TS金髪ロリになる、デュエルアカデミアに入学している 作:紙吹雪
今回はデュエルなしです。嘘です。
一部キャラのデッキはタッグフォースを参考にすることにしました
いつかタッグフォースキャラも出ます(多分)(願望)
それにしてもジュンコとももえ、あとレイちゃんアニメとゲームで強さ変わり過ぎじゃない?
ゲームだとナチュラルに明日香より強かったりするし
え、逆に明日香が弱過ぎる? 取り消せよ、その言葉……!
本文10k超えた。
デュエルパートは割と単調にしている筈なんですが長い……
「ふぅ……」
私がこのデュエルアカデミアにひょんなことから迷い込んで1週間が経過した。
当初は余りにも豪華な部屋だったもんで落ち着いて寝れなかった。
が、今はもう慣れて完全にリラックスして眠れるようになった。
案外馴染めてしまった……女子としての生活も。
……相変わらず、自分に関することは殆ど思い出せない。
しかし、自分の使っていたデッキは何となく思い出せたのが不思議だ。
何か、理由でもあるのだろうか?
私もこの1週間何もしなかった訳じゃない。
まず、友達が出来た!
拍手〜888888。
原作ヒロインこと天上院明日香さんとお友達になれたよ。
やったね、たえちゃん!
おい馬鹿やめろ(セルフ突っ込み)。
まあ、あんまり原作覚えてないけど仲良くしておいて損はないでしょう。
仲良しだから事件に巻き込まれるのもあるかもしれないけど……
だからって意図的に突き放すのは私にはどうもやり難い。
だって明日香は仮にも遊戯王のヒロインだよ?
そりゃあ遊戯王アニメのヒロインは不遇みたいに言われてるけどさ。
折角こうして話せるんだから仲良くしたいじゃん?
他には色々と身の回りの確認をしている。
ざっとを部屋を見回しただけでなく他にも色々と、ね。
特に、引き出しの二重底にサラッと拳銃があるのにはめっちゃビビった。
なんでそんなもんあるの……ここ遊戯王世界とは言えども現代日本だよね?
この世界の法律マジでどうなってるの?
時間があったらちょっと調べてみるかな……
後はこの身体のスペックだ。
見たら分かるけど、まず顔は凄く良い方だと思う。
実際物語の中から出てきたみたいな美幼女だもん。
身長は多分150センチ前半くらい。
多分だけど早乙女レイちゃんと同じくらいかな?
い、いや流石に小学生には勝ってる……その筈。
あ、体重は勿論秘密です。
そんで、意外と身体能力が高い。
試しに腕立て伏せとかしてもあんまり疲れなかったのだ。
お腹を触ってもふよふよしているだけなのに不思議だ。
まあデュエリストって生き物になったからにはそう言うもんだと受け入れるべきかもしれない。
デュエルモンスターズの精霊とかいる世界観だし。
そうそう、その精霊なんだけどさ……私見えたのよ。
遊城十代の隣にいるハネクリボーが。
私も精霊を視る力があるってことがほぼ確定した。
このデッキにも精霊が宿っているのだろうか?
前回のデュエルだと血頭巾の魔狩人がちょっと喋ってたような記憶があるが……
いや、思い返せば赤頭巾の少女も妙に表情が豊かだったような気がしないでもない。
この件に関してはまだ調査が必要かもね。
あとは……食欲が凄く旺盛だろうか。
食堂でお昼食べに行った時はおかわり3杯もしてしまった。
大盛りで。
おおう……ザ・健啖女子。
しかし栄養は胸には行ってない模様。
そしてこの低身長。
寧ろ何処に栄養が行ってるんだってツッコミは勘弁願う。
まあ、太らない分にはいいと思おう。
言うまでもないかもしれないけど、私は食事代も全てタダらしい。
ツケでどんな料理も食べ放題。
ほんと、私が憑依(?)する前の不二木アリスは何者だったんだか。
思えば、保護者について私はほぼ何も知らない。
流石にちょっと気になるから調べてはいるけども進捗は芳しくない。
多分だけど財閥を築いている家系だとは思うんだけど……
全然それらしい物は見つからない。
つまり、私の肉親について私は何も知らないままと言うことだ。
正直、今の状態でもかなり不安だけど……
今すぐに解決できる問題ではないだろうし、なるべく気楽に行こうとは思っている。
張り詰め過ぎても身体壊しちゃうだろうし。
このままで良い筈がないだろうと、調査は継続するが……
探し方を変えてみる必要があるのかもしれない。
だけどどうすれば良いのか分からんから一旦保留にしておく。
うーむ……しかし。
そうなってくると今度は暇になってしまう。
授業には乗り気にはなれないし、人と会う機会が少ない。
たまに明日香が来てくれるけど……それでも退屈な方だろうか。
私の部屋はオベリスクブルーの女子寮の隣に設立されている。
それで寝る前とかにお休みの挨拶とか雑談をしてくれる。
食堂でも会うけど。
雑談の内容はデュエルのことだから色気もへったくれもないけどね。
まあ、急に明日香が恋バナとかして来たら明日は槍が降って来そうだけど。
あの人原作でもデュエルが恋人とか言っていたような……
あれ、それどの回だっけ?
うーん……やはりアニメの記憶はかなり曖昧だ。
特に後半が全然思い出せない。
なんか世界の危機だったような気がするけど詳細が微塵も浮かんで来ない。
三幻魔に関しては辛うじてだけど覚えてはいるんだけどね。
因みにだが、今の私は明日香のあの巨乳とか体型にそんなに反応できない。
あーあ、好みまで女の子になってしまったか……
代わりにあの胸に嫉妬はしている気がする。
もうやだこの身体。
さり気無くお互いに呼び捨てで呼び合ってるし完全に女子の気分である。
ベッドの上でゴロゴロと寝転がりながらそんなことを考えていると。
コンコン……と、ドアのノックする音が聞こえて来た。
「はーい、今行きまーす」
噂をすれば、ってところだ。
今日は結構早いな……いつもはお風呂に入った後くらいに来るのに。
私はベッドから起きてドアに向かう。
前日はたしか友人のデッキについて話してたんだっけ……
「明日香、こんばんは。今日はどんな話を……うん?」
扉を開けるとそこに居たのは明日香……と、もう1人女子生徒がいた。
心なしか、明日香が珍しく少し疲れた顔をしている気がする。
で、女子生徒の方は……
ああ、昔アニメで見たような記憶がある気がする。
と言うか名前は昨日明日香から聞いた。
ええと、たしか……
「浜口ももえさん、ですか?」
「ち・が・い・ま・す! 私は枕田ジュンコよ!」
あ、間違えた……もう1人の方だった。
いけないいけない。
「し、失礼しました。えっと、どのようなご用件で?」
なんでいきなり来たんだろうこの人。
ちょっぴり気が立ってるように見えるけど……
「話は聞かせてもらいました。あなた、明日香さんに偶然勝ったからって調子に乗らないでよね!」
あー……うん。大体事情は察した。
でも、たしかこの人って明日香の取り巻きだったよね。
もう1人の浜口ももえさんと共に。
「……ところで浜口ももえさんは?」
「ももえは風邪をひいて休んでいるわ」
「ああ、そうですか」
……まあ2人共押し掛けて来てたらちょっと怖いしいいか。
「で……私とあなたがデュエルをして明日香とのデュエルがまぐれの勝利じゃなかったと証明すれば良いと?」
「さんを付けなさいこのデコ娘!」
「で、デコ娘!?」
何よその渾名は……おでこが出てるから?
酷いこと言うじゃん。
……前髪伸ばそうかな。
「こらジュンコ! 負けは負けよ。ごめんねアリス……」
「いや、構いません。私の立場からしてそのように思われるのは無理もありません。多分」
「多分って……」
仕方ないでしょ。
だって私は、まだ周囲の評価もまだ掴め切れてない。
気分は時期が遅めの転校生です。
クラスカーストが出来上がってる頃に来た来訪者なのです。
「……まあいいわ。とにかく、私とデュエルしなさい! 私が勝ったら明日香さんから離れなさい!」
「ちょっと、ジュンコ!」
「止めないでください! 何処の馬の骨かも知らない小娘に身の程を弁えさせてやるだけです! これも明日香さんの為なんです!」
「ジュンコ……あなたって人は……」
……明日香、この人を説得して疲れてるんだね。
かと言ってジュンコさんも決して悪気があるわけじゃないみたいだし。
変に注意するのも気が引けるなぁ。
ふむ。
「はいはい、デュエルをすれば良いんでしょう。それ以上の喧嘩はおやめなさいな」
「あ、あなたに言われるまでもないわ。とっとと行くわよ!」
未だにぷんすこしているらしいジュンコはとっととデュエルリングに早歩きで向かって行く。
この時間ならまだ使っても良かった筈だ。
おっとその前に……一言言っておこうかな。
◻️◻️◻️◻️
あの女……あたし達の女王様、天上院明日香さんに馴れ馴れしい!
あたしはももえとデュエルをしていたから明日香様の実技試験は見逃してしまったけれど、どうせあの女が勝ったなんて偶然でしょう。
きぃ! 許し難い!
それも、あの引き篭もりとして名高い噂をされていた生徒。
あんなちびのデコ娘にデカい顔はさせない!
だからあたしは直接件の生徒、不二木アリスことデコ娘にデュエルを申し込みました。
幸い快諾を貰えたので張り切ってボコボコにします。
さっさとデュエルリングに向かおうとした時。
「ああ、ちょっと1ついいですか?」
「何よ?」
変なこと言い出すつもりなら、引っ叩いてやる。
「……私としては、明日香の友達の方とは仲良くしたいです。友達の友達が赤の他人なんて、ちょっと寂しいから」
……そう言うデコ娘の眼は、同性のあたしからしても吸い込まれてしまいそうな抗い難い魅力を放っていた。
よく見るとまだ幼い見た目だけど仕草に子供らしさはないしどちらかと言うと大人っぽい。
あれ、あたし、なんだか、変な気分に——
「ハッ……ふ、ふん! そんな耳に優しい言葉で私を口説こうなんてそうは行かないんだから!」
あ、危なかった……あともうちょっとで何かを踏み外すところだったかも。
「いや、別に口説いてないですけど……まあいいや。早く行きましょう」
ほんと……変な子ね。
デュエルリングに着いたあたしはリングの上でデコ娘と対峙する。
当然、明日香さんも観戦してくれている。
負ける訳にはいかない!
「それじゃあ、行きますね」
「かかって来なさい!」
「「デュエル!!」」
枕田ジュンコ LP 4000
不二木アリス LP 4000
「先攻はあたしが貰うわ。あたしのターン、ドロー!」
……よし、この手札なら!
「あたしはハーピィ・クィーンを攻撃表示で召喚!」
「……そのモンスターを効果を使わずに召喚したと言うことは」
デコ娘がそんなことを呟いた。
ふーん……デュエルの知識はまあまああるみたいね。
「あたしはフィールド魔法、ハーピィの狩場を発動!」
よし、序盤からかなり好調だわ。
「あたしはカードを3枚伏せてターンエンドよ」
「……ふむ。私のターン、ドロー」
ふふっ、どんなカードが来ようが構わない。
この伏せカード……ゴッドバードアタックは鳥獣族を生け贄にしてフィールドのカードを2枚破壊する罠カード。
どんなモンスターを出してきてもこれで返り討ちにしてあげる!
しかしデコ娘の取った行動は、あたしの想定を超えたものでした。
「……よし、こうしよう。私は魔法カード、おとり人形を発動します」
「……へ?」
何そのカード、あたし知らない。
「このカードはセットされたカードを1枚選び、それをめくって確認し罠カードならその効果を強制させるカードです。発動条件を満たしていないならば効果を無効にして破壊します。魔法カードならめくったカードを元に戻すだけですが……さぁて、どちらにしようかな」
デコ娘は指を右へ左へと動かす。
不味い、ゴッドバードアタックを今発動したら……!
デコ娘は明らかにあたしの表情をニヤニヤ覗きながら、あたしが1番発動したくない伏せカード……ゴッドバードアタックを選んだ。
「よし、これで」
「このっ、あたしの反応を見て決めたのね卑怯者!」
「……私は今発動して欲しくないカードの名前を挙げたまでだよ。それじゃ、ゴッドバードアタックを使って貰うね」
「くっ……私はハーピィ・クィーンを生け贄に捧げて、おとり人形とハーピィの狩場を破壊する」
これはかなりの痛手だわ……
私のフィールドはこれで伏せカードが2枚のみ。
やってくれたわね、このデコ娘!
「上手いわ! このターン中になるべくダメージを……」
ちょ、明日香さん!?
私よりもデコ娘の応援をするんですか!?
「むぅ……!」
「……私は永続魔法、オリジンテイルズ-魔法の馬車を発動します。このカードの発動時の効果処理として、デッキからオリジンテイルズモンスター1体を手札に加えることができる。私はオリジンテイルズ-灰被りの
魔法の馬車……カボチャの馬車よね、どう見ても。
灰被りの少女ってもしかしてシンデレラのこと?
童謡の世界からから抜け出して来たみたい。
「魔法の馬車の効果発動。1ターンに1度、手札からオリジンテイルズモンスター1体を特殊召喚できる。私は手札からオリジンテイルズ-灰被りの少女を守備表示で特殊召喚! この効果で特殊召喚したモンスターは戦闘で破壊されない代わりに、次の相手ターンのエンドフェイズに手札に戻ってしまう」
オリジンテイルズ-灰被りの少女 DEF 800
カボチャの馬車から出てきたのは綺麗なお姫様みたいなドレスを纏った少女でした。
よく見ると、綺麗なガラスの靴を履いている。
そして、エンドフェイズに手札に戻ってしまうデメリット……
これはもう疑いようも無くシンデレラね。
と言うかその永続魔法強過ぎない?
「灰被りの少女の効果発動。このカードが特殊召喚に成功した場合、デッキからテイルズモンスター1体を手札に加える。私が手札に加えるのはオリジンテイルズ-白雪の
白雪の少女ってことは今度は白雪姫かしら?
ふん、デコ娘の癖に……いっちょまえにお姫様なんて生意気ね。
「私は魔法カード、オリジンテイルズ-王子の口付けを発動する」
王子の口付け! すなわちキッス!
物語には定番のやつね!
……って、いけないいけない。
デュエルに集中しないと明日香さんに呆れられてしまうわ。
「このカードはフィールド墓地または除外されているオリジンテイルズモンスターを1体対象にし、選んだモンスターが存在する場所によって適用される効果が変わるカード。私はフィールドの灰被りの少女を対象にしたので、灰被りの少女は効果では破壊されなくなる効果を適用する」
効果による破壊を防いで来た……
いや、今そんなことをしても何か意味があるの?
「モンスターをセットし、墓地の王子の口付けをゲームから除外して効果発動。フィールドの裏側表示モンスターを表側守備表示にする」
「墓地から魔法カードですって!?」
何よそのカード……反則じゃん!
「私はその効果で白雪の少女を表側表示に。そして白雪の少女の効果を発動。このカードがリバースした場合、デッキからテイルズ魔法カードを1枚手札に加えることができる。私が手札に加えるのはオリジンテイルズ-深紅の毒林檎」
オリジンテイルズ-白雪の少女 DEF 1000
なるほど、本命はそっちの効果だったってワケね……
王子の口付けて表側表示になった白雪の少女の効果発動を狙ってたようね。
深紅の毒林檎……ああ、白雪姫の。
美しき女王が老婆に化けて送ったと言うアレね。
「私はカードを1枚伏せてターンエンド」
「え、攻撃しないの?」
あたしも明日香さんと同じことを考えていた。
私のフィールドはセットカードが1枚だけでモンスターもいないのに一切攻撃を仕掛けないなんて……
もしかしてあたしを舐めているのかしら!?
「ちょっと手札が悪くてね……まあ、次のターンには決めるから」
挑発的な笑みを浮かべるデコ娘。
これはもう疑いようもなくあたしを舐め腐ってる!
フィールドには貧弱なステータスの少女が2人。
うち1人は次のデコ娘のターンが来る前に手札に戻る。
「その驕り……後悔させて上げる! あたしのターン!」
良し、これなら……!
「魔法カード強欲な壺! デッキからカードを2枚ドロー!」
……来たッ!
「あたしは魔法カード手札抹殺を発動! お互いは手札を全て捨て捨てた分だけドローする!」
「あなたは2枚捨てて2枚ドロー、私は3枚捨てて3枚ドローっと」
引いたカードは……はっきり言えば何でも構わない。
これで私の墓地にモンスターが揃った!
「リバースカードオープン、ヒステリック・パーティ!」
「そのカードは……」
そう、このカードがあたしの切り札!
「手札を1枚捨て、墓地から可能な限り「ハーピィ・レディ」を特殊召喚する! さぁおいで、あたしのモンスター達!」
ハーピィ・クィーン ATK 1900
ハーピィ・レディ1 ATK 1300
ハーピィ・レディ2 ATK 1300
ハーピィ・レディ3 ATK 1300
「……手札抹殺とそのカード自身のコストで墓地に送っていたようね。ハーピィ・レディ1・2・3はルール上ハーピィ・レディ扱いで、ハーピィ・クィーンはフィールドと墓地ではハーピィ・レディとして扱う」
「流石明日香さん。更にハーピィ・レディ1の効果! フィールドの風属性モンスターの攻撃力を300アップさせる!」
ハーピィ・クィーン ATK 1900 → 2200
ハーピィ・レディ1 ATK 1300 → 1600
ハーピィ・レディ2 ATK 1300 → 1600
ハーピィ・レディ3 ATK 1300 → 1600
「更にあたしはバード・フェイスを召喚! この子も風属性だから攻撃力が300アップ!」
バード・フェイス ATK 1600 → 1900
「……だが、灰被りの少女は魔法の馬車の効果により戦闘では破壊されない!」
「なら、白雪の少女を狙うまでよ!」
戦闘で破壊できなくても、あたしに秘策がある。
「……白雪の少女は小ぶりの宝石に覆われた、ダイヤモンド。その身に攻撃をするならば、他のモンスターが彼女を守る。このカードは、自分フィールドに他のモンスターが存在するならば、攻撃対象にできない」
「むぅ……いや、それでも構わないわ」
あたしのもう1枚の伏せカードは、これなんだから。
「行くわよ! あたしはメテオ・レインを発動! このターン、あたしのモンスター達は貫通効果を得る!」
「これじゃ、灰被りの少女が戦闘で破壊されないとしてもアリスのライフが……!
明日香さんの言う通り。
これで決める!
「……リバースカードオープン。速攻魔法、オリジンテイルズ-深紅の毒林檎を発動。このカード自分フィールドにオリジンテイルズモンスターが存在する場合に発動可能。フィールドの表側表示モンスター1体を対象にして、そのモンスターを裏側守備表示にする。私はハーピィ・レディ1を選択する」
「なんですって!?」
あのカードはさっき手札に加えたカード。
くっ、あのカードのことを忘れていた。
ハーピィ・レディ1を裏側表示にされたら、あたしのモンスター達の攻撃力が……
ハーピィ・クィーン ATK 2200 → 1900
ハーピィ・レディ2 ATK 1600 → 1300
ハーピィ・レディ3 ATK 1600 → 1300
バード・フェイス ATK 1900 → 1600
くっ……あいつのライフを削り切るには攻撃力が足りなくなったわ。
でも、ここで削れるだけ削ってやる!
「バトル! 灰被りの少女に一斉攻撃!」
「っ!」
不二木アリス LP 4000 → 2900 → 2400 → 1900 → 1100
よし、後はダメ押しに……
「あたしはカードを1枚伏せてターンエンドよ」
「……この瞬間、魔法の馬車の効果により灰被りの少女は手札に戻る。手札に戻ったことにより、灰被りの少女の効果発動。自分フィールドにガラスの靴トークンを守備表示で特殊召喚する。このトークンは攻撃宣言ができない」
灰被りの少女はドレスが見窄らしい服になった後、手札に戻って行った。
魔法が解けたってことなのね、きっと。
ガラスの靴トークン DEF 0
ガラスの靴を忘れて帰ってしまう……
何処までもシンデレラのお話だわ。
この後ハッピーエンドになって欲しいとは思うけれど。
「あたしだってこの勝負負けられないんだから!」
「……私だって。あなたとも仲良くしたいよ」
そう言いつつデコ娘は悲しそうな顔をあたしに向ける。
うぐっ……なんでそんな顔するのよ。
「え、ええい! そんな風にあたしまでたぶらかそうったって、そうはいかないんだから! はっ、まさかあんたその方法で明日香さんも……」
「ちょっ、いやいやいやそんな意図ないから!」
「そうよジュンコ。人聞きの悪いこと言わないで」
うっ、明日香さん……酷いです。
でも、この勝負に勝てばきっと明日香さんの目も覚めるはず!
その為にも!
「あたしは罠カードゴッドバードアタックを発動!」
「っ、2枚目!」
「そうよ。あたしはハーピィ・レディ2をリリースして、白雪の少女と魔法の馬車を破壊!」
ハーピィ・レディ2の特攻により、場のカードを2枚も破壊できた。
「……オリジンテイルズ-魔法の馬車がフィールドから離れた場合、強制的に効果発動。自分のフィールドのモンスターを全て破壊し、破壊した数×500のダメージを受ける……っ」
不二木アリス LP 1100 → 600
あら、そんな効果もあったのね。
あーあ、ガラスの靴も壊れちゃった。
「……ガラスの靴トークンがフィールドを離れた場合、相手に500ダメージを与える!」
割れたガラス片があたしに向かって飛び散った。
地味に痛かった。
「きゃっ……ふん、その程度なの?」
枕田ジュンコ LP 4000 → 3500
だけど、あたしのライフはまだ3500も残ってる。
そう簡単にあたしのハーピィ軍団は突破できないでしょう。
「……私は手札の天使族・地属性モンスター、灰被りの少女をゲームから除外して、手札のこのモンスターの効果を発動する」
「手札のモンスターをゲームから除外……?」
なんだかよく分からないけど、何かをしようとしているのは分かる。
一体何をしようってのよ……?
「その効果により、手札の自分自身を特殊召喚する! このカードは、灰被りの少女の未来のねじれた姿……」
特殊召喚条件のあるモンスター……
何だろう、物凄い嫌な予感がする!
「灰に沈み行く無念よ、今こそ現世にその呪怨を解き放て! 現れよ、ツイストテイルズ-灰塗れの
ツイストテイルズ-灰塗れの魔人形 ATK 1000
現れたモンスターは辛うじて灰被りの少女の面影を残してはいるものの、完全に化け物の様相と化していた。
下半身……おおよそ腰の辺りまでしか身体は保っていない。
全身を灰で覆っているのか酷く輪郭が不安定である。
長い髪は灰塗れでパサパサになっている。
顔と思われる箇所には眼と口らしき穴が3つ。
頭の上では先程一瞬見た灰被りの少女の普段の姿が被っていた三角巾が旗のようにして残っていた。
そいつは灰で塗りたくられて真っ白な腕で地面を掻きむしる。
まるで、何かを恨む心が抑えられないかのように。
彼女の周りには瘴気のように大量の灰が舞い立っていた。
「な、何これ……」
総じて不気味なんですけど……何よこのモンスター!?
あの見窄らしい格好だけど可愛らしかった女の子が何故こんなことになったのよ!?
誰よこんなバッドエンド考えたのは……
「……おほん。続けていいかな?」
「えっ……あ、はい」
お、おお、落ち着きなさいあたし。
よく見なさいよ、あのモンスターの攻撃力はたった1000。
あたしのモンスター1体にすら敵わない程度じゃない。
「私は魔法カード太陽の書を発動する。このカードはフィールドの裏側表示のモンスター1体を表側攻撃表示にする。私はそのハーピィ・レディ1を表側攻撃表示にする」
「な、何を……?」
そんな行動に何の意味が……?
ハーピィ・レディ1の効果であたしのモンスターの攻撃力がアップするのにどうしてわざわざ……
ハーピィ・クィーン ATK 1900 → 2200
ハーピィ・レディ1 ATK 1300 → 1600
ハーピィ・レディ3 ATK 1300 → 1600
バード・フェイス ATK 1600 → 1900
「私は墓地の深紅の毒林檎をゲームから除外して効果発動! フィールドのモンスター1体を対象とし、そのカードの攻撃力を700ダウンさせる」
「……ふん、たった700下げただけであたしのモンスターに攻撃してもかすり傷しか与えられないわ」
「勘違いしないで。私が攻撃力を下げるのは、灰塗れの魔人形!」
「なんですって!?」
ツイストテイルズ-灰塗れの魔人形 ATK 1000 → 300
「本当に、さっきから何がしたいのか意味がわからないわね。もしかしてとち狂ったのかしら?」
「……あなたには見えませんか、この哀しき灰に塗れたお人形が」
……デコ娘の言葉に視線をモンスターに向ける。
灰塗れの魔人形が、ワナワナと震えていた。
「……灰塗れの魔人形の効果発動。このカードが効果の対象になった場合、フィールドの全てのモンスターの効果を無効にする」
効果を……無効に?
い、いや。効果が無効になったくらいならまだ大丈夫よ。
ハーピィ・レディ1の効果がなくなったから攻撃力上昇はなくなるけど……
ハーピィ・クィーン ATK 2200 → 1900
ハーピィ・レディ1 ATK 1600 → 1300
ハーピィ・レディ3 ATK 1600 → 1300
バード・フェイス ATK 1900 → 1600
ふと、フィールドを見渡すと辺りに灰が充満していた。
あたしのハーピィ達も翼に灰が纏わりついて非常に不快そうだわ。
あまりの灰の量だったから、ソリッドヴィジョンの筈なのに思わずあたしは咳き込んでしまった。
「けほっけほ……」
「更に、灰塗れの魔人形の効果! 1ターンに1度、このカード以外の効果モンスター以外のモンスターまたは効果が無効になっているモンスターの数だけフィールドの表側表示のモンスターを手札に戻す!」
「けほっけほっ!?」
ちょ、それじゃああたしのハーピィ達が……!
「目に付くモノを全て灰で埋め尽くせ! フィル・ウィズ・アッシュ!」
魔人形が声を上げた。
地響きのように低く、何処か泣いているようにも聞こえる声だった。
あたしのモンスターはたちまち灰の山に埋まってしまった。
風が吹き、灰の山が崩れると……そこには灰しか残っていなかった。
「これで、あなたのフィールドはガラ空きです」
「くっ……でも、そのモンスターの攻撃力はレベル7の上級モンスターなのにたった300しかないわ! あんたはまだ通常召喚を行なっていないけど、だからってこのターン中にあたしを倒すのは無理じゃないかしら?」
あたしのライフはまだ3500も残ってるもの。
これから何をしたってそう簡単に減らせる数字じゃ……
「それはどうかな?」
「っ……生意気ね!」
デコ娘はまるで諦めてないどころが余裕すら感じる顔をしていた。
ええい、きっとハッタリよ!
「私は魔法カード……右手に盾を左手に剣を、発動! 効果はまあ……分かるかな?」
「そ、そのカードは……フィールドのモンスターの攻撃力と守備力を入れ替える……」
しまった、そんなカードをデッキに入れてたなんて!
ツイストテイルズ-灰塗れの魔人形 ATK 300 → 2600
「更に私はオリジンテイルズ-赤頭巾の
オリジンテイルズ-赤頭巾の少女 ATK 1200
「赤頭巾の少女と灰塗れの魔人形でダイレクトアタック!」
「こ、こんな筈ではーっ!?」
枕田ジュンコ LP 3500 → 2300 → 0
うう……負けました。
「……対戦有難うございました」
「くっ……いいでしょう。あなたのこと、認めてあげるわ」
悔しいけど、この子の実力は本物だったらしい。
実際にデュエルしたから分かった。
「そうですか、ありがとうございます」
「……」
でも、この澄ました顔はなんだかムカつくわ。
……いつか、ギャフンと言わせてやるわ。
今は精々この勝利に喜んでおきなさい、不二木アリス!
原作アニメだと使用カードがマーメイル・ナイトとレスキュー・キャットだけとか言う状態だったのでタッグフォースのデッキを採用
【ハーピィ】と【ロックバーン】の方です。spの【炎王】と【水精鱗】は強過ぎたので却下
【ハーピィ】は絶対に明日香のデッキよりも強いよ主にゴドバが
今回のデュエルだってエクシーズ有りなら勝敗は変わってたかもしれない
なおロックバーンは見せ場を作るのが難しそうなのでキンクリます
ももえファンの方には申し訳ないです
あと、タッグフォースだとジュンコの一人称は「アタシ」ですが書き直すのが面倒だから「あたし」のままで行きます。
ユルシテ……ユルシテ……
自作オリカ紹介
《オリジンテイルズ-灰被りの
効果モンスター
レベル3/地属性/天使族/攻400/守800
「オリジンテイルズ-灰被りの少女」は1ターンに1度しか特殊召喚できない。
①:このカードが特殊召喚した場合に発動できる。デッキから「テイルズ」モンスター1体を手札に加える。その後、自分フィールドにトークンが存在する場合、相手フィールドのカードを1枚選んで破壊できる。
②:このカードが手札に戻った場合に発動する。相手フィールドにガラスの靴トークン(天使族・地・星1・攻/守0)を守備表示で特殊召喚する。このトークンは攻撃宣言できない。また、このトークンがフィールドから離れた場合、相手に500ダメージを与える。
③:このカードがカードの効果の対象になった場合に発動できる。相手フィールドに存在するモンスター1体を選び、そのコントロールを得る。この効果でコントロールを得たモンスターの効果は無効化される。
《妖精伝姫-シンデレラ》《結晶の大賢者サンドリヨン》《結晶の魔女サンドリヨン》と元ネタが完全に被ったカード。
それどころかそのものズバリ《シンデレラ》《ガラスの方》《カボチャの馬車》と言うカードも存在するけど。
何故かガラスの靴トークンがフィールドから離れるとダメージを与えるとか言う地味なバーン効果になった。
まあガラス片とか踏むと痛いもんね。
特殊召喚成功時にトークンが存在すると相手のカードを破壊する効果はガラスの靴が嵌って悔しがるいじわる姉妹が泣いて悔しがるシーンから連想した。
それと効果の対象になるとコントローラ奪取できる効果は王子が求婚したのがモチーフ。
効果が無効になるのは恋は盲目と言うことだろうか?決して大捕物に合わせた訳じゃない。
装備魔法がどうこうはもうされてるのでいいかなって敢えてこんな効果に。
一応このテイルズ装備魔法は1枚考えていますけど、靴は靴でも……
《オリジンテイルズ-白雪の
効果モンスター
レベル3/光属性/天使族/リバース/攻200/守1000
「オリジンテイルズ-白雪の少女」は1ターンに1度しか特殊召喚できない。
①:このカードがリバースした場合に発動できる。デッキから「テイルズ」魔法カード1枚を手札に加える。その後、フィールドにこのカード以外のモンスターが7体存在する場合、デッキからカードを2枚ドローできる。
②:自分フィールドにこのカード以外のモンスターが存在する場合、相手はこのカードを攻撃対象にできない。
③:このカードが効果によって破壊され墓地に送られた場合に発動できる。墓地からこのカードを裏側守備表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したこのカードはカードの効果以外では表示形式を変更できない。
モチーフは当然白雪姫。効果で破壊されても王子様のキッスで完全復活できる。
が、本編では蛇足だったので省かれた。許してクレボンス……
後は小人意識の7体とか小ネタが挟まれている。
が、その効果が作中発揮されるかどうかは……んにゃぴ。
……え、毒林檎そのものがモンスターにならないのかって?
ソンナコトアルワケナイジャナイデスカーヤダー。
《オリジンテイルズ-魔法の馬車》
永続魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:このカードの発動時の効果処理として、デッキから「オリジンテイルズ」モンスター1体を手札に加える事ができる。
②:1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。手札から「オリジンテイルズ」モンスター1体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターは戦闘では破壊されず、次のエンドフェイズに手札に戻る。
③:このカードがフィールドから離れた場合に発動する。自分のフィールドに存在するモンスターを全て破壊し、自分は破壊した数×500ダメージを受ける。
破壊された場合のデメリットこそあるもののサーチと手札から特殊召喚する効果を持つ優秀な永続魔法。
現実なら3積み必須級だろうけど、残念ながらアリスちゃんのデッキには1枚しかない。
見た目はカボチャの馬車で、内部から特殊召喚された少女がドレスアップ姿で登場すると言う演出がされる。
他のオリジンテイルズもドレスアップされるので、赤頭巾ちゃんのドレス姿も見れる。
誰か描いて(乞食)
《オリジンテイルズ-王子の口づけ》
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:自分のフィールド・墓地または除外されている「オリジンテイルズ」モンスター1体を対象として発動する。対象としたモンスターが存在する場所によって以下の効果を適用する。
フィールド●そのモンスターはカードの効果で破壊されない。
墓地●そのモンスターを特殊召喚する。
除外●そのモンスターを手札に加え、自分フィールドの全てのトークンを破壊する。
②:墓地のこのカードを除外し、自分フィールドに存在する裏側守備表示モンスター1体を対象として発動できる。そのカードを表側守備表示にする。対象にしたモンスターが「オリジンテイルズ」モンスター以外の場合、このターンの間そのモンスターの効果は発動できない。
対象としたカードの場所によって効果が変わる珍しいカード。
このOCGでも中々類を見ない効果はモチーフにした物語に出てくる王子が多いのが原因。
色々考えた結果、こんな感じに纏まった。
イラストに写る王子の顔は、残念ながらよく窺えない。
きっとAPP18のイケメンなのだろう。
《オリジンテイルズ-深紅の毒林檎》
速攻魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:自分フィールドに「オリジンテイルズ」モンスターが存在する場合、フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを裏側守備表示にする。
②:墓地のこのカードを除外し、フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの攻撃力は700ダウンする。この効果はこのカードが墓地に送られたターンには発動できない。
瑞々しい赤色をした毒林檎。
毒なのに月の書とほぼ同じ効果である。
白雪の少女をリバース効果モンスターにした結果生まれた効果である。
第二の効果は守備力を下げる地味〜な効果。
マッチポンプ専用とか言ってはいけない。イイネ?
林檎を持っている皺々の手はどっかの女王だろうけど、モンスターとして登場はしない予定。
《ツイストテイルズ-灰塗れの
効果モンスター
レベル7/地属性/岩石族/特殊召喚/攻1000/守2600
このカードは通常召喚できず、このカードの効果でのみ特殊召喚できる。
「ツイストテイルズ-灰塗れの魔人」は1ターンに1度しか特殊召喚できない。
①:「ツイストテイルズ」モンスターはフィールドに1体しか表側表示で存在できない。
②:手札の天使族・地属性モンスター1体をゲームから除外して発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。この効果の発動後、次のターン終了時までお互いにトークンを特殊召喚できない。
③:1ターンに1度、効果モンスター以外のモンスターまたは効果が無効化されたモンスターの数だけこのカード以外のフィールドの表側表示のモンスターを対象として発動できる。そのカードを持ち主の手札に戻す。
④:このカードが効果の対象になった場合に発動できる。このカード以外の全ての表側表示のモンスターの効果を無効にする。
シンデレラが王子様に見初められずに虐め続けられて死んでしまった後、その心に残る呪怨で遺骸に残った魂を核にして動く。
灰を操る能力を得たことで身体中に灰を敷き詰めて腐敗を防いでいる。効果あるかそれ……?
うん、どうしてこうなった。
周囲のものを県境なく灰にしたいと言う渇望だけが彼女の亡骸を動かす原動力である。
攻撃力こそ低いが対象に取るだけでフィールドの全てのモンスターの効果を無効にできる。
さらにはバウンスもできるので除去能力としてはかなり強い方である。
味方巻き込みかねないけど。
演出の都合上先に深紅の毒林檎の効果で攻撃力を下げましたが、本来は先に魔人形の効果が適用されます。
「実はあの時〜」みたいな感じな演出的なアレってことで見てくれると助かります。
5/25 効果がおかしかったところを諸々修正