幻想楽迷郷 ~A hedonist lost in a Gensokyo~ 作:ソラセカン
未空「構えろ」
牡丹&空「「!?」」
未空「今の俺は、お前よか強ぇよ」
牡丹「防御!
空「足りねぇよそれじゃあ!」
牡丹「ぶべらっ!っと…耐えたぁ~…」
未空「手加減してやってんだバーカ」
空「チッ!」ドゴッ
牡丹「キッツ…!」ドゴッ
未空「とっておきを見せてやる。俺のこれまでを、これからで。
牡丹「何が起きてる!?」
空「分からねぇ…何も…」
未空「程度の能力も…ここまで来ると程度とは言いたくなくなってくるぜ」
牡丹「何を…」
未空「ここは俺の世界だ。俺とお前ら3体がいるこの世界で俺だけが、どんな行動の辻褄も無視出来る。言うなれば、『ありとあらゆる辻褄を無視する程度の能力』だ」
空「なんだそれ…」
未空「こういう事だよ」
牡丹「こべぇっ」 ドシャッ
空「どんな速度だよ…生きてるのかあれ?」
未空「殺せねぇよ。それに、光以上の速度だ。エンタングルメント、量子もつれだな。例えば、急所を100発殴ったと思考した瞬間にその事実は終わった事になる。この素晴らしさが分かるか?」
空「恐ろしさの間違いだろ…で、俺と瓜二つのお前は未来の俺って事で良いんだよな?」
未空「あぁ。ヒントを出したとはいえやはり鋭いな。そして誇らしい、が。これからやろうとしている事を見過ごす訳にはいかない」
空「何があったんだ。聞かせろ」
未空「その必要は無い。俺の身体に取り憑け。お前に俺の全てを託す」
空「…分かった。見せてくれ、お前の歩みを」
…………………………………………………
霊夢「いきなり現れて、なんなのよアイツは…」
フラン「アイツ、私の能力を使ってた」
魔理沙「なんだと?」
フラン「使い方が私とまるで違うけど、確かにあの感覚は私の能力だった」
紫「つまり見た目通りアレは牡丹空だと?」
フラン「そうよ。月に行かせないと言っていた時点で、彼が未来から来たことも予想がつく。どうやって過去に戻ってきたのかは分からないけど」
紫「相変わらず頭は回るわね」
フラン「あまり私を舐めない方が良い。能力がなくとも、貴様を殺すことなど容易だ」
紫「あら怖い」
フラン「なーんて。お姉様の真似事よ。本気にしないで」
霊夢「何であんたらが殺伐としてるのよ…その未来から来た空は、月に行くのを止めてどうするつもりなのかしら」
魔理沙「時間軸を移動する奴なんて何かを間違えた、後悔した以外無いだろ。そんな理由が無い限り、実現しようとは思わない」
霊夢「間違いの修正…空を殺す気!?」
紫「過去の自分自身を殺してどうなるかなんて、彼が分かるのかしら」
魔理沙「それもそうだな。このまま様子見させてもらおう」
未空「終わったか」
空「あぁ…これが未来…」
未空「そうだ。受け入れろ。このままでいるのが癪ならな」
空「俺が変えなければならない。そういう事か」
未空「そういう事だ。未来から来た俺がやっても意味がない。だから魂に刻んだ」
空「本来の俺の道での経験値と、これからがある物語のルートの両方が、今の俺にはあるんだな」
未空「器を導き、失敗した世界線である俺の無念を、晴らしてくれ…!」
空「俺の無念は受け取った。…この空間はもう持たないし、これでお前も消えるのか」
未空「にとりは優秀だ。例えここがパラレルワールドだとしても、本当にタイムマシンを作り上げてしまうなんてな」
空「発明家の次元を越えてんだよなぁ…」
未空「それが河城にとりだ。出来れば彼女も…」
空「分かってる。やってやる」
未空「それじゃ、改変は頼んだ」
空「任せろ」
パァン
空「大いなる力には大いなる
牡丹「おー痛てて…なんだったんだよマジで」
霊夢「無事!?」
牡丹「ボコボコにやられたよ。このコンディションで月には向かいたくない」
フラン「さっきの牡丹空は?」
空「跡形もいなくなる程の代償を負って消滅したよ」
牡丹「何がしたかったんだ…?」
空「俺に全てを託したかったんだとよ。これで運命が変わる」
紫「壮大ね。月に侵略する計画はどうするの?」
空「石だけ採らせてください。約束を破る訳にはいかないんだ」
紫「分かったわ。採ってらっしゃい」
牡丹「…すっげー疎外感」
魔理沙「安心しろ。私も何がなんだかだ」
牡丹「魔理沙ぁ…何だかすげぇ疲れたからこのまま俺をお持ち帰りしてくれよ~」
魔理沙「…帰り道は無いと思えよ」
牡丹「ご堪忍を~」
霊夢「この馬鹿は私が預かるから。さっさと帰りなさい」
魔理沙「何だ。嫉妬k「は?」何を間違えたんだろうな?」
空「任務完了…何でお前モテてんだ妬ましい」
フラン「これってモテてる判定なんだ」
空「当たり判定が結構デカイんだよね」
紫「はぁ…ちょっと拍子抜けだけど、他でもない貴方の判断ならしょうがないわね。貸し借りは無しにしてもらうけど」
牡丹「八雲紫の弱みをググりたい」
紫「対策済みよ」
牡丹「なん…だと…?」
空「俺が求めた幻想はここにあった。それだけだったんだ」
ザ・エンドってね。