凡人探索者のたのしい異世界紀行   作:レトルトところてん

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※ネタバレを含みますので原作未履修の方は回れ右してなろうでWeb版原作、読もう!!!

あ、でもこれを見てからでも全然、うん、いいよ。うん……。


抑えらんねぇよォ……!
久しぶりに読んだらこれがまた面白いのなんの……!
非公式の凡人探索者の設定まとめとかあったけどさぁ!
ところどころ違ぇのよ!

この私自ら編集してこようかしら……


文体はWeb版のある原作様に寄せているつもりです。
あと設定もWeb版です。

書籍版のストーリーも楽しみだぁ……!

マジで面白いからみんなも見よう!


TIPS€ 1話 お前は異世界に転移した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 パチパチと、焚き火の音が聞こえる。

 

 

 ここはダンジョン。西暦2025年より誕生した現代の物理法則を笑う異界の地。

 

 

 未だアレフチーム以外到達していない人類未踏の領域、深層。

 

 

 

 その大穴の影響にある人間たちには言語の壁が消える。

 

 

 ゆえにこそ、現代ダンジョンは“バベルの大穴”と呼ばれるのである。

 

 

 

 

 

 

 

「ソフィ! 見てくれたかしら! ワタシだって一人でも()()出来るのよ!」

 

「あ、あぁ。もちろん見ているとも。もし食べてしまったら本当に天国にすら行ってしまいそうなほど美味しそうなパイだ」

 

「センセー……本気で言ってるっすか? もう見た目からしてアウトじゃないっすか。食べたら死ぬっすよ。見てくださいあの禍々しく飛び出た魚の頭「シャラップ! せっかくアレタが作ってくれたんだぞ! 食べなければ察しのいいアレタは私たちの心を察して傷付いてしまう!」……となれば」

 

「……ああ。我らが味山に出てもらうしかないだろう」

 

 

 何やらこそこそ話しているのをAIが搭載された車両“ハートマン”の助手席から閉じかけの眼で視認する味山。

 

 アレフチームで最も馬鹿な男が自分を棚に上げ、まーた馬鹿共がなんかしてると、そう微睡んだ。

 

 勝手に人身御供にされてることも知らず、何とも呑気なものである。

 

 

 

 

 

 

 

「……ねるか」

 

 

 

 

 

 

 

 微かに開いていた目を閉じる。

 

 

 

 

 

 

「タダヒトー? ちょっといいかしら」

 

 

 

 

 視界は暗くなり、あとは、もう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 TIPS€ 起きろ。3秒後、お前は歪ながらも切れ味を保つ剣に袈裟斬りにされる。

 

 

 

 

「あ?」

 

 

 

 

 

 咄嗟に体が動く。

 

 直感。

 

 現代ダンジョンという油断すれば即、命を持っていかれる鉄火場で3年間生き残り続けた探索者の勘が危険信号を上げていた。

 

 ここまで辿り着くのに幾度の死線を通ってきた味山は寝ぼけた頭ですら反射的に“声”の示す内容に従うことができる。

 

 

 ヒュンッ。

 

 

 回避と同時に元いた場所から風を切る音が聞こえた。ローリングしながら状況を確認せんと周囲を確認する。

 

 味山が目を開くとそこには2体の歩く骨が存在した。

 

 

「……夢オチってことで、お願いできません?」

 

 

 寝ぼけた頭で目やにが残る目を擦る。

 

 

 カタカタ。現代ダンジョンですらあまり見ぬ全く原理が想像出来ない歩く骨。

 

 

 ……いや、あいつらの“遺物”の方がインチキか。

 

 

 “肉人形”みたいなもんか?

 

 その両手には味山を殺傷するのに十分な性能を持った大剣が装備されていた。

 

 味山は凡人である。

 

 とある夏の出来事から“52番目の星”と何やかんや仲良くなり、同じチームに所属し、果てはノリと勢いで国家権力にすら喧嘩を売り、今や追われ、ダンジョンの深層で生活しなければならない身ではあるが、やはり味山は凡人なのだ。

 

 味山には同じチームの指定探索者“52番目の星”のような投槍の才能がない。

 

 味山には同じチームの上級探索者“グレイウルフ”のような白兵戦の才能がない。

 

 味山には同じチームの指定探索者“女史”のような頭の良さがない。

 

 

 何にも“特別”が与えられることがなく、“運命”に導かれることもなく、その身一つで“英雄”、“主人公”たちと共に探索に出ていた。

 

 

 

 そんな味山()()には、普通じゃない唯一の武器がある。

 

 

 

 

 TIPS€ 竜牙兵の骨は硬く、“神秘”が含まれた武装でなければ有効なダメージは与えられないだろう。

 

 

 

 

「……寝起きにふざけやがって」

 

 

 

 フツフツ。

 

 

 心地の良い焚き火の音に微睡んでいたと思えば、寝起きに攻撃され、わけも分からぬ状況に放り込まれ、予断を許さぬ現状が心身を蝕んでいく

 

 

 味山の奥底にストレスが溜まっていく。

 

 

 

 

 

 カタカタ。カタカタ。

 

 

 無様に転び、こちらを見つめる薄汚い男。

 

 

 カタカタ。

 

 

 

 なんと脆弱なのだろう。

 

 

 

 嘲笑うかのようにその骨は音を大きく響かせる。敢えてすぐに攻撃はせず、偶然命を拾うことが出来た一般人を見つめている。

 

 

 カタカタ。カタカタ。

 

 

 

 

 なぜ攻撃してこない?

 

 

 “嵐”に揉まれ、ボロボロになった斧を構え、じっくりと観察する。

 

 

 

 TIPS€ お前は舐められている。

 

 

 

 竜牙兵には悪意があった。

 

 

「そーいうことね」

 

 

 味山の武器。

 

 それは膨大な()()。ダンジョンが生まれる前、小市民で、狡く、スーパーで商品に100円シールが貼られるまで待つような一般人であった味山が、国家権力に喧嘩を売ってしまった要因。

 

 

 言ってしまえば、()()()()()()()()()()()()()のである。

 

 

 元々とんでもない性格をしているのに、積み重なった3年間のダンジョン探索。

 

 長くダンジョンの中で過ごす生活は、味山の脳を()()()()()()()

 

 

 

「とりあえず、イライラするから殺す」

 

 

 

 竜牙兵たちは数多く存在する人類の中で最も怒らせてはいけないイカれたやつを怒らせてしまった。

 

 

「聞かせろ。クソ耳」

 

 

 TIPS€ 負けることはないだろう。

 

 

「十分だ。愉快なオブジェにしてやらああああ!!! チキチキボーン共ォ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




とある夏の出来事も凡人ソロ探索者ってしば犬部隊様の作品であるのでそっちも読もう!

また読み直そうかなぁ……いやでも1度読んだら丸1日潰れるんだよなぁ……
もう3回は読み直してるのに。

全くしば犬部隊は最高だぜ!


あと味山はこの後竜牙兵をボコボコにしています。

“耳”を退け、“慈愛”相手に持ちこたえ、“肉人形”を殺し尽くし、“竜”を火葬し、“指定探索者”どもをボコボコにし、“嵐”を乗り越え、“52番目の星”の奥歯をガタガタ言わせ、果ては“神”にすら反抗した味山が今更チキチキボーン如きにどうにかなることはないのだ。

これだけやってもまだ続編あるんだぜ!

8月25日に凡人探索者の2巻目が出るので、みんなも、買おう。

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