緋弾のアリア -強襲科の狂戦士-   作:南瓜お化け

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気がついたら、お気に入りが90人突破していました。皆さんありがとうございます。
百人突破したら、特別編でも書こうかな(/ω・\)チラッ


第12狂 刀剣競技

『さあ野蛮人共! 刀剣競技最終試合だ、ああああああああああああああ!!!』

 喝采が会場を包んだ。もうオリンピックっツーよりも、地下の賭け試合みたいな感じだな、おい。

『まずはドイツ代表!並み居る豪傑を切り裂いた麗しの美少女! アドルファ・シュミット! かわいい!』

 ピューピューと口笛があちこちから聞こえる。ほんとに可愛いなぁ、いかにも北欧って感じで。金髪蒼眼の小柄な美少女だ。ぶっきらぼうな表情がまたいい。

『さあ、開催国の特権! 内輪揉めのトーナメントを圧倒的な実力で! おおっと、敗戦者からブーイングが来た―!』

 なんなんだ、あの地下闘技場の盛り上げ役みたいな実況の人は……。

 

 

「ねえねえ、皆さん。あの二人が戦ったら百合っぽくないですか? 見た目的に」

「紅梅、お前は三十秒でいいから黙ってろ」

「はっ、この前時代の遺物が! 大晦日ぐらいしか出番ないくせに!」

「はぁ~? 握手券付けないと需要のない業界のくせに!」

 遠山キンジは後悔していた。考えるのもめんどくさくなって、ついでに教務科の思惑なども鬱陶しくなったので、瑠河と白雪の護衛を両方受けたら、この有り様である。もう、この二人は顔を合わせれば罵詈雑言の嵐。あり大抵に言って、凄まじく仲が悪い。なんとなく察知したアリアと四季は、逃げた。いや、逃げたというよりは、我関せずと言わんばかりに、事務的なことしか話さなかった。それだけだったらまだ良かった。まだ、キンジを挟んで、コスプレだの、枕営業だの、脱税だの、スキャンダルだのと、悪口合戦を繰り広げているぶんには、心を無にすればまだ我慢はできたし、仕事と割り切れた。

 しかし、だ。しかし、どうしても気になってしまうことがあった。口を開けば、変なことしか言わない紅梅楽器や、茶化す武藤、苦笑いの不知火、桃まんを食べるアリアもまだ許そう。だが、なんで、そろいもそろって、ここにいるのかがわからない連中がいた。

「なんでお前らここにいるんだよ!」

「「「「「「「ここしか席空いてねえからだよ!!!!」」」」」」」

 四季に負けた、日本の各武偵高の代表選手達だった。男女混合競技なので、男と女が2:1ぐらいの割合でいるが、全員身体のあちこちにガーゼやら絆創膏がはられていた。

「あのチビすけが! 西郷さんを馬鹿にしやがって」

「ハハッ、九州の武偵はんは、やはり何もかもが前時代的どすなぁ」

「ああ、もう世紀単位で時代錯誤している暗器使い(笑)も似たようなもんやき」

「おやおや、うどんしか食わねえから秒殺されるんだぎゃ」

「三重のもんしか食べない蝮が何を言う……」

「大人しく、じゃがいもか牛でも育ててたらどうですか? アイヌ」

「へん、野球やったら阪神が一番や! お笑いも負けてへんで!」

「「「「「「「ああん!?」」」」」」」

 仲悪いな、こいつら。などと、人事のように考える遠山キンジだった。しかし、べつにこの七人が弱いわけではない。四季の実力というよりも、才能が圧倒的すぎただけだ。実際に、四季はかなり真面目に戦っていた。短期戦ばかりだったが、むしろそれは、あの才能の暴力とまで形容される四季が、短期決戦を行わないと勝てない相手、ととったほうが正しい。

「しっかし、チビすけほんとに強かったわ」

「ええ、ほんま、流麗なナイフさばきどした」

 などと、悪態はつきながらも自身の負けは潔く認めている。

 そうこうしている内に、最終試合、アドルファVS四季の試合が始まった。

 

 

『おいおい、互いに苦戦してんじゃねえか! 二人共、十八番の短期決戦はどうしたんだよオイ!』

 勝手なことを言うんじゃねえよ! 試合が始まって、15分が経過していた。俺も最初はソッコーで終わらせようとしていたのに、クソッ、この娘、可愛い顔して強い。今までの連中と比較しても、基礎的な部分が、土台となる基本的な技術が半端無く洗練されている。癖はあるっちゃあるが、今までの連中ほどアクは強くない。

「強いですね……、貴方は」

「……ノー! アイムジャパニーズ! アイムノットスピークイングリッシュ!」

 やべえよやべえよ! 外国人に話しかけられた! うわこええ! しかも日本語で! ん? 日本語? 日本語で話しかけられたよね。いま。

 たん! と音が聞こえたかと思うと、美少女が仕掛けてきた。サーベルで切りかかってきた。

「ッ!?」

「貴方は強い。私と同じぐらい」

 サーベルって今じゃ儀礼用の片刃剣になっているが、昔は世界中で尉官を示す軍刀として使われていた。要するに、合理的な剣なんだ。たぶん! しかし妙だな、あんなに耐久性のある武器だっけ、サーベルって?

「日本語上手だね」

「頑張って覚えました」

 意識たけえなオイ。多分開催地が日本だったから、日本語覚えたんだろーな。

「るろうに剣心面白いです」

「漫画かよ!」

 がっかりだよ! がっかりだよ! 意識高くて勉強頑張る武偵かと思ったら、漫画読みたくて日本語覚えた外国人で、がっかりだよ!

「しかし、がっかりです。忍者も侍もいないなんて。ほんとに日本ですか?」

「お前はほんとにるろうに剣心を読んだのか!?」

「京都編で終わっとけばよかったんですよ。北海道編やらないとか、ないですよ」

「妙に詳しいな!」

 うわー、なんか、牙突の構えしてるよ。まじかよ、馬鹿じゃねえの? うわー株大崩落だわ―。

 

 

「強えな。あの女」

 鹿児島代表の別府義一がボソリとつぶやいた。

 確かに、アドルファは強い。巫山戯たような構えをしているが、観客席からだと、余裕があるようにしか見えない。いや、実際に余裕が有るのだろう。

 がやがやと、後ろのほうで敗戦者たちが話し始めた。この試合を己の糧にするために。

「キンちゃん、ちょっとお花を摘みに行ってくるね」

「アリア、瑠河を少し頼む」

「糸使いなさいよ」

「た・の・む」

 キンジの気迫に気圧されたアリアは、いやいやながらも、ぐったりした顔をしながらも、瑠河の隣りに座った。

「ねえ、聞いてくださいよ。あの脱税者、この名試合を見ないって、しかもキンジにまでみせないなんて。武偵としてどう思います?」

「ええ、まあ、そうね」

 これだ。めんどくさい。表立って悪口も言うし、陰口も辞さない。どれだけ仲が悪いのかわかったものじゃない。

 そうして、会場で激戦が繰り広げられながらも、試合は続いていった。

 

 

 

 

「--ズタズタに」

 

 

敗戦者紹介コーナー

 

名前:別府義一

性別:男

武偵ランク:A(強襲科)

所属:鹿児島武偵高等学校二年

獲物:野太刀

試合内容:試合前に西郷隆盛を尊敬していると四季に言ったら、西郷隆盛を馬鹿にされ、キレて、冷静さを欠いたまま試合にて、腹部を刺され敗北。

 

名前:神足梅

性別:女

武偵ランク:A(諜報科)

所属:京都武偵高等学校二年

獲物:暗器全般

試合内容:暗器の収納性、隠密性を重視した結果、強度が脆弱な点を突かれ、暗器すべてを破壊され、降参。方言はキャラ付け。

 

名前:國方賢

性別:男

武偵ランク:A(強襲科)

所属:高松武偵高等学校二年

獲物:アンカライトナイフ

試合内容:特に何もなく瞬殺。強いて言えば、場外敗北。

 

名前:天城矛

性別:男

武偵ランク:A

所属:名古屋男子武偵高等学校二年

獲物:ジャグリングナイフ

試合内容:ジャグリングナイフを奪われ、降参。愛知は曲芸師養成学校でもやっているのだろうか。

 

名前:白府浩司

性別:男

武偵ランク:A(強襲科)

所属:札幌武偵高等学校二年

獲物:鎖鎌

試合内容:別にアイヌ人ではない。9分間ねばるも、体力切れを突かれ敗北。

 

名前:衣笠白鷺

性別:女

武偵ランク:A(強襲科)

所属:神戸女子武偵高等学校二年

獲物:軍刀

試合内容:手数の多さと、圧倒的な刃物の量に、為す術なく敗北。四季に一番多くの武器を使わせた。

 

名前:大植緑

性別:女

武偵ランク:A

所属:大阪武偵高等学校

獲物:薙刀

試合内容:開始二分までは優位にたつも、調子に乗って場外に間違えて飛び出てしまい、敗北。




書くことが多分ないと思うので、書いておくと、伊・ウーの予言能力持ちは全身全霊で、赤き制裁を居場所を予言して避けています。

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