四月、入学してすぐの体力測定で
四月、入学してすぐの体力測定で
「すごいわ
男。
ここは
ちなみに聖タイカッ「プ」女学院なので決してタイカッ「ブ」と間違えてはいけない。本作は実在の人物・団体とは一切関係ありません。
薫は男であることを隠して入学した。
だから今はこう考える。
(運動部なんて入ったら絶対着替えで男バレするだろ!)
しかも万が一公式戦でバレたら部には出場や活動の停止処分が下されて大迷惑をかけるかもしれない。
「お、お誘いありがとう……でもあたし、だめなんです。家で毎日たまごっ○の世話しなきゃいけないんで……」
「「「ええーっ、ウソでしょーっ!!」」」
「すみません、どうしても無理で……ごめんなさい……」
頭を下げまくってどうにかやりすごした。
ウソで男バレを回避しなきゃいけない場面がこれからもやってくるだろうと思うと薫は頭痛がしてくる。
そもそも彼が女子高にいる理由はというと……
~回想シーン~
三月、南太平洋、バヌアツ共和国、エロマンガ島。
「心の傷をいやせ」
そう父に言われ、薫はこの実在の島の別荘ですごしていた。別荘は七〇〇LDKの平屋でジャグジーが一二〇個ある。
薫の曽祖父は戦争のときこのエロマンガ島に潜伏し、アメリカ軍・オーストラリア軍の船をかたっぱしからボコって略奪し、帰国後に戦利品を闇市で売ってボロ儲けした。日本屈指の巨大資本・王乃ホールディングスはこうして誕生したのである(参考文献:王乃
プライベートビーチで海をながめていたら、薫の父・誠司が水平線の向こうから迷彩柄の軍用ヘリコプターでやってきた。
砂浜に降りようとするヘリコプターは非常にうるさい。着陸の前にドアを開けて誠司が叫んだ。
「――、――……――!」
「何言ってるか聞こえねえよ親父!」
「ヘリがうるさいだと? こんなものは二〇〇三年、
「ヘリと大声で張り合うな親父!」
「乱神の外国人左腕テリー・ムーワが一回表、福岡背泳ホークスの先頭バッター
「全部知ってるよ! 結局そのあと四勝三敗で背泳が日本一だろ! いいから早く着陸しろ!」
親子ならんでビーチに座った。静かに波が寄せてくる。
軍用ヘリコプターが沖のほうで燃えていた。静かに飛べない「不良品」を誠司が爆破したのだった。
父が息子を見ずに海のほうを向いたまま聞いた。
「お前、服は着てるか?」
「は?」