幻想楽迷郷 ~A hedonist lost in a Gensokyo~   作:ソラセカン

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穢月(えげつ)・転

 

牡丹「悪い、そろそろ身体強化尽きそうなんだ」

 

空「へいへい。もうこっちも6割あるかどうかだ。それで最後だぜ」

 

牡丹「十分…我越、乱舞!」

 

空「無駄に格好良いなオイ。我越演舞」

 

依姫「ふむ。良い連携だが惜しいな。工夫が何もない」

 

牡丹「その剣寄越せ」ガシッ ガシャン

 

空「比較的早くなったな」

 

依姫「愚直故に、読めない…」

 

空「神降ろしさせる暇なんて与えない」

 

牡丹「所詮借り物の力でイキる程度の奴だ。器が違うぜ」

 

依姫「貴様…」

 

空「図星かよ」

 

牡丹「器同士仲良くしようぜ!」

 

 

一手、また一手と手が伸びては叩き落とされ、有効打は入らない。勢いと全力で耐えてはいるが、それももう限界だ。神降ろしをさせる暇を与えた時。それが俺達の最後。

 

 

牡丹「ぐぐっ…!」

 

空「まだだ…!まだ耐えてくれ!」

 

依姫「そっちの貴方が力尽きるまで待たせて貰うわ」

 

牡丹「も、もうダメだ…」

 

空「…行くぞ!」ピッ

 

 

依姫の視界から消えて先程の全力(フルフォース・エクスプロージョン)を依姫の真下から放つ!

 

 

牡丹「剣も無いんじゃ防げないし…!道連れも致し方無いよな!」

 

依姫「なっ…」

 

 

あの時のメイドが選んだ手段(羽交い締め)も、今なら通じる!

 

 

牡丹「俺の全力も喰らいやがれ!月をも壊す破壊力だ!フルフォース・エクスプロージョン!」

 

空「ははっ!ダブルって訳か!最高だぜ!」

 

牡丹&空「「ぶっ飛びやがれぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」」

 

豊姫「依姫!」

 

 

ドッガァァァァァン!!!!!!!!

 

 

 

どうなったんだ…?器も一緒に巻き込んじまったが、あれならダメージは通っただろう。…もう魂力しか残って無いしそれも後数分で尽きる。ふふっ、命懸けすぎだろ…頼む、せめて気絶していてくれ…!

 

 

 

 

「金山彦命よ。私の剣を創り直せ」

 

空「うっそだろ…」

 

依姫「残念。火力不足ね」

 

空「器は?」

 

依姫「あそこで黒焦げになってるわ」

 

空「チッ!」

 

 

これが、公式チートかよ。天井クラスの実力者、今の俺達の全力でも埃被っただけみたいな面してやがる。一応、大妖怪と大魔法使いの力も混ざってたんだぜ?それをコイツはズバッ!

 

 

空「速っ…」ズバッ!

 

 

ズバッ!ズバッ!ズバッ!ズバッ!ズバッ!ズバッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

依姫「終わったわ。お姉様」

 

豊姫「もう。さっきは驚いたわ」

 

依姫「ふふ。ごめんなさい。でもあの程度なら、私一人でもどうにかなった事が分かって良かったわ」

 

豊姫「そうね。あ、扇子も無いし、あの死体は火葬しておかないと…死体が無い!?」

 

依姫「アレは確実に死んでいたわ。誰かが持ち去ったに違いない」

 

豊姫「…念のため地上に聞いてこようかしら」

 

依姫「それが良いわ。あの妖怪ならそれが出来る」

 

豊姫「後、依姫。貴方は少し身体を浄めた方が良いわ。かなり穢れているもの」

 

依姫「分かった。それに、ここら辺全てが穢れで溢れてしまっているから。それも何とかしないと…」

 

豊姫「私は脅し用に、扇子をもう一個調達しないとな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バチバチッ…ギュオオオオオオ…!パンッ!

 

 

『初めてだな。力を無駄に振り撒いた事に、感謝するのは』

 

 

まだ終われない。終わらせない。まだ俺は、死んでない。

 

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