幻想楽迷郷 ~A hedonist lost in a Gensokyo~ 作:ソラセカン
空「…っし。お疲れさん。俺も、お前も」
もうすっかり真夜中だ。精神削れるぅ~。
萃香「どうだ?上手く行ったか?」
空「えーえー。光も凝縮して肉眼じゃ確認出来ないレベルまで」
萃香「上出来だ。ここまでの密度は初めて見たぞ」
空「へっへーん。吠え面かきやがれってんだ」
萃香「私が作るとしたら数十分は掛かるだろうな」
空「キェェェェア!」
萃香「気でも触れたか」
空「キチゲ解放。これが実力差ですか…」
萃香「さて、これを実用的に仕上げるんだが、お前も少し休め。魂の密度が薄くなってるぞ」
空「そうさせてもらう。流石に疲れるな」
萃香「おい…コイツ息して無いぞ」
空「はぁ!?無酸素運動ざけんな」
オーーーイ。生きてるか~?………………駄目だ。完全にディープスリープモードになっちまってる。どうする…どう起こす?
ジョボジョボジョボ…
空「窒息でもさせる気ですか?」
萃香「酒の匂いで反射的に起きるかと」
空「酒好きでも無いんすよ」
萃香「取り敢えず、介抱だけでもしておけ」
空「やれやれ…んじゃ、お休みなさい」
萃香「おう。お休み」
よっと…持ち上げたら息し始めたな。角度変えれば良かっただけか。今日は心が疲れた。しっかり寝よ…
諦めた方が良い
出来ないならやるな
お前には成し遂げられない
無駄なのが分からないのか
実力も無い癖に威勢ばかり
恥ずかしいね本当
みっともないよ
そういうのを無駄な努力って言うんだ
さっさと諦めろ
空「邪魔なのは!お前の方だァァァァァァ!!!!!」
霊夢&萃香「「!?」」
空「はぁ…っ…!」
何だ?何を見た?俺の記憶…記憶だ。俺の大事な、記憶。
萃香「酷く不安定だな。悪夢でも見たか?」
空「ははっ…かも、しれないッスね」
霊夢「びっくりした…今までそんな事無かったじゃない」
空「疲れすぎちまった。気晴らしに弾幕ごっこやろうぜ」
霊夢「今のアンタなら尚更、私には勝てないわよ」
空「それはどうかな?やってみなきゃ…アァ…やってみなきゃ、分からねぇだろうが…!」
霊夢「は、はぁ?どうしたのよ!…震えてる?」
萃香「おい小僧、今は何も考えるな。今のお前ではその考えに心が持たない」
空「うる、さい。決め付けんな…」
萃香「お前が一番、分かっている筈だ。自分を労ってやれ」
空「止まらない…止まれない…いや、止まりたくない」
霊夢「……紫」
紫「少しだけ、貴方の中身。視させて貰うわよ」
空「ひっ!」
紫「余裕0…この反応が当たり前なんだけどね」
空「クソクソクソクソ……霊爆!」
霊夢「室内でやらないで!」
空「えっ、あっ、ごめん」
紫「隙アリ♪」
空「ッッッ!」
逃…否!反撃!
紫「かはっ…!」
空「凝霊…!」 キュイン
紫「ちょっと不味いかも?」
ガシッ
萃香「上出来だ。だが、コイツは敵じゃない。良く視ろ」
空「……あ。紫さん…」
紫「それ以外に何が映ってたのよ…」
空「強いて言うなら敵?」
紫「全く…精神面も鍛える必要があるかしら?」
空「場数を積むしか無いな。答えは出てる」
紫「月人とやり合うなら、この精神だと力及ばない。どんな時も、自分を見失わない為に…かしら?」
空「インチキ能力をお持ちの様で羨ましいですわ本当に」
紫「貴方に言われたくは無いわ」
空「アレもぶっ壊れだったんだけどなぁ…」
萃香「そんなものよりも重要視すべき部分が露呈したと思うのだが」
空「……ッス…」
霊夢「神社倒壊するかと思ったわ」
空「サーセン…そういえば俺の器は?」
萃香「まだ寝てるよ。中腰でずっと凝縮し続けてたから、もれなく全身筋肉痛だろうな」
空「寝転びながらやりゃ良かった」
紫「スマホを持ちながら寝転んだら、どうなるか経験したことない?」
空「頭消し飛ぶ所だったな。危ない危ない」
霊夢「今は弾幕ごっこ何かしてないで、安静にしてなさい」
空「へーい…」
萃香「まさかもう凝縮が、あの一瞬で出来る様になってたとは思わなかったよ」
空「それは俺もビックリしましたけど、敵に遭遇しちゃったらそれ位はして貰わないと困る」
萃香「あの特訓が文字通り、魂に刻まれた訳だ」
空「ありがとうございます。萃香さん!」
萃香「何言ってんだ!たった一回上手く行っただけで調子に乗るなよ?何回も何回も、深く刻み込むんだ。ま、一度心を整理して眠ると良い」
空「背中は任せました…」
霊夢「お休みなさい、空」
温かい…気遣いが、心に染みる。良い協力者に巡り会えて私は本当に、運が良い………