幻想楽迷郷 ~A hedonist lost in a Gensokyo~   作:ソラセカン

50 / 83
後悔先に立たなかったので後悔をへし折ろうとした矢先に出鼻を挫く

 

さとり「ふむふむ…やはり鬱病の症状と酷似していますね。今までも何度か陥ってはいますが、貴方が穢れと呼んでいる力で何とかしてきた様です。貴方の様な人達はその穢れで自我を保っているので、失って体調を崩すのも無理は無いでしょう。月人の人々?生まれつき穢れが薄い者達とは後天的に月人に成った、それも穢れによって成長してきた貴方とでは、人格形成の仕組みが違いますから。そんなに落ち込まなくても良いですよ。仕方の無い……そ、そうですか」

 

にとり「会話いらずって凄いなぁ…会話せずとも意志疎通が出来るツールも魅力的かもしれない」

 

紫「そういう技術が真っ先に使われるのは、争い事なのよね」

 

にとり「技術者が泣いてるよ」

 

さとり「何をされても文句は言えない立場…今そうおっしゃいましたね?考質は取りましたよ?お願いします」

 

紫「話が進んでたわ。なら墓参りに行ってらっしゃい!」

 

にとり「荒療治だなぁ」

 

 

 

牡丹「来てしまった…でもまぁ…ありがたい、のか?」

 

 

目の前には老衰という人として最も素晴らしい死を遂げた、歴代最高クラスのトラブル体質巫女。博麗霊夢の墓がある。そういえば、墓参りなんてしてなかったなぁ…どうせ来てしまうのなら、せめて土産物でも持ってくれば良かった。その方が喜ぶだろう。彼女は最期まで現金な奴だったのだから。あぁ、

 

俺の知ってる東方Projectは終わったんだ。

 

 

物語は続いていきますよ、どこまでも。

 

なんて華麗な因果応報。

 

さようなら、博麗霊夢。

 

 

散りばめた発言が後の自身に突き刺さる。理解していた筈の事実に何度も絶望する、屈辱。屈辱から逃げていた自分自身への怒り…受け入れろ、事実を。受け入れられないなら抗え!

 

 

 

さとり「ッ!気配が変わった!」

 

紫「染まりやすくて助かるわ…今なら」

 

にとり「盟友!調子はどう?」

 

牡丹「あぁ…バッチリだ!」

 

紫「何年ぶりかしら、その威勢」

 

牡丹「さぁな…何度でも再点火可能な威勢だよ」

 

にとり「乗ってくれるだろう盟友?」

 

牡丹「勿論。きっかけ一つで何かが掴めそうなんだ」

 

にとり「過去と未来。今の君に必要なのは…」

 

牡丹「過去の清算、かな」

 

にとり「任せなさい!ちょっと待ってて!」

 

紫「他の子の墓参りも済ませて来なさい」

 

牡丹「おう。魔理沙と咲夜と…あの現人神はどうなったんだっけ?」

 

紫「早苗って言いなさいよ…もう現人神では無いんだから」

 

牡丹「あれ?そうだったっけ?月に引きこもり過ぎたか。信仰心の稼ぎ頭だったし、死なれても困る訳だ」

 

さとり「……恐ろしい人です」

 

牡丹「読んだか。俺の力ならそれが出来る。今更他者の運命なんて知ったことじゃない」

 

紫「あら。また何か企んでるの?」

 

牡丹「あぁ。それは過去に行って決断させて貰うけどな」

 

紫「それは…退屈な日々を変えてくれるものかしら」

 

牡丹「きっと変わってる筈さ。いや、変えてみせる」

 

さとり「心を読めるのが私だったから良かったものの…」

 

牡丹「そういう部分では大変信頼しております故に」

 

さとり「う~ん…あ、魔理沙さんのお墓はこちらですよ」

 

牡丹「どもども。あ、「紅魔館です」ですよね~…」

 

さとり「会いたくない要因の一つ…まぁ、分からなくはありませんが」

 

牡丹「どうしようかな…結局意味は無くなるから行かなくても…」

 

にとり「盟友~!準備が出来たぞ!」

 

牡丹「よし逃げよう!今のレミリアには会いたくない!要望も分かりきってるから聞く余地無し!さぁ行こう!」

 

紫「元気でね~」

 

牡丹「…はい!」

 

さとり「私からも…もう二度と会うことは無いでしょうし?」

 

牡丹「ははっ…また違う形でお会いしましょうか」

 

にとり「ほらほら乗ってくれ盟友!悪いね紫。このタイムマシンは2人乗りなんだ」

 

牡丹「どこぞの金持ちだよ。それでは、また」

 

にとり「離れてくれよ~巻き込まれたら手に終えないからな~」

 

 

グワン

 

 

牡丹「うわ。なんだこれ。スキマ?」

 

にとり「色々な奴らの力を参考にしたからね。それで、どこまで戻るの?」

 

牡丹「俺が月に攻め込んだ時」

 

にとり「いつの事?」

 

牡丹「…覚えてない」

 

にとり「しっかりしてくれよ盟友…仕切り直そう」

 

 

プシューッ

 

 

牡丹「あのー」

 

紫「な、何かしら」

 

牡丹「俺が月に攻め込んだ時っていつでしたっけ?」

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。