効いたってだけで、霊力に効くかどうかは分からんし」
霊夢「アンタの存在自体に効果がありそうだったから、アレで試してみなさいよ」
空「そうだな。亡霊さんにも聞いてみますか」
???「あら貴方…無駄に力を垂れ流しにしてるわよ」
空「ふむ。もしかしてその無駄を省けば延命可能か?」
???「どうかしら。そういうの嫌いな形してるじゃない」
空「そうだな。全力フルパワータイプ・ESだ」
???「何言ってんのかしら」
空「そりゃないだろ幽々子様」
霊夢「アンタならコイツの現象の手掛かりを知ってると思ったのだけど」
幽々子「そんな器を直す方法なんて私知らないわ~」
空「どっちだ…どっちなんだ…」
霊夢「こういう時の回りくどさは本当にイライラするわね」
空「叩きのめして吐かせるに限るな。お覚悟を」
弾幕格闘開始
幽々子「亡霊とはまた違う、魂だけの存在。それが今の貴方。最早人間かどうかも怪しいわ。 死符 ギャストリドリーム 」
空「俺が人外だったら、幻想郷の実力者に人間は一人もいない事になるな。 魂射 ソウルショット これなら燃費が少なくて良い」
幽々子「…久し振りに命の危険を感じたわ」
霊夢「誰が人外よ。 夢符 封魔陣 」
空「俺達のタッグは初期霊夢と最新霊夢が同時に襲いかかってる様なものだもんな。分は悪いと思うぞ?」
幽々子「確かにこのままなら分が悪いわ。でも私には信頼の置ける従者がいるもの」
空「なんだよもう戻ってきたのか」
幽々子「痛め付け具合にもよるけど、まだ伸びてるんじゃないかしら」
空「そんな意味合いで信頼されてちゃ世話無いな。魂人拳!」 スカッ
霊夢「何よ魂人って」
空「ハズシタ…魂だけの人間だから魂人。新しい種族とかでも良いな!」
霊夢「変な所で能天気ね」
空「こうでもしないと物怖じしちまうよ」
幽々子「妖夢~」
空「はっ?」
直感的に後ろを取られた事を悟る。妖夢の得物はどちらかが亡霊を昇天させるとかいうクソ仕様だ。斬られたら俺もどうなるか分からん。撤退、どうやって?身体を捨てる、今度は光そのものに。
ピッ ブォン
空「危な。あんな一瞬だと流石に刀の違いは分からんな」
妖夢「確実に仕留めたと思ったのですが…」
だが一つ分かったのが、他のモノに変わるという事は五感を捨てる事と同じだということ。第六感を身に付けなければ、この速度をロクに扱うことは出来ないだろう。少々光速は速すぎる。音速…これならまだ距離を詰めるのに使えるか。
空「皆様ここでお耳を拝借はい!」パァン !
妖夢「んぐッ…せぇや!」ブォン
空「遅い!霊夢!」
霊夢「はいはっ…い!」バキャッ
妖夢「痛ぁ~~~!…」 ドサッ
幽々子「あら妖夢がやられちゃった」
空「今度は当たってくれよ?」パァン!
幽々子「音速も大したこと無いのね」ガシッ
空「もっと温度上げてこうぜ。寒くて敵わん」
幽々子「うっ…力が」
空「身体がこれならわざわざ掴む必要も無い。活きの良い魂のお味は如何かな?」
幽々子「踊り食いには向いていないわ…」パタッ
空「勝利!」
霊夢「勝利!じゃなくて。これじゃ手掛かり聞けないじゃないの」
幽々子「…少なくとも私は知らないわ。閻魔様に聞いてみたらどう?」
空「復活が早いんだって。ただダウンを取っただけみたいになっちゃうから」
霊夢「閻魔…無縁塚にいるのかしら」
空「あの場所にいたのか。趣味が説教ならもうちょい人通りの多い所にいればいいのに。それじゃまた」
幽々子「今度はゆっくりお茶でもして話しましょ」
空「出来たら良いな。西行妖の木の下で」