幻想楽迷郷 ~A hedonist lost in a Gensokyo~ 作:ソラセカン
「ほーん…って博麗の巫女右腕欠損!?Why!?……マジか…」
「本格的に会いにくくなっちゃったなぁ…」
「もし、俺が幻想郷にいたら何か変わってたのかな」
「過去には戻れない。進むしか無いんだ」
「辛いなぁ…」
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牡丹「こはっ!はぁっ…はぁっ…はぁっ……あ?」
永琳「お目覚めね。身体の調子はどう?」
牡丹「万全です。ついでに身体の関節の歪みとか、調整してくれたっぽいですね。凄い良い感じだ…あれ、何かこのセリフ凄いデジャヴが…」
永琳「異変はまだ続いてるわ。早く向かいなさい」
牡丹「あれから何時間経ちました!?」
永琳「貴方が運ばれてからたった30分…まだ両腕は折れてるわよ」
牡丹「おっ、そうだな。シュートスタイルに替えるとして…?可笑しいな、こんなに早く復帰出来るなんて」
永琳「奇跡…かしら?」
牡丹「奇跡?…へっ。早苗さんと戦っておいて損は無かったか」
永琳「使う?紺珠の薬」
牡丹「またハメようとしてるこの天才…」
永琳「これが無いと、今の両腕も使えない貴方じゃ戦力外よ」
牡丹「ちぇー…」
そこまで実力差がついてしまったのだろうか。同じ自分自身に引き離されるとは情けねぇ。どうすれば良い…そう言えば『ありとあらゆるモノを破壊する程度の能力』は今も俺が保有している能力だな。これは元々俺が持っていた力じゃない。使えば俺に何かしら影響が出るかもしれないが、使わなければこのままだ。運命を操れる姉を持つ奴の能力だぞ?きっと俺の非力をカバーしてくれるさ。
牡丹「永琳先生…興味本位で聞くんですけど、元々自分の力じゃない程度の能力を使う場合って、どうなるんですかねぇ?」
永琳「そうね…能力は自己申告制だから何とも言えない所はあるけど、その能力を手にするきっかけとなった時の心境に、引っ張られるんじゃないかしら?」
牡丹「なるほど。ロクな心境になりそうも無いな。ククッ…!楽しくなってきた」
永琳「ここでやらないでよ」
牡丹「ハイハイ…」
カラスに通用する手段は…光だな。CDとかで目に強い刺激を与えるやり方があった。紅魔のメイドに使った退散方法がそのまま通用する筈だ。
空『策を思い付いた!目と耳を塞いで離れてくれ!』
神奈子「随分と現代的な…!」
空『穢閃音 穢れ染みたフラッシュバン』
そしてこの一瞬のみ、俺の視覚と聴覚を消去する!
ピカッッッ!!!
パァァァァァァァァァァン!!!!!
キーーーーーーーンーーー…
空『お前の力を封印する!』
神奈子「目がぁぁぁ」
空『どんな威力だったか想像もつかんが早く復帰してくれ!』
お空(暴走)『う、ぅぁ』
空『見様見真似の封印術…相性属性関係あるか!力で捩じ伏せれば
ありったけの力で封印する!
ピシッ
空『畜生!せめてその熱だけは!完璧に…』 グッ
ブォンッ!
神奈子「…逃げられてしまったか」
空『ッ!…光速で追いかけます。合流して下さい』 ピッ
神奈子「速…何を急いでいるんだ?」
霊夢「一瞬物凄く暑くなかった?」
さとり「さぁ…地底はいつも暑いので」
霊夢「さっきからあんた何をはぐらかしてるの?」
さとり「そんなつもりは…」
紫「確か今地底にいる方の空と、何かこそこそ心を読みながら話してたわよね」
さとり「…そうですね」
お燐「私にも聞かせて下さいよ。あの男の行動を正当化出来るだけの理由を」
さとり「分かったわ。話しておきましょう。未来の記録を」
紫「未来の記録…なるほど」
霊夢「あの時ね…それで、どんな悲惨なお話なの?」
さとり「お空がまた暴走して…今度の暴走は前回の比にならない激しさで、人間はあなたを除いて出向く事すら出来なかった」
霊夢「何で私だけ?」
紫「咲夜はレミリアの指示でしょうね。早苗は守矢の神々から止められ、魔理沙は自分で判断したと思うわ」
霊夢「そ…となると出向くのは私しか居ないわ」
さとり「地底は溶け出し対処出来る者が限られている中、霊夢さんだけは…」
霊夢「夢想天生って熱も凌げたのね」
さとり「しかし何らかのトラブルで片腕を溶かされてしまったそうです」
霊夢「…話が見えてきたわ」
紫「こういう話は事前に私に通して欲しいものだけど」
さとり「上手くいけば、誰の被害も出さない方法だったらしいので…」
お燐「地底が溶けたって言ってましたけど、私達は…?」
さとり「……もうそんな目には会わせないから、安心して頂戴」
お燐「溶けたくはないですねぇ…」
霊夢「そうと分かればどうしましょ。何らかのトラブルさえ無ければ、無制限の夢想天生でそのまま封印しちゃうけど」
紫「何らかのトラブルって言い方が気になるわね。というか空本人は何をしてたのかしら?」
さとり「それは言えません」
紫「言えない…幻想郷に黙秘権はありませんわ」
さとり「だとしても…彼の心を踏みにじる事は出来ません」
霊夢「紫。今はそんなことどうでも良いわ。私は地底に行ってくるから」
さとり「今の話を聞いても尚、向かうのですか?」
霊夢「えぇ。そんな温度なら温泉もどうにかなっちゃいそうだし、早めに片付ける事に変わりは無いわ」
さとり「十分にお気をつけて」
ドンッ
牡丹「復活!」