幻想楽迷郷 ~A hedonist lost in a Gensokyo~ 作:ソラセカン
空「いやぁ、絶景かな絶景かな幻想郷」
この場所は花見とかするなら一番良い景色なんだろうなぁ。
ガサッ
おっとマジか。どうする…駆け降りるか?
ガサササササ…
うーわ着いてくる。こっちは階段駆け降りてんのに何でその動きにくそうな木々の中で並列移動出来るんですかね…
空「はぁっ…はぁっ…!」
体力が…人里まで持たないなこれは。スタミナ切れする前に迎撃するべきか…?
空「出てこい!相手してやる」
シュバッ!
人食い妖怪じゃねぇか…控えめに言って勝ち筋ねぇよ!
空「ルーミアさん勘弁して下さいよ」
ルーミア「貴方外来人よね?つまり食べても良い人類でしょ?」
空「さ、差別だぁ…」
ルーミア「区別よ」
空「ルーミアさんは人以外も食べれますか?」
ルーミア「え、何々。奢ってくれるの?」
空「命に比べれば安いもんかと」
ルーミア「良い判断ね。こう見えて結構食べるけど財布は大丈夫?」
空「お布団分の金と賽銭分の金が残ってれば良いかな」
ルーミア「どれくらい持ってるのよ」
空「三円」
ルーミア「あら中々。じゃあ団子買ってきて貰える?」
空「何個食うんだ?」
ルーミア「貴方が思う位買ってきて貰って、足りない部分は貴方で補うとするわ」
空「下道かな?」
ルーミア「貴方が小心者であればあるほど私はたらふく団子が食べれるって訳ね。最高じゃない」
空「お布団を買うついでに買うから護衛頼める?」
ルーミア「良いけどそれ人食い妖怪に頼む事?」
空「妖怪の大半が人肉もイける口ですよね?そういう事です」
ルーミア「ふーん。私は人里には入れないから人里の前までね」
空「帰りもお願いします」
ルーミア「はいはーい」
空「妖怪出待ち野郎は…いないな。ヨシ!」
ルーミア「何その妖怪」
空「人里の出口から出てくる人間を出待ちしていたであろうクソ芋り妖怪のあだ名」
ルーミア「そんな妖怪いたのね」
空「獣の同じような見た目で、実力で言ったら低級の部類の筈なのに、普通に攻撃してもほぼ効いてなかったのは、悲しかったなぁ」
ルーミア「当たり前よ。どれだけ素の力に差があると思ってるのよ」
空「赤子と成人くらい?」
ルーミア「まぁ低級なら大体それくらいかな。私もどちらかと言えばそっち側だけど」
空「じゃあ一矢報いる位は出来るのか」
ルーミア「どうかしら。試してみる?」
空「霊力で身体強化ぐらい出来るようになってからにしようかな。じゃ買ってくる。ここで待ってて」
ルーミア「逃げんなよ?私もうお前のニオイ覚えたからな」
空「そのニオイ大丈夫?臭いでしょ」
ルーミア「死にかけの雄のニオイ」
空「絶対臭いじゃん」
賑わってんなぁ。何だかんだで、人里は本当に安全なんだろうな。
空「すみませーん!団子下さーい!」
店主「お、さっきの兄ちゃんかい。災難だったね」
空「いやぁまさか妖怪が人里の出口で出待ちしてるなんて思いませんでしたよ」
店主「ハッハッハ!お疲れさん。さて、いくつ団子がいるんだい?」
空「一円で買えるだけ」
店主「一円で!?珍しい金の使い方するね」
空「ハハ。六つだけ別の袋に分けて貰えますか?」
店主「あいよ」
空「美味かったらまた来ますね」
店主「今後ともご贔屓にな!」
重っ。結構重量あるな。お布団買ってもあの博麗神社まで持っていけるか…?だからルーミアさんを
霧雨…聞いたことのある名字の道具屋だな。
空「すみませーん!ここって敷き布団売ってますかー?」
店員「ありますよ。少々お待ちを」
昔ながらの商店って感じの内装。もしかしなくても某霧雨さんの実家なのだろうか。
店員「こちらになります」
空「良いですね。これにします。お値段は?」
店員「15銭です」
空「これでお願いします」
店員「85銭のお返しになります」
空「はーい」
今聞くのは…やめとこ。知らんやつが自分の実家を探ってるって知られたら普通に印象悪い。
空「待った?」
ルーミア「そこそこ」
空「それじゃあ護衛頼むぞ」
ルーミア「団子」
空「どうぞ」
ルーミア「おぉ。結構なお手前で」
空「マジか。後で食お」
ルーミア「出し惜しみする余裕があるのか?」
空「どうだろうな」
とんでもねぇ速度で団子は消えていく。質量にしては2キロ程度だろうか。少食で助かった。
ルーミア「割と腹に溜まったな。免じて食うのはやめておいてやろう」
空「よっしゃ!」
ルーミア「護衛だったか?博麗神社までだよな?心配ないとは思うが」
空「ほいほい。ではお布団を失礼して」
ルーミア「は?」
空「護衛兼荷物持ちね」
ルーミア「お前とは二度と交渉したくないね」
空「お願いしまーっす」