ましろちゃんは、わたし色。 作:ねもふぃら
原作:BanG Dream!
タグ:R-15 ガールズラブ オリ主 残酷な描写 アンチ・ヘイト 倉田ましろ バンドリ BanG Dream! 夏のバンドリ祭
ましろちゃん。あなたは、わたしの唯一のともだち。なんにもないわたしに生きる意味をくれた、そんなともだち。
わたしというひとりぼっちの花に優しさという蜜を届けてくれた蝶々みたいなあなたは、いつまで経ってもわたしの光。わたし、ましろちゃんに出会えて本当によかった。
わたし、ましろちゃんと出会ってから毎日が楽しいの。灰色だった世界がキラキラ輝いて見えて、すごく幸せなんだ。このままずうっとましろちゃんとともだちでいられたら、どんなに幸せだろう、って考えながら眠りにつくの。
ふふっ、びっくりした? それくらいましろちゃんがわたしにとって大切な存在なんだよ。ましろちゃんは大したことないって笑うでしょうけど、わたしにとっては運命を変えるほどの大きな出会いだったんだよ。
ましろちゃん、本当にあなたは素敵なひと。真っ白な肌も、キラキラした髪も、長いまつ毛も、くりんとした瞳も。夢みがちなところも、ちょっとネガティブなところも、意外と意思が強いところも、そのどれもが愛おしくてたまらないの。
なんだかプロポーズみたいだね? 自分でも笑っちゃった。でもね、それくらいわたしはましろちゃんを構成する全てが好きだよ。
特にね、わたしはましろちゃんの独特な感性が大好きなんだ。わたしにはない発想だから、聞いていて楽しいの。ましろちゃんの頭には、何が詰まっているのかな? いつか覗かせて、なんて言ったら気持ち悪いよね、ごめんね。
……なんて、メッセージを送ろうとしたこともあったっけ。まあ、結局やめたけど。そんなことを考えながら、わたしは「ましろちゃん」と書かれたトークルームに並ぶ文字列を、ただただ目で追っていた。
『ましろちゃん、最近楽しそうだね。何かいいことでもあった?』
『うん。実はね、バンド始めたんだ。たまに落ち込むこともあるけど……毎日楽しいよ』
文末のニコニコマークの絵文字が、本当にましろちゃんが笑ってるみたいで本当にかわいい。でも、今のわたしの表情は、きっとその絵文字とは真逆なんだろうな。
毎日楽しい、か。それは何よりだけど、つまりそれって、わたしといる毎日は楽しくなかったのかな。
わたしたちの宝物みたいな日々は、ましろちゃんにとっては最近始めたばかりのバンド以下だったのかな? なんだろう、悲しいっていうか、寂しいっていうか、もう……
蝶々って、残酷だね。わたしがどれだけあなたを求めても、あなたはふわりふわりと飛んで、遠いどこかへ消えていくの。
「こんなこと言っても仕方がないのにな。私って、どうしてこんなんなんだろう」
わたしはベッドに座っていたまっしろなうさぎのぬいぐるみを抱きかかえると、その手を自分の頭に乗せる。
「しろちゃん、慰めてくれるの? えへへ、嬉しいなぁ……」
ふわふわとした感触が、私のぐちゃぐちゃした頭を優しく撫でる。しろちゃんは、ましろちゃんみたいで本当にかわいいね。わたしが、大切に守ってあげなくちゃ。
そうよね、ウジウジするのはもうやめた。わたしは、ましろちゃんが幸せであれば、それでいいから。それ以上は、何も望まないから──
次の日の朝も、ましろちゃんの隣はわたし。これがわたしたちの一日を始める合図。
それにしても、今日のましろちゃんは元気がなさそう? ああ、それはきっと最近暑くなってきたからだよね。
一週間前から制服が夏服になったけど、それでも凌げないほどの暑さ。でも、そうだな。基本的にわたしは暑いのが苦手だけど、夏服のましろちゃんを見られるなら、それでもいいって思えちゃう。
「最近、なんだか暑いね」
「うん、暑くて溶けちゃいそう……」
「ましろちゃんが溶けちゃったらどうするの。たしかにましろちゃんの肌は雪みたいだから溶けちゃいそうだけど……」
そう言ってわたしはましろちゃんのほっぺに手を添える。ましろちゃんのほっぺはひんやりとしていてやっぱり雪みたい。
「ましろちゃん、どうしたの? いきなり固まっちゃって」
「あ、えと、ちょっとびっくりしちゃって……」
「ほっぺを触っただけでそんなに恥ずかしがるなんて……やっぱりましろちゃんはかわいいね」
「真紅ちゃん、からかわないでよ〜……」
ましろちゃんったら、本当に純情なんだね。さっきまで触れていたほっぺが紅く染まって、とってもかわいいな。
それに、照れながらわたしの名前を呼んでくれる様子が本当にかわいい。ましろちゃんがわたしの名前を呼んでくれるたびに、わたしの心はふわりと舞い上がるのに、照れながら名前を呼ぶなんて、もはや反則の域だと思う。
こうやって少しやりとりするだけでも、わたしはあなたの虜なのだと言うことを改めて自覚する。それほどまでにましろちゃんが素敵なひとだってことを伝えたいけど、いきなり語り出したりなんかしたら、あなたはびっくりしてしまうかな。なんて……ちょっと気持ち悪い?
届かない問いかけをしながら、わたしはましろちゃんの隣を歩く。ああ、やっぱりましろちゃんの隣にいると安心するな。ましろちゃんったら、わたしの知らない間にどこかに行きそうになるんだもん。そうならないように、わたしが見張っておかなくっちゃ。
道沿いの駄菓子屋の風鈴の音がチリン、と鳴る。夏が来るまで、もう少し。
「白田さんってさ、なんか話しにくいよね。なんていうか、めんどくさいっていうか、ああいう女にはなりたくないな……」
「わかる〜、なんていうか重そう。てかメンヘラ臭すごくない? 絶対友達になりたくないタイプだわ〜」
思い返せば、わたしはずっとともだちがいなかった。いないどころか、あちらから距離を取られ陰口を言われる。それが、わたしの毎日。
でも、そんなわたしに話しかけてくれる女の子が、ひとりだけいたの。
「し、真紅ちゃんの悪口、言わないで……!」
ましろちゃんは、とっても優しいんだね。こんなわたしにも笑顔で話しかけてくれて、ひとりぼっちの世界からわたしを連れ出してくれたの。
だからね、わたしはましろちゃんがいれば他は全部どうでもいい。ましろちゃんが隣で笑ってくれれば何もいらないって思える。
「いいの、ましろちゃん」
「で、でも……っ」
ましろちゃんは、本当に優しいね。思わず抱きしめたくなったから、抱きしめちゃった。クラスの子がびっくりしてたけど、別に普通のことでしょう?
だって、わたしとましろちゃんはともだちだもの。かけがえのない、唯一無二の。だから、その証をたくさん残したくて、いろんなモノをお揃いにしたね。
最初はキーホルダーからだったけど、それからお弁当やアクセサリー、髪型までお揃いにして。
でもね、わたしが一番好きなお揃いは、「白田」真紅と倉田「ましろ」だからって理由でお揃いにした、純白のワンピース。まっしろなワンピースがましろちゃんの透き通るような白い肌にとっても似合ってて、思わず見惚れちゃった。
「なんだか、ウェディングドレスみたいね」
「えっ、そ、そう……?」
だからかな、自然とこんな言葉も出ちゃって。ましろちゃんはびっくりしてたけど、だって本当に花嫁みたいなんだもの。
お揃いの白いワンピース、お揃いの白いウェディングドレス。このまま何もかもお揃いにできたら、どれだけ幸せでしょうね。いや、ともだち相手に何を思ってるんだろう、わたし。
なんだか、最近おかしいの。ましろちゃんのことを考えると、視界がキラキラして、頭がふわふわして、全部全部ましろちゃんになっちゃうの。きっと、ましろちゃんとともだちになれたのが本当に嬉しいからだと思う。
だけど、最近は──。
「シロ、今度の合宿どこ行く? それこそさ、イギリスとかどーよ! なんか合宿ー、って感じじゃね?」
「もう、スケールが大きすぎ! ましろちゃんびっくりしてるでしょ?」
「広町はどこでも大丈夫〜。それにしても楽しみだねえ、合宿。「普通」の女子高生って感じがするよ〜」
「はぁ……合宿をするならもう少しちゃんと計画を立てたらどう? 行き当たりばったりだと後で痛い目を見るわよ」
……Morfonica、だっけ。確かそんな名前のバンドを始めたんだよね、ましろちゃん。バンド、楽しそうにしてるよね。わたし、ましろちゃんが歌がこんなにも上手なんて知らなかったや。
そう。Morfonicaを、バンドを始めてから、ましろちゃんが変わっちゃった。ううん、ましろちゃんは変わってない。けど、わたしだけのましろちゃんだったのが、あの子たちに奪われちゃったの。
「ましろちゃんに群がる汚い花は、今すぐにでも枯れちゃえば良いのに」
だからね、こんな言葉もつい出ちゃう。でも、悪いのはあの子たちで、ましろちゃんじゃないからね。
その時、綺麗な蝶々がわたしの目の前を通る。とっても綺麗で、思わず捕まえたくなって、手を伸ばしたけど。
蝶々は、わたしの手をするりとすり抜けて、近くの花畑に咲いていたネモフィラの花の周りをふわふわと漂う。
その様子が、なんだかましろちゃんとあの子たちみたいで、ちょっとイライラしちゃった。思わずネモフィラの花を強く踏みつけてしまったけど、しょうがないよね。
でも大丈夫。ましろちゃんは、わたしを選んでくれるって信じてるから。一時の気の迷いみたいなバンドなんかよりも、大親友のわたしの方が大事だって、ましろちゃんならそう言ってくれる。
そうよね? ましろちゃん。
今日も、ましろちゃん、遅いなあ。一緒に帰る約束をしてたのに、ましろちゃんったら、また遅刻?
そんなところもかわいいけれど、ちょっとだけ心配だな。もういっそ、わたしから探しに行っちゃおう。そう思って、わたしはましろちゃんがいそうなところを探して校内を歩き回る。
どこにいるかな? 早く会いたいな。ましろちゃんのキレイな声をたくさん聞いて、ましろちゃんのかわいい顔を目に焼き付けて、心の中をましろちゃんで満たしたいな。
そんなことを考えながら歩いてたら聞こえちゃったの。
「……ましろちゃん、白田さんとこれ以上関わるのは、よくないと思う」
「どうして、つくしちゃん? 真紅ちゃんは優しいよ」
「……なんかね、ましろちゃんに対する白田さんの言動を見てると、嫌な予感がするんだ」
大好きなましろちゃんを誑かす、汚い花の声が。その花は、子供みたいなツインテールを揺らしながら、ましろちゃんの思考を書き換えようとする。
醜い。何もかもが。わたしとましろちゃんのかけがえのない関係に、あなたみたいなのが口出ししていいわけないじゃない。
「白田さんのましろちゃんに対する感情は、多分……ましろちゃんが思ってるのと違うんだと思う。なんとなく、わかるんだ」
「私にとって真紅ちゃんは大切な友達だけど……真紅ちゃんは、違うの?」
「大切な友達に決まってる! ねえフタバさん、あなた、何? ましろちゃんのこと何もわかってないくせに口出しなんかしないでよ! わたしとましろちゃんの世界に、入ってこないで!」
だからね、思わず割って入っちゃった。だってこの子、ましろちゃんのこと何もわかってないんだもの。
わたしたちの世界を守るために、わたしは持てる語彙全てを使って邪魔者を排除しようとする。ましろちゃんと話していいわけない。でも。
「真紅ちゃん」
「ようやくわかってくれた? やっぱりましろちゃんには、わたししか……」
「お願い。つくしちゃんを……悪く言わないで」
……まさか、そんなことを言われるなんて思ってもなかったの。
その日から、わたしの世界は色を失った。勉強も頭に入ってこないし、何を食べても味がしない。ましろちゃんに拒絶されたのなんて、初めてだったから。
ましろちゃんなら、わたしの手を取ってくれると思ってた。ましろちゃんなら、わたしの味方でいてくれると思ってた。
でも、違ったのね。ましろちゃんは、わたしを置いて、違う花のところに行っちゃった。
わたしね、あの日から、ましろちゃんが憎くて仕方なくなっちゃった。ましろちゃんがずっと一緒にいたわたしよりたかがバンドメンバーを優先するような子だったなんて、がっかり。
だからね、顔を合わせるのも嫌で、つい、無視しちゃった。ましろちゃん、悲しそうな顔してたけど、当然の報いだわ。
ごめんね、真紅ちゃん。ましろちゃんからそんな感じのメッセージが来てたけど、既読無視をした。今更謝っても、もう遅いのよ。
でも、ましろちゃんがいない日々は、まるで空白みたいな日々だった。だから考えてみたの。わたしにとって、ましろちゃんはなんなんだろう、って。
ひとりぼっちの部屋でしろちゃんを抱きしめながら、ずっと考えてたの。ましろちゃんのこと、わたしのこと、二人のこと。
それで、気づいたの。ましろちゃんがいない世界は寂しくて、苦しくて。どうやったって、ましろちゃんが恋しくなる。
その時気づいたんだ。わたしは、ましろちゃんのことがひとりの女の子として大好きなんだ、って。
ああ、今すぐにましろちゃんをギュッて抱きしめたい。ましろちゃんと甘いキスがしたい。もちろん、それ以上のことだって、たくさんしてみたいな。
ああ、やっぱりわたしたち運命なのね。ましろちゃんとわたしは、真紅の糸で繋がってる。そうでしょう?
いつも持ち歩いているカッターで少し切ったところから出てきた血が、真っ白なティッシュを紅く染めていく。それがましろちゃんだったらいいのに、なんて思いながら。
わたしね、ましろちゃんに出会ってから、白いものを紅く染めたくてたまらないの。不思議よね、白いもの全部が、ましろちゃんに見えちゃう。
なんて話は置いておいて。やっぱりわたしはましろちゃんとずっと一緒にいるために仲直りがしたいって思ったの。そう思って、わたしはましろちゃんを中庭に呼び出した。
中庭には、ましろちゃんとわたしの二人だけしかいない。二人だけの花園、なんて、素敵なシチュエーションに、心が踊っちゃう。
そんなロマンチックなシチュエーションの中、わたしはましろちゃんに今までの思いを、溢れんばかりの気持ちを伝える。
「ましろちゃん、この前は冷たくしてごめんなさい。わたしね、やっぱりましろちゃんが大切な存在って気づいたの。ましろちゃんのことを考えると頭がふわふわして、キラキラして、とても温かい気持ちになるの。わたし、ようやく気づいたんだ。ましろちゃんのことが、大好きなんだって」
「……っ」
「あら、どうして答えてくれないの? そんなところも可愛らしいけれど、ちょっとだけ寂しいわ。でも、こうしてもう一度ましろちゃんと話せてよかった! これからもずっと仲良くしましょうね! だってわたしたちは、運命の──」
「……真紅ちゃん。そういうの、気持ち悪いよ」
……正直、よくわからなかった。ましろちゃんの言っている意味が、伝えたい気持ちが。
どうして? ましろちゃんは、わたしと同じ気持ちではないの? わたしたちは、いつどんな時も運命共同体ではないの?
気持ち悪い。その言葉が、何度も頭の中でこだまする。どうして、震える声でましろちゃんにそう聞くと、ましろちゃんは、小さな声でこう言い放った。
「真紅ちゃんの好きは、おかしい、から」
そう言われた時、全部がどうでも良くなっちゃったの。何もかもが、全部どうでも良くなっちゃった。だから、わたし、決めたの。
わたしだけのましろちゃんじゃないなら、殺しちゃおうかな、って。ううん、ちょっと違うかも。
ましろちゃんがどうやったってわたし色に染まってくれないなら、わたしの手でましろちゃんをわたし色に染めたいなって思ったの。大好きなましろちゃんには、わたし以外の色に染まってほしくないから。
わたしは、制服のポケットに隠し持っていたカッターナイフをましろちゃんに勢いよく突き刺し、そのまま右にスライドさせて腹部を切り裂く。
するとましろちゃんのお腹から真紅が流れてきて、どんどんましろちゃんはわたし色に染まっていく。
「とっても綺麗ね、ましろちゃん」
まっしろなあなたが、真紅に染まっていく姿を見るのは、本当に幸せ。この姿のましろちゃんなら、目に入れても痛くないわ。
どくどくと流れる真紅に、動かなくなっていくましろちゃんの身体。ああ、あなたがわたし色に染まる姿を見れたのは、わたしだけなんだ。
私はただ、真紅ちゃんと友達でいたかっただけなのに。ましろちゃんは最後にこの言葉を紡ぐと、そのまま動かなくなっちゃった。何を言ってるの? わたしとましろちゃんは、ずっと「ともだち」よ。
わたし、今、とっても幸せ。いつも護身用に持っていたカッターナイフがこんなところで役に立つなんて、思ってもなかった。
これからも、ずっと一緒よ。ましろちゃん。真紅のあなたと、真紅のわたし。今度は、お揃いの真紅だね。
ましろちゃんが真紅に染まってから、どれくらいの時を一緒に過ごしたのかしら。ふとましろちゃんを見ると、ましろちゃんの色がおかしいことに気づいた。
「ましろちゃんの真紅が……濁ってる?」
気のせいだと思った。何かの間違いだと思った。ましろちゃんが、わたし以外の色に染まるなんてありえないもの。
でも、だんだんとましろちゃんは色を変えていく。わたしの、わたしの知らない、濁った何かに。
「ましろちゃんからわたしの色を奪わないでよ……!」
わたしの悲痛な叫びは、誰にも届かない。わたしがそう泣き叫んでも、ましろちゃんは色を変えていく。暗く濁った、黒色に。
「いや、やめてっ、ましろちゃん、染まっちゃ、わたし以外に、だめっ!」
もはや、わたしの口から出る言葉は意味をなしていない。でも、ましろちゃんが、嫌よ、お願い。
ねえ、ましろちゃん、ましろちゃん、わたしだけの、わたし色のましろちゃん。
返事をしてよ、ましろちゃん……!
それから、十年の時が経った。あれからましろちゃんは、もう二度と目を覚まさなかった。ましろちゃんの葬式にわたしも呼ばれたけど、全然涙が出なかった。ましろちゃんを染め上げていたはずの真紅が、別の色に変わっちゃったんだもん。しょうがないよね。
あれから、わたし考えたの。どうしたら、ましろちゃんと同じ色になれるのかなって。それでね、ようやく答えを見つけたんだよ。
「あっ、白田さんこんばんは! 今日もましろに会いに来てくれたの? って、そうね。もう白田じゃなくて、黒澤さん、だったね。結婚おめでとう」
「ふふっ、そうですよ? わたしは、黒澤真紅です」
わたしの名字は、あの日の黒と同じ、黒にしたの。とっても素敵でしょう? これでようやく、わたしはましろちゃんに向かってこう言える。
また、お揃いになれたね、って。