緋弾のアリア -強襲科の狂戦士-   作:南瓜お化け

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 はじめまして、南瓜お化け(ランタン)と申します。正直、まえがきをどう書けばいいのかわからないので、これだけは言わせてください。

 ユアン・メイシーちゃんカムバーック!


第一章『怪盗と泥棒の違いは?』『換金するかしないか』
第1狂:お説教


 任務の途中、なのか終盤なのかはわからないが、俺が正気に戻った時には時すでに遅し。後悔するも後悔先に立たずというかなんというか、兎に角、殺っちまう直前で正気には戻れたが、俺はすぐに意識を失うだろう。味方からの攻撃によって……---。

 

 意識を戻したら見知った天井だった。俺---西条(さいじょう)四季(しき)は東京武偵高所属の武偵である。武偵とは、近年急増する凶悪犯罪に対向するためだか、なんだかで作られた武装探偵の略称で、一応国際資格をもつ必要のある職業である。らしいのだが、俺に言わせれば、法に従うだけのゴロツキだ。ゴロツキは言い過ぎかもしれないが、世間一般ではいいイメージを持たれていない。当事者の俺だって、いいイメージを持てと言われたら「あっ、はい、無理っす」と答える。それほどにアンダーグラウンドな職業、正直どこが探偵なのかわからないが、それが武装探偵である。

「あ、意識戻りましたか。いやーいつもどおりでしたね」

「はい、キンジにやられました」

 ちなみに俺が見知った天井は救護科の病棟の天井。いつもどおりに遠山キンジに気絶させられてここに担ぎ込まれた。遠山キンジは強襲科(アサルト)のエリート、Sランク武偵と呼ばれる化け物の一人だ。Sランクの例に漏れず特殊体質持ちで、常にSランクではないものの、普通の状態でもAランクの実力は確実にあると俺は考えている。その脅威じみた実力を教務科に買われて、俺みたいな問題児と一緒に仕事をさせられているかわいそうな人だ。

「キンジさんは厳しいですねー。まあ、武偵が人殺そうとしちゃダメなんでしょうけど」

「なんですか、そのちょっと武偵業界にも詳しい一般人みたいな発言は……。あんた武偵だろうに」

 ちなみにこの治療をしてくれている人も武偵高の救護科の生徒。ちなみに俺があまりにも入院しているので個人契約した。名前は紅梅(べにうめ)楽器(がっき)、楽器というだけあって音楽の成績がいいらしく、超音波治療などの音関係の医療行為については一流の生徒。それ以外は平均的。まあ、女子っていうのと、キンジに惚れていないっていうのと、面白い名前っていうのと面白い人っていうだけで契約したにしては、うまく行ったと思う。

「よっこらせっと、じゃあ、キンジに謝ってくるわ」

「教務科にも行ってくださいよー。私まで怒られちゃいますからー」

「りょーかい」

 

「えーと、西条四季……全くお前はよお……はぁ……」

 教務科は武偵高3大危険地域の一つに挙げられており、ここに呼び出された生徒は、どんな問題児でもたちまち更生するという恐怖の蟲毒の壺だ。うん、マフィアとか殺し屋とかなんか危険な人ばっかいるよ。教育学部の人たちがかわいそうなぐらいに。

 そして目の前にいる教師が綴梅子先生。危険人物の一人というか筆頭候補だ。尋問に限れば日本でも5本の指に入るという武偵で、ネットで調べたら表彰の記録がいっぱいあった。そんな危険人物すら呆れるほどの問題児がこの俺である。HAHAHAHAHA。

「お前のその戦闘狂はどーにかなんないのかねえ……」

「え、えーと、母と会ったことがある人物いわく母も狂戦士(バーサーカー)だったらしいですよ」

「そんなこと知るかァ。こっちは死なれるだけで困るっつーのに、加害者になって帰ってこられちゃ困るんだよ」

 ちなみに俺は、いろんな先生をたらい回しにされた挙句、この綴先生がお説教係になったから、始めっからこの程度にはまじめに話をしてくれているのだが、キンジはものすごく驚いていた。タバコ吸っていないとか、なんとかで。

「自分でも気をつけているんですけど、授業中の睡魔みたいで気がついたら……」

「例えは悪くないがよぉー。そんなんだから《闇鬼》だなんて名前で『二つ名』登録されんだよ」

 頭を書きながら資料を見る綴先生。二つ名ってそんな珍しいことなのかな。キンジは一年生の頃に《エネイブル》って二つ名貰ってたし。

「強襲科二年の切り札。実力だけならSランク相当。ただし殺人衝動に似た戦闘狂の気を持っており、それを制御するためにSランク武偵の同伴が必要なためCランク止まり。銃を使おうとしないが銃が効かない。獲物は基本的に重くて派手なナイフ二本に、様々な形の刃物。二つ名は『闇鬼』。解決した依頼の数、質ともに学年トップクラス……おまえなぁ……」

 正直、依頼に関してはキンジやレキの功績がでかいし、Sランク相当なだけSランクと同等なのかと言われればそれは否定せざるを得ない。Sランクは他のランクと違い人数制限がある。何を基準にしているのかは分からないが、年を追うごとにSランク武偵の実力は向上してきている。なにせ、弱い奴は省かれて強い奴が入るのだから、強くなって当たり前といえばあたりまえだ。

「えーと……、いろいろとすみません?」

「なんで……、えーと、ああ、あれだ……そうそう疑問符。なんで、疑問符なんだぁ?」

「……」

「……」

 互いに結構な時間を沈黙で過ごした。そしておでこにジュッ、と根性焼きをされた。

「うおあっち!?」

「まあ、殺してないよぉだしぃ? 今回も大目に見といてやるけどよぉ……」

「あ、ありがとうございます」

 いつもこんなかんじで終わっている。俺自身この狂化(理子命名)を抑えられるものじゃないし、実際に殺したことはないからなのだろうけど、これで本当にいいのだろうか? いや、絶対にダメだろ。

「ああ、そうそう。火野ライカってわかるか?」

「ええーと、中等部の期待の星ですか?」

 たしか今年からこっちに進学してくるらしいが……。徒手空拳に限れば相当強い女子で、俺の目測だと推定Bランクぐらいだったような気がする。よく記憶が混合してしまうから確信は持てないけど。

「期待の星ねぇー。まあ、そう思うのは自由だがよぉー。お前に来年度の戦兄契約してきたぞぉー」

「……マジっすか?」

「大マジ。良かったなぁー、パシリできてぇ」

 そういう制度じゃないだろうに。

「まあ、これはどうでもいいとしてぇ」

「どうでもいいんですか。じゃあ、これにて失礼させてもらいます」

「明日ぁ、強襲科体育館でぇ、神崎・H・アリアと遠山キンジの決闘がある」

 正直聞かなかったことにしたい。

 

 

西条四季

性別 男

学年 二年

学科 強襲科

二つ名 闇鬼

武偵ランク C

 

背はやや小さく痩せているが体重は重い。髪は緑がかった黒で散切りにしている。

基本的に重くて派手なナイフを好んで使うが、刃物ならなんでもいい。

 

 




 Sランク相当とか言われていますが、この主人公、たとえ狂戦士になったところで、理性吹き飛んでいるので、いいとこ理子ぐらいの強さにしかなりません。さらには超能力にも強くはないので、結構弱いです。徐々に成長していくつもりなので、生暖かい目で見守ってくれると光栄の至りです。
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