転生者が往くブルーアーカイブ マルチversion! 作:よっしぃぃぃい
何を書いたらいいんだと悩みつつ何も書かないのも...と思うこの頃。
「よし、カタカタヘルメット団の退却を確認。アジトも破壊したし、ある程度は大人しくなるだろう。」
「作戦終了ー。みんな、先生、お疲れー。それじゃ、学校に戻ろっかー。」
「…ああ。」
「(不良の装備にしてはやけに新品のものが多かった。クソ、もっと銃に関して勉強すべきだったな…いくつか回収しておいて、アロナにでも解析を任せるか。)」
「先生?」
「いや、なんでもない。今行く。」
「お帰りなさい。皆さん、お疲れ様でした。」
「ただいま〜。」
「奥空もお疲れ。」
「火急の事案だったヘルメット団の件も片付きましたしこれで一息つけそうですね。」
「そうだね。これでやっと重要な問題に集中できる。」
「うん!先生のおかげだね。これで心置きなく全力で借金返済に取り掛かれるわ!ありがとう先生!この恩は一生忘れないから!」
「あ、あぁ…それはいい…んだが。一つ聞きたい。…借金返済?」
借金。借金ねぇ。
「…あ。」
「そ、それは…」
「ま、待って!アヤネちゃん、それ以上は!」
「あー…聞いちゃまずかったか?」
「…いいんじゃない?別に隠すような事じゃあるまいし。」
「か、かといってわざわざ話すようなことでもないでしょ!」
「だから、別にまずいなら聞かな…」
「別に罪を犯したとかじゃないでしょ?それに先生は私たちを助けてくれた大人でしょー?」
「ホシノ先輩の言う通りだよセリカ。先生は信頼していいと思う。」
「そ、そりゃそうだけど、先生だって結局部外者だし!」
「… 確かに先生がパパッと解決してくれるような問題じゃないかもしれないけどさ。でも、この問題に耳を傾けてくれる大人は先生くらいしかいないじゃーん?悩みを打ち明けてみたらなにか解決方法が見つかるかもよ?それとも他にいい方法があるのかなー、セリカちゃん?」
「う、うう…で、でもさっき来たばっかりの大人でしょ!今まで大人たちがこの学校がどうなるかなんて気に留めた事があった!?この学校の問題はずっと私たちだけでどうにかしてきたじゃん!なのに今更大人が首を突っ込んでくるなんて…私は認めない!!!」
「セリカちゃん!?」
そう言うと、勢いよく教室を飛び出して行った。
「私、様子を見てきます。」
ノノミもその後を追って教室から出る。
「…。えーと、簡単に説明すると…この学校、借金があるんだ。まぁ、ありふれた話だけどさ。でも問題はその金額で…9億円くらいあるんだよねー。」
「………聞き間違いかもしれないからもう一度聞くが…9億円って言ったか???」
「…正確には、9億6235万円、です。アビドス…いえ、私たち「対策委員会」が返済しなくてはならない金額です。」
「…ほぼ10億か。」
「これが返済できないと、学校は銀行の手に渡り、廃校手続きを取らざるを得なくなります。」
「…それで1人、また1人といなくなった。そして5人、と。」
「学校が廃校危機にあるのも、生徒がいなくなったのも、街がゴーストタウンになりつつあるのも、この借金のせいです。」
「…そういや、聞いてなかったが、借金の理由はなんなんだ?」
「数十年前、郊外の砂漠で砂嵐が起きました。以前からこの地域では砂嵐が起きていたのですが、その時の砂嵐は想像を絶する規模のものだったと聞いています。学区のいたる所が砂に埋もれ、砂嵐が去った後も砂が溜まり続けて、その自然災害の対処に多額の資金を投入せざるを得ませんでした…ただ、このような片田舎の学校に、巨額の融資をしてくれる銀行はなかなか見つからず…」
「結局、悪徳金融業者に頼るしかなかった。」
「…そうか。ここに来るまでもたくさんの砂に埋もれた街を見たし、まだ全部を見たわけじゃないが、アレがここ周辺にあるとすると、その対処のための金額はどんどん増えるだろうな。それで、9億…なるほどな。」
「私たちの力だけでは毎月の利息を返済するので精一杯で、弾薬も補給品も、底をついてしまっています。」
「セリカがあそこまで神経質になってるのは、これまで誰もがこの問題にまともに向き合わなかったから。話を聞いてくれたのは、先生、あなたが初めて。」
「…まぁ、そういうつまらない話だよ。で、先生のおかげでヘルメット団っていう厄介な問題が解決したから、これからは借金返済に全力投球できるようになったってわけー。もしこの委員会の顧問になってくれるとしても、借金のことは気にしなくていいからねー。話を聞いてくれただけでもありがたいし。」
「そうだね。先生はもう十分力になってくれた。これ以上迷惑はかけられない。」
…難しいところだな。心情としては見捨てられないんだが、前例を作ってしまうと今後が大変になる。ただ、全部とまではいかないがある程度になら手伝えるはずだ。
「いや、ここまで聞いて見捨てるなんて出来ない。俺もシャーレの業務があるからずっと、とはいかないが少しばかり力になれるはず。」
「そ、それって…。あ、はいっ!よろしくお願いします、先生!」
「へぇ、先生も変わり者だねー。こんな面倒なことに自分から首を突っ込もうなんて。」
「変わり者って…まぁ、否定はしないが。」
その夜。
「確かに、一通り回っていたが、砂が多い。これには借金が多いのも納得する。」
夜風に吹かれながら、廃墟の一つに腰かける。
「借金、借金か…なんとかヘルメット団ってのがやたら多いし、指名手配されてる奴の捕縛による謝礼金、くらいしか思いつかないな…俺1人の借金なら踏み倒すことも考えるんだが…シーカーストーンやプルアパッドに入ってる貴金属類を売ったとて、1億円に達するかどうか…本当に難しいところだな。」
夜空を見る。都会から離れており、綺麗な星々が見える。
「星、か…そういえば…あいつらどうしてるんだろうな。」
気がかりなのは、同じ転生者である仲間たち。
「…まぁ、たくさんいるし1人くらいいなくてもなんとかなるだろ。異聞帯関連が気になるところではあるが…お、流れ星。」
黒に一筋の光が現れる。
「FGO世界が平和になりますように。×3!よし、これでいいだろ。」
立ち上がるとストレッチを開始する。
「じゃ、砂漠方面の探索を開始しますか。まだ…3時か。朝までには時間あるな。」
朝。
欠伸をしながら歩いていると、見知った顔に出会った。
「うっ、な、何…!?」
「なんだその反応。おはよう黒見。」
「何がおはよう、よ!馴れ馴れしくしないでくれる!?私、まだ先生のこと認めてないから!まったく朝っぱらからのんびりうろついちゃって、いいご身分なこと。」
「あはは…黒見はこれから学校か?それにしては校舎から離れているが。」
「私が何をしようと別に関係ないでしょ?」
「うむ、それはそうだな。んじゃ、また。」
「じゃあね!それに悪いけど今日は自由登校日だから学校には行かないわよ!」
「自由登校日…なるほど。そんじゃあな。ところでどこに行くんだ?」
「教えるわけないでしょ!?」
「別に教えてくれたっていいだろう…まぁみんなには言わないでおいてやるよ。詐欺だけはやめとけよ。」
「詐欺じゃないわよ!バイトよバイト!真っ当なね!」
セリカは砂埃を立てながら走り去っていった。
その後、学校に行き、おすすめのラーメン屋があるということでセリカを抜いたみんなで行くことになった。のだが。
「いらっしゃいませ!柴関ラーメンで…」
「あの〜☆5人なんですけど〜!」
「あはは…セリカちゃん、お疲れ…」
「お疲れ。」
「み、みんな…どうしてここを…!?」
「うへ〜、やっぱここだと思った。」
「…よう黒見。朝ぶりだな。」
「先生まで!?ストーカー!?」
「そこまで言われる筋合いないだろ!?偶然だ偶然!」
「セリカちゃんのバイト先といえばここくらいしかないと思ってね〜。」
「ほ、ホシノ先輩かっ…!」
と、話していると奥から犬が出てくる。
「アビドスの生徒さんか。セリカちゃん、おしゃべりはそれくらいにして注文受けてくれな。」
「…おお!?いや、キヴォトスではそういうこともあるのか…!?」
「…広い席にご案内します…こちらへどうぞ…」
「はい、先生はこちらへ!私の隣、空いてます!」
「…ん、私の隣も空いてる。」
「いやカウンターでいい。無理に詰めるよりは楽だろ。」
ふと、店内を見渡す。雰囲気が良く、しっかりと掃除もされている。よい店だと言えよう。あとはラーメンの味だが…
「先生、注文は?」
「ん?あー…なら、醤油ラーメンで頼む。」
「…そういえば、みんなお金は大丈夫なの?またノノミ先輩に奢ってもらうつもり?」
「はい、私はそれでも大丈夫ですよ☆このカードなら、限度額まだまだ余裕ありますし。」
「いや、十六夜。それは使わなくていい。今回は俺が払う。一応先生だからな。これくらいは。それに…」
『大人のカード』がある。
「うへ〜、大人のカードがあるじゃん。先生、準備してた?」
「大人のカードを使うような場所でもなさそうですが…」
大人のカード。
いつの間にか持っていた正体不明のカード。
持ち主としては俺なのだが、その経緯は全く分からない。
クレジットカードとしても使えるが、それにしては魔術的、または神秘的な力を持っているような気がする。
皆の分まで会計を済ませる。こうして使わないといつまでも使わない、というのが本音であるが。
「いやぁ、ゴチでしたー、先生!」
「ご馳走様でした。」
「うん、お陰様でお腹いっぱい。」
「早く出てって!二度とこないで!仕事の邪魔だから!」
「あ、あはは…セリカちゃん、また明日…」
「ホント嫌い!みんな死んじゃえー!!」
「…そう言うことは言うもんじゃないぞ。」
「元気そうで何よりだよー。」
その夜。黒見セリカが誘拐された。
「ヘルメット団、だっけか?誘拐は良くないなぁ?」
物陰から見る、1人の男。
「ま、最悪にはならないように見といてやるよ。それはそれとして、どう対処するか見ておくけどな。」
「さ、どうする?勇凪理玖、先生?」