ですが、残酷な描写が多大に含まれている上に、投稿時間の数時間前から数分前に一気に仕上げた物なので、誤字脱字、配慮の欠落、などなど結構問題があります。
一応、弁明しておきますが、決して差別主義者ではありません。
では、どうぞ
ところで、メルトリリスが欲しくって一万円課金したところ、初日に一万円の無償石でメルトリリスが三体出てきました。しかも内二体は最初の十連で。これは実施積無課金では?
「ぎゃははは! 弱え弱え! ぎゃはは!」
ここは名古屋。名古屋名物と呼ばれるものの大半が実は三重県が始まりであったり、三大都市の中でも頭一つくらいには影が薄いことに危機感を募らせている愛知県名古屋市である。間違っても名古屋県ではない。
そんな名古屋の女子校。それも武偵高きってのタカ派で有名な名古屋武偵女子高等学校旧校舎の一室には、無数の人影が、しかしたっているのは一人だけという異様な光景が広がっていた。
そもそもいまのナゴジョには結構な問題が起こっていた。
大きな物は二つ。まずは先の国際大会でめざましい成果が得られなかったことによる信用の失墜。特に刀剣競技においては屈辱にもナゴ男に大敗を喫してしまったのだ。
二つ目はクーデター。いきなり規模がでかくなったが、ナゴジョではクーデターが起きた。曰く『女日本』を作るとか息巻いていた。そう、いた、のだ。
ナゴジョの中でも武闘派がそろいもそろってクーデターに参加し、このままではクーデターがおき、失敗するのも時間の問題だった。クーデターが起きることよりも、失敗した後の方が問題だった。多感な青年期に武を覚えさせる武偵高は少なからず世間からの批判の的であり、もしクーデターなんてものが起きれば武偵制度の破綻につながりかねない。
いや、それだけではない。そもそもクーデターは『内乱罪』が適用され、武偵三倍法に基づき、主犯格の死刑は確実だ。故に教務課は動けなかった。武偵局も動けず、生徒に任せるという手段以外と利用がなかったのだ。いや、闇に葬る『公安0課』もいるが、彼女たちの場合『男に虐げられた』という動機があった。故に一番動く可能性が、一番動かされる可能性があるのは『人類最強の請負人』と呼ばれる存在だった。もちろん彼女が関われば、ナゴジョは崩壊、下手すれば名古屋市に隕石が降ってきたり、殺し名、呪い名が連名を組んで名古屋市に大集結、もしくは世界中の裏組織が彼女を殺そうと名古屋市に大集結、などと言ったことが一度に起きるやもしれない。もうナゴジョのクーデターとかどうでも良くない? というほどの被害が出てしまうのだ。もちろん今回動いたのは彼女ではないし、彼女と関係ないのは不幸中の幸いだった(もし彼女の行動に人類最強の請負人があったら、間違いなく現れた)。
さて、前置きが長くなってしまったが、ナゴジョのクーデターは夏休みの中頃で終わった。それも一人の殺しをなんとなくやめた殺し屋によって。
「ぎゃははは! 防弾制服はいらねえだあ!? どの口が言ってんだよ! このパチモンがあ!」
蹴飛ばされた小柄な、とてもアリアににた少女の体には無数の銃痕があり、彼女に恥をかかせるには十分すぎた。否、勝敗を決するには十分すぎた。だが、それでは終わらせなかった。
体もまともに動かせない少女--鯱国子にたぁんたぁんたぁんとリズミカルな銃声を響かせながら、しっかりと内臓をよけて撃つ。
「やめっ……死んじゃ……」
眼帯をした少女が許しを請うが、喉を手で押さえられ軽い爆発が起きた。表皮が焼けただれる程度のレベル1のやけどだが、それでも喉元は急所であり眼帯の少女を萎縮させるには十分すぎた。
「うるせえ! 弱者が! 敗者が! 強者に! 勝者に! 意見してんじゃねえ!」
『
いきなり現れて、無理矢理連れてこられたであろう尊敬する尾張守無夜美先生をボコボコにし、旧校舎にこもっている生徒を狩り始めた。そう、狩りだった。マンハントと言っても差し違えがないほどに圧倒的だった。生徒の負った怪我は最低でも両足が使えない怪我であり、ひどい場合は四肢がそろっていない生徒もいるほどだ。そんな生徒には爆破の熱による止血がやっつけに施されており、死ぬことはない。死ぬことすら許されない。そういった現状を鑑みれば、この部屋はまだ運がいい。なぜなら全員意識はあるのだから。両手足は健在で、立とう、戦おう、そう思えばそうできるものもいる。だが、だからこそ、心が折れた。
彼女たちのあがめる、称えている、武極昴がなすすべなく、一矢報いることすらできず、涙を流し、目を腫らし、みっともなく、命を、生存を懇願し、頭を床にこすりつけているという現状が、彼女たちの心をへし折った。それこそ再起不能なまでに。
「だいたいよお! 戦士のくせになに片目封じてんだボケェ!」
「こ、これは……!」
「よし、隠してねえ方もごう」
躊躇なく手を伸ばす殺し屋に、反射的に目を閉じる眼帯の少女--艾であったが、目に触れられないことを感じ取り、脅しであったことに安堵し目を開けるがそこは闇に包まれていた。
「あ、ああああ、ああああ、なにも!」 なにも! あ、ああああ!?」
声が枯れんばかり絶叫する艾の耳には、大声で笑う殺し屋の声だけが反響した。
もちろん、目を潰してなど以内。ただ少しばかり神経にいたずらをしただけで、時間がたてば元に戻る。だからこそ面白がって笑っていたのだが。
武極は後悔していた。こんなことなら初めっから全力で、全兵力を持って、こいつと戦っていれば、戦争していれば良かったと、後悔していた。だが、もう遅い。足音が近づいてくる、そしてすぐ横に殺し屋がいるのがわかった。そして胴体に鈍い衝撃が走ったと思うと蹴りで吹っ飛ばされているのが、体感と視界に入った殺し屋のサッカーのストライカーのようなポーズでわかった。
「サッカーしようぜ! そいつボールな!」
部屋の人数は23名。ボール役と選手両チーム11人にはちょうどだった。
「えーもしもし! 私ぃ! 匂宮絵札はぁ! これより旧校舎にいる皆様をぉ! 刈り尽くしまぁす!」
お昼時、校庭に現れた東京武偵高の制服を着た少女は、無夜美先生をボコったあとにメガホンで変なことを言った。最初は何かの冗談だとクスクスと笑っていた旧校舎の面々だったが、次の瞬間、閃光が辺り一体を多い、次いで爆発、爆音、爆風、そして延焼が広がった。
「なのでぇ! 降伏する方はぁ! 直ちに校舎から飛び降りろ」
悪夢が始まった。
まず手始めに、消化に来た少女たちを一人、また一人と潰していき、足を折った後、火の近くに放置した。もちろんコンクリートの上なので、直接燃え広がることはないが、それでも火の恐怖はすさまじく、悲鳴が喉がかれても続いている。
つぎに日本各地から集められた、絵札の言うところの『理子以下の雑魚』、『自称強くて虐められた雑魚』の悩みを解消すべく、腕を吹き飛ばし、足をアートに変え、二度と武器を持てなくし、二度と自分の足で、否、自分の意思で立つことを拒絶させるだけの恐怖と苦痛を与えた。
逆にロンスカと呼ばれ、冷遇されてきた女子には両足を折る程度ですました。なぜなら降伏したからである。降伏したなら許してやれよと思うのだが、そんな理屈が暴力の世界の人間に通いるはずがない。
当初、武極はクーデターに参加したいものが売り込みにきたと考えていたが、どう考えても度が行き過ぎていた。ようやく腰を上げた頃には、武極のいる部屋に匂宮絵札が到着しており、すべてが遅かったと後悔するほかなかった。
「好きな技をかけるが」
「『俺的必殺問答無用拳』」
勝敗は一瞬だった。まともに戦えば負けると冷静に分析した武極は唯一勝ち筋のある、一撃必殺を確実に決めるために提案をした。正確にはしようとした、が正しい。言い切るまえにというか、絵札にとってみればカモが大の字になって間抜けに立っているという状況に他ならず、ついこの間見て覚えた『俺的必殺問答無用拳』の試し打ちをしたのだ。
筋力に裏付けされた耐久力に自信のあった武極昴といえど直接心臓を止められるとは思いもよらず(思い至る奴がいてたまるか)、大の字で心臓死遂げるという死に様を晒すことになった。絵札はうまく決まった『俺的必殺問答無用拳』に満足しながら、少々乱暴な心肺蘇生を行って、蹴り飛ばし、マンハントを再開した。
何が起きたかの整理が追いつかずただ固まる少女たちを面白がって四半殺しにし、絵札は知らなかったが幹部と呼ばれている四人には、それぞれの得意分野で圧倒した。そのついでに全員を銃で撃ち、そのなかから鯱国子を的に選び、面白全部に撃っていたのだ。
そして我慢できなくなった絵札が、適当な女子を殺そうとするところで、生死の境をさまよった武極昴が意識を取り戻し、先頭にもつれ込んだ。
「ハァ、ハァ、ハァ」
「ぎゃはははは! うっレしいねえ! まさかまさか同類と! おんなじ答えに至った下位互換と戦えるなんて!」
一方的も一方的、武極は絵札のいいサンドバッグだった。だが、それ以上に大刀を振り回すことによる体力の消費の方が武極にとっては痛手だった。なによりも一撃も当たらないのだ。技術というのはここまで恐ろしい物なのかと、まざまざと見せつけられた。体の節々が痛み、体力は消費、こちらの攻撃は一切当たらない。一撃必殺に持ち込もうにも、先ほどのあちらの一撃必殺が文字通り一撃必殺なことから、こちらの敗北は必須。そんなことを思案していると、絵札から提案があった。
「いいぜ、さっきのお礼だ。てめえの一撃必殺を受けてやるぜ」
絶対嘘である。彼女をよく知るイ・ウーのメンバーなら裸足で海に逃げ出す提案だ。絶対に裏がある。実際に理子を助けるために動いたヒルダは、聖水を点滴され食事は銀食器にサバイバル飯を盛り付け純銀をまぶす、寝床はオオカミの巣に、内臓をべったりとつけて寝るという、サバイバルを一月させられたのだ。そんな腐れ外道が、武士道だの騎士道だのに目覚めるはずがない。あるのは殺しの流儀だけだ。その殺しの流儀さえもいまは『殺さないから別にいいよね』と投げ捨てているのだ。もうオレオレ詐欺のほうが信用できる。
だが、そんな絵札の実態をしらない武極は、優れた技術をもった絵札が礼を尽くした物と解釈したのは無理もないことだった。
「では、巌流のツバメ返しで……」
「誰が受けるかボケェ!」」
アッパーカットからの奪刀術により大刀を奪い、峰で部屋にいた女子たちを殴り始め、青く腫れあがったところで服をすべて脱がし写真を撮り始めた。もちろん武極は止めるべく動こうとしたが、そのたびにたまたま近くにいる女子の喉元に大刀をちらつかせ「いいのかなー、切れ味ためしちゃおっかなー」と言わんばかりのニンマリとした表情を浮かべるのである。
そんな恥でしかない姿を写真にとり、挙げ句の果てには婚活系のサイトや掲示板にこの写真と実名、住所をあげて晒しあげ始めた。
自分を信じ、ついてきてくれた少女たちがこんな目に遭うことに、そしてそれを止める手段も実力もない武極は、ただ泣きながら土下座し、許しを請うしかなかった。
こうして名古屋武偵女子高等学校のクーデター構想は一人の殺し屋によって瓦解し、参加者全員が重傷を負い、実力の高い物から再起不能なまでの心の傷を負うことで、終了した。
あまりにもやり過ぎな制裁だったらどれだけ良かったか。
この事件の発端が、チョイノリで日本一周しようと思い立った絵札が名古屋によったときに面白そうなことしているから叩き潰そうと軽い気持ちでやってきた、などという巫山戯た動機であることを彼女たちに知られていないことがせめてもの救いであることが、救いようがなかった。
「えぇ-! みなさーん! いい朝ですねえ!」
夜通し、武極をサッカーボールにして学校中を駆け巡った絵札はとても元気な声で、校庭から旧校舎に向かってモーニングコールを行った。
すでに武極は戦意どころか抵抗の意思も、この状況を変える意思すらなく、自分についてきた女子たちが理不尽な暴力に晒されていても「ああ、そうなのか」としか思えなくなっていた。
「うっ」
「皆さんの! リーダー? 国家元首? である雑魚極昴さんは! 壊れた使い物にならない! 望遠鏡に! なりましたぁー! パチパチパチィ」
武極の腹を踏みつけながら、モーニングコールを続ける絵札。ここまで侮辱されてなお武極の思うことは、ボールにされてからずっと変わらずに「ちゃんと制服着ていれば良かった」であった。制服の布があれば多少は蹴りの痛みも緩和できたかもしれない。そんな僅かなありもしない希望的観測にすがるほど、武極の精神はすり減っていた。だが、一晩中蹴られ続けた武極のからだは青く腫れあがっており、校庭の砂利がつく背中には血がにじんでいた。もし服なんてあろうものなら布のこすれで全身が激痛に襲われていただろう。
「おい、拍手はどうした? あ? あ? あ?」
ドッ、ドッ、ドッ、といらだったように武極を蹴りつける絵札の姿を見たのか、それとも拍手をしなければ殺されると感じ取ったのか、校舎の方からはパチパチとまだらな音が聞こえた。
「よぉーし、じゃあ帰る!」
だれも、校門に向かっていく絵札に反逆の意思を示す者はいなかった。
再度弁面しておきますが、差別主義者でもなければサディストでもありません。
リョナ好きかって言われたらたぶん、はい、たぶん。
夏休みはこれにて終了です。次話からは修学旅行、体育祭、文化祭と続いていきますね。ところで、二話連続で主人公でないってどう思いますか?私はおかしいと思います。ノリノリで女の子を虐める文章を書き上げる作者はもっとおかしいと思います。なんてひどい奴なんだ。