幻想楽迷郷 ~A hedonist lost in a Gensokyo~   作:ソラセカン

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EX面 吸血鬼姉妹

 

勝敗は聞くまでも無いだろう?惨敗も良いところだ。己の拳は空を切り、美鈴の拳は突き刺さる。手も足も出せたが、敵わないんじゃ意味がないな。打倒!中国四千年の歴史!」

 

牡丹「ってことでさ。何かアドバイスとか無い?」

 

レミリア「アドバイスねぇ…そう言えば貴方、守るって事しないわよね」

 

牡丹「守り、か。今まで攻撃は躱すかカウンターで守った事は無かったな」

 

レミリア「闘いの手段の1つに守りを取り入れても良いんじゃないかしら?」

 

空「要は損切りだな。失敗する可能性の方が高いと判断したなら、守った方が消費が少なくて済む」

 

牡丹「そうなんだけどさぁ…なぁレミリア。オススメの守りの型知ってるか?」

 

レミリア「うーん…私も守る事なんてほぼしないからねぇ。あ、でも1つあるわ。格好は悪いけど」 スクッ

 

牡丹「驚いたねェ~お嬢ちゃん。奇しくも外の人間が地震から身を守る型と同じ構えだ」

 

レミリア「そ、そうなの?誇っても良いのかしら…」

 

空「カリスマガードか。確かに理には叶ってるな。実戦で活きるかはどうかは知らんが」

 

レミリア「もぅ…だったら最初から美鈴に聞きなさいよ」

 

牡丹「いやぁ…美鈴は気の応用って所もあるだろ?俺の身近で能力に頼った闘いしてないのはスカーレット姉妹しか思い当たらなくてさ」

 

レミリア「だそうよフラン。貴女守りの型とか知ってる?」

 

フラン「三戦とかどう?汎用性はあると思うけど」

 

空「いつの間に幻想郷に刃牙が輸入されてたんだ?」

 

牡丹「知るか。しかし三戦か…電車以外で使った覚えがねぇが」

 

フラン「こういうのも絶対美鈴の方が詳しいんだろうけど。完全になされた時はありとあらゆる打撃に耐えるとか」

 

空「弾幕はごっこに従い避け、打撃は損切りとして三戦を使うのもアリってこったな」

 

牡丹「試したこと無いからなんとも言えないんだがなぁ」

 

フラン「試してみる?」 ヒュッ

 

牡丹「クッ…ゴホッ、ゴホッ、ゴホッ、ンンッ。確かにその場で留まれるのは利点になるのか?」

 

レミリア「被弾覚悟で突っ込む時とかに良いんじゃないかしら」

 

空「神風って事ね。はいはい了解」

 

牡丹「しかし月…か。石取りに行くだけなんだけどそうもいかんのかね」

 

レミリア「ついでに私の無念も晴らして行って頂戴」

 

牡丹「気が向いたらね。満月まで暇で暇で仕方ない」

 

レミリア「幻想郷での過ごし方にまだ慣れていない様ね。暇な時は弾幕ごっこで優雅に過ごすのよ」

 

牡丹「弾幕ごっこで優雅に過ごした記憶が一ミリも無いんだが。夕飯時までやろうか。フランもやろうぜ!スカーレット姉妹を相手に立ち回ってみたいんだけど」

 

空「月にもとんでも姉妹がいるらしいからな。その予行演習って訳だ」

 

フラン「闘う気しか無いじゃん。勝機はあるの?」

 

牡丹「幻想郷の精鋭達が相手して勝てなかった相手に幻想郷新参者が勝てたら痛快だろうなぁ」

 

フラン「…生きて帰ってこれる保証もないのにね」

 

牡丹&空「「死んだらそれまで。俺は自分自身に力の証明をしたいんだ。例えこの身が滅びようとも俺は絶対諦めない」」

 

レミリア「そう。そういう経緯なのね。さ、フラン。コイツを弄んでやりましょう」

 

フラン「止めはしないけどさ、心から楽しそうだから。だったら私達くらいは圧倒して貰わないと、話にならない。君はコンテニュー出来ないのだから!」

 

 

弾幕格闘?

開始ッ!

 

 

牡丹「いくぜ俺」

 

空「頼むぜ俺」

 

牡丹&空「「分裂」」

 

空「記憶はある。お前は?」

 

牡丹「バッチリだ。これで二対二、不足はねぇ」

 

レミリア「なるほど。人数はそうやって補うつもりだったか」

 

フラン「でも力はどうなってるの?」

 

空「悩みどころはそこだな。身体の方には正直霊力も妖力も魔力も魂と比べると適正が無いんだよ。魂力だって俺からしか生成されないからな」

 

牡丹「だからって元のフィジカルだけで闘える程強くもねぇし。だからこそ俺はフィジカルに全振りする事にした」

 

空「身体が耐えられるギリギリまでそれぞれの力を渡しておいて、それで全身強化してもらう。身体に力を巡らせて強化するのは魂には出来ない芸当だからな」

 

牡丹「そゆこと。それじゃ今の俺のレベルはどの程度か、試させてくれよ!」 ギュオン

 

レミリア「!…私の腕が吹き飛ぶ程とはね。瞬間的には鬼レベルあるんじゃないの?」

 

牡丹「果たして鬼レベルが月人に通じるもんか…」

 

レミリア「まぁ、まだ届かないでしょうね」

 

牡丹「マジかぁ…一瞬で全力出して一撃で決める位じゃないと届かないのかもな」

 

空「バトル漫画とかだったら禁句のヤツですやん」

 

牡丹「展開もクソも無くなるからな。でもそれでも勝てるかどうか…」

 

空「実力差えげつない相手に一矢報いるだけでも痛快だ。お前は本能のままに抗えば良い」

 

牡丹「っしゃオラッ!」

 

レミリア「腕が何本あっても足りないわよ!」

 

空「さて。一方こちらは弾幕を出すことが得意な、頭脳派の俺が相手だぜ」

 

フラン「脳はあっちで騒いでる方についてる筈なのにね」

 

牡丹「イィィィヤッフォォォォォ!!!!!!!」

 

レミリア「く、く、く。フッ…ハハハハ!」

 

空「…ぐぅ」

 

フラン「ぐうの音だけ出されても困るわ。勿論新しいスペルも考えてあるんでしょ?」

 

空「考える時間なんてほぼ無かったんだが…W・Y・D たった二桁の波紋」

 

フラン「あー私の真似してる~」

 

空「リスペクトだリスペクト。略称みたいなスペル好きなんだよ」

 

フラン「因みに意味は?」

 

空「『何をしているんだ?(What you do?)』って意味。哲学的だろう?」

 

フラン「結論がありきたりなヤツに落ち着くアレね」

 

空「哲学者涙目。そんな弾幕ですが、お味はいかがですかな?」

 

フラン「弾数が少ない代わりにかなり早いわ。もしかして生き急いでる様子を表してるの?」

 

空「ご明察。経験値が少ない代わりは勢いでゴリ押すのが定石だ」

 

フラン「君らしくて良いんじゃない」

 

空「そうだろ?」

 

フラン「一応聞いておくけど、月人と本気で闘うつもりなんだよね?」

 

空「そのつもりだが…何か問題点でもあるのか?」

 

フラン「折角弾幕の造形を凝って貰ってる所悪いんだけどさ。威力が無さすぎて正面突破されるのがオチなんじゃないかなって」スパン

 

空「マジかぁ…」

 

フラン「力の大半は誰かから貰ったもので、今の君には力を放出することしか出来ないから…弱い弾幕しか撃とうとしないのも納得がいくんだけどね」

 

空「分かった。魂人の力を全部見せてやるよ」

 

フラン「可笑しいと思った。あっちの君はあんなに元気なのに。こっちの君はどうも元気が無いからなんでだろうって思ったら…全部出せないのがそんなに不服?」

 

空「折角相手して貰ってるのに全力で相手出来ない事にムカついてるだけだよ。例えこの勝負、負けても余力さえあればいくらでも言い訳出来てしまうのだから。 圧魂爆 ソウル・インパクト」

 

 

 

 

 

牡丹「最高の気分だ」

 空「最悪の気分だ」

 

空「自分の醜さを直視して自害願望が高まる…溢れる…」

 

牡丹「何腑抜けた事抜かしてんだたわけ者が。今回も収穫はあった。次に生かす為の礎にしろ」

 

空「分かってる。分かってるんだよそのくらい…寝るか」

 

牡丹「病みかけた時は無意識に作業をぶん投げるのが一番だ」

 

空「サンキュー無意識。グッナイトメア」

 

レミリア「あ…ぅ~」

 

牡丹「あれ、回復遅くなってない?」

 

レミリア「血、飲ませて」

 

牡丹「注射針はねぇの?」

 

レミリア「そんなもの無いわよ。腕で良いから直接飲ませてよ」

 

牡丹「噛み千切られそう。ほい」

 

レミリア「あ~生き返る…この味、貴方B型だったのね」

 

牡丹「血液型ソムリエかよ。好き嫌いせずに飲んでくれ」

 

レミリア「~♪…んっ。ちょっと。霊力流すの止めなさいよ」

 

牡丹「なけなしの霊力を喰らうが良い」

 

レミリア「この私に、この程度。効くわけ無いでしょうが!」

 

牡丹「ちくしょー」

 

フラン「夕食の準備が出来たって咲夜が」

 

牡丹「よっしゃ。戴きましょうかね…」

 

レミリア「もう一人の貴方はこのまま置いていって良いの?」

 

牡丹「今は独りにさせてやってくれ。調子が戻るまでは接着するのも難しいだろうしな」

 

空「zzz…」

 

フラン「寝てるわよ」

 

牡丹「魂に睡眠は必要無い筈なんだが…寝ることも出来たのか」

 

レミリア「無害そうな寝顔をしてるわ」

 

牡丹「目の錯覚か何かだろうな」

 

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