とりあえず書いたぜ!
2週間書かないとどんな感じに書いてたのか忘れちまうよなぁ!
いやWeb版早く更新されてくれないかなぁ!
“耳の化身”味山只人見てぇよぉ!
歩きながら会話する。
「立花って17歳なんだよな。なんでこんな危ねー職場で働いてるんだ?」
「うん! 私もよくわかんないんだけど、私にマスター適正とレイシフト適正って言うのがあるらしくて。学校の帰りに少しでもいい事しよーって思って献血したら気付けば……!」
宇宙猫のような顔をしている立花。
「え、犯罪じゃん」
献血でカルデアに連れてこられたという話を聞いて、味山は3年前に健康診断で探索者適正が見つかったことを思い出す。
灰ゴブリン共を駆逐し、探索を全うするために、いろいろ考えて探索者アイデアグッズを買ったのは楽しかった。
あ、もうハニーバー食えねえのか。
味山の一言にカルデアの責任感のある大人が凍りつく。
『……立花ちゃんには悪いことをしたと思っている。医師としての僕としても、カルデアの職員としての僕としても一般人を拉致するなんて到底許されたことじゃない』
「人類が滅びていなければ、今頃立花の失踪を嗅ぎつけて日本政府がいろいろ言ってくる頃かしらね。彼らにもメンツがあるし」
オルガマリーは言動とは裏腹に、憂いを帯びた表情で自嘲的に呟く。
「あ、いや! 責めてるわけじゃなくてね!? ロマンや所長やフォウくん、マシュとも出会えたし!」
「先輩……! 私も先輩と出会えたことに感謝しています!」
なんか急に空気が甘ったるくなった気がする。見ていて心が暖まるような気分だ。
顔が良い女同士の近すぎる距離感はアシュフィールドとクラークの絡みで腐るほど見慣れているはずなのだが、何かが違う。
……アレコン女とその対象の絡みと比べるのが間違ってたか。
そう思いなおし、味山は遠い目をした、瞬間。
冬木の街の空を一条の光が駆けた。
懐に熱が生じる。
ドクン。
TIPS€ 宝具の飛来を確認。
あ? また
「アッ、ぶ」
ぐちゃり。
どこからともなく飛んできた矢____否。剣が味山の頭を弾き飛ばし、地面に突き刺さる。
頭を失い、味山の身体は元々していた歩く動作を続けて、
ばたり。
そのまま倒れ込む、死体。
「き、きゃぁぁぁぁぁあ!? 味山!? ねぇ!? うそ! うそよ! ま、また私のせいで人が……! いやよ! ねぇ、助けてよレフ……!」
「ッ! 野郎ッ! 真っ先にキャスターの俺を狙わずアジヤマを狙うだと!? 盾の嬢ちゃん、7時の方向からの狙撃を警戒しとけ!」
『な、味山くん!? くそ、バイタル確認……あ、あぁ、くそ、クソォ! どうして! 半径2キロ以内にはサーヴァントの反応はなかったはずなのに!』
「________え、? うそ、あじやまさん、? あ、え」
「ッ……! 先輩! 大丈夫です! 私が、絶対にお守りしますから! 早く後ろへ! ……先輩? 先輩!!!」
雪の花の呼び声にも答える余裕などなく、泣き出す寸前の顔でよろよろと歩いていく。
行く先はひとつ。
とて、とて。
なんだか、とても足が重い。
「……陰険でいけすかねぇ野郎だとは思ってたが、少なくとも普通の女子供の前で人を殺すような外道ではねぇと思ってた」
「だが、どうやらオレの勘違いだったらしいな。英雄としての誇りすら失ったか。見損なったぜ。外道が」
冷徹に怒る、戦士の顔。
しかし、今の立花には荒ぶる英雄の鳥肌すら立つ気配にも気づくことはない。
一般家庭。
母が居て、父が居て、少しうるさい妹と弟に、少し歳の離れた姉が居る、そんな普通の女子高生。
祖母とのお別れは済んでいるが、しかしその終わりも病院で医師に聞かされただけ。
リアルな死を経験したことなどあるわけもない、ただの女の子。
「一般人上がりの嬢ちゃんにはちと厳しいか。盾の、いやマシュ! 今のマスターには声なんか聞こえやしねぇ。全力で守れ。オレたちなら狙われたところで防げる」
「は、はい!」
ふらふらとゆっくり味山の死体にもつれこみ、
「う、そだよ……ねぇ、さっきまで話してたじゃん! ねぇ! ねえってば! 起き」
味山の体に、手を。
べとり。
思わず手を離す立花。
反射的に何が手についたのか確認する。
「あ……あ、ああ、やだ、やだ」
両手に液体が付着している。
少しぬるぬるして、赤黒く、てつくさい。
血だ。
誰の?
「あ、じやま、さん……」
ぴゅ〜。
倒れ込んだ、体の先。首から先に、飛び出る血を目視する。
「だ、だめ! こんなに血が出たら……あ、抑えなきゃ」
呆然とした顔で、両手で味山の首から流れ出る血を推しとどめようとする。
生暖かくて、体温を感じる。指の隙間からこぼれ出てていく。
手は震えていた。
「……チッ、胸糞わりぃ。おい、嬢ちゃん。全部オレが悪い。全力で警戒してれば気付けた狙撃だ」
「そんな、無茶です! ランサーのあなたならともかく、キャスターでは……!」
「今の嬢ちゃんは不安定だ。戦場でよく見掛けたからよくわかるぜ。嬢ちゃんを安定させる何かが必要だ」
「リッカッ! しっかりしなさい! ねぇ! 聞いてるの!? 私たちは今敵襲を受けています! 呆けてる時間はないのよ! 手を離しなさい!」
オルガマリーは魔術師だ。生き物の解剖や、生き血や生け贄を使った魔術も学んだことがある。
魔術師としての経験か、あるいは所長としての責任がそうさせたのか。
オルガマリーの立ち直りは早かった。
「で、でも、手を離したら、あじやまさんがしんじゃ「現実を見なさいッ! もう! 味山は死んでるのよ! 頭を失って生きてるわけないでしょう!? さっさと立ちなさい!」…………う、うぁ、あああああああああああああああ!」
泣きながらオルガマリーに叱責される立花。
『ッ! 魔力反応を検知! 凄い速さでこちらに向かってきている! おそらく、ちゃんと殺せたか確認しに来たんだろう』
『霊基はまだわからないが、カルデアの索敵領域を超える遠距離攻撃を考えるとほぼ間違いなくアーチャーだ!』
少し焦燥した顔で報告するロマニ。
「……八、上等だ。おい、嬢ちゃん。後はオレに任せな。きっちり、味山の分は落とし前をつけてやる」
「……」
死体の傍に膝をついたまま、立花は何も答えない。
「ったく、やるせねぇな」
『魔力反応接近中、あと数秒で到着……来る!』
地上の燃え盛る火で赤く染まった空を背にし、建物の上に立っている男。
「フッ、何やら景気の悪そうな顔をしているなキャスター」
「……ああ。てめぇのせいでうちのマスターは壊れる寸前だ。ついに英雄である誇りすらも捨てたらしいな、外道め」
「やれやれ、耳が痛いな。私としても小手調べのつもりの一撃だったのだがね。だが、戦場とはそういうものだ」
赤い外套を纏った白髪の男が肩をすくめる。
「……その男、何者だ? 抑止力の尖兵としての本能が疼いた。まさか尋常のものではないだろう」
「と言っても、もはや死んでしまえばそれまでだが。不安要素は早めに処理するに限る。腑抜けた狗のお陰で随分と楽ができたよ」
ブチィッ!
クーフーリンの頭に血管が浮き出る。
「……狗と言ったな、貴様。言い残すことはそれだけか」
「ああ」
瞬間、睨み合っていた2人の姿が消える。
英雄同士の戦いがはじまった。
結局、聖杯戦争とはこういうものだ。
英雄と英雄が覇を競い合い、傑物と傑物が騙し合う。
凡夫が入り込む隙間など、ない。
「……? あった、かい……?」
違和感を覚え、血まみれの手を眺める少女が、ひとり。
TIPS€ “耳の血肉”発動
カウント4。
TIPS€ 寿命7日消費
TIPS€ 残り寿命25日
じゅるり。
耳男迂闊に使うとこの味山くん死んじゃうからなぁ。
しかし、神秘たちはこの環境に少しずつ慣れてきた様子。
寿命の消費が違うのはダメージの違いです。