いつの間にか過去編です。
お、俺は悪くない!キャラが勝手に喋ってんだ!
地球連邦軍は”Battle of Russia”を成功させると、宇宙へと追撃の手を伸ばした。
宇宙戦艦を地球で建造し、PICを利用したブースターで宇宙に上げる。大気との摩擦熱は防御シールドを展開させる事で解決した。
しかし全てが解決したわけではない。人類には宇宙空間に拠点がなかったのだ。
しばらくは衛星軌道上に数隻の大型戦艦を連結させ、一時的な基地としてUEに対処していたが、本格的なUEへの反抗作戦をするには不十分であるのは誰の目にも明らかだった。
そこで地球連邦軍が打ち出したのが”星一号作戦”である。
地球で宇宙戦艦を建造、一斉に打ち上げてラグランジュポイントを攻撃し奪還、月侵攻への橋頭堡を確保するという電撃作戦。
かなり無理のある作戦だが、UEが地球に隕石攻撃や、再降下をしようとしはじめていた為、人類には時間が無く、やるしかなかった。
”星一号作戦”開始まで、俺を含めたガンダム部隊は無重力空間での戦闘に慣れる為と、地球に降りようとするUE迎撃の為に前述した衛星軌道上の基地に配属されていた。
”星一号作戦”が開始すれば俺達エース部隊は最前線で戦場を支え、他の兵士が無重力に慣れるまでフォローをしなければいけないからだ。
この大気圏ギリギリの戦闘で最も活躍したのはZガンダムと呼ばれる可変MSだった。
人型からウェイブライダーと呼ばれる戦闘機に似た形態に変形することで単機での大気圏突入や高い機動力を手に入れたMS。
通常のMSに比べ非常にコストの高い機体だったが、その分お釣りが出るくらいには高性能だった。
その後Zガンダムから派生した可変MSは通常のMSでは対応できない任務で実力を発揮する事になる。
因みに俺の百式もZ系列の機体で、当初は可変機構を計画していたが、変形機構の複雑さ、強度の問題から見送り。その名残が背中のフレキシブル・バインダーらしい。
癖の強い機体だったがフレキシブル・バインダーによる運動性向上は申し分なかったし、クレイ・バズーカ等の武装を装備すれば火力も十分だった。
そして俺が同僚と小隊を組み、率いる事になったのもこの頃だ。
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UEの地球降下部隊をキャッチしたという報と共にMS隊に出撃命令が出される。
『クワトロ・バジーナ、百式、出るぞ!』
『アポリー!ジェガンA2!出ます!』
『ロベルト、ジェガンA2!行きます!』
威勢の良い声でカタパルトから3機のMS…百式とカスタムがされたジェガン2機…が出撃していく。
それを見送ると戻ってきた射出装置に百式を固定させ、ブリッジからの出撃許可を待つ。
『カミーユ・ビダン!Zガンダム!行きます!』
『マウアー・ファラオ!グリフォン!出るぞ!』
『エマ・シーン!ガンダムMk-Ⅱ!出ます!』
反対側…俺から見て裏側…のカタパルトからもMSが3機射出された。その内の1機のMSは射出されると同時に変形し、戦闘機のような姿になると一気に加速していく。
「あれがZか…。凄いな…。」
『ミネシマ小隊!カタパルトデッキ、オールグリーン!いけるぞ!』
「了解した!ユースケ・ミネシマ!百式、出る!」
その言葉と同時に加速し、カタパルトから勢いよく打ちだされる。
そして左右のカタパルトからも2機のMS…ガンダムMk-Ⅱが射出されるのを確認する。
「ジェリド!カクリコン!急がねぇと始まっちまうぞ!」
『分かっている!』
『いや、直上から反応!敵の別動隊だ!』
レーダーを見ると確かに反応が次々と現われている。ダミー隕石でも使ったのだろうか?
「ブリッジ!指示を頼む!」
『こちらネェル・アーガマ!敵の数が多い!ミネシマ隊は任務を変更し敵部隊の迎撃にあたれ!増援のジェガン隊もすぐに出撃させる!』
『『「了解!」』』
「ジェリド!カクリコン!いつも通りだ!嫁さんいるんだから欲張るなよ!」
『ハッ!独り身だからって僻むんじゃねぇよ!』
「カクリコン!後で話がある…ッ!覚悟しとけよ…ッ!」
『図星だからって泣くなよ…』
『来るぞ!』
ジェリドの声を合図に散開し敵の攻撃を躱す。同時にバーニアを噴かし敵との距離を詰める。
俺に向かって放たれる敵の光弾の数が次第に増えていく。金色の機体色はしっかり目立っているらしい。
敵の攻撃が集まってきているのを確認すると鋭角的な機動で機体を上昇させる。
当然、敵の攻撃も俺を追い縋るようについてくるが、突然2機のギラ・ドーガがビームに貫かれて爆発する。
UEがビームを放った敵…ジェリドとカクリコンに向かって銃を構えるのを見るとすかさずビームライフルで撃ち抜いた。
直上の俺と正面のジェリド、カクリコンで十字砲火を形成し、敵の侵攻を遅らせる。
十字砲火を作り上げたといってもこちらはたった3機。殲滅などできるわけがないし、できて全滅だ。ただし全滅するのはこちらだが。
敵の攻撃を躱し続け、敵が前進しようとすれば反撃し撃ち抜く。
セコい戦い方と思うかもしれないが、UEとの圧倒的なまでの戦力差の前ではプライドなど犬の糞より価値がない。
と、そこでジェリド、カクリコンへの攻撃が激しくなる。
「ジェリド!カクリコン!」
『大丈夫だ!』
『そっち行ったぞ!』
「ッ!来たか!」
見ると5機のUE…ギラ・ドーガが光弾を放ちながら近接戦を仕掛けようと接近してくる。
ビームライフルを撃ち1機を撃墜するが残りはビームを躱し突入してきた。
「チッ…機械のくせに連携なんかしやがって!」
撃墜されたUEの残骸等から、UEが完全に無人機であることが判明している。
1機づつ別れたギラ・ドーガが左右から射撃を行い、正面からもう1機がビームトマホークを振りかぶり突っ込んでくる。
それに対し俺は、左手でビームサーベルを抜くと、敵に向かって機体を前進させた。
敵のビームトマホークをサーベルで受け止める。左右の敵はこの位置ではこちらを狙えない。
しかしそこで目の前の機体の背後からもう1機のギラ・ドーガが光刃を閃かせて現れた。
「ッウォォォア!?」
咄嗟に目の前のギラ・ドーガの股間部分を蹴り上げ、新たに現れたもう1機のギラ・ドーガとの壁にする。
衝突した2機にバルカンを撃ちながら全力で後退し、こちらが離れた所で射撃を再開してきた2機をビームで牽制する。
「ジェリド!カクリコン!聞こえてるか!?」
『うるせぇな!聞こえてるよ!』
『こっちも忙しいんだ!くだらない事なら後にしてくれ!』
「敵が連携してきた!お前たちそっくりの動きだ!」
『オイオイ、どういうことだ!』
『笑えない冗談だなっと!』
その通信をしながらも機体を上下左右、縦横無尽に動かし敵のビームを躱していく。
「あの2機が1機に見える連携攻撃だ!お前らのを見ていたからよかったが、初見だったら死んでたぜ!」
『命拾いしたなぁ!』
「まったくだ!帰ったら奢るぜ!」
『そいつぁいい!一番高いのを頼む!』
「期待しとけ!っと、来なすった!」
通信を切り、全神経を集中させる。
生き残ることだけを考える。
敵を倒す事はその過程にあるだけ。必要なら逃げるし、見逃す。
ここは命を懸ける戦場ではない。
再び態勢を整えた2機が左右からの援護を利用し突入してくる。
こちらもライフルを左手に、サーベルを右手に持ちかえて突っ込む。
突っ込んでくる2機が縦に重なり、1機に見えるようになる。
敵がビームトマホークを横凪ぎにしてくるのを見てフットペダルを蹴りつけるように押し込む。
ちょうど敵の背後から現れたもう1機のギラ・ドーガと同じ高さだ。
そして標的の姿を見失った光刃が足下を掠める。
目の前の敵がビームトマホークを振りかぶった。
「貰ったぁぁあ!」
叫びと共に機体を加速させ、同時にビームサーベルを持った右腕を振り上げる。
ジェガンを上回る百式のカタログスペックは伊達ではなく、敵の振り下ろしより遥かに早くサーベルを振り上げた。
敵の右腕がビームトマホークを保持したまま切り飛ばしされる。
同時に左手のビームライフルを足下の敵に向け撃つと、ビームトマホークを振り抜き体制を崩していたギラ・ドーガは脳天からビームに串刺しにされる。
未だだ、まだ止めない。止まる訳にはいかない。
ビームサーベルを振り上げた格好のまま機体を加速させ、右腕のないギラ・ドーガに体当たりをする。
後退しようとしていたギラ・ドーガは避けられず、仰け反るように体制を崩した。
百式はカメラカバーにひびが入り、頭部と胸部を中心に警告シグナルが表示される。
コックピットの俺にもしっかりと衝撃が届き、つんのめるようにエアバッグへと頭を投げ出す。
しかしそれでも直前まで見ていた敵の姿を頼りにビームサーベルを振り下ろす。
確かな手応え。
シートベルトに引き戻され敵の姿を確認すると、そこには袈裟切りに溶断されたギラ・ドーガがあった。
だがまだ油断できない。
敵はあと2機いる。
いや、戦っている間に何機か来ているかもしれない。
全てを利用して生き延びろ。
足下の機体の爆発を利用して急加速することで光弾を躱す。
目の前の機体の爆発を目眩ましにする。
普段はできない程の加速によるGを耐えながらビームライフルを撃つ。撃つ。撃つ。
敵の頭が吹き飛ぶ。
左腕が吹き飛ぶ。
左腕を撃ち抜かれた衝撃で回転し、無防備な背中をさらした敵を最後のビームが貫いた。
それを見る暇もなく、もう1機の敵へ意識を向ける。
シールドからグレネードを撃ってきた。
ビームサーベルを回転させるように投げ、それをビームライフルで撃つ。
光刃に弾かれたビームは放射され、グレネードを次々と誘爆させた。
敵がマシンガンを撃ちながらシールドを捨て、左手にビームトマホークを構えながら接近。
すかさずビームライフルの銃口を向けると、ビームライフルが左手から弾け飛んだ。
デブリだ。
宇宙を飛び回るゴミが高速移動している俺のビームライフルと衝突したのだ。
「チィィィィッ!!」
ダミーバルーンを撃ちだし、回避行動をとりながら背中のウエポンラックからクレイバズーカを取り出す。
突如現れた蛍光イエローの人型を払い除けるように破りながら敵は突破。
同時に武器をを構える。
クレイバズーカの弾種は炸裂弾。
撃った弾頭はビームマシンガンの光弾とぶつかり、爆発する。
2射。
3射。
4射。
全て敵に当たる事なく爆発した。
役にたたなくなったクレイバズーカを投げつける。
敵は武器が無くなった俺に接近するため、投げつけられたクレイバズーカを切り払い、加速。
しかしそこでクレイバズーカが爆発した。
弾倉にはまだ1発だけ残っていた。残しておいた。
体制を崩した相手にビームサーベル片手に接近。
右手でサーベルを振り下ろす。
相手は体制を建て直し、左手のビームトマホークで受けとめる。
相手が構えようとしたマシンガンを左手で抑え付ける。
両足で相手の膝を抑え、蹴りを封じる。
膠着状態に陥るが、力比べでは百式に分がある。
もぎ取るようにマシンガンを奪い、敵の頭部に叩きつける。
敵が光刃を振り払い、つばぜり合いから解放される。
すかさず頭部バルカンを撃ちまくる。
めり込んだマシンガンが誘爆し、敵の頭部が吹き飛ぶ。
動きが鈍った敵に向けサーベルを振る。
ビームトマホークが柄の部分で分断され、光刃が消滅する。
武器を無くした敵の胸にサーベルを突き刺し、右に振り抜く。
爆発した敵から離れながらサーベル刃を消し、移動する。
ジェリド達の方を見ると、ネェルアーガマからの砲撃で隊列を崩した敵を増援のジェガン隊と撃墜していた。
も、文字数オーバーだと!?
変な所で終わった…。ナンテコッタイ!
さて次は…
誠に申し訳ございませんでしたぁぁぁぁぁッ!!!(時空裂弾バーストスプリング平身低頭覇つまりJapaneseDOGEZA)
すぐ更新するといって1週間オーバー…。
これで見るの止めている人いたらどうしよう…。
言い訳するとバイトとレポートとGジェネのせい。
…仕方ないね!
次回も過去編です。
できるだけ早く更新するつもりです。
感想いただけると嬉しいです。
あと、出して欲しい機体が在ったら言ってください。出す機体に悩んでいます。その結果がマウアーさんのグリフォン。
グリフォンは敵のギラ・ドーガの性能調査の為に作られた機体を実戦用に改良した機体という設定。
本来はマラサイ発展機です。
出せれば出せます。ただしUC迄の機体に限る。
モノアイ系は全部敵ね!
作者はティターンズ大好き人間。地球にコロニー落とす奴らは人間じゃないし。毒ガスとかマジキチ。全部ソーラレイで燃やされてしまえ。
だってコロニー落ちた場所に美幼女がいたらと思うと…ジオン許すまじ!
つまりなにが言いたいかと言うとティターンズ機は優遇されるよ!
ヘイズル系とかクゥエルとか。
外伝マンガも対応。1/2Zとかね。アウターガンダムとか。
よろしくお願いします。m(__)m