幻想楽迷郷 ~A hedonist lost in a Gensokyo~ 作:ソラセカン
霊夢「はああああ!!!」
空「おっふ…覇気について言うだけはあるなぁ!」
魔理沙「気迫で負けたら勝ち目無いぞー」
空「届かせる!」
霊夢「はっ!」
ドゴッ
霊夢「ふっ!」
バチッ
霊夢「ふんっ!」
ドシャッ
空「っ…うらぁぁあ!!!」スカッ
霊夢「遅いッ!」
空「がぁっ」
霊夢「でりゃっ!」
空「ぐぎっ…どぉぉえりゃあああ!!!」ブンッ
霊夢「普段の落ち着きをどこに捨てたわけ!?」
空「くおぉぉ…」
魔理沙「ありゃ、ダメだな」
霊夢「これは修行よ!暴れる事が目的じゃない筈!思い出しなさい!」
空「がああああ!!!!!」ガシッ
霊夢「ぐっ、その力じゃ、一生その程度よ!」
空「あぁぁりゃあああ!!!!ひひっ!」ドカッ
霊夢「地面に押し倒した位で、調子に乗るんじゃ無いわよッ!夢想封印!」
空「ぐっ、がっ、くっそ、ぐぅう、がああああ!!!」
いつもそうだ。この暴れたい衝動に負けて、勝負にも負ける。こんなボロボロまで体力を消耗しないと理性を忘れてしまう程に、俺は自分を制御出来ていないんだ。
悔しいなぁ…
空「…あんがとさん」
霊夢「アンタまだ体力が残って…」
空「いや、本当にほぼすっからかんだ。でも今はこれで良い」
霊夢「はあっ!」
空「…ッ!」
相手からの力を利用する、相手の衝撃を全てお返しする技術。今の俺に出来る最大限の攻撃手段。まだ燃え滾る激情と共に打ち返せ!
霊夢「えっ…霊力が」
空「動きが止まってるぜ?」
霊夢「私の霊力を使われるなんて…」
魔理沙「理性の有無の違いは大きいな。特にお前」
霊夢の攻撃を受け流し返す度に、凄まじい霊力が身体を巡るのが良く分かる。この感覚なんだよな?霊力ってのは。
霊夢「掴んだようね!」
空「あぁ。重ねてお返しするよ!」
正直まだ視力にしか振れていないが、相手の動きが追えるようになっただけマシだ。見えてる世界が違うだけでこうも楽しくなるか!
霊夢「でも弾幕はどうかしら?」
空「返すさ。丁重にな」
大事なのはイメージ。自身の力を疑わない事。疑うのは壁にぶつかった時だけだ。これが出来ると、やれると思ってしまったら、実行せずにはいられない!
霊夢「夢想封印!」
空「ふっ!」ガシッ ブォンブォン
魔理沙「弾幕を掴みやがった!」
空「そらそらそらそらァ!自己紹介だ!」
弾幕で弾幕を弾き返す!
霊夢「でも、掴めるものにも限度ってものがあるでしょ?陰陽鬼神玉!」
空「残念!掴みます!キャッチ&リリース!」
霊夢「…直接叩かないとダメみたいね!」
空「またまた残念。俺は掴まったままだ。そぉれ!」
霊夢「小賢しいわ!」パァン
空「ブラフだよ」
ありったけの力を、博麗霊夢に叩き込む!
パシッ
霊夢「終わりよ」シュッ
空「どうかな?」ガッ
霊夢「立ってるのがやっとでしょ」ドスッ
空「く…そ…」
霊夢「はいお疲れ」
魔理沙「持久力の差が出たな」
霊夢「流石に最初暴れすぎよ」
空「つい悪癖がな…」
魔理沙「良い勝負だったぞ。最初以外」
霊夢「あと弾幕を掴まれた時は驚いたわ」
空「あれって物理的に干渉してるもんなら掴めもするだろ」
魔理沙「いや掴めないよ。手が焦げるわ」
空「え?」
霊夢「もしかしなくても、空の程度の力かもね」
魔理沙「そうだろうな。掴む力かぁ…これまた拡大解釈可能な能力なんじゃないか?」
空「名前どうしようか。某悪魔の妹様にあやかりたいから…『ありとあらゆるものを掴む程度の能力』にしようっと」
魔理沙「これまた大きく出たな。『ありとあらゆる』ってのは生易しいものじゃないぞ?」
空「全部掴んでその上で選ぶ。なんて選択肢の多い能力だ!」
霊夢「それで。能力は掴めたとして、霊力は掴めたの?」
空「当たり前ジャマイカ。こういうことにも応用出来るみたいだしな」
霊夢「それなら良かったわ。それじゃ依頼があるかどうか確かめるから、着いてきなさい」
空「体力オバケですか?」