TS金髪ロリになる、デュエルアカデミアに入学している   作:紙吹雪

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ねこですよろしくおねがいしません
ねこはあついです
とけそうです
それでもとうこうするねこをほめてくださいよろしくおねがいします



はじめての闇のデュエル 前編

 

 課外授業の当日。

 私は明日香が来る前に諸々の準備を済ませておいた。

 準備と言っても大した物はない。

 お弁当は購買で適当に買った物だしね。

 後、勿論デッキも持って行く。

 

『ピクニック、楽しみですね』

 

「え、ついてくるの?』

 

『え?』

 

「え?」

 

 ……まあ、別にいいけど。

 でも、わざわざ実体化はしなくて良いと思う。

 そう言えば、明日香以外にも誰か一緒に行くのかな。

 聞いてなかったけど、何となくメンツは想像できなくもない気がする。

 

 

 そして、私はやって来た明日香に連れられて引率の先生と合流した。

 

 そこにいたのは十代とカイザーの弟とコアラの人と糸目の先生。

 うん、大体は予想通り。

 

「え、アリスさんも一緒に行くんスか!?」

 

「へー、お前も来るのか。よろしくな!」

 

 カイザーの弟こと翔君は分かりやすくデレデレしている。

 少しは兄を見習ってクールになりなさいよ。

 しかし、この先生誰だろう……

 

「今日はみんな集まってくれて嬉しいのにゃ〜!」

 

 にゃーって、ねこ?

 変な語尾ナノーネ……

 

 まあ、そんな訳でこのメンツで古代遺跡に向かうと。

 天気もいいし、絶好のピクニック日和ではある。

 あるんだけど……この世界が遊戯王である事に一抹の不安が過る。

 

 デュエル中にダイナマイトで相手を殺害しようとしてくる奴だっているんだ。

 警戒しておくに越した事はないだろう。

 古代遺跡の中にゴエモンロボ的なのが封印されているかもしれない。

 

「俺達はオシリスレッドの義理があるけど……」

 

 十代は意外そうな表情で私達を見る。

 わざわざ課外授業に出る理由が気になるのだろう。

 

「あの遺跡は曰く付きなの。闇のデュエルにも関係あるって言われてる」

 

 ごめん待って、それ初耳なんだけど。

 マジで?

 

「兄さんの失踪にも関係あるのか?」

 

「それはまだ、分からないけど……」

 

 あ、そうか。

 明日香が参加した目的はそれか。

 

「闇のデュエル……」

 

「あっ……そう言えばアリスには話してなかったわね。本当にごめんなさい……」

 

「いやまあ、別にいいけど。闇のデュエルなんてそうそう起こる訳ないし」

 

 と、軽くフラグを建てておく。

 

 しかし……闇のデュエルにも関係があると言われると途端に行きたくなくなるね。

 と言うかなんでそんな物がある島にデュエルアカデミア建てたんだよアホなのか理事長は?

 くそっ、怪し味カウンターが積み重ねられていく。

 

 大徳寺先生(糸目眼鏡の人)曰く、そこは古代人のお墓なんだそうだ。

 それを聞いた翔君は何やら驚いたような表情になる。

 

 ……怖いの苦手なのかな?

 

 

 

 出発してから結構時間が経った。

 

 ようやく大徳寺先生の足が止まった。

 何やら遺跡っぽいアーチっぽいそれっぽそうな物がある。

 どうやらやっと到着したようだ。

 

 道中は結構険しい道のりだったから疲れてしまった。

 何故か大徳寺先生は平気そうだけど。

 私は身体が若いからか、まだまだ余裕はあるけどね。

 

 その後、十代の提案で昼食を取る事になった。

 言われてみればたしかに私もお腹が空いていた。 

 

 大徳寺先生もカバンからお弁当を取り出そうとする。

 

「先生は購買部のトメさんに作ってもらった特製弁当があるのにゃ!」

 

 とか、

 

「皆に分ける分はないのにゃ!」

 

 とか、言っていたけど……

 

「にゃ!? ファラオ!?」

 

 なんか、太ってる猫が先生のカバンから出て来た。

 口に食べカスが付いてると言う事は、そう言う事なんだろう。

 

「先生に弁当分けてほしいのにゃ……」

 

 がっくりとした先生は、私達にそう懇願して来た。

 なんだこの面白い先生は……

 

「先生、落ち着いてくださいよ」

 

「ど、どう言う事だにゃ?」

 

「そこにまだ"お弁当"が残ってるじゃないですか」

 

 私はねっとりとした笑みを浮かべてファラオと呼ばれた猫を生暖かい目で見つめてやる。

 

「にゃあぁぁ……」

 

 すると、ファラオは身の危険を感じたのか私達から離れて行く。

 ちっ、勘の良い猫だ。

 

「さ、流石にそれは酷いのにゃ!?」

 

「ちょっと、アリス。冗談にしては笑えないわ」

 

「冗談じゃないからね」

 

「え?」

 

 さて、私も持って来たフルーツの缶詰でも食べようか……

 と思ったその時。

 

 突如として謎の光が湧き出た。

 

「え、ちょ、何コレ!?」

 

 上を見上げてみれば、信じられない事に太陽が三つになっていた。

 太陽が三つ……

 

「来るぞ、十代!」

 

「来るって、何がだよ!?」

 

「知らん!」

 

「分からないのかよ!」

 

 いやいや待って待って。

 アリストラルになってる暇はないのだ。

 

『ご主人様、なんか危険な気がします!」

 

 つい先程まで引っ込んでいたベティも警告して来た。

 んな事は分かってるんだよこん畜生!

 

「お前は……」

 

 後ろで十代が何か言ってるけど……そう言えば十代も精霊が見えるんだったか。

 あれ、あの人も……?

 いや、今は早く何処かに避難しないと!

 何処か……危険な気はするけど、あそこしか無いか!

 

「皆! 遺跡の中に隠れるのよ!」

 

 皆は私がそこまで言うまでもなく遺跡へと全力で走って行く。

 待てよ……この発言はフラグだったかもしれないような?

 ええい、女は度胸!

 何でも試してみるもんさってね!

 

 私が遺跡に入った後、十代は何故か来なかった。

 いや、来いよ!?

 主人公補正あっても多分危ないって!

 

 私が仕方無く追いかけようとした瞬間。

 

「アリスまでっ!」

 

 明日香の叫びと同時に、眩い光が私の視界を包み込んだ。

 

 

 

⬛︎ ⬛︎ ⬛︎ ⬛︎

 

 

 

「ご主人様、大丈夫ですか!?」

 

「ん……ああ」

 

 気が付けば、大きなピラミッドの側に私は立っていた。

 私はさっきまで古代遺跡の近くにいた筈なのに、これは一体……

 

「ベティ、状況は分かるか?」

 

「いえ、私にもよく分かりません……あ、ご主人様の服に埃が」

 

 ベティは私のスカートを手で払ってくれた。

 ……あ、あれ?

 何でベティが私に触れるの!?

 

「はい。取れましたよ、ご主人様……ほにゃ!? にゃ、にゃにしゅるんれしゅか!?」

 

「むむむ」

 

 試しにベティの頬をぐにーんと引っ張ってみる。

 面白い程伸びる……そして、私もベティに触る事が出来た。

 

「ぷはっ。急に何するんですか!?」

 

「何で精霊のベティに触れるんだ……?」

 

「……はっ!?」

 

 気付くの遅いよベティ……前から思ってたけど、ちょっと抜けているよねこの子。

 まあ、私が言えたモノじゃないか。

 

 …………………

 

「ん?」

 

「どうかしましたか、ご主人様?」

 

「私がベティと初めて会った時、私は普通にベティに触れてたよね?」

 

「…………あ、あれ?」

 

 ……謎が増えてしまった。

 正直、今はそれどころじゃないけど。

 

「おほん! とにかく、精霊の私が完全に実体化出来ていると言う事は……ここは、きっと精霊界ですね」

 

「精霊界って?」

 

「ああ!」

 

 それ流行ってるの?

 

「つまり、精霊達が住む世界と言う事です。私達の場合はちょっと特殊なんですけどね」

 

「特殊って、どう言う事?」

 

「私達は人間のイメージから生まれた精霊なので、生まれた場所が人間界なんですよ」

 

 なるほど……

 達って事は、きっとエラもそうなのだろう。

 だからと言って、この状況でどう動くかを決められる指針は全く立てられないけど。

 

「……とにかく、まずは皆と合流しないと」

 

「そうですね。あっ、あそこに十代さんが!」

 

 ベティの指を差した方を向くと、たしかに十代が立っていた。

 おまけにハネクリボーまでいる。

 なるほど、あの子も精霊だから……

 

 声をかけようとしたけれど、その前に民族衣装っぽい服装の女性が、十代と共に物陰へと隠れた。

 何故そんな事を……と、考えていたら足音が聞こえて来た。

 察するに、結構な人数の物だ。

 ……それも、あまり穏やかじゃなさそうな感じがする。

 

「ベティ、引っ込むか隠れていて」

 

「は、はい」

 

 私とベティも十代と謎の女性を見習って物陰に隠れる。

 すると、謎の集団が歩いて来た。

 全員が長槍などの武器を所持している。

 

「あれは……墓守の長槍兵?」

 

 ベティの呟きで、私は理解した。

 これ、墓守の世界か!

 ネクロバレーがデッキによっては死ぬ程厄介なあの。

 

「よし……通り過ぎたな。十代と合流するよ」

 

「は、はい!」

 

 私は十代の元へとなるべく音を立てないよう素早く向かう。

 

「皆を助けなきゃ!」

 

 十代は何やら女性と話している様子。

 この女性も精霊なのかな……?

 

「アリス、お前は無事だったのか! って、横のそいつは誰だ?」

 

「それは後で。それよりも、他の皆は知らない?」

 

「後かよ!? ……俺は知らない。だから、今探しに行こうとしてたんだ」

 

「それはなりません。見つかれば、墓荒らしとして処刑されます」

 

 中世の倫理観!

 ちなみにこの処刑、具体的には生きたまま埋葬されるそうだ。

 焚書坑儒かよ……

 

「見つかりにくい場所に案内するので、そこで貴方達はお待ちください。その間に、私が仲間を探しましょう」

 

「あ、ああ……」

 

 女性の提案に十代はやや不満そうだけど納得したようだ。

 まあ、ここで疑ってても仕方ないもんね。

 何故ここまでしてくれるのか、その理由は気になるけど……

 

 結局、私達は空いている部屋っぽい場所に置いていかれた。

 早く見つかると良いんだけど……

 

「……で、アリス。横のそいつは?」

 

 おっと、忘れるとこだった。

 

「この子は精霊の赤頭巾ちゃん。私はベティって呼んでるよ」

 

「精霊!? じゃあ、お前もハネクリボーが見えてたのか?」

 

「うん」

 

「こうして話すのは初めてですね、十代さん。私はベティです!」

 

 赤ずきんの女の子、ベティちゃん。

 改めて考えると、古代エジプト風な場所にファンシーな格好で浮いているように感じるなぁ。

 

「へぇ……って、今はそんな長々と話してる場合でもないか」

 

 十代は何故かそわそわし始めた。

 ……ふむ、分かったぞ。

 

「お手洗い?」

 

「ちげーよ! 皆が心配と言うかやっぱり俺、待ってるだけなんて……」

 

 その時、何処からか聞き覚えのある声の悲鳴が聞こえた。

 この情けない感じの声は……大徳寺先生!?

 

「今のは!」

 

 そう言って、十代はやや高い位置にある窓から外を見ようとする。

 ……それと同時に、なんか足音も聞こえるなぁ。

 しかも、廊下の両サイドから来ているから逃げられない気がするなぁ?

 

「……いた、皆!」

 

「十代、それどころじゃ……ああ」

 

 入り口から墓守の人達が入ってくる。

 逃げ道は……ない。

 これ、もしかして詰んだ?

 

「うわぁ!? お、降りるから突かないでくれ!」

 

 長槍で尻を突かれる十代を尻目に私はそっとベティの背後に隠れた。

 

「ご主人様、私を盾にしないでください!」

 

「私は石だ。誰が何と言おうと、私は石なんだ」

 

「石なら踏んだり蹴ってもいいですよね?」

 

 最近、ベティが明日香の強引さを見倣いつつある気がする。

 

 そして、墓守の人達は敵意満々で私達に武器を向けている。

 

「墓荒らしは生きたまま埋葬し、石棺の中に葬り去る。それが掟」

 

 墓守の長らしき人はそう語り、十代や私の弁解を全く聞いてくれなかった。

 しかし……この処刑を逃れた者が一人いるのだそうだ。

 

「それにはわしと試練の儀式を行い、勝たねばならない」

 

 試練の儀式……はっ、まさか!?

 私の予想通り、墓守の長が懐から出したのはデッキだった。

 

 oh、これが本場のデュエル脳か……

 生か死かさえもデュエルで決まる世界。

 

 いいじゃんか。

 嫌いじゃない。

 

「よし、受けるぜ!」

 

「十代、頼んだよ!」

 

 これなら、私は見守るだけで何とかなるだろう。

 頑張れ十代、皆の命は貴方に預けられた。

 

「いや、試練を受けるのはお前の方だ」

 

 墓守の長は、そんな私の内心も知らずにそんな事を宣った。

 

「え、私ぃ!?」

 

「お前の方が弱そうだからな。その者は精霊だろう?」

 

「え、あ、はい」

 

 ま、マジですか……?

 

「デュエルなら俺が受けるぜ……うっ!」

 

 十代はそう言うが、残念な事に長槍持ちが沢山いるので逆らえない。

 下手な事したら針串刺しの刑にされる。

 仕方ない……私が戦うしかないか。

 

「いいよ、十代。私がやる」

 

「お前の実力は俺も分かってる。だけどよ……」

 

 十代は心配そうに私を見つめてくる。

 まあ、私は一見はなよっちい見た目だからね。

 でもね。

 

「案ずる事はないよ、十代。任せて、勝ってくる」

 

「……おう。ここはお前を信じるぜ!」

 

「ああ。どんと任せて欲しい」

 

 相手の使用するデッキもほぼ割れている。

 どうせ墓守だろう……殆ど効果覚えてないけど。

 普通のデュエルなら、負ける理由がない。

 

 ……そう思っていたのは、デュエルを始める前までだった。

 

 

 

⬛︎ ⬛︎ ⬛︎ ⬛︎

 

 

 

 デュエルの場は頂上で行うらしい。

 下を見ると、棺桶に入っている明日香達が見えた。

 ……なんか棺桶浮いてない?

 いや、そこは気にしない方がいいのだろう、きっと。

 

「デュエル!」

 

「試練、開始!」

 

 デュエルディスクは十代が貸してくれた。

 正確にはあのコアラの人の持ち物らしい。

 

「先攻はわしだ。カードドロー!」

 

 ……やはり、先攻ドローには慣れないな。

 

「裏守備表示で召喚。ターンエンドだ!」

 

 ふむ、シンプルなターンだ。

 裏守備……面倒な予感がする。

 ここは慎重に行こう。

 

「私のターン、ドロー。私はオリジンテイルズ-赤頭巾の少女(プリンセス)を召喚。お願い、ベティ!」

 

「任せて!」

 

 

 赤頭巾の少女 ATK 1200

 

 

 ベティは戦闘ダメージを防ぐ効果がある。

 壁としては割とありがたい存在だ。

 丁度胸も壁みたいだし。

 

「む、今なんか変な事考えた?」

 

「まさか」

 

「随分と愉快な精霊のようだな」

 

 たしかにベティは愉快だ。

 

「私はベティのモンスター効果発動。デッキから、テイルズと名のつく罠カードを手札に加える。私はツイストテイルズ-失恋の惨劇を手札に加える。私はカードを1枚伏せてターンエンド」

 

「……ふっ、分かり易いプレイをするな」

 

 まあ、うん。

 伏せたカードはサーチしたカードだよ。

 分かり易いよねそりゃ。

 

「あわわ……ご主人様、流石にあからさま過ぎるんじゃ?」

 

「ふん、その自信がいつまで持つかな。わしのターン!」

 

 さて、どう出るかな?

 

「反転召喚、墓守の番兵! そして、墓守の番兵の特殊能力を発動!」

 

 む、リバース効果……なんだっけこいつの効果?

 

「相手フィールドのモンスター1体を、手札に戻す!」

 

「げっ、シンプルに強いやつ……なら、罠カード発動、ツイストテイルズ-失恋の惨劇!」

 

「早速使うか!」

 

「このカードは、自分フィールドにテイルズと名のつくモンスターが存在する場合に発動できる。相手フィールドのカード1枚を選択して、破壊する。私が破壊するのは墓守の番兵。行け、ベティ!」

 

「かしこまり、です!」

 

 ベティが罠カードで出現したナイフを握りしめて、番兵へと突進する。

 

「おりゃー!」

 

「ぐわぁぁ!」

 

 番兵はナイフを刺されて破壊された。

 凄い痛そうなところにいったけど、大丈夫かな?

 

「やりましたよご主人様!」

 

「うん、よくやったね。それじゃ、効果でベティは墓地に行ってもらうから」

 

「えっ」

 

 ベティの身体が足元から順にどんどんと泡になって行く。

 要するにこの罠カードはテイルズ限定のフィッシュチャージなのだ。

 違うのコストが効果になっている事だけ。

 

「酷いですご主人様ぁぁぁぁぁぁ」

 

 ベティは泡になって消えた。

 私が無意識に取っていたのは敬礼のポーズだった。

 

「そして、私はカードを1枚ドローするっと」

 

「ほう、番兵の効果を回避したか……だが、わしにはまだ召喚権が残っているぞ」

 

 ……まあ、下級の1体くらいなら耐えられる筈。

 その考えが甘かった事を知るのは、このすぐだ。

 

「わしは墓守の長槍兵を攻撃表示で召喚! そして、そのままお前に直接攻撃だ!」

 

 攻撃力は……1500か。

 なら、余裕で耐えられ——

 

「長槍速撃突!」

 

 長槍兵の持つ槍が、私の身体へと突き出された。

 

「っいったぁぁぁぁ!?」

 

 

不二木アリス LP 4000 → 2500

 

 

 ちょ、痛い痛い!

 何だこれ、マジで痛い!?

 めっちゃぶっとい針の注射器を無理矢理入られたみたいに痛いんだが!?

 

「やっぱり、闇のデュエルなのか!?」

 

 十代、予想が付いてたんなら教えて欲しかったな!

 ちくしょう、やっぱり変わって貰えば良かったなこんにゃろ!

 

「……いつつ」

 

 身体に穴が空いたりはしていない。

 血も出ていないし怪我は何処にも見当たらない。

 なのにめっちゃ痛みがある。

 これが闇のデュエル……?

 

「ふん、怖気付いたか?」

 

「当たり前だわおっさん! ビビらない人の方がおかしいわ!」

 

 なんでカードゲームなのにこんな目に合うんだよ!

 これが遊戯王ってやつか……

 

 ふと下を見ると、明日香達が入っている棺の蓋が動いていた。

 ……あれ、もしかして私のライフが0になると完全に閉まっちゃう感じなの?

 

「皆! くっ、アリス頑張れ! 痛みに負けるな!」

 

「……まあ、やれるだけはやってみるよ」

 

 十代の応援を受けて、私は無意識のうちに着いていたらしい膝を何とか上げる。

 まだ、ファイティングポーズが取れるくらいには体力が残っているらしい。

 無駄に頑丈な身体に感謝だ。

 

「ふ、いつまで続くかな? ターンエンドだ!」

 

 何とか痛みも引いてきた気がするし、ここから何とか逆転しなければ。

 さもないと死ぬ。マジで死ぬ。

 ああ、くそっ。

 なんで私がこんな目に……

 

 

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