幻想楽迷郷 ~A hedonist lost in a Gensokyo~   作:ソラセカン

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龍球混入歴 其之六 そして10年後…

 

紫「やってくれたわね藍」

 

藍「いや紫様はこれを読めと…」

 

紫「…そんな流し読みしなくても良いじゃない」

 

藍「バトル漫画はそんなに興味無いので…」

 

紫「はぁ…確実に恨まれたわ…私殺されちゃうかも」

 

藍「えぇ…ん?こ、これって…!」

 

紫「えぇ、私の負けよ…じゃなくて。あら」

 

藍「人間10年経てば見た目も変わる、筈なのですが」

 

紫「何をしたのかしらねぇ…」

 

 

 

 

 

せめて、3年おきに迎えに来て欲しかったな、と。そう思った夜もあったがもう良い。この世界に閉じ込められたと考えて良いだろう。幸い、性格が大きく歪む暇を作らず10年を過ごしたお陰で、何とか踏み留まっている。

そして、一週間後には天下一武道会が開催される事になった。

この時が訪れてしまった、待ち望んでいたのかもしれない。

そしてこの世界は…

 

 

悟空「まーたおめぇ良く分からねぇ事考えてたな?」

 

牡丹「この悪癖は治らないねぇ…」

 

悟空「んな事考えてる暇があったら、身体動かした方がよっぽどスッキリするのによ」

 

空「御生憎様、性みたいなもんだ」

 

牡丹「そゆこと…悟空さん。今度の天下一武道会、出るでしょ?」

 

悟空「あぁ…凄そうな奴が出るからな。ソイツが誰かなんて、お見通しなんだろ?」

 

牡丹「魔人ブウの生まれ変わり」

 

悟空「やっぱりそうか!閻魔のおっちゃん聞き入れてくれたんだなぁ~!」

 

空「そして悟空さん…貴方は大層その子を気に入る筈だ…」

 

牡丹「俺達はその子の成長を邪魔してまで、強くなろうなんて思わない」

 

空「だから今、決着をつけたい』

 

悟空「ッ!」

 

牡丹「並んだとは言えない。追い越したとも言えない。ならば俺達は、力を引き上げる必要がある」

 

空『その術を悟空さんを含め、色々な人達に学んだ。10年間のこれまでを、貴方にぶつける!』

 

悟空「へへっ…良いぞ。来い!」

 

牡丹&空『「いくぞ!孫悟空!」』

 

 

 

 

 

 

 

紫「何よこれ…激アツじゃない」

 

藍「ふーん…ありがちな展開ですね」 パラパラ

 

紫「何してんの!?一番の見せ場よ!?」

 

藍「いや、だから私バトル漫画に興味が無くて…」 パラパラ

 

紫「ちょぉぉぉオイ! 分かった…分かったから。無理に読ませたわ。もうくつろいでて良いわよ…」

 

藍「暫く暇を貰います」

 

紫「え…あぁうん。定期的に連絡は寄越してね…」

 

藍「ありがとうございます。では」

 

紫「はぁ…一度起きた出来事は中の者が出てこない限り、見返せないんだから…藍ったら本当に…!」

 

藍「何でしょうか」

 

紫「しっしっ!」

 

藍「むぅ…」

 

 

 

 

 

 

悟空「くっ…!」

 

ピッ 『魔』 ピッ 『貫』 ピッ 『光』 ピッ 『殺』 ピッ 『砲!』

 

悟空「ずえりゃっ!」 バチッ

 

牡丹「元気(から)魔力 自己催眠 破壊王…!」

 

悟空「げっ!」

 

牡丹「壊砲(カイホウ) ブレーザーキャノン」

 

悟空「~ッ…波ァ!」

 

牡丹「ふぅ…基本的に出力系はその技一本で乗り切るアンタの姿勢は敬意に値する…!」

 

悟空「亀仙人のじっちゃんはすげぇんだ!」

 

ピッ 空『ちょっとエッチだけどな! 穢 第三段階』

 

悟空「出たなぁ!ならオラもスーパーサイヤ人3だァァァ!!!」

 

牡丹「…やるぞ」

 

空『ヨシッ!』

 

ビッ 悟空「させるか!」 ドゴッ

 

牡丹「ごえっ…相変わらず瞬間移動はキツイねぇ」

 

空『損切り。一世 仮想亜空夢』

 

悟空「しまった!」

 

『「融合(フュージョン)大成功。お陰で力の大半は持ってかれたが…3なんて目じゃないぜ!」』

 

悟空「そればっかりはちょっとずりぃぞ…!」

 

『「俺は肉体でも魂でもない。アンタを越えて往く者だ!」』

 

 

 

 

 

 

紫「現実改変能力…!?人の身を越えているわ…!魅せてくれるじゃないの!」 パラ…

 

 

 

 

 

『「掴まえて!ぶん回して!そのままドッカーン!」』

 

悟空「ぎぃゃああ!…ッ!」ビッ

 

『「そこだ!」』 ヒュッ

 

悟空「くっ…!こうなりゃ奥の手使うっきゃないな…!」

 

『「3の全力か…なら俺は界王拳…を、更に越えた…!」』

 

悟空「勝負は一瞬…いくぜ!超フルパワーだ!」

 

『「絶命拳!」』

 

 

カッ!

 

 

悟空「…おめぇが今までやってきた事から、サイヤ人の闘い方を気に入ってたのは伝わった。だからこそオラも、遠慮無く全力をぶつけられたんだ…楽しかったぜ」

 

 

 

 

 

この世界で数々の達人から学んだ、気の形質変化に自己回復能力…強化形態として破壊王への自己催眠。挙句の果てには肉体の命を犠牲に、界王拳の超消耗版を作り上げた。それでも、勝てなかった…かてなかった………!でも、アンタは違うんだろ?勝つ為じゃない、絶対に負けない為に。例え俺が勝ったとしても、折れる事など、歩みを止める事などない。何故なら闘いそのものを楽しんでいるから…流石だぜ、孫悟空。

 

 

 

『「ちぇっ…負けちまった…」』

 

悟空「結構オラも危なかったぞ!」

 

『「スーパーサイヤ人3の爆発力は、流石としか言いようがない」』

 

悟空「気が減らねぇあの世だからこそ、辿り着けた姿だからな」

 

『「それでもさ…死んでまで鍛練を続けられるのはすげぇよ」』

 

悟空「へへ…おめぇもいっぺん死んでみるか?」

 

『「止してくれ…俺はもう老いることも死ぬことも無い、そう決めたんだ」』

 

悟空「…そっか。よし!腹も減ったし飯獲りにいくか!」

 

『「……紫さん」』

 

 

 

 

 

悟空「何か言ったか?」

 

『「いや、なんでもないです。今日は何を狩ろうかな…」』

 

 

グワンッ

 

 

『「…遅い」』

 

悟空「それ、おめぇ知ってるんか?」

 

『「えぇ。俺がこの世界に来た唯一の道です」』

 

悟空「帰るんだな。元の世界に」

 

『「いえ、移り行くだけです。幻想から幻想に」』

 

悟空「最後まで何言ってるのか良く分かんねぇぞ…」

 

『「完全な牡丹空として、貴方に別れを告げられて良かった。…またいつか」』

 

悟空「おう。またな!」

 

 

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