グランストライア極冠
超特級犯罪者収監施設“エルダープリズン”
ココはダイムザント、GJSの正体に気づいだが故に見に覚えが無い罪により軍人、市民、有識者、王族派などが収監された施設…極寒の地にあるココでアストルム鉱石採掘作業に強制的に動員され劣悪な環境に耐えきれず自殺、精神に異常をきたしたものが続発する“死の収容所”
その中央にある死臭漂う特別房…手足に分厚く重い手枷をつけられた一人の囚人の姿がある
“被告、ユーマ・イングラム元特務護衛官。国王陛下暗殺首謀により求刑通り懲役120年を執行猶予無しを課すとする”
“まてよ!オレは国王陛下を暗殺なんか…”
“黙れ!この逆賊が…神威流は断絶とす…アバア!?”
“ざけんな、ざけんなよ!もう一回調べろよ!!”
ダイムザントの顔面へ拳を叩き込む少年…ユーマイングラム。しかし取り押さえられ一方的な暴行を加えられなら法廷をあとにした
…ダイムザント一派が起こした国王暗殺…それを護衛官として警備していた神威之剣の使い手ユーマ・イングラムに罪を被せ証拠をでっちあげられ弁護士すらつけずに行われた裁判の判決は半日で執り行われた。ここに収監されて半年、過酷な労働と陰湿な暴力にただ只管耐えていた。暇があれば型を忘れぬように看守の目をぬすみ鍛錬する日々を過ごしていた彼に転機が訪れた
「あ、あの〜ユーマ・イングラムさん…ですか?」
「…あ?…」
不意にかけられた声…目を向けた彼が見たのは白髪に赤いメッシュの少年…なぜココにと疑問に思う
「…こんなとこに子供が来ていい場所じゃねえ、早く帰り…」
「…ユーマ・イングラムさん。あなたはこの世界をどう思いますか?」
「…この世界か…んなの聞いてどうすん…!?」
ぶっきらぼうに返すも息を呑む…赤金の瞳から感じたのは真剣な強い意志の光。ユーマは自然と言葉を紡いでいく
「テメェの欲望のためだけに政敵を抹殺し、罪の無いヤツをぶち込む、しまいにや自作自演まがいの活躍を見せつける奴らが跋扈してやがる。それを食い止めようとするバカどもも同じだ…無駄な血を流し続け無辜の人間が泣きを見る今の世界は……この世界は歪んでやがる…」
収監されてからも今の状況を正確に掴むユーマが紡いだ言葉を静かに聞いていた少年はゆっくりと口を開いた
「ユーマ・イングラムさん……僕たちの組織、ソレスタルビーイングに来ませんか?」
「ソレスタル、ビーイング?」
この日、ユーマ・イングラムはエルダープリズンから姿を消した
「…」
ユウキのニルヴァーナとライネスのユースベルクが漆黒のMS《ガンダム・エクシェス》と対峙する。何故ソレスタルビーイングが自分達の戦いに武力介入するのか、その真意を問うべく戦いに挑む事になる
『まずは小手調べとしてコイツで勝負だ!!』
『先手は打たせてもらうぞ!!』
ユウキのニルヴァーナはグレイルビット、ライネスのユースベルクはルシファービットによるオールレンジ攻撃でエクシェスに仕掛ける。合計10基のビットがエクシェスの目の前に迫っていた
『……』
エクシェスはGNヒートグロゥヴで形成されたビームブレイド一つでで10基のビットに立ち向かう。エクシェスの機動性は凄まじく、ビットの攻撃を紙一重で回避しながら赤熱化した手刀で全て切り払っていた。そしてニルヴァーナとユースベルクに迫っていたその時、間一髪でドラゴンブレイバーとユースメガランサーを繰り出し、エクシェスの攻撃を食い止める
『ここからは俺たちのターンだ!行くぞユウキ!!』
『OKライネス!!』
ユースベルクとニルヴァーナはエクシェスに真っ向勝負を仕掛ける。ニルヴァーナのドラゴンブレイバーとユースベルクのユースメガランサーの同時攻撃でエクシェスに攻撃を仕掛けるが、エクシェスはそれら全てを両手で捌きながら受け流していき、隙あらばGNティルブレイドを繰り出す
『……!!』
エクシェスの猛攻が続く中、ニルヴァーナとユースベルクはそれでもやるしかないと言わんばかりにエクシェスに立ち向かっていく。パイロットはブレイブマシン2体を相手にしても全く動じていなかった
『あいにく俺たちは諦めが悪いものだからな!!』
ユースベルクがメガランサーから両腰に装備されているガンランスであるヴァリスランサー40Xによる射撃で牽制する。その事を想定したエクシェスは回避に専念した。そこへ至近距離に近い所で右背部に装備されているブラムライフルと左背部に装備されているバウルキャノンを構えたニルヴァーナが待ち構えていた
『くらえぇぇぇぇ!!』
ブラムライフルとバウルキャノンを同時に発射。エクシェスに直撃するが、信じられないものを見た…ビームを赤熱化した手刀、いや極厚のビームブレイドで断ち切りながら真っ直ぐ突き進む姿を
『な…あの直撃を受けてもまだ…は、はや…!』
『……』
驚きを隠せなかったユウキ、無言のままエクシェスはビームを切り裂き肉薄、同時にブラムライフルとバウルキャノンを撫で斬り唖然となるニルヴァーナへ足刀を叩きこんだ
『ぐああああ!!』
コックピットが激しく揺れながら声を上げるユウキ、何とか態勢を整えながら再びドラゴンブレイバーを構えて攻撃を仕掛けようとしたその時だった
『しまった…ブラムライフルとバウルキャノンの同時発射はまずかったか…!!』
先程の同時発射が災いしたかニルヴァーナの両腕の出力が50%しか上がらず、ドラゴンブレイバーを持つのがやっとの状態であった。それを見たエクシェスが見逃すはずがなかった
『……!!』
ギンッとエクシェスのツインアイに光が溢れ、GNバーニア全開急加速、ニルヴァーナに肉薄…その頭部へ深々とGNヒートグロゥヴで貫き。ビーム刃を発生、頭部が吹き飛び逆袈裟、袈裟斬りに装甲、フレームを溶断、アラート表示でモニターが染まる
『うわああああああああ!!!』
『ユウキ!!…くそおおおおおおお!!!』
ライネスのユースベルクがユースメガランサーを持ちながら突っ込んで攻撃しようとした時だった。その攻撃をエクシェスが悉くいなしていた
『何!?』
ユースメガランサーの連続突きを最小限で躱し、突き出された槍に手を添え下へ流した…体勢が崩れユースベルクに大きく振り抜かれたGNヒートグロゥヴが胴体を穿ちコックピットスレスレを貫きとおした
『ぐあああああ!?』
バチバチとモニターが吹き飛びライネスは思わず叫ぶ…エクシェスの抜き手が抜かれたユースベルク…左腕から胴を撫で切られ内部フレームが露出している戦闘継続不可能なまでに破壊された二機にエクシェスは背を向けた
『………』
腕部装甲が開き、赤い結晶がいくつも浮かび幾何学的円環に包まれエクシェスは姿を消した…数分後、中破したニルヴァーナとユースベルクをパイロットと共に空中輸送艦は発見、回収した後エクシヴァロンへ帰路へついた
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【エクシヴァロン 同戦術解析室】
「ユウキとライネスが戦ったあのモビルスーツについて、何か分かったか?」
「あのモビルスーツ…あくまで仮定なんですけど光る粒子は動力部から発生してるのと。あとコレを」
チズルが見せたのは中破したニルヴァーナが記録していた外部カメラの映像…二機を屠ったエクシェスの右腕…展開した装甲から出た赤い結晶体を最大解析度でフィルタをかけていく
「コレは宝石か?」
赤い結晶…宝石が落ちると幾何学的円環がエクシェスを包み瞬く間に消え去る映像にクーラン、フリーデル、メグリアは声を失う…
「生き残っていたニルヴァーナとユースベルクの外部センサー、待機していた空中輸送艦のセンサー有効範囲内から完全にロストしたと?…夢でも見てる気分だ」
「……該当する技術…いえ技術に分類しないのならあります……レガシードルにかつてあった錬金術なら可能かなと」
錬金術と聞き3人は首を傾げたが、振り払うレガシードル由来の技術が流用されている。この事実にクーランは眉をひそめた
「レガシードルの錬金術……そんなものまで…だが錬金術は百年以上前に廃れ絶えたと聞く…それがなぜ今頃?」
「たぶんソレスタルビーイングを創設したアレス・ルセディス…彼の協力者に錬金術師がいたんじゃないかと………」
「……二百年近く、ソレスタルビーイング、ガンダムの存在を今に至る迄に隠してきた………恐ろしい男だ、アレス・ルセディス………廃れ絶えた錬金術すらも手に入れ盛り込むか」
「彼の親族、足跡について調べなければならないな……その手がかりはレガシードルにある可能性が高い…フリーデルと俺は外交筋からは我々が探る。チズル、メグリアは今回の戦闘データを解析を続けてくれ」
「は、はい!」
力強く応える二人に任せフリーデル、クーランは外交筋からソレスタルビーイング創設者アレス・ルセディスに関する情報を得るためにレガシードルへ極秘回線を開いた
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【エクシヴァロン 医務室】
「ユウ君にライネス君、気が付きました?」
「ソレスタルビーイングのガンダムと戦い、成す術もなくやられたんだね……」
「ああ……完敗だったな……俺達じゃ勝てる相手じゃないって事か……!」
「機体性能、機動性、攻撃力、パイロットの練度…僕達のとは大違いのようだ…!」
ティアナとミセリアが言った後、気がついたライネスとユウキはエクシヴァロンの医務室であること、更には治療を受けた後だと知る。当の二人は今の自分達ではソレスタルビーイングに勝てない事を痛感する
「あのガンダムタイプのモビルスーツはグランストライアにはない技術が使われているわね……」
「最先端であるアストルムテクノロジーを上回るものを開発しているなんて……そんな事が出来るのはやはりグランストライアの技術者には無理だよ……」
マユラとリンクはエクシェスに施された技術が最新鋭のアストルムテクノロジーを超えるものであると推測していた。つまり今のXVGSには遠く及ばない技術でエクシェスを初めとしたガンダム作り上げ、尚且つそれを量産している事になる。その事にユウキは歯噛みした
「くっ……!あんな奴らに負けるわけにはいかない……!絶対に……!」
「ユウキ……お前……」
悔しさを滲ませ拳を強く握るユウキにライネスが心配するがユウキはその手を解いて微笑みかけた
「とりあえずこれから先どうするか考えないと……このままじゃあグランストライアの未来はないよ」
「ああ……そうだな……」
ユウキの言葉にライネスは同意した。あのモビルスーツは間違いなくグランストライアの戦力を凌駕しており、その脅威を打破するにはさらなる力が必要だと誰もがそう思っていた
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一方エクシェスとニャイアに敗北した後、大破したブレイブマシンの残骸ごと回収されたシュウヤ、マゴロク、ステラナ、リムシロは治療を受け、トウハクはブラント地方のヒュドラグラム無人生産プラントの壊滅を父であるダイムザントを通信で報告した
【ユニフォーマス ブリッジ】
『ソレスタルビーイングによってヒュドラグラム無人生産プラントの一つを壊滅し、グランセイヴァーとラギアントグリフを大破させるのは仕方のない事だがこのまま奴等を放って置いたら我々の正義が潰えてしまうぞ!』
「申し訳ございませんお父様、まさかソレスタルビーイングがこれほどの力を持つとは思いませんでした……!」
『これは由々しき事態だ、このままでは我が国の未来がない。何としてでもソレスタルビーイングのガンダムタイプに対抗しうるブレイブマシンの開発が急務だ、わかったな?』
「はい……必ずや……!」
ダイムザントとの通信を終えたトウハク。そこへシュウヤの兄であるジンキとマゴロクの姉であるムツミが彼に問いかける
「グランセイヴァーとラギアントグリフを圧倒するソレスタルビーイングのガンダムタイプにそれらに対抗できる方法を見出さなければなりませんね」
「私の弟とシュウヤ達をこんな目に遭わせたソレスタルビーイングのガンダムは許せないものです。もし完成したら彼等に乗せてもらうのはどうでしょうか?」
「初めからそのつもりだ。最早現存戦力では太刀打ちできない事は明白だからな」
ジンキとムツミがそう言った後、トウハクは何かを決意したかのように口を開く。レガシードルの技術さえあればソレスタルビーイングに対抗できるのかもしれないと…
【グランセイロス セイロス城】
「ザイアローン、他国に遠征している彼等はどうなっている?」
「アイブラムとヒルデカーナはレガシードル、カオルドとコジロウはデザストロイアで我々と同じく世界を一つに纏める活動に勤しんでおります。交渉が成立次第こちら側に来るそうです」
「XVGSはともかくソレスタルビーイングの存在はどうも度し難い、奴等は我々が酷い仕打ちを受けた事で復讐や報復を肯定しようとしており、そんな事をしても無意味である事は明白だというのに……」
「考えてみればキレイなバラには棘があると同時に人の心にも闇があるというものですね。それが人間と言うものがどう見ても嫌になります」
ダイムザントとザイアローンはソレスタルビーイングに対する愚痴を言い合いながら遠征に向かっていたアイブラムとヒルデカーナ、カオルドとコジロウがどう動くのかを話し合っていた。彼等は人の心に闇がある事に対して疑問を抱き、その事を踏まえてキレイなバラにはトゲがあるが、それは人間の内面にもある。それを理解した上で人間を、世界を変えようと考えていた
「愚かな国王夫妻はこんな闇の面を持った人間に光があるとでも思っているのであろうか?だとしたら滑稽だ、そう言った闇ある愚者にやり直す価値があると思ったら大間違いだ」
「言えてますね、この世界を平和にするという目的を叶える為なら何でもしましょう!」
「ああ、そうだ……ソレスタルビーイングやXVGSのような反抗勢力と言う悪を滅ぼす事が我々のすべき正義なのだ!そのためには……」
「はい、わかっております……!」
ダイムザントは国王夫妻のような非がある愚か者に手を差し伸べる事に対して業を煮やし、正義を行う事を改めて決心した。ザイアローンもその正義に賛同しており、自分達の意にそぐわない反抗勢力もまた悪であるというダイムザントの思想こそが世界を一つに纏める為には必要不可欠なものでもある。その為ならば人間足り得るものを犠牲になっても構わないと思っていた……
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エクシヴァルワールドの西にある大陸レガシードル
古の技術と科学が融合した独自の技術体系を有し、グランストライアにはない魔鉱石を採掘、ソレを特殊加工し輸出、同時に他国との技術交換により栄えていた。XVGSの先輩メンバー達が遠征している国でもあり、内戦状態が続いていて治安が悪いのは明白だった。その任務を命じたモロハとトウマの父であるギンユウ・ミカドグニルはXVGSの中でベテランの実力を誇り、戦闘においては頼りになる存在で、外交や調査能力に優れていて情報収集や分析に長けた人物、彼を含めたメンバーは現地の傀儡政権側にスパイとして潜入していた
「クーラン先輩にフリーデル先輩からだ」
『ギンユウ、遠征中で悪いがソレスタルビーイングの創設者であるアレス・ルセディスに関する情報なんだが…』
『こちらではニルヴァーナとユースベルクがソレスタルビーイングのガンダムに敗北したそうだ』
「何だって!?」
『彼等が交戦したガンダムにはレガシードルにかつてあった錬金術が使われている。今レガシードルにいるお前とその仲間たちにこの事を伝えなければならない』
極秘回線を開き、モニター越しでエクシヴァロンにいる先輩のクーランとフリーデルと会話するギンユウは驚きの表情を浮かべ、エクシェスがレガシードルの錬金術で作られたものだと知り、その先輩二人にある事を尋ねた
『二百年前にアレス・ルセディスがレガシードルに訪れていた事を調べてみてくれないか?』
『もしくはその時期に行方不明になった錬金術師が居た事を調査してもらいたい、資料についてはこちらで送っておく。何かわかったら連絡してくれ』
「了解しました」
そう言って通信を切った後、ギンユウは引き続き行動を開始した
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【エクシヴァロン ブリッジ】
「という訳でエクシヴァロンに続く弐番艦グランストレーガーはレガシードルで滞在中となっている。本来ならば向かいたいところだがユウキとライネスのブレイブマシンがあのような状態では流石に全員は無理のようだ」
「そこでここからは二手に別れて行動する事になる。ギンユウ達のいるグランストレーガーに向かう方とニルヴァーナとユースベルクの強化改修を行う方、この場にいる7チームから3チームがエクシヴァロンに残る方となる」
クーランとフリーデルが言った後、ユウキが手を上げる
「質問ですが僕達の他にもチームがいるんでしょうか?」
「何だ、その事か。そう言うと思ってもう1チーム用意しておいた」
「この先何か起こるか分からないからな。まぁエクシヴァロンに新たなチームメンバーが迎えられて戦力増強にはなるだろう」
「そうなんですか……?一体誰なんですか」
「それは会えばわかる」
話の状況によると現在7チームの内4チームはレガシードルに滞在してるグランストレーガーに向かい、残る3チームは新たなチームの加入という事となる
「しかしまだその時ではない、これからお前たちはパイロットの質を上げなければならない。今のままではソレスタルビーイングのガンダムに勝てないからには更なる進化が不可欠だ。その強化期間として3日間与える。その間に己を鍛えろ!」
「そして行先は常に考えておる。ミソロエンタープライズ社だ」
今のままでは勝てないと判断したクーランはユウキ達7チームのメンバーにパイロットの質を上る為の修行とソレスタルビーイングに勝つための準備を行い、フリーデルはその行き先を常に考えていた。それはブラント地方にあるミソロエンタープライズ社だった。ニルヴァーナとユースベルクの改修とその他ブレイブマシンのパワーアップにはあの場所しかなかった。その間にユウキ達7チームの面々はパイロットの質を上げなければならない為、格納庫へと向かった
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【エクシヴァロン 格納庫】
「艦内のオペレーションはミネリコさんとヘレーナさんに任せて私たちが皆を今まで以上にパイロットの質を上げないとね!」
「その前にXVスーツを着ておかないと大変な事になるのは知っての通りだけどシミュレーター自体はブレイブマシンのコクピットを流用しておいたわ。エレプカ」
チズルとメグリアが言った後、メカニックであるエレプカ・レヴェントンがユウキ達の前に現れる
「ここからは私が説明します。今回の戦闘であのガンダムをエミュレートしたシミュレーターを用意したけどこれはあくまで仮想空間での戦いとなります。因みに1対1の戦いとして皆様のブレイブマシンをどのようにするか考えなければなりません。武装は専用武器は勿論、色んな武装でカスタマイズしたり、機体性能を調整できます」
そこへライネスがある疑問を抱くように手を上げた
「俺とユウキのブレイブマシンは中破しているんですけど、大丈夫でしょうか?」
「ユウキさんとライネスさんのブレイブマシンは中破してますがコクピット自体が使えますのでそのまま使用出来ますよ」
「ありがとうございます、エレプカさん」
「それとシステムエンジニアとしてこの二人に協力してもらいました」
エレプカがそう言った後、今回のシミュレーションのシステムエンジニアとしてアルスと風花が現れる
「あ…アルス・R・シディスと申します…」
「風花・R・シディス…です…エレプカさん達の頼みで協力する事にしました…」
「チズルさんとメグリアさんが解析したデータと二人の協力で完成したVR
アルスと風花が7チームの皆に自己紹介し、エレプカの説明が終わった後、ユウキを始めとした各メンバーは早速ブレイブマシンのコクピットに乗り込み、シミュレーションプログラム「VSガンダム01」を起動させた
「ガンダム…!?いや違う、これは単なるバーチャルなんだ…!」
まず中破したニルヴァーナのコクピットにいるユウキは仮想空間であるが目の前にエクシェスがいる事に驚愕するがすぐに気を取り直して操縦桿を握る。エクシェスはGNヒートグロゥヴを構えながらユウキに襲いかかった
「うっ……!くそ、やるしかないのか……!!」
仮想エクシェスが襲ってきた事でユウキは戸惑いながらもニルヴァーナを動かし始める
「この機体は……?バーチャルでありながらも手強いのは分かる…それでも俺はやるしかないんだ!!」
一方、ユースベルクのコクピットにいるライネスも仮想エクシェスに臆することなくユースベルクを動かす
「これがユウ君とライネス君を負かしたガンダム…ですがやって見なければわかりません!!」
「例え敵わなくても出来る限りの事をしてやらないと!!」
「こうなったらやるっきゃないよね!!」
「ソレスタルビーイングのガンダムが手強くても私たちは立ち向かいます!!」
「その通りよ!私達の為すべき事を成し遂げる為に!!」
「ここで負けたら今までやってきた事が全部無駄になる!!だからこそ私は全力で立ち向かうんだから!!」
ティアナとヒマリ、マユラはそれぞれのテグリアノーン、ミセリアとユカリ、リンクはそれぞれのグラムグレイスで仮想エクシェスに挑む。シミュレーターにつかわれてるコックピットブロック…無数の色とりどりかつ経も違うケーブルが伸びた先には整備班からシミュレーターシステムエンジニアとしてアルス、風花が仮想敵ガンダム01ことエクシェスのデータを構築作業をしてる
「…対象エネミー、ガンダム01、被弾率ゼロ…ブレイブマシンダメージアラートレッドに突入…」
「あ、あの……コレに勝てるんですか?エ、エレプカさん?」
風花がオドオドしながらもデータ補正するのを止めず聞いてきた
「えぇ、理論上では問題ありません。でも油断は禁物ですよ、風花ちゃん」
「は、はい……!」
エレプカはキーボードを叩き、シミュレーター内の損傷度合いを修正、同時にモニター画面に表示されるエクシェスのスペックを分析していた
「ふむ……やはりガンダムタイプだけあってかなりのスペックですね。しかし我々の技術力ではまだガンダムを超える事は出来ませんが、今の状態でも十分通用するはずです」
「こ、これならユウキ達にも勝てますかね?」
「勝てるか勝てないかではなく、勝つつもりで戦わないといけません。その為にはより一層パイロットの質を上げる必要があります」
心配するアルスに対し、エレプカはそう言いながらシミュレーター内にいるユウキ達7チームの戦いを見届けていた。ソレスタルビーイングの武力介入が想定外である以上、これまで以上に強くならなければならないとそう思っていた
「何て強さだ…!いくらモビルスーツといえど流石に手強すぎるな…!だとしても俺達はここで終わるわけにはきかないんだ!」
「ソレスタルビーイングが俺達より優れているとしても、俺達はその上に行かなければならない!」
それぞれ仮想エクシェスとの1対1に苦戦を強いられるモロハのロゼルシオンとトウマのプリズニアス、それらのチームメンバーは彼等と同じく自分達に足りないモノは何かと模索していた
「俺達はダイムザントのような独裁者による自作自演のせいでこの世界は歪みきっているからこそ成すべき事を成そうとしていた……それなのに……!」
「ソレスタルビーイングの連中はダイムザントのやり方に憂いを抱き、そのやり方を変えようと必死になっている俺達を何だと思ってるんだ……!?」
「これ以上の武力介入に僕達の邪魔はさせない!そのためには更なる力が必要だ!」
タクヤのレヴァンティア、ヒュウガのガルドラシア、ツカサのドラジェノスは仮想エクシェスに対し、今の自分達ではソレスタルビーイングの足下にも及ばない、力の向上は間違いなく必要だと痛感した。ユウキ達は仮想エクシェスに敗北しても、試行錯誤のカスタマイズで
「はぁ……はぁ……はぁ……!まだ……まだ……!!」
「くっ……このガンダムは本当に強い……!!」
ユウキのニルヴァーナとライネスのユースベルクは専用を除く今まで使った武装を減らしつつ、工夫をしていく。つまりそれはソレスタルビーイングのガンダムに対して少しでも対等に戦うためであった。他のメンバーのブレイブマシンはガンダムに対抗するためのカスタマイズプランを練っていた
「こんなんじゃ駄目だよ……。このままじゃ私達はソレスタルビーイングに負けちゃうよ……!」
「でもどうすればいいの?私達がソレスタルビーイングに対抗できる手段なんてあるのかな……?」
「何か一つだけでも良いから私達に出来る事があれば……!」
「そうですね…あのような圧倒的な力を前にしたら私達のブレイブマシンはあまりにも無力すぎます……」
「だからって何もしない訳にはいかないよ!だって私達はGJSなんだから!!」
「私達はもっと強くなりたい……!ソレスタルビーイングのガンダムに勝てるくらいに……!!」
ヒマリとユカリ、ミセリアとティアナ、リンクとマユラはそれぞれの機体に何かしらのカスタマイズを施し、更に高みを目指す事を決意する。敗北から何かを学び、それを次に活かす事が出来たら必ず勝てるはずだと……
「負けから何かを学ぶ……人である以上決して完全とは言えないからこそ人は学ぶ事が出来る。ある者は無力な自分から脱却するために……またある者は自分の大切なものを守る為に……そしてまたある者達は己が信じる正義を貫くために……!」
シミュレーターでの戦闘訓練を見てエレプカはそんな事を呟いていた。その言葉を聞いたアルスはシミュレーター内で奮闘するユウキ達7組の姿を目に焼き付けていた
「……皆さん、頑張れ……!!」
アルスがシミュレーターで戦闘訓練しているユウキ達を応援する。しかし苦闘の末、ユウキ達7組は仮想エクシェスに成す術もなく敗北が続いてしまい、シミュレーションを終了せざるを得なかった
「……残念ですが今日はここまでですね。皆さん、お疲れ様でした」
エレプカがそう言うと、シミュレーター内のコックピットブロックが開き、7組の少年少女はそれぞれのコックピットから出てきた
「あ~……もうちょっとだったのに……!」
「やっぱりソレスタルビーイングは強すぎたか……!」
「悔しいな……次は絶対勝つぞ……!」
シミュレーターから出てもなお、トウマとモロハ、ヒュウガといったメンバー達は悔しさから来る歯痒さを露わにしていた。一方でユウキ達はシミュレーターから出た後、すぐにエレプカの元へと駆け寄った
「エレプカさん、シミュレーターありがとうございました!」
「はい、お粗末さまでした。それではシミュレーターのメンテナンスをしますので、少しの間待っていてくださいね。二人とも、行きましょう」
「はい、わかりました」
「了解しました」
エレプカはユウキ達に礼を言うと、一緒にいた風花とアルスを連れて格納庫の方へと向かっていった。残されたユウキ達はそのまま食堂へ向かい、夕食を取る事にする
/////////////////
【エクシヴァロン 食堂】
「しかし超えられない壁に直面するとはな……。やはりソレスタルビーイングは俺達より上なのか……?」
「うん……いくら頑張っても全然敵わなかったよ……」
「だけど……だからこそ俺達はもっと強くならなければならないんだ」
「そうやなぁ……!ソレスタルビーイングに負けんくらいに強なりゃきっと……!」
食事を取りながらヒュウガとマシロナ、タクヤとロッカはソレスタルビーイングのガンダムに負けた事を悔やんだがそれでも彼等の心には敗北から得たものがあった。一方のユウキ達はと言うと…
「今回の件で僕達はまだまだ未熟だという事がわかった、もっと強くなる必要があると実感できたし、これから先の戦いに勝利するためにはどうするか、今度皆と話し合いたいと思うんだけど……どうかな?」
「そうだね……!確かにこのままじゃ私達はソレスタルビーイングに勝てないかもしれないけど、だからと言って何もしない訳にはいかないもん!」
「私も同じ意見よ……!だから皆で考えましょう!」
「ふと思うんですがソレスタルビーイングは一体何を考えているか、それが気になりますよね」
ユウキとヒマリ、マユラは自分達の今後の課題を見出したが、ティアナはソレスタルビーイングの目的が何なのか、それが知りたかった
「それはわからないけれど、あのソレスタルビーイングの事だ。何か目的があるに違いない」
「あの放送の内容を見ればグランストライアから戦争を根絶させると言っていたそうだ…それに俺たちは今弱くても構わない、何故なら負ける事は恥ではないからだ。負ける度に反省して次に生かせばいいだけだからな」
「そうだね、更なる高みを目指さないとダイムザント達首相派を打倒するのは夢のまた夢になるからね。所でユウキ君とライネス君、何だか意気投合してたみたいだけど何かあったのかな?二人とも妙に嬉しそうな顔をしているようだけれども……」
「えっ!?そ、そうかな……?」
「俺も薄々感じてたそうだ……」
ユウキとライネスは今回の敗北を経験した事でお互いの絆をより深める事が出来たのである事をミセリアが問いかけていた。当の二人はというと、お互いに目を合わせると、照れくさそうに頬を赤く染めていた。XVGSとGJSの戦いに突如介入するソレスタルビーイングのガンダム、そしてユウキ達は規格外レベルの性能を持つガンダムにどう立ち向かうのか…?
/////////////////
【エクシヴァロン 格納庫】
「シミュレータの耐Gリミット補正値はこれでよし…っと!!うわ?」
「アルス君大丈夫ですか?」
「すみません、エレプカさん…た、たすけて」
纏めたケーブル、端末が当たりに散らばり、なぜかコードが絡みつきイモムシみたいな感じなアルスを見て、エレプカは近づきケーブルを解いていく。それに気づいた風花も慌てて手伝いながら頭をさげてくる
「ご、ごめんなさい、もう義兄さんったら…」
「気にすることありませんよ。誰だって失敗はありますから。それにあなたは義妹さん思いの良い人ですから」
「あ、ありがとうございます……!」
「二人とも、今日も一日ご苦労様でした、明日もよろしくお願いしますね」
「はい、こちらこそ!」
「お疲れさまでした」
エレプカの言葉がアルスは照れながら応え散らばったケーブル、端末を収納すると、エレプカに挨拶を済ませ格納庫を後にした
【エクシヴァロン 居住エリア】
アルスのあてがわれた部屋に入り、扉が閉まると同時にポフンとベッドに倒れるや、ツナギ服の上を床に投げ捨てた風花が息を吐いた
「…ああ〜マジ疲れた〜あたしはおしとやかキャラなんて似合わねんだよ…兄貴もそう思うだろ〜」
「まあね………ほら、服はきちんと畳む。あと胡座かいて座らない。女のコなんだからね?」
「…(はいはい、どうせアタシは女らしくねえよ)…んで、いつまでこのミッション続けんだ?ヴェーダから承認されたヤツなのはわかんだけど。アニキはともかくアタシまで…」
ベッドの上で下着姿のまま、あぐらをかいてむくれる風花に小さく笑いながら脱ぎ散らかしたツナギ服を置くアルス…むろん見ないように隣に腰掛けた。エプレカの前とは態度も言葉遣いが違う
「僕たちの戸籍は法律上存在してる、それを利用すれば怪しまれないしね……XVGSが僕たち“ソレスタルビーイング”に対しての反応、そして」
「…紛争幇助対象となるかだろ?……ま、見ての通りだったし、あたしらを悪役、上等だこら……そう見たければ目ん玉ひっくり返るまで見やがれってんだ」
「ひっくり返したら見えないよ風花……ま、そう捉えてしまうのは仕方ないさ」
「アタシ等はグランストライア、世界に喧嘩を押し売りした…わかってんよ……武力による戦争根絶。恨まれてもやるだけだしな」
「僕たちガンダムマイスター、ソレスタルビーイングがそれを成す……すべての戦争を根絶する…ガンダムと共に」
アルス、風花…二人の正体はソレスタルビーイング、ガンダムマイスター。この事実をエクシヴァロンのスタッフ、ユウキらXVGSの誰もが知らない…再び刃を交える時は近い