幻想楽迷郷 ~A hedonist lost in a Gensokyo~ 作:ソラセカン
肉体がほぼ月人の牡丹空君は未来から来た存在、魂も居ないですし語呂も良かったので
過去を振り返るな。
やり直しは出来ない、と。
誰が言い出したのだろう。そして、
何時からその言葉に甘えるようになったのだろう。
にとり「どうしたのさ盟友。そんな顔して」
未空「どんな顔してたんだ?」
にとり「んーっと…怒ってる様で哀しんでるみたいな?」
未空「ほーん…そっか。黄昏てたんだよ」
にとり「黄昏る景色ではないけどね」
未空「未知なる風情ってヤツさ……酔いそう」
にとり「もう酔ってるんじゃ…」
未空「自己酔狂は嗜んだよ。とっくに…うぷっ」
タイムマシンによる時空旅行は想像を絶する気分の悪さだ。主に景観がイカれてる。
にとり「そろそろ出口だよ。もう少し堪えてくれ」
未空「うっ…くくっ…ぐぅ…」
そういえば俺は車酔いが激しい方だったな、とありし日の家族旅行を思い出す。良くテーマパークにも連れていってくれたっけ。
にとり「あれが出口かな?果たしてそこは過去なのか…」
未空「余裕たっぷりだなオイ…」
プシューッ
未空「吐きそう吐きそう」
にとり「吐くなら……そこの川にしてくれ」
未空「景観を汚す訳にはいかないな。ともあれ、成功なんじゃないのか?」
にとり「やった…やったんだ!はははっ!やったぁ!!!」
未空「それじゃ、行ってくる」
にとり「行ってらっしゃい!この時代の私に会ってみるか?それとも…どうしよっかな~♪」
バシュッ
満月。そして強い穢れの気配。間違いないな。俺がいる。…威嚇してやるか。
霊夢「絶ッッ対に調子に乗らない事。実力差は明白なんだから、せめて殺されない様にしなさいよ?」
魔理沙「光を断ち切るチート共だ。スピード勝負は分が悪いだろう。やはりパワー…パワーが全てを解決する」
牡丹「パワーねぇ…最大出力攻撃技、何かあったかなぁ…そういえばレミリアは?一番見送りに来てくれそうだったのに」
フラン「頭痛いって言って、昨日からずっと寝込んでる。アイツが頭痛で寝込む時は、ロクな事が起きないから嫌なのよね」
空「ロクでもない事を起こそうとしてるし間違いないな。それじゃあ紫さん。お願いします」
紫「設定は守ってよね?今の貴方の穢れは地獄の妖精レベルだから、一番最初に疑われるのは私ではなく、地獄の女神ヘカーティア。恐らくクラウンピースを送り込んだと勘違いされるだろうから、クラウンピースの親戚だとか何とか適当な事抜かして、幻想郷とは接点が無い様子を何が何でも演じること。これを守れないのなら月には行かせません」
牡丹「わ、分かった分かった。分かりましたよ!俺だって幻想郷を巻き込みたくはないんですから」
紫「不安しかないわ……今更だけど、勝てない勝負よ」
空「それを決めるのは他でもない俺です。負けません、死にません、諦めません」
紫「ちょっと怖い位の執念ね…ま、頑張りなさい」
牡丹&空「「イッツ、ルナティックターイム!」」
ブワッ
霊夢「何!?」
紫「あっちから攻めてきた…?違う…」
空「とんでもない速度で来やがった…」
フラン「この過剰な威圧感…わざと?」
牡丹「…誰だ。お前」
未空「お前は俺だ。兄弟…なーんて、臭い台詞は似合わねぇな。月には行かせないぜ。勘違いすんなよ?むしろもっとお得な条件を提示してやろうってんだ。…構えろ」
牡丹&空「「!?」」
未空「今の俺は、お前よか強ぇよ」