密かにアイドルを目指していたら「君となら命の重さを知れるかもしれない!」と半狂乱の大看板俳優に狙われ始めた 作:SUN'S
私は星野アイ、アイドルだ。
愛を知るためにアイドルをやっている。でもヒカルくんとおんなじ「劇団ララライ」のイロリちゃんは「愛は秘密」と言っていた。
私はウソだらけのアイドルだ。
イマリちゃんの言葉はよく分からないものばかりだけど。なんだか応援して貰っているようで嬉しかった。それに「結婚すれば分かるかもですよ?」というのも気になっている。
ヒカルくんと結婚すれば分かるのかな?なんて考えたりしながらイモノちゃんを待つ。予定の時間より十分くらい遅れてるけど、どうしたんだろ?
「お待たせしました、アイさん」
「えっ、イキリちゃん男の子だったの?」
「いいえ、私は女ですが?」
いやいや、ぺったんこすぎるよ!?
私もまだ大きくはないけど。
それでも膨らんでるよ?…なんかごめんね。お稽古してるときは気付かなかったけど、イマギちゃんはぺったんこなんだね。
「なんですか?」
「えっ、あーっ、なんでもないよ!」
やっぱり演技ってカロリー使うのかな?
そんなことを思っているとイキギちゃんは自分の胸と私の胸を見比べている。たぶん、さっきの驚きの理由に気づいちゃったんだ。
そっと視線を反らす。少なくとも私が慰めたりとか励ましたりするのは嫌みに聞こえると思う。…うん、イマノちゃんは普通に言い返してきそうだね。
それにしてもなんで道路側を歩くんだろ?雨は降ってなかったし、あんまり気にすることはないと思うんだけどな。
「アイさん、ここです」
そう言ってイノリちゃんは古びた本屋を指差している。もうちょっとオシャレなところを想像してたけど。こういうのがパラパッチも予想することができない場所なのかな?
イノキちゃんはおばあちゃんに挨拶をするとお店の奥にある居間に座布団を並べる。私も同じように座布団に座ってイトノちゃんを見つめる。
「それでお話というのは?」
「実はね。赤ちゃんができたんだ…」
私はそう言いながらお腹を撫でる。まだ検査キッドで調べただけだからうまく言えないけど。私のお腹の中に「愛の結晶が宿っている」のだ。
「なるほど。神木さんですね。あの人ならアイさんと似てるところに惹かれて、事を致したのはなんとなく予想できます。しかし、赤ちゃんとは…」
「うん、ヒカルくんとの赤ちゃんだよ。あの人にはまだ言ってないけど、私はこの子を絶対に産んであげたい」
「その考えは否定します。まずは神木さんと話し合って赤ちゃんを育てる準備、育休と赤ちゃんの育て方について学ぶべきです。幸いにも此処は本屋ですし、教育本はありますよ」
そう言ってイモギちゃんはにこりと笑った。
ああ、そっか。イソギちゃんが道路側を歩いてくれてたのは私と赤ちゃんを心配してくれたんだ。………いや、えっ、どうやって分かったんだろ?
エスパーってやつなのかな?
「アイさん、お見合いしましょうか?」
「………なるほど、ソレいいね!」
なるほど、なるほど、責任も取らせずにヒカルくんを逃がすくらいならお見合いすれば良いんだね。確かにそれが手っ取り早いね。
〈お見合い大作戦〉
苺プロ&劇団ララライの話し合い。
若き天才役者「神木ヒカル」がトップアイドル「アイ」を妊娠させてしまった件で両サイドの社長を交えて話し合うことになった。…実は泉の策略「お見合い大作戦」で神木ヒカルは逃げ道を失っている。