幻想楽迷郷 ~A hedonist lost in a Gensokyo~   作:ソラセカン

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地獄巡りの珍道中

 

『すまん!地獄の女神に目をつけられた!勝てないから手伝って!』

 

紫「貸し1ね」

 

『負債が貯まる貯まる』

 

紫「月の地獄の境界を開けてくれって用件なら、現地に直接赴かないとね」

 

豊姫「何も仕掛けないで欲しいものです」

 

紫「それは…私を招いた時点で不可抗力ですわ」

 

『土下座の関係とは思えねぇな』

 

豊姫「では、移動しますよ」

 

紫「大方ヘカーティアの魂を見つけ出して干渉するつもりでしょ?」

 

『より魂の深い所に パッ

 

 

 

 

…これ音声も一緒に付いて来てた?』

 

紫「深い所にまでしか聞き取れなかったわ」

 

豊姫「新たな発見ですね」

 

『そりゃ良かった。もう時間も無いでしょうし早速頼みます』

 

紫「地獄巡りの旅路に幸あれ」

 

 

グワン

 

 

『ルナティックヘル…なんつって』

 

 

 

 

静寂の反響

 

 

『      』

 

 

言葉が出ない。というよりは、音が響かない世界か。テレパシィで一方的な言葉の押し付けなら出来るだろうけど、話し相手がいないのでどうしようもない。一度分離するべきだろうか?頭が可笑しくなりそうだ。

 

 

 

 

落下は続く。何も見えず、聞こえぬ空間で。少し、いやかなり後悔している。こんな所まで来てしまえば、紫さんも手出し出来ないかもしれないという恐怖が。この空間の理不尽具合を誇張させ広がっていく。これが地獄か。

 

 

 

 

地獄の仕組みについて考えた。そもそも月人は死ぬことが珍しいだろうから、まだ死人のデータが集まってないお粗末な地獄。ならば抜け穴がある筈だ。目的を忘れるな。

 

 

 

 

            寝てた。案外図太いのかもしれん。ここから脱出する目処が立たない以上、このくらいのメンタルがマストだろう。罪を償う場所から脱出なんて出来るのか…?俺は罪人ですらないから留まる理由が無いんだが。魂の気配はここには無い。あるとしたらもっと下………感知できない程深い場所。もっと早いスピードで。音も光も置き去りにして。…置き去りも何も、ここには音も光も無いんだった。失敬。

 

 

 

 

 

 

皆さんは5億年ボタンというものを知っているだろう。名前の通り、5億年の時を別次元の空間で過ごさなければいけない地獄への片道切符である。現状がその様子と酷似していることから、私に訪れる結末は絶望そのものである。絶望。絶望。絶望。絶望。絶望。絶望。絶望。絶望。絶望。絶望。絶望。絶望。絶望。絶望。渇望。

 

 

 

 

 

気が触れている時間さえ惜しい。地獄の解釈を広げる。罪人を更生させる。価値観の矯正施設。苦痛による人格の消滅。前々前言撤回。ここ地獄っすわ。

 

 

 

 

 

今気付いたが合体が解除されない。つまり時間の経過も存在しない。ヘカーティアも追ってこれない。紫さんも関与出来ない。思考だけが延々と引き伸ばされて無限の地獄が広がる。

浅はかな思慮の後悔よりも、ヘカーティアを出し抜く方法を考える方が精神衛生上良い。集中こそが最高の精神安定剤だ。

 

 

 

 

 

生きている。思考がある。存在がある。何も無いなら創る他無い。破壊された後に行うべき行動は、何かを創り出す事だ。

自分を表現しろ。俺が広がり埋め尽くせば良い。傲慢であれ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

空「そろそろ出れるかな?頼むよ紫さん」

 

紫「内部分の幻想郷設立、存在創造ご苦労様。…ここまでして最後は私に任せるの?」

 

空「俺の傲慢は俺を取り巻く全てを含めたモノを対象としているんだ。俺は独りじゃないから」

 

紫「残念ね。ここで理想郷を完成させてから出ていっても良かったのに」

 

空「残りは外の宇宙でやってみるよ。ここまで辿り着けるかは分からないけど」

 

紫「その記憶、私が持っていってあげましょうか?」

 

空「悩むね。確実に強くはなれるだろうけど、持っていった瞬間魂が爆散して取り返しがつかなくなりそうだ。やってくれ」

 

紫「あなたならまた辿り着けるわ。5億年位で」

 

空「えーりんってこの境地に居たりして…」

 

紫「何も存在しなかった世界で過ごさない限りはここまで辿り着けないわ。また5億年後にでも会いましょう」

 

空「サンキューイマジナリーゆかりん」

 

 

 

グワン

 

 

 

 

 

鏡面夢幻迷宮

 

 

 

         寝てた?…世界が違う。『声も出るな』おぉ肉体が震える。乗り越えたんだなあの地獄を。記憶が無いのはマジで5億年ボタンだったか、何か意図があったのか。俺が引き受けるぜその歩み。よくやってくれた。自画自賛はさておいて。久々に見た気がするぞ自分の面。変顔でもしろってか。

 

 

 

ポゥッ

 

 

 

擬音にするならそんな感じ…大量にある鏡の1つが光った。随分と窶れた面の俺だが、さっき鏡で見た俺とはまた違う顔付きをしている。心の闇だとかそんな話だろうか。

 

 

 

鏡空「すまんな。お前はどの時系列の俺だ?」

 

『俺はヘカーティアとの勝負に勝つために月の地獄に無策で突っ込んだ時の俺だ』

 

鏡空「会話は成り立つな。品性にも差異は感じない…久しぶりに当たりを引いたぜ」

 

『苦労してるみたいだな。どこまで俺と同じ人生を歩んでる?』

 

鏡空「生まれは██████。20█に██████で世界人口が十分の一になったって漫画みたいな人生だから、宛にはならんぞ。あ、漫画って知ってる?」

 

『漫画が存在しない世界もあるんだな。取り敢えずこの空間から出ないといけない用事が俺にはある』

 

鏡空「シンプルに強そうだしなお前。アニメの世界に入れちゃいました~みたいな非科学的な次元の話か。羨ましい」

 

『良い世界に生まれられたもんだ。他にも鏡があるけど、あれも全部お前の次元の世界の技術のものなのか?』

 

鏡空「何枚ある?」

 

『目視で数えきれない程浮いてる』

 

鏡空「それ全部試作品だと思う」

 

『鏡で繋げる世界はどうやって選んでる?』

 

鏡空「適当な数列入れて繋がるまで同じ世界に接続してる」

 

『結構頭悪いやり方だ』

 

鏡空「悪かったな頭悪くて。そっちの世界の事詳しく教えてくれ。俺は暇だから手伝える」

 

『嫉妬しても知らねぇぞ?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鏡空「それさ…お前の世界って多分」

 

『待った。俺も察してきてる。後、俺と会話できてる時点でお前もそれに当てはまること忘れんなよ』

 

鏡空「関わるんじゃなかった…とはならんぞ。どっちみち答えの無い人生だ。好きに生きさせてもらう」

 

『好きにしよう。良い人生だ。で、俺はここで何をすれば良いと思う』

 

鏡空「ファンタジーな事すれば良いんじゃねぇかな。適当に魔方陣でも描けよ」

 

『やっぱおめぇ馬鹿だろ』

 

鏡空「馬鹿め才能だ」

 

『だったら俺なら…』

 

鏡空「鏡を全部ぶち壊すってとこか」

 

『無限の可能性に分岐した自分を観測してると、そんなことも出来るようになるんだな』

 

鏡空「今まで会ってきた自分の中で一番考えが俺に近しかったんでな。俺がやりたいことを呟いただけだ」

 

『遠慮なく割らせて貰うぜ。一応この鏡は保護しとくけど、耳塞いどいてくれ』

 

鏡空「ミュート機能搭載済みだ。天才だからな」

 

『直感極まってやがる。…っし。ウゴァァァァアアアア!!!!!!!!

 

 

勿論声だけで鏡を割るなんて意味が分からんので、声が跳ね返る対象物に破壊を付与しているだけである。かっくい~!

 

 

鏡空「バケモンかお前」

 

『これ以上のバケモンと戦ってんだ。納得しろ』

 

 

後ろで割れた鏡が再構築されているような音がする。元の形状に戻ろうとしているのか、新たな形になろうとしているのかはまだ分からない。何故なら目の前の鏡は鏡として作用しないからだ。

 

 

『マトモな鏡くらい用意しておけよ…ん?』

 

鏡空「俺にも見せろ何が見えてる」

 

『俺が見えてる。俺が壊すと別次元の俺に繋がるのか』

 

 

花火師だろうか。火薬を詰めている俺。ボクシングのリングに立ち、相手からのパンチをカウンターしようとして、重心崩して急所殴っちゃってる俺。何かの企画書だろうか。パソコンとにらめっこしながら夜遅くまでデスクワークに励む俺。それに…夏の暑さに堪えながら、必死に山道を自転車で登る俺。どれも全て、こっちの世界に来なかった場合の俺が歩んだかもしれない可能性を見せられている。そう確信できた。

 

 

鏡空「反応を見るに、お前に関係のある次元にしか繋がってはいないみたいだな?」

 

『…俺が認められなかった世界と自分の行く末だ。こっちの俺はちゃんとやれてるみたいで安心したよ』

 

鏡空「お前を買い被ってこんな邪推をするんだが…お前、自分が逃げたと思っているだろ」

 

『俺専属のカウンセラー向いてるんじゃねぇの?…当たってるよ』

 

鏡空「まだそんなくだらない遠慮を抱いているならここに捨て置け。見苦しいぜ」

 

『あの時すぐ帰ることも出来た。でも楽しそうな方を選んで、あっちの世界での家族や友人との縁は完全に切り捨てたんだ。別に俺が大きな役割を背負っていた訳でも、大した期待をされている訳でも無かった。それでも心のどこかでずっと引きずってたよ。あの世界から逃げたんだって。楽しみを上手く見出だせなかった自分に言い訳をするように、今が楽しいと言い聞かせて今の今まで生きてきたんだ』

 

鏡空「そうかい。だがお前は掴んだんだ。お前にしか訪れなかったチャンスをその手にな。それを後悔するのか?掴んだチャンスを手放すのか?それこそ今も元々いる筈だった世界に失礼だ。恥かかせんなよ、外界人」

 

『!』

 

 

そうだよ。別に良いじゃねぇか。目の前に憧れがあったんだ。俺が選ばなかった道は、別の俺が歩んでくれる。精一杯生きてくれる。俺は今の俺を、信じてやれば良い。

 

 

鏡空「纏まったな。ならもうお別れか?」

 

『何だよ。お前もこの地獄の一部だったのか』

 

鏡空「当たり前だ。俺はお前の写し鏡。地獄を越える奴に後悔なんてあってたまるかよ」

 

『ありがとな。スッキリしたぜ。ここ本当に地獄か?』

 

鏡空「お前が元々あらゆる可能性に分岐した自分も自分であるって事に関しては耐性があったからな。後は後悔しそうな次元を選んで見せて克服して貰っただけだ」

 

『ほーん…因みにヘカーティアの魂まであとどれくらい?』

 

鏡空「教えられないな。だが、今のお前ならもうすぐ辿り着けるだろう。頑張れよ」

 

『おう!あぁ、それと、さっき見せてくれた自分達に伝えてくれよ。そっちの人生は託したぞってさ!』

 

鏡空「そんな力は持ち合わせてはいないが…聞き入れよう」

 

『もっともっと深いところに。深層心理を突き抜けてやるぜ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

刻印無き時間領域

 

 

 

 

 

何だここ。雪…?いや、粉?吸い込んだら咳き込みそうな具合だ。

 

 

『因みに声は…出るな』

 

 

さっきまでと明確に違う点は、ここには地面があるということ。地に足を着けている感覚がある。というかやたら粉がキラッキラしてやがる。さっきより輝きが増して…嫌な予感がするな。

 

 

『装備に陰陽玉でも着けてブン回せば少しは何か起きるか?』

 

 

…失敗したな。光が強くなってきている。全力で爆発でもしてみるか?

 

 

『さっき振りだな全力は。破壊絶命王拳 穢最大出力ノ…!フルフォースエクスプロージョン!』

 

 

駄目だこれ。発生が間に合わない!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

刻印無き時間領域

 

 

 

 

 

何だここ。雪…?いや、粉?吸い込んだら咳き込みそうな具合だ。

 

 

『因みに声は…出るな』

 

 

さっきまでと明確に違う点は、ここには地面があるということ。地に足を着けている感覚がある。というかやたら粉がキラッキラしてやがる。さっきより輝きが増して…嫌な予感がするな。

 

 

『装備に陰陽玉でも着けてブン回せば少しは何か起きるか?』

 

 

…失敗したな。光が強くなってきている。全力で爆発でもしてみるか?

 

 

『さっき振りだな全力は。破壊絶命王拳 穢最大出力ノ…!フルフォースエクスプロー…ん?』

 

 

デジャブ。流れのまま言葉を発する事への違和感…もう時間が無いな。

 

 

『こういう地獄ね。了解』

 

 

 

 

 

 

 

 

刻印無き時間領域

 

 

 

 

 

何だここ。雪…?いや、粉?吸い込んだら咳き込みそうな具合だ。

 

 

『因みに声は…ぁぁぁああああああ!!!!!!』

 

 

        何回目だ。これ。何度素通りした。衝動的な叫びがなければ思い出せなかった。1分間隔のエンドレスループ。何度繰り返して得た情報。そこが論点ではない。起こせ、行動。

 

 

『きゅっとしてぇ~!どかああああああん!!!!!!』

 

 

揺れない。空間が。何も変わらない。足りない脳味噌を働かせろ。解決の糸口を探し続けろ。         駄目だ。何も思い浮かばない。焦り、集中を損なう。落ち着く…残りの時間は精神統一に費やしてしまおうか。次この記憶を取り戻せるのは何時になるか分からないのに?一刻も早くいや1分間ループに早くもクソも無駄な思考が多すぎて纏まらない思考が焦るなこれさっきも考えたないやそうじゃなくて模索をしなければいけな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

刻印無き時間領域

 

 

 

 

 

何だここ。雪…?いや、粉?吸い込んだら咳き込みそうな具合だ。…掴めるのかな。   かすかに粉が歪んだように見えた。

 

 

『因みに声は…出るな』

 

 

さっきまでと明確に違う点は、ここには地面があるということ。地に足を着けている感覚がある。というかやたら粉がキラッキラしてやがる。さっきより輝きが増して…嫌な予感がするな。

 

 

『装備に八卦炉でも持ってれば、この空間をぶっ壊せたかな』

 

 

光が強くなってきている。全力で爆発でもしてみるか?

 

 

『さっき振りだな全力は。破壊絶命王拳 穢最大出力ノ…!フルフォースエクスプロージョン!』

 

 

駄目だこれ。発生が間に合わない!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

刻印無き時間領域

 

 

 

 

 

何だここ。雪…?いや、粉?粉塵爆発でも起こせるだろうか。

 

 

『ソウルボンバー…この技とも言えないやつは久々に使うな』

 

 

空間に揺れが起きるかと思ったが…吸い込まれてったな。さっきまでと明確に違う点は、ここには地面があるということ。地に足を着けている感覚がある。というかやたら粉がキラッキラしてやがる。さっきより輝きが増して…嫌な予感がするな。

 

 

『空間を掴んで…殴る!』

 

 

…失敗したか?光が強くなってきている。全力で爆発でもして…今回は少し遅れたな。だが取る行動は変わってきている。俺が空間に与えた影響は残っていて、だからこそ俺の行動が変化する。だったら俺がやるべきことは…!

 

 

『感動をこの身と空間に刻め!打ち上げ花火だこのやろー!』

 

 

初めて空間が揺れた気がした。それとも、俺の心なのだろうか?

 

 

 

 

 

 

刻印無き時間領域

 

 

ドーン

 

 

何で花火が……1分間ループ!刻んだ痕跡!こんだけかよ畜生!

 

 

『まずは全力で花火を打ち上げまくって…』

 

 

次、どうする。ノープラン。繋げる、ヒント。文字型花火!直接伝えちまえば良い!なら次だ。形はいくらでも変えられる。何回目…とかにしておくか?余計な情報を追加しても意味は無いどころか、脱出を遅らせてしまうだろう。だったら文字って形の花火を上げるだけに留めておこう。次の自分に託すために。…まだ時間あるな。どうしよ。

 

 

『ウオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!』

 

 

ふう。後悔はない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

刻印無き時間領域

 

 

 

 

 

爆発…!?花火か。文字って形の花火…?メモ帳ってとこか。

 

 

『因みに声は…出るな』

 

 

さっきまでと明確に違う点は、ここには地面があるということ。地に足を着けている感覚がある。というかやたら粉がキラッキラしてやがる。さっきより輝きが増して…今回はここでか。

 

 

『花火を残せるってことは、意思を空間に残せるって解釈で宜しいかな?』

 

 

巻き戻るのは俺自身の時間と意識。意思は消えない!

 

 

『これ、咲夜さんの世界に入門する際に応用出来そうだ』

 

 

世界が止まる前に空間を、巻き戻る世界に無視できない程大きな歪みと刻印を!

 

 

『フュージョン強制解除』

 

 

ザザッ

 

 

「「時間は俺を止められない。空間に俺達という歪みがある限り」」

 

 

 

 

 

 

 

 

失墜の痕跡

 

 

█████████████████████████

 

…痛い。全身を針で刺されているかのような痛みに、声にならない悲鳴が鼓膜を破かんとばかりに響く。ようやく地獄のテンプレートに沿ったシンプルな拷問が始まったのかもしれない。

 

 

牡丹「散々精神を痛めつけた後に物理でしばこうって!?」

 

空「魂体の俺にもダメージ入るのか…」

█████████████████████████

 

空「やかましすぎる。聴覚は消しておこう」

 

牡丹「あ、ずりぃ」

 

█████████████████████████

 

空「関係無かったなそりゃそうか」

 

牡丹「コイツ…頭に直接!?」

 

この地獄は他の地獄と違って考えさせる余裕を奪う。頭に直接響く奇声にストレスを覚えてしまえば、最早永遠に苦しむだろう。余計な意識を除外して、無心に意思を遂行しろ。

 

 

 

パキリ

 

 

硝子、割れて、足元…回避!

 

中々良い反応速度だったな。硝子…何でまたそんなもんが。

 

何か映ってる。俺だ。

 

どれどれ…これは酷い。トラウマ再放送だ。

 

 

 

 

 

フラン「こんなエネルギー吸収出来るわけ無いでしょ!壊すべきモノよ!」

 

空「俺の能力は『ありとあらゆるものを掴む程度の能力』だ!性質が同じなら後に活用出来る方が良い!」

 

フラン「バカ!自分の力量分かってるの!?身を滅ぼすだけなのが判る筈!」

 

空「やってみなきゃ分かんねぇよ!判ってたとしても解りたくないね!分かったらソレを寄越せ!」

 

フラン「うるっさいわね!わかるわかるわかるって!何も分かってない癖に!自分を試したいだけでしょこのバカ!」

 

空「能力は意志の力だ!その類いで俺は負けねぇ!」

 

フラン「そんなもの吸収させる訳にはいかないのよ!今!壊せるうちに壊さないと!私も君も全部失うのよ!」

 

空「要はギャンブルか?上等だよ!勝利を、望んだ結果を掴んでみせる!」ブチッ!

 

 

 

 

 

 

…はい。

 

運が良かっただけ。格好つけたかっただけだ。

 

それでもどうにかやってきた。結果論だし、迷惑はかけるだろうけど。

 

もうとっくに乗り越えたさ。

 

進む覚悟はとうに出来てる。

 

 

 

 

 

「金山彦命よ。私の剣を創り直せ」

 

空「うっそだろ…」

 

依姫「残念。火力不足ね」

 

空「器は?」

 

依姫「あそこで黒焦げになってるわ」

 

空「チッ!」

 

 

これが、公式チートかよ。天井クラスの実力者、今の俺達の全力でも埃被っただけみたいな面してやがる。一応、大妖怪と大魔法使いの力も混ざってたんだぜ?それをコイツは ズバッ!

 

 

空「速っ…」ズバッ!

 

 

 

ズバッ!ズバッ!ズバッ!ズバッ!ズバッ!ズバッ!

 

 

 

 

あれはヤバかった。死ななかった自分を褒めてやりたい所だ。

 

丸焦げ人肉は黙秘です。

 

紺珠の薬服用してまで止めに来た価値はあったぞ。甲斐あって今に繋がったんだからな。

 

 

 

 

 

魔理沙「あ…ぐ…」

 

牡丹「悪いな。お前達も巻き込んでしまった」

 

霊夢「ふ、ふざけ」

 

牡丹「これがふざけてる様に見えるのかよ。価値観変えてやろうか?」

 

霊夢「あんたなんか…!鍛えてやるんじゃなかった…!」

 

牡丹「そうやって過去を悔やんで何が見えるんだ?もしあの時こうすればより、今をどうするかだろ。そんなことも忘れたか?」

 

霊夢「忘れてしまいたいわ…こんな辛い目に会う位なら」

 

牡丹「脆弱過ぎて話にならんな。さようなら博麗霊夢、さようなら幻想郷。もうこれでおしまいだ」

 

 

 

 

 

おしまいだよお前。

 

最上位の黒歴史、いや、白紙にしたから白歴史?

 

どっちにしても塗り潰せれば、何も見えなくなると思ってたんだがな。

 

見苦しい過去を見せつけて何になるんだよ。昔の自分を後悔はしない。受け入れた上で変化を渇望するのが、知的生命体として生まれちまった者の運命だろ!

 

今更身体が引きちぎれそうな痛みなんざ興味もない。目的の為の痛みと知れ!

 

くだらねぇ過去を硝子もろとも砕いて進む。

 

 

「「ウィニングランだ。ヘカァティアァ!」」

 

 

 

 

地獄が終わる気配がした。

 

 

 

 

 

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