幻想楽迷郷 ~A hedonist lost in a Gensokyo~   作:ソラセカン

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井の中の蛙

 

霊夢「水汲み、洗濯、掃き掃除、皿洗い、風呂掃除…アンタ料理出来る?」

 

空「出来ません」

 

霊夢「そう。期待はしてなかったわ。大体の雑用は全部アンタに押し付けるけど、料理は私がやる。いずれ妖怪退治もやって貰おうかしら?」

 

空「それに関しては大賛成です。血沸き肉踊る闘争を身体が求めている…」

 

霊夢「それ聞いたらアンタに修行つけるのちょっと躊躇するわね…」

 

空「そんな殺生な!」

 

霊夢「そうなりたくないなら、そこの井戸から水汲んできて頂戴」

 

空「了解でーす」

 

 

井戸から水汲んだ事なんて無いから仕組みがわかんねぇけど。

 

 

空「だいぶ深いなぁ…ってか博麗神社自体山に建ってんのにどうやって井戸なんて掘ったんだよ。落ちたら登って来れそうも無い位深いって最早設計ミスだろ」

 

 

ジャラ…ズルッ

 

 

 

 

ボジャアアン!!!

 

 

霊夢「何やってんのアイツ…!?」

 

萃香「落ちちまったか、あの小僧」

 

 

光が見えない…一寸先は闇とは良く言ったもんだ。

涼しい…この水飲んじゃ駄目かな。腹壊すかな。飲も。

 

 

ゴクッゴクッゴクッ…

 

 

あーやっぱお茶だけじゃ水分足りなかったわ。いやまぁそりゃそうなんだけど。いきなり幻想郷に来て舞い上がっちゃってたんだろうな。ここまで俺が生き延びることが出来たのは本当に運だった。ここで冷やせるだけ頭を冷やそう。冷えたら登ろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

霊夢「なーに気持ち良さそうに浮かんでるのよ」

 

空「プカプカ水死体~」

 

霊夢「アンタ結構ドジなのね」

 

空「自覚症状無しの最もドス黒いドジです」

 

霊夢「ここの井戸、かなり深いんだから気を付けてよね。死んだ人間が浸った水を使うなんて御免よ。」

 

空「そんな紅茶のティーバッグみたいに使われるのは嫌だなぁ」

 

霊夢「ほら掴まって。出汁が出切る前に」

 

空「香り付けってとこかな」

 

 

 

萃香「お、出てきた。お疲れ」

 

空「お疲れ様でーす」

 

霊夢「アンタに雑用が務まるのか心配になってきたわ…」

 

空「任セロリ!」

 

霊夢「はぁ…それじゃあさっき買い忘れてたから日が沈まないうちに人里で布団買ってきなさい」

 

空「通貨が違うんじゃないですか?」

 

霊夢「あーそうね。紫に両替して貰いなさい」

 

 

ゾクッ

 

 

空「裏拳ッ!」 バキッ

 

紫「残念。それは貴方よ」

 

空「拳が…前から飛んできたッ!」

 

霊夢「容赦無いわね」

 

紫「悶絶してないで、有り金全部出しなさいな」

 

空「カツアゲかな?はいお願いします」

 

 

通帳とかも持ってれば良かったな。どうにかこうにかしてこの人なら引き出してくれるだろ。

 

 

紫「丁度三円渡しておくわ」

 

空「グッバイ諭吉!それじゃお布団買ってきます」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

萃香「紫。あれ、何だ?」

 

紫「さぁ…無縁塚から迷い込んだっぽいけど」

 

萃香「何だか空っぽだったな」

 

紫「そうね。霊夢とは似ても似つかないけど」

 

萃香「暫くは見張っておくか…」

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